『Ordeal by Innocence (2018)』
<個人的な評価:10点中7.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
Agatha Christie の推理小説の実写化が好きなので、これもずっと前から観たかったもの。
個人的に、『And Then There Were None (そして誰もいなくなった) (2015)』評価9.5 と、『Crooked House (ねじれた家)(2017)』評価9.5 の方が、好きだけど、これもこれで、面白かった。
Agatha Christie の推理ものって、ただの推理ではなく、人間心理や一族の秘密やそれぞれキャラクターの個々の葛藤というものが、あって、推理もの+人間ドラマ という色が強いから好き。
これも、とある一族の物語。犯人は最初から、夫だなと予想してたが予想が当たった。
子供たちが全員、孤児なのもポイント。そして登場人物全員が、殺された正妻に個人的な恨みがあるのもポイント。正妻は聖女でもなければ、超善人というわけでもないが、真っ当な事をしようとしている、とても真面目な女性という印象で、私は彼女が嫌いにはなれないな。子供たちに愛はあったと思う。厳しさの中にも愛はあったと思う。ただ、愛情表現が、とても苦手な人。孤児で引き取った子供たちが、全員、誰からも尊敬されるような立派な大人になってほしいという気持ちがとても強かった人なんだろう。
ただ、その育てた方が、子供たちにトラウマを与え、競争心を掻き立て、みんなが母親のナンバー1になりたい、母親の愛を一番にほしいという感じになったんだろうな。
血が繋がった兄弟姉妹同士でも、誰が一番かとか、競争心や嫉妬はあるものだ。
私も多少はそういう経験があるし、ストレスではあったが、今の成功と幸せにつながるから、いい経験だとも思っている。競争心と努力はとっても重要だ。
ただ、それが度を過ぎると、悪影響になりかねないし心理的虐待かもしれない。
特に、孤児の場合は悪影響かもしれない。
それに、今回は、子供たち全員が血が繋がっておらず、実の両親から捨てられたか、元々身よりがなかったかで、愛に飢えていた子供たちだ。だから新しく引き取られた家庭で、母親のお気に入りになりたくて努力をしたが、それでも大人になるにつれ、歪んでいって、反抗的になってしまった。
だから、まあ、みんなが母親を殺す動機はあったが、でも、母親の愛に飢えてた人達だから、母親への愛もあったんだろうと思う。
メイドは、やはり最後まで、ただただ、亡き正妻と子供たちに、忠実なメイドだった。
正妻には、怒りもあっただろうが、それよりも感謝の気持ちが多かったんだろう。
秘書のクズ不倫女が、ただのクズ不倫ゴミ女だから論外だが、こいつも殺されればいいのになwと思ったが、最後まで生き残ったな。残忍に死ねばいいのに、と思わずにはいられなかった。
正妻を殺したのは夫。
こいつの最後はスッキリだ。死んでないけど、監禁されたもよう笑。
総合的にみて面白い話だった。
Agatha Christieの実写化の中ではベストではないが、なかなかに面白かったので、評価は7.5.