アスペ嫁と苦悩夫の奇妙な冒険

誕生日のお祝いの仕方って家庭によってかなり差があると思います。
家族全員でお祝いをしてくれるような家庭もあれば、まったくお祝いすら
しないという家庭までさまざまです。

いまでこそ、そういった多様化した価値観を受け入れることができますが、
正直若いころは結構自分自身でも歪んでいたなぁと思うようなできごとは
たくさんあります。

私の家の場合はさほど金銭的に恵まれた家ではなく、どちらかというと
貧乏なほうだったと思います。しかし食事がないというような日はありません。
食べ物で枯渇するようなこともありませんでした。そんな経済的に余裕が
あるような家庭ではありませんでしたが、誕生日だけは結構豪勢にやってくれる
親だったのです。




親というか母親が誕生日はこうあるべきだ！という先入観があったのでしょうね。
食事はいつも以上に腕を振るってくれて、誕生日プレゼントも用意してくれています。
ホールケーキを必ず食べる恒例の儀式みたいな物でしたが、子どもにとっては誕生日は
ケーキを食べられる日というぐらいの認識しかなかったような気がします。

うれしいことにはうれしかったようにも感じますが、うちの親は
「こんなに誕生日祝ってもらって幸せだね」
「ここまでやってくれる家族は他にあまりいないよ」

みたいなことをぼそっと言ったことがあります。これが心のどこかにひっかかっている
のかもしれませんね。素直に誕生日を楽しむよりも面倒くさいことをやらせてしまっている
日のような錯覚をおこしたともいえます。

だんだん誕生日が楽しめない感覚になっていったきがします。




ただこれは小学生とか結構小さいときまでの話になります。
こちらも大きくなってくると親との接触が面倒になったり、いちいち干渉されたりする
時期はうんざりしていたでしょうから、ある時期から参加しなくなるのです。

親に反抗している時期というのは、実際は親に反抗しているようで自分自身が
あまり好きではないとか、むしろ大っ嫌いだぐらいの葛藤があるような時期でしょう。
自分のことを祝ってくれる恥ずかしさ半分、形式的にやってくれているというような
冷めた目線半分で素直に状況を受け入れることができないともいえます。

高校生ぐらいのときは誕生日なんて祝ってくれなくて良いのにとしか
思わなくなりました。

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