<個人的な評価:10点中6点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
たまたまHULUで見つけた久々に日本のホラー映画で、小説からきている。
『狗神』(いぬがみ)は、小説家の坂東眞砂子による怪奇小説。
童話作家・フリーライターとして知られた作者が『死国』に続き、手掛けた一般小説の2作目であり、その映画化がこれだ。
一般的に幽霊が出てくる系のホラーというより、怪奇ものかな。
外とあまり関わりがない、山奥の村の奇妙な憑き物筋の話。
実は、ずっと昔に観た、『四国』が好きだったから、原作者が同じという事も知って、それで興味もった。
高知県の尾峰を舞台に犬神(狗神)憑きやそれにまつわる差別・伝承や兄妹による近親相姦を題材にした悲劇と恐怖を描いている。
観た感想としては、思ったよりかは良い。個人的評価は、6.
狗神憑き関連の伝承や差別に関しては、実際に過去にあった事だから普通に興味ある。
この映画の内容、キャラ、作品全体としては個人的に微妙な点もあるけど、でもダメ映画ではないし、興味深い点もあった。だから、6.
とてつもなくエロティック!とか、ポスターに余計な事が書かれてたが....(日本の映画ポスターってネタバレや余計な一言が多すぎw)個人的に、なにもエロテイックに見えなかったよ。
濡れ場はあったけど、うーん。笑。
大好きなキャラ同士以外の濡れ場は、目が汚れるだけだし。
大好きなキャラ同士は例外だけど、元々濡れ場やエロは、あんまり好きじゃないから、今回も...。
この映画の恋愛関係?には、何一つ、萌える要素がなかったし応援したいカップルもいなかった。
ちなみに、近親相姦ものは、凄くハマって大好きになるものと、生理的に無理なものに別れる。
これが後者だ。てか視聴者として自分が好きでも嫌いでもないキャラが誰とヤろうが基本的に興味ないが、本人同士がお互いの存在を知った上で、兄妹、姉弟で愛し合うのならともかく、親子は無理だな。笑。
お互いの存在を知らなくても、知ってても、なんか無理。
まあ、でも、グロ殺人シーンが無理!と実際は思ってても、普通にそういう映画もみてるので、そういう感覚で観た。
フォーカスしたのは狗神に関してかな...
本当に興味深い。
ただの迷信なのか、実際に未知の力が存在するのか...
でも、こんな環境の中に住んでたら、気が狂ってしまいそうだし、本来は見えるはずがないものを見たと思い込むようになるのかな。
ちなみに、私が評価できるポイントがあるとすれば...
中盤のちょっと後に明らかにされる真実。
坊之宮美希の母親が死んでいた事。
普通にその場に出てきたから、家族の一員として、そこにいたのかと思った。
けど、実際は、美希の妄想だった。母親の霊が美希に乗り移ったといわれているね。
面白い。こういう展開は好き。
ずっと視聴者として映画を鑑賞し、自分が生きてたと思ってたキャラが実は既に死んでいる者と知った時の驚き。たまらない感覚。けっこう好きだ。
美希と晃が、実は母子だったという既に予想がついてた事実と、美希の母が実は死んでたという事実。
前者は、ふーん。
後者は、え!?
こうなった。
同じく視聴者で、既に母親が死んでるって気づいた人もけっこういるかもしれないけどね。
人それぞれで驚きポイントが違うかもね。
あと、もう一つ、注目したい点は、天海祐希が演じる主人公の美希。
最初は中年の後半にさしかかる(40代から50代)の女性にみえる。
しかし、晃と出会い、物語が進むごとに、美しく若返っていく。
現代的な感覚で考えると、恋をして、化粧をしだして白髪を染めたんだろうと、そこまで驚きはしないけど、どうやら、この作品の設定では、自然と若返ったように描かれている。
狗神の力なのか、単純に恋をした女性の自然の力なのか、その両方なのか...
とにかく不思議な現象だ。
最後、美希と晃は生き残ったのだろうか?山中へと消えていったけど、晃は怪我しているし無事ではすまないはず。どこかで、ひっそり暮らしているのか、それともどこかで、ひっそりと息を引き取ったのか、曖昧なエンディングではあったが、それが逆に哀愁ただよって良いのかもしれない。
2人は人間とやめて狗神になったという解釈もできる。
個人的に、ドンピシャな作品でもないし、感動した部分もないし、共感できるキャラもいなかったしが、気分転換には良い映画だと思う。