2014年09月07日
余市川で潜水艦逃がす
6月24日に、キロロリゾート近くの余市川上流に釣行して惨敗に終わった知人の代わりに、雪辱を期して9月4日に余市川上流に挑んだ。(地図が今回のポイント)
知人は、月見橋から遡行して500メートル先の砂防ダムまでを目指した。その時の話は6月26日の「余市川上流で苦戦」(https://fanblogs.jp/bukki/archive/98/0?1410015260)に掲載したとおり。雪代が完全に収まっていない中で苦戦を強いられた。今回は、そのときに知人が余市川に通い詰めている釣人から教えてもらったという、砂防ダムから上流のポイントを目指した。
今回駐車した場所から余市川への入渓は、ダムから下流域への踏み跡は見つかったが、上流に向かう道はけもの道も含めて見当たらない。ならば、余市川に流れ込む賀老の沢川を辿って合流地点まで出ればいい、と賀老の沢川を下る。言葉では簡単だが、川を覆うボサは予想を上回るほどひどく、大雨の影響で水流が幾筋にも分かれる。深みに足を取られたり、ブヨの大群に襲われ張り出した小枝に突かれたりして、ようやく合流点に着いた。
入渓地点の砂防ダム上流は水嵩を増していた。10メートル先の対岸に行くには、目の前の1.4メートルの深場を3メートルほど渡りきるしかない。この増水も大雨の影響だろう。幸い、流れは緩やかで足を取られる心配はない。何とか渡りきって上流を見ると、潅木で覆われた中州を取り囲み、本流の流れは幾筋にも分かれて、まるでジャングル状態だ。それぞれの水流に、大量の流木が絡んで落ち込みや淵を作っている。いつもは、流れの届かないような土手にも激流で削られた跡が残っている。
その中から、無難に遡行のできる水流を選んで、1.5キロ先の落合橋を目指した。流木で作られた淵にカディス・オリーブを流し込むが、反応はない。さらに上流を目指すが、一段と流木の数が増えてくる。入渓地点から50メートルほど上流の流れ込みで、今日初めての20センチほどの岩魚が食いついた。それまで反応がまったくなかっただけに、魚のいることだけで気分が高まった。
さらにその上流の淵で、先ほどよりも大きな岩魚を追加した。次に現れた10メートルほどの大渕は大物の棲む予感がした。カディスを白く泡立つ早瀬に乗せて流し込むと、下流域でフライが引きずり込まれるものの、針がかりしない。これが2度ほど続いた後、反応がなくなった。
それならばと、ビーズヘッドニンフを沈め、底に張り付く魚を引きずりだすことにした。その一投目、5メートルほど流したあと、ラインのテンションを保つために引き寄せると、根がかりしたようにラインが動かない。逆方向から根がかりを解消しようと動いた瞬間、ぐいぐいとラインが引き込まれる。動き回るのではなく、綱引きをしているような重い感覚だ。同じような感覚は千歳川で経験がある。そのときは60センチ越えのブラウンだった。
左手でラインのテンションを保ちながら、少しずつ引き上げようとしたが、ピクリともしない。5分ほど経過して再び引き寄せようとした一瞬、逆方向に走られてニンフごと持っていかれた。正気に戻り、切られたラインを回収するまで、頭の中は真っ白だった。まるで潜水艦のように重く、川底に張り付いたあの魚はいったい何だったのだろう。
ショックから気を取り直して再び遡行をはじめた。川は次第に水深を増して、一番浅いところでも50センチを越え、河原も見当たらない状況となってきた。当初は、最低でも支流の湯の沢川まで遡行しようと考えていた。しかし、これ以上は危険と判断して、入渓地点の賀老の沢川の流れ込みまで戻った。
釣果はあったが、「大物がいるという覚悟があれば、ラインシステムなどもっと慎重に組み立てていた」という悔しい気持ちが先に立った。また機会があったら挑戦したいが、果たして次のチャンスはあるだろうか。
写真左上:砂防ダム上流の余市川と賀老の沢川の流れ込み地点。大雨の後でいつもより水嵩が増している。同右上:合流地点から50メートル上流の流れ込みからと飛び出した岩魚
人気ブログランキングへ
知人は、月見橋から遡行して500メートル先の砂防ダムまでを目指した。その時の話は6月26日の「余市川上流で苦戦」(https://fanblogs.jp/bukki/archive/98/0?1410015260)に掲載したとおり。雪代が完全に収まっていない中で苦戦を強いられた。今回は、そのときに知人が余市川に通い詰めている釣人から教えてもらったという、砂防ダムから上流のポイントを目指した。
今回駐車した場所から余市川への入渓は、ダムから下流域への踏み跡は見つかったが、上流に向かう道はけもの道も含めて見当たらない。ならば、余市川に流れ込む賀老の沢川を辿って合流地点まで出ればいい、と賀老の沢川を下る。言葉では簡単だが、川を覆うボサは予想を上回るほどひどく、大雨の影響で水流が幾筋にも分かれる。深みに足を取られたり、ブヨの大群に襲われ張り出した小枝に突かれたりして、ようやく合流点に着いた。
入渓地点の砂防ダム上流は水嵩を増していた。10メートル先の対岸に行くには、目の前の1.4メートルの深場を3メートルほど渡りきるしかない。この増水も大雨の影響だろう。幸い、流れは緩やかで足を取られる心配はない。何とか渡りきって上流を見ると、潅木で覆われた中州を取り囲み、本流の流れは幾筋にも分かれて、まるでジャングル状態だ。それぞれの水流に、大量の流木が絡んで落ち込みや淵を作っている。いつもは、流れの届かないような土手にも激流で削られた跡が残っている。
その中から、無難に遡行のできる水流を選んで、1.5キロ先の落合橋を目指した。流木で作られた淵にカディス・オリーブを流し込むが、反応はない。さらに上流を目指すが、一段と流木の数が増えてくる。入渓地点から50メートルほど上流の流れ込みで、今日初めての20センチほどの岩魚が食いついた。それまで反応がまったくなかっただけに、魚のいることだけで気分が高まった。
さらにその上流の淵で、先ほどよりも大きな岩魚を追加した。次に現れた10メートルほどの大渕は大物の棲む予感がした。カディスを白く泡立つ早瀬に乗せて流し込むと、下流域でフライが引きずり込まれるものの、針がかりしない。これが2度ほど続いた後、反応がなくなった。
それならばと、ビーズヘッドニンフを沈め、底に張り付く魚を引きずりだすことにした。その一投目、5メートルほど流したあと、ラインのテンションを保つために引き寄せると、根がかりしたようにラインが動かない。逆方向から根がかりを解消しようと動いた瞬間、ぐいぐいとラインが引き込まれる。動き回るのではなく、綱引きをしているような重い感覚だ。同じような感覚は千歳川で経験がある。そのときは60センチ越えのブラウンだった。
左手でラインのテンションを保ちながら、少しずつ引き上げようとしたが、ピクリともしない。5分ほど経過して再び引き寄せようとした一瞬、逆方向に走られてニンフごと持っていかれた。正気に戻り、切られたラインを回収するまで、頭の中は真っ白だった。まるで潜水艦のように重く、川底に張り付いたあの魚はいったい何だったのだろう。
ショックから気を取り直して再び遡行をはじめた。川は次第に水深を増して、一番浅いところでも50センチを越え、河原も見当たらない状況となってきた。当初は、最低でも支流の湯の沢川まで遡行しようと考えていた。しかし、これ以上は危険と判断して、入渓地点の賀老の沢川の流れ込みまで戻った。
釣果はあったが、「大物がいるという覚悟があれば、ラインシステムなどもっと慎重に組み立てていた」という悔しい気持ちが先に立った。また機会があったら挑戦したいが、果たして次のチャンスはあるだろうか。
写真左上:砂防ダム上流の余市川と賀老の沢川の流れ込み地点。大雨の後でいつもより水嵩が増している。同右上:合流地点から50メートル上流の流れ込みからと飛び出した岩魚
人気ブログランキングへ
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/2748526
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
大物惜しかったですね(*_*)
何時何処で出会うかわからないですもんね(*_*)
今年中に大物かけたいですね!
僕も今年でっかいのバラして発狂してますので、お互い頑張りましょうw