<個人的な評価:10点中8点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり(犯人の正体バレあり!観てない人は注意!!)。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり(犯人の正体バレあり!観てない人は注意!!)。
フランスのサスペンスミステリードラマ。ワンシーズンだけで6話で完結するドラマなので、スッキリ観れる。思ったよりハラハラしてて面白かった。
La Mante.....ってカマキリという意味だが、カマキリの雌は交尾のあとにオスを食い殺す終生がある残酷で独特な生き物だ。その理由は生まれてくる子供の為に、オスを食い殺して栄養分をとるという、母性本能が強い生き物でもあるけど。
昔に読んだ、蟷螂館の惨劇...というゴシックホラーの漫画が印象に残っている。
さて、La Mante....色々と感想はあるが、まず印象が残ったのが、殺人鬼La Mante: Jeanne Deber。ドラマの始終、ずっと能面のように無表情のキャラだったが、最後の最後で、息子と和解した時に、初めて、本当の感情を見せてくれた....ってのが印象深い。
彼女のやった事は許されるべきではないし残酷な人物であるが、彼女の殺しには彼女なりの正義と信念(私は別に彼女の殺しを正当化しているわけじゃない)があるのに対して、Copycatの殺しは、それがない、単なるサイコパスなるものだった。La Manteが、ただの残酷なサイコパスじゃなくて、心がある人だなと思ったのは、彼女は殺そうと思えば殺せたのに、監視役の男性を殺さなかった。脱出したかったので、彼に毒を飲ませたが、でも殺さなかった。監視役の人は無口だが、なんだかんだで、彼も、La Manteが、ただの残酷なサイコパスじゃないとわかってただろうな。
La Manteが、息子に対して本当に申し訳なく思っているのも、息子の事を本当に愛しているのもわかった。
母性愛が強い人なんだろう。だから、それが自分の息子に対してだけじゃなく、他の子供達に大してもそうだった。だから、子供を傷つける親や、家族を蔑ろにする男性が許せないんだろう。
それで、残酷な方法で殺しちゃうから、歪んでいるともいえるが。
残念なことに、歪んではいるが、そんな正義心がある、La Manteも、不倫してた。
彼女自身、不誠実だった。しかし、彼女は妊娠した事を愛人に告げずにいたし、妻子いる人の家庭を、乗っ取ろうともしなかた。なぜなら、彼女自身は、家庭を捨てる男が嫌いだからだ。
彼女も完璧な人ではないけど、そこに彼女なりの、正義とこだわりを感じる。
自分の息子だけじゃなく、人の子供にも、母性的な優しさをみせる。
残酷で残忍な面もあるのに。
そんな複雑な女性だ。
最後は息子と和解できてよかった。
そして、彼女は彼女の罪を償うべく、刑務所に自分で戻ったのも良い。
だが、ドラマでは、描かれてはいないが、息子と和解した事で、終身刑でも、これからは、息子、そして産まれてくる孫とも面会できるようになるだろうな。
主人公Damien Carrotの、Character Developmemtも良かった。
妻とのやりとりも良かったし、良い人だ。最後は彼の中の母親に対するモヤモヤが消えたんだろう。
母親の事はまだ全部許し切れてないと思うけど、最後に、ママ...と呼んだ事からもわかるように、彼女を母として認めたし、母への愛情もあるんだなというのが伝わった。
幸せになってほしい...
そして、怪しいなーと思ってた祖父。
最初から、ちょっと怪しいなと思ってたけど、途中で、主人公のDamienが、母であるLa Manteに対する想いが変わっていくのに対して、実の娘なのに、彼の方は、もう娘とは一切関わりたくない嫌悪感があるのが、謎に思った。どんなに極悪な人でも、血が繋がってたら、なんらか気持ちはゆらめるのかなーと思ってたけど、彼にはそれがなかったので、何か隠しているなと思った。
実際、La Mante、もとい、 Jeanne Deberがああなってしまった元凶は彼にあったし、彼こそが、Jeanneの母親を殺した張本人だった。
でも、最後、彼を殺さなかったのは良いと思う。
Jeanneは、どんなにクズでも殺人はダメって反省していると思う。
過去の自分の犯罪のせいで息子を悲しい目にあわせたし。
殺す価値がない人間たちを殺して、自分の息子までも不幸にした。
だから、彼女が、最後に殺さなかったのは、彼女自身も、息子とのやりとりで成長したからと思った。
殺そうとしたとは思う。葛藤があっただろう。
でも、殺さなかった。まあ、自殺したけどね。
そして、やっぱり一番怖かったのは、あれかな。
Copycatの真犯人。
LucieとVirginieは、色気あるフランス美女二人組って感じで、観てたけど...
良い親友同士だなーと思ってたが、Alex殺害の時に、犯人を観たという彼女の証言からして、彼女もちょっと怪しい?とは思ってたが、まさかね。
まさか、あの美女が、トランスジェンダーのサイコパス殺人鬼だったとはね。
あんな近くに凶悪な殺人鬼がいたなんて..............怖い怖い怖い!!!!!!!
犯人の意外性が面白いドラマでもある。犯人がトランスジェンダーってわかった時も、まさか彼女が...とは思わなかった。女性が演じてたわけだし...見た目は完全に女性だったし。
しかも、5年近く、LucieやDamienと親交があったのに、彼らは、彼女の生い立ちについては一切知らなかったのか。上辺だけの付き合いに見えなかったから、吃驚だし、でも、社会人の友情って、そういうのも意外とあるかも?と思う。人間不信な私は、そういう事はないけどね笑。泊まりあいするほどの親しい友人なら、その親や兄弟の事も知っているな。というか親しい友人も相方も含めて、中学や高校時代からの知っている人だから。
Alex死亡は可哀想だったな。Damienとは本当の兄弟だったのに。
悲しい死もあったけど、最後は、なんだかんだでスッキリする終わり方だったと思う。
そういえば、Damienの実の父親、実の母親、両方とも生きている事になるね。
これからは実の父親とも親交があるだろうし。
母親とも面会はするだろうしね。
フランスのミステリー、結構おもしろいね。
前にみた、『The Chalet (2018)』も面白かった。
てか、変にダラダラしてなくてよかった。
こういうサスペンスドラマは、ワンシーズン、6話がちょうどいい長さだよ。