コミックマーケット、通称コミケは40年前大学の漫画研究会の交流の場が発祥となっている。出展料約1万円で90×45センチのスペースを借り3日間3万以上が出店してのべ56万人が集まる。
26歳女性はプロの絵本作家を目指し6年前から出店して、今回絵本150冊をほぼ売り切った。「出撃せよ東北艦隊」という『艦コレ』本を販売していた宮城県出身の38歳男性は3.11の津波で自宅を失い『その花びらにくちづけを』の痛車で避難した。東北をアピールする雑誌を毎回出品している。プロ漫画家の畑 健二郎氏は『それが声優』という少しシリアスな作品を描いている。
出店者、来場者共に全体の運営に協力してこの場を守っていくポリシーが引き継がれている。ノウハウが受け継がれており3000人のボランティアが6000の長テーブルの設置をわずか1時間で終わらせる。コミケの来場者の約2%は外国人で語学堪能な15人が対応、医師看護婦資格保持者50人が急病人に対応している。毎朝準備会が自主的に見本作品のチェックを行い今回は32の修正要請を出した。コミケは闇市との指摘に対し税金手続きの必要性を共有化している。
コスプレは自らを作品に生まれ変えるものだ。来場者の5%にあたる約27000人のレイヤーが集まる。『甘城ブリリアントパーク』のミュース、『ラブライブ!』の南ことり、『宇宙戦艦ヤマト』の沖田艦長、『ロックマン』のロックマンのレイヤーにインタビューをしていた。役者の卵コスプレ歴8年と主婦コスプレ歴10年の2人が初めて自作DVD写真集を販売した。
四国の住職41歳男性は毎月50冊以上の漫画を購入するマニアで仲間と一緒に漫画雑誌を作り参加している。女子高校2年生はオリジナルRPGゲームを作り公開したところ5万回以上ダウンロードされた。この作品関連グッズを販売しファンとの交流を楽しんだ。こうして3日間が終わり皆は夢の世界から現実に戻るのだった。
私が初めてコミケに参加したのは1998年だからすでに16年間通い詰めている。(爆) 興味あったところに友人から誘われ販売を手伝ったのが切っ掛けだ。エプソン130万画素デジカメCP-600(84,800円)を買って持参したから良く覚えている。(笑)
初参加で驚いたのは参加人数の多さ、そしてこの人数でトラブルなく運営されており参加者全員が協力的だったこと。これが一般的なイベントだったら混乱するのは必至だろう。番組でも「楽しい遊び場は守らないと無くなる」と言っていたが、そういった想いが感じられすっかり引き込まれてしまった。何より参加者全員が楽しんでいる雰囲気が心地良い。
番組では平日12/29(月)の取材で雨天により屋内になっていたコスプレ会場の様子が映し出されていたが、事前調査で一番人出が少ない日を選んで成功だろう。28(日)と30(火)の混み具合では両日に取材したら大変だった筈だ。(苦笑)
参加人数が増えここ数年コミケを守っていく精神を理解してないと思われる行為が見受けられる。コスプレ撮影のカメラマンでローアングルを狙う者が数名いて悲しい。レイヤーさんに注意されても止めずにしつこくシャッターチャンスを狙い続けている。慣れているレイヤーさんは「この衣装に合わせてスパッツなので狙ってもムダですよ。パンツ穿いていません。いえ穿いているけど見えません」とユーモアを交え窘めているのがせめてもの救いだ。
番組のエンディングは「現実に戻る」だったが、最終日の終了時間のアナウンスが流れると同時に会場が拍手で溢れるのを初めて見て感動した記憶がある。このシーンでも良かったのではないかと思った。このブログを書いていて夏コミが待ち遠しくなってしまった。(笑)
【関連リンク】
『知られざる”コミケ”の世界』
http://www4.nhk.or.jp/P3397/
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