月末の金曜日と言うことでに忙しく仕事をしていたところに電話が掛かって来た。出てみれば相手は不動産会社の若い声の男性営業員だった。
「会社近くの新築マンションが今なら家賃3割引で住めます。引っ越しませんか?」という内容だ。
コロナ禍でテレワークが進み都内に住む必要性が低下しているだけに賃貸マンションも供給過剰となり値引きが始まったのかと思いながら「結構です」と話を断った。
「今は賃貸にお住まいですか?」と尋ねられたので「持家」と答えたら「住宅ローンの支払は大変でしょう。いつ購入したのですか?」と話を振られた。「90年代バブル期の高い利息を払うのも馬鹿らしいので頑張って繰り上げ返済した」と答えたら「そんな貴方に賃貸マンション投資のお話があります。」と別のセールスを始めた。借り手から一転今度は貸し手にならないかと言う話を持ってくるとは商売の幅が広い。
「家賃収入に加え税金対策になります。」と言うので「少子化で借り手がいなければ赤字で損するだけですね」と少し嫌みっぽく答えた。だいたい最初に家賃値引きの話をしたのは誰なのか。
「その点は家賃保証があるので心配ありません」と言いだしたので「それは”かぼちゃの馬車”商法ですか。もう結構です。」と切り返してやっと電話を切ることが出来た。
私は営業電話でも無下に断らず、一応理由を付けて相手に納得してもらってから切るようにしている。それが同じサラリーマンとしてお互い気持ちよく仕事を続けるコツだと思っているからだ。そんな私の気持ちも汲まず、しつこく食い下がる者がたまにいるから困る。(^_^;;
不動産投資はキャッシュフローを積み上げられれば安定収益になるだろうが、少子化で人口減少が進む日本で収益を上げるにはかなりの努力が必要になるのではないか。
自分で勉強せず、人任せにして高収益が上げられる筈もないというのは投資の鉄則だと思っている。それだけに”他山の石”として”かぼちゃの馬車事件”の記事は何本も読ませてもらった。
参考:「かぼちゃの馬車」事件から学ぶ【不動産投資の被害者にならないために】
https://www.fudousantoshi-times.com/pro/risk/8267
大正時代だけではなく令和になっても人の欲望や不安に漬け込む”鬼”は生きている。しかも太陽の光を浴びても灰にならないし、首を切っても会社名を変えて復活するし質の悪さは昔の比ではない。
投資家の出来ることは騙されない様に己の知識と理性を鍛えることに”全集中”するだけだ。