アスペ嫁と苦悩夫の奇妙な冒険

幼い頃から自分の思考の原点を振り返ると、
ほとんどが自己犠牲的考えだったと自覚しています。

ですから、自分の気持ちを受け止められなくなった
辛いときや、満たされないときなどは、
｢こんなに頑張っているのに、どうして評価されないのか｣
｢こんなに尽くしているのに、どうしてわかってくれないのか｣
｢こんなに良いことしているのだから、もっと褒めてくれ｣
こんな事で頭が占有されてしまい不機嫌になることが多かったです。

もちろん、今でもそういうことはたくさんあります。

さらに、自己犠牲している自分に気づいていないＡＣの人が
もの凄く多いという現実があります。

気づいていないＡＣは、大抵その満たされない気持ちを、
相手へ責任転嫁します。これは何につけてもそうです。



自己犠牲というと、格好が良い物に聞こえますが、
実は、｢善意の押し売り｣です。

｢○○してあげたのだから、このぐらいはしてほしい｣

｢せっかく○○してあげたのに、なにもしてくれない。｣

○○はＡＣにとって善であり、善以外だとは思っていないこと
がポイントです。

そもそも、ＡＣの場合は、自分が善であると思っている事やもの
以外のことは、悪だという極端な二極化発想も問題な思考なのです。

ＡＣにとっては善だと思うというだけで、他人からしたら、
悪では無いけど、善でもない場合もあります。

このぐらいとか、なにもしてくれないことで心が満たされないと、
ＡＣは不機嫌になり、憤りが表面化する人もでてくるでしょう。

これが対アスペとなると、よりその傾向は顕著になります。

ＡＣにとって、世話することが最善という価値観であっても、
ＡＣが自己犠牲をすることで、アスペに考える機会を無くさせているとしたら、
その行動は決して良いこととも言い切れないはずなのです。

自己犠牲を無意識で繰り返ししていると、
人や社会をねたみやすくなったり、ひがみやすくなったり、
過剰に称賛を求めたり、矛盾した感情が露わに
なってきます。

これを続けて行くには正直しんどいです。
対象者が変わっても自分が自己犠牲をしている
と気づかないと同じような場面に出くわしますので
注意が必要です。

｢相手も問題だけど、自分も問題である｣
と言う意識を持つことが大切です。

｢自分よりも相手の方が問題である｣
と思っているうちは、何をやっても面白くない
事ばかりの世の中になってしまうと思います。
PHP文庫　か65−1あの人はなぜ相手の気持ちがわからないのか　もしかしてアスペルガー症候群！...