正直に言えば「うらら」の事件が解決した後、天理が登場してからの話の展開が重くなっており「ボクの読みたかった”神のみ”とは違う」状態だったので書く気になれなかった。(汗)
それでも25巻では一気に盛り上がり26巻で堂々の大団円を迎えた。ここまでのあらすじを簡単にまとめてみると…。
22巻:うららの祖父白鳥氏は悪魔退治の準備をしていた。このままでは大勢の人達が死ぬと知った桂馬は白鳥氏の復讐劇を止めようとするが、駆け魂がうららの心の隙間にはいってしまい…。
23巻:ドクロウと名乗る少女とあかね丸来た桂馬は渡航機を使い新地獄のドクロウと話をして自分が過去に来た理由を知る。小学校に戻ると順位を付けられた女子たちが6年生の香織を崇めているカオスな世界になっていた。天理と出会った桂馬は2人でランキングアップに挑むが…。
24巻:桂馬の攻略で順調にランキングを駆け上った天理と1位の香織の直接対決が行われることになった。だが香織が天理への精神的な揺さぶりをかけたことで桂馬はこのまま攻略を続けることに疑問を持ってしまう。1人で世界を救える別ルートへ進もうとした桂馬を天理は…。
25巻:天理と香織の「ロミオとジュリエット」演劇対決は天理達の先攻で始まる。この劇中で天理は桂馬を助けこれからの攻略を手伝うことを約束する。一方ビンテージ達は香織を裏切り心の隙間を空ける装置を動作させようとする。一方現代では白鳥のおじいさんが女神の宿主の少女6人を集めて桂馬を呼び戻そうとするが悪魔達の攻撃が始まってしまい…。
26巻:あかね丸の秘密に気付いたリューネの妨害により10年前の過去と現代を繋げることに失敗してしまう。だが何故か消えた世界に女神6人の宿主の少女達と渡航機だけが残った。最後の望みを掛けて少女たちは桂馬を呼び戻そうとするが…。
完結にあたってどんなエンディングを迎えるのか。このままハーレムエンドを選択するのか、それとも誰か1人ヒロインを選ぶのか。作者若木民喜氏が高橋留美子先生のファンとの話から『うる星やつら』や『らんま1/2』みたいなモラトリアムな世界観を残した最終回を予想していた。
ところが桂馬は意外な娘を選択して驚かされた。もっとも今回シノプシスを書くので終わりの5巻を斜め読みしていたらちゃんとそれらしい伏線が張ってあり納得した。そう言えば『犬夜叉』ではちゃんと物語を完結させているのだから、このエンディングは想定していたのだろう。
気になったのはエルシィの正体だ。本人が生い立ち不明と語っていたがラストでこの力を発揮しては”ご都合春菊”と言いたくなる。伏線はどこへ行った?またリューネとハクアの対決の決着が見られなかったのも残念。過去にドクロウとリューネの因縁話でもあれば2人の対決も盛り上がったのにと思う。
この10年間の天理の想いはどうなるのか等ヒロイン達の今後を考えついつい26巻を読み直してその答えを探してしまう。読者にこういった余韻を残したのだから見事な終わり方だと言えるだろう。
若木先生、約6年間お疲れ様でした。楽しい作品をありがとう!
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