<個人的な評価:10点中8.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
https://fanblogs.jp/alicedarkcastle705/archive/2956/0 の続き...
このシーズン2の方が、シーズン1より断然面白かった!
良い意味でも悲しい意味でも、感動したりと涙したシーンもけっこうあった....
前回と比べて、色んな意味で成長したヴィクトリア女王。
シーズン1では、決して悪い人ではないのだが、とても子供っぽくて、小生意気な面もあった。
しかし、このシーズン2では、やはり、女王としても、人としても、成長するにつれて、女王としての責務、その重荷が深く重くのしかかってきていると感じた。
国を想っている人だからこそ、その重圧感を感じ、葛藤し、苦しむ事もあるのだろう。
女王とは大変なものだ...
そして、優しく真面目で責任感がある君主ほど、色々と悩み苦しみ、孤独を感じるのかもしれない。
シーズン1では、若さゆえか、ラブラブカップルぶりがウザかったが、やはり、夫婦の絆というのは、ラブラブの時に試されるものでなく、困難にどう立ち向かうかで、試されるのだろう。
これは、エリザベス女王の夫、フィリップ殿下もおっしゃってた。本当にそう思う。
まあ、深く考えずに、深く相手を知らずに、即結婚して、そして、すぐに嫌な事があったら即離婚して、また新しい人を探すようなリベラル派アメリカンの考えな現代人には理解できない事だろうけどね。いつでも、Me!Me!ME!!!で自分中心の幸せしか頭にない人が増えたから。
相手の事、子供の事、家族の事、これっぽちも考えない人が増えた気がする。離婚も新しい愛と幸せの為というが、綺麗事を並べたって、結局は、自己愛しかないんじゃないの?と、そういう人を見ると思う。
やはり、夫婦の絆とは、真実の愛とは、困難の時に試されるものだ。
今シーズンでは、君主としての深い悩みはもちろん、妻として母親として悩むヴィクトリア女王も書かれた。ヴィクトリア女王だけではなく、夫のアルバートの悩みも書かれた。
それにしても、女王としての責務は重いものだ。(全ての国民を喜ばせる事なんて無理難題だし、良心でやった事が、返って、市民を怒らせる事もあるし、難しい)
その上、母親ともなると....大変だ。
現エリザベス女王の若い時の苦労も相当だったんだろうね。
子供を生めば、女はみんな母性が備わるというのは迷信だと思うし、そんなのは人それぞれだし、産後鬱になる人だって沢山いる。ヴィクトリア女王が、軽度の産後鬱になっているような描写も書かれてた。
女王だって人間なのだ。
現代では、母親業&仕事を両立する事に苦労している母親が多いが、女王ともなれば、もっともっと責任も苦労も多い。何度も言うが、女王とて同じ人間だ。スーパーマンじゃないし神でもない。
全ての事を両立は難しい。
そして、立派な女王が必ずしも、立派な母親とは限らないし、その逆もしかり。
ただ、愛国心&責任感をもって、良心で責務に挑めば、いずれ、それが国民にも伝わり認められると思う。
このシーズン2では、episode5のフランスへの旅が面白かった。
王族たちは親戚同士だけど、イギリスやフランスの文化の違いがみえて面白かった笑!
旅行したくなりました!
(現代日本でも、同じ国であっても、京都と東京って全然違うし、北海道と東京も違うし、大阪と東京も違う。それぞれの土地で、文化や習慣の違いもある。これはヨーロッパでもそうだね。よく欧米と一括りにするけど、それぞれの国、またその中でもそれぞれの地域でも違う。アジアも、アメリカ人には一括りにされがちだけど、アジアだって、それこそ広くて、それぞれの国で違うし、地域でも違う。この違いって面白い!旅行の醍醐味って、文化の違いを体験する事にもあると思う。少なくとも私はそうです。)
ヴィクトリア女王と実母は、ヴィクトリア女王が一方的に母親を嫌っているようだったが、母親の方は娘に相手にされなくて、いつも寂しそうで気の毒だった。ヴィクトリア女王も別に嫌っているからって意地悪しているわけじゃなく避けているだけなんだが態度が冷たい。
というのは、幼い頃から、彼女にとっての母親代わりは、家庭教師のBaroness Lehzen だったからだ...
アルバート王子の実の父親は誰か...みたいなストーリーもあったが、これはフィクションととらえてもいいだろう。まあ、実際にそうであったとしても、どっちが父親でも、どっちもヴィクトリア女王の叔父だし、アルバート王子は、彼女にとっては、いとこ同士だけどね。作中では、本人が、自分の事を、不義の子だ!って悩んで自暴自棄になってたけど、彼の父親が誰であるかは、ヴィクトリア女王にとっては関係ないし、アルバートはアルバートなのだから。ただ、ここらへんのストーリーは、ドラマを面白くするために、ドラマチックにしたものだから、フィクションととらえている、
シーズン2の最後の2章に、異国の国の、黒人の孤児のお姫様Sarahが出てきたが、切なくも、とってもほっこりするクリスマスらしいストーリーに感動した。(これは実話)
実の娘ではなくても、Sarahを、心底愛している子供がいない夫婦が、とっても美男美女で素敵な夫婦で、最後のクリスマスシーンは感動した。史実でも、ヴィクトリア女王は、Sarahが成長して結婚するまで、ずっと金銭的に援助したり、気にかけていたらしい。
それにしても、あの時代は、アメリカこそが、人種差別で黒人差別の国だったんだね。
とても感動したというか、人間がすごくできているなと思ったのはコックの、 Mr Francatelli & メイドのNancy Skerrett!!特に Skerrettさん、凄すぎるよ...
使用人としての誇りとプライドがあって、こういう人こそ、心が貴族なんだなと思った。
(使用人みんな良い人達なんだけどね!!!)
Skerrettさんは、アメリカにいるあった事もない叔父が亡くなって、なんと遺産が舞い込んできた。
宝くじが当たったような感じで大喜び!私も喜んだ。
けど、その遺産とは....奴隷だった。そう生きている奴隷。叔父は奴隷たちを所有していたのだ。(あの頃の、裕福なアメリカ人で、奴隷を所有していた白人は多い)
奴隷を売れば大金になる。
でも、Skerrettさんは、奴隷を開放した。
よって、 Skerrettさんの手元には1セントも手に入らなかった。
でも、彼女はとっても幸せそうだった。
綺麗事のように聞こえるし、実際に本当にこういう事があったかどうか不明だし、大金を目の前にして人はどうなるかなんてわからない。でも、綺麗事だとしても、フィクションだとしても、凄く感動したし、素晴らしいと思った。
そして、色々と考えさせられた。
私達は、Servantではあるが、Slaveではない。人間だ...っていう、執事の言葉が凄く響いた。
使用人たち、本当にみんな良い人だ。
高潔で良き君主に仕えているから、プライドもって、みんな働いているし、王族ではなくても、心はみんな高潔だ。
最後のクリスマスシーン、本当に綺麗だった。
あの意地悪な叔父を含めて、あの丸いテーブル囲んでいるのは、血のつながった家族ばっかりだけどね笑。
私の母の従兄姉で、その従兄妹同士で恋愛結婚した夫婦がいるけど今でも本当に仲良し。
そして、何より、母がいつも、いとこ婚の長所!というのが、親戚同士の晩餐会や、集まりの場の時。
母からすれば、2人とも、いとこ同士だから、あまり気を遣わないし、気兼ねしないと言ってた笑。
このヴィクトリア女王一家も、色々あったけど、なんだかんだで家族!みんな仲良くしましょう...って感じの終わり方だった笑。
あの意地悪な叔父と、侯爵夫人婆さんには、笑っちゃったけどね。(あの婆さん、GAME OF THRONES のあのTyrell婆さんだった。こういう役を演じるのにお似合い。)
そして...
アルバート王子からヴィクトリア女王へのクリスマスプレゼントが、凄い豪華で素敵だった。