最初は「懐かしい」「小林綾子の名演ってどんな内容だっけ?」という好奇心から観始めた。”幼いおしんが奉公先へ最上川を筏で下るシーン”とか”脱走兵の俊作兄ちゃんの運命”とか印象深いシーンは記憶に残っているものの、さすが約20年ぶり(?)に見るものだから綺麗に話を忘れていて実に新鮮に楽しめる。また現代のおしんが思い出の土地を旅するので収録当時の街並みが見られるのも懐かしい。(笑)
大学生・八代圭が年老いたおしんの昔話を聞いて「今はそんな立身出世が出来る時代じゃないし」と自嘲気味に言うシーンがあったが、当時はまだバブル崩壊前でその後の失われた20年も知らないのに、この台詞がくるのかと妙に驚いた。「今の若者は・・・」のフレーズの様に普遍的な言い訳台詞なのかもしれない。(苦笑)
田倉竜三と結婚したおしんは羅紗問屋「田倉商店」の資金難を救おうと髪結いの仕事を再開するが、それ逆に夫婦の危機を招く。長谷川たかから『髪結いの亭主』の話を聞き、おしんはきっぱり仕事を辞めてしまう。この展開はまるで『ベストパートナーになるために』(ジョン・グレイ著)を読んだかのような対処で感心してしまった。(笑)
単なる苦労話だけではなく生きていくための知恵を授けてくれるドラマだから今も人気があるのだと納得するばかりだ。
それにしても何故今『おしん』なのか?3.11からの復興への応援なのだろうか、と深くその理由も追及せず毎週欠かさず観ていた所、先週5/12(日)第114回放送前にテロップが入った。
これから放送する1983年に制作された連続テレビ小説「おしん」では、歴史的背景を描写するために関東大震災のシーンが含まれています。
ドラマの時代背景と作品を忠実に表現するためにノーカットで放送いたします。
これを見て本放送が1983年、今年は放送30周年と知り、だから再放送しているのだと疑問が解けた。確かに震災シーンは3.11の揺れを思い出させるのでこの配慮は必要だろう。この30年間に幾つもの震災が日本列島を襲っているのだから本当に日本は地震大国だ。日頃の備えと心構えが必要だと再確認させられた。
【関連リンク】
『NHK BS おしん』
http://www.nhk.or.jp/bs/oshin/
『ウィキペディア おしん』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%97%E3%82%93
『“彼へのダメ出し”大き過ぎるリスク』
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20130419/150921/
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