<個人的な評価:10点中8点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
6話からなる短編ミステリードラマ。これは、かなり面白かった!!
このドラマは、2016年に刊行されたイギリスの小説家 Anthony Horowitzの推理小説を原作にしている。
やはり、イギリスのミステリーは、雰囲気があって面白い。イギリスといえば、ミステリー。
フィクションの推理小説&現実の殺人事件が、交差しながら、両方の物語が進んでいく面白いスタイルの作品だ。
フィクションの推理小説『Magpie Murders』の世界:
名探偵 Atticus Pündが、イギリスの片田舎の屋敷で起こった変死事件とそれに続く殺人事件を解き明かす。
現実の殺人事件:
『Magpie Murders』の作者である Alan Conwayが、自殺にみせかけられて殺害された。そして、『Magpie Murders』の失われた最終章を求めて、女性編集者のSusanが、謎を解いていく。
Alan Conway という小説家は、意地悪で狡猾な男。
残された命の中で、小説を通して、関わった人達に嫌がらせをしている笑。現実に関わった家族や使用人や知人を、モデルにした小説のキャラ。どれもこれも、現実の人物の悪い点を反映しつつ、バカにしているかのようなキャラばかりだ。そんな意地悪な性格なので、Alan は有名な推理小説家だが、彼を知る人からは、嫌われている。本人もそれを知っていて鼻で笑っている。
女編集者のSusanも、Alanとは、古くからの知り合いだが、彼の事を嫌っている。
それでも、会社の為に、編集者の意地として、消えた最終章を探すために動き出す!
それと同時に、Alan 殺害の真犯人にもせまっていく...
Susanという、おばさん編集者は、なかなか面白いキャラ。
彼女の父親との確執も理解できる。そりゃ、不倫して子供と妻を捨てて出て行った父親が悪いよな。
会いたくないわけだ。それでも、最後は会ったけど、Susanの、心のモヤモヤは消えない。
そんな、Susan は、長年の恋人がいるが、結婚という一歩を踏みさせず、今までずっと独身のキャリアウーマンだ。出版会社でも、社長の次に偉い立場で、引退する社長に会社を継いでくれと頼まれている。
会社を継ぐか、それとも恋人とギリシャに移住するか。悩めるSusanだが、彼女の一番の関心事は、やはり、失われた最終章を見つけ出す事だ!現実世界では、この人が、探偵役だね。おばさん探偵、面白い。
Susanの前にたびたび現れる小説の中の探偵Atticus Pünd。
Susanにしか見えないので、彼女が小説に没頭しすぎたために、見える幻影だろう。
しかし、その幻影と共に、Susanは、事件の謎を解いていくのだ。
探偵Atticus Pündは、おだやかな良いキャラなのだが、彼を作成した小説家のAlan は捻くれた根性の意地悪おじさんなので、最終章で、探偵Atticus Pünd をキャラ的にも終わりにする魂胆だ。
どんなに面白い小説でも、その小説の中の神は、小説家自身。
小説家の出来心で、どんな内容にもなれる。
Alan は意地悪な小説家なので、ファンの事なんか興味ないし、むしろ人間嫌いだから、どうせ死ぬなら、人が嫌がる事をやってやろう!って感じ。
Alan 自身は、犯罪者じゃないよ。ただの人間嫌いの狡猾な意地悪なおじさんってだけ笑。
小説家でも漫画家でも、ファンに媚びるために、描いている人が目立つ中、Alan のような小説家は珍しいだろう。彼みたいな意地悪な人がいても、面白いと思う。
もうお金持ちで、お金たくさんもっているし、人に嫌われてもいい覚悟がある人だから、好き放題できる。
リアルでいうと、Hunter X Hunter の作者である冨樫義博 が、それかもしれない。
まあ、富樫先生は、性悪ではないが、ちょっと意地悪だよね笑。っていうか、超マイペースなだけか。
休載しまくっているし、マイペースにも程があるし、しかし作品は面白いので、未だに私を含めて根強いファンは大勢いるのだ。でも、彼自身は、お金に困ってないし、HxHの続きを描こうか描かまいが、彼の生活には影響はない。漫画は、気が向いたら続くを描くスタンス。その内容も、ファンに媚びたようなものではなく、ファンの想像をはるかに超えるような内容なので、彼は、本当に自分が描きたいものを描いているのだなと伝わってくるよ。
Alan は、実は、本当は推理小説になりたくなかった。
でも、当初は、お金のために、仕方がなく、推理小説を書いたら、それが大うけした。
本当は推理小説は大っ嫌いなのに。だからこそ、その反動で、お金が沢山ある今は、自分が何を書いてもいいのだから、自分が描いた推理小説の最終章は滅茶苦茶にしてやろうと考えたのだろう。すごく捻くれたおじさん!!実際は、最終章どころか、過去の小説から、最後の小説まで、全てを含めて、彼の意地悪な計画だったけどね。読者に対して、ばかやろー!って、あの世から笑いたかったのだろう。
嫌な人だけど、私は嫌いじゃない笑。彼と関わった人達から嫌われているのは凄く納得だけど。
● 推理小説『Magpie Murders』の世界で、おきた殺人事件の犯人は誰なのか?
● 現実世界で、小説家Alan を殺した犯人は誰なのか?
そのすべてが、消えた最終章が鍵だ。
あえて、この記事に、犯人は載せない。
でも、最後まで観た感想としては、どっちの世界の犯人も動機も、けっこう面白かった。
私は大満足。
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関わった人達をモデルにした小説といえば、私が大好きなドラマ Gossip Girl に出てたDan が描いた小説のようだな。あれも、描かれた友達は全員すごく怒ってたし。元カノの悪口を書いたり、勝手に恋焦がれた女との妄想恋愛を書いたり。友達をゲイにしたり。嫌いな男友達を自殺させたり。笑っちゃったよ。
良い内容で描くのではなく、捻くれた目線で、キャラを面白ろ可笑しく改変したり、バカにしたり、でも読んだ人は、誰の事を書いているかわかるという。名前もアナグラムだった。
でも実際、小説家や漫画家って、そういう事をするものかもね。
知り合いからヒントを得るのはよくある話か。
冒頭のオープニングが好き。