『この子の七つのお祝いに (1982)』
<個人的な評価:10点中6点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
普段は観ないような、とても古い日本の映画を観賞。
サスペンスホラーっぽかったので笑。
日本人形が怖いけど、その不気味な雰囲気が気になって観た。
ただ、まあホラー要素はないです。豆腐ぶっさしてるヤバい狂人が出てくるけど笑。
個人的に、つまらないとは思わなかったし、まあまあ面白かったけど、自分に合うかというと微妙。
だから評価は10点中6点。
まず犯人が結構早い段階でわかるのが、個人的にあわない。
私は最後の最後まで犯人が判明されずに、推理しながら見るのが好きなので。
ただ、これはもう犯人がすぐわかったし、その先の展開もすぐにわかった。
麗子と真矢が別人というのも早い段階で気づいた。
さすがに、真矢が真矢ではなかったという、どんでん返しは言われるまで知らなかったけど。
犯人が誰か!というより、犯人の人生やストーリーに集点をあてたもので、どんでん返しの結末は、悲しいものだった。ずっと母親だと思ってた人が母親じゃなかった。その偽物の母親にずっと洗脳されて復讐に生きてきた。
ただ最後は犯人は死んでこそ...が美しいエンディングだと思うな。だから最後の展開は好きではない。
あの最初に死んだメイドには同情しないけど他の二人の殺しは、やりすぎ。
協力してくれた親友まで殺しといて、自分も逝くからねーと言った癖に、最後は絶望して狂って終わりか。
彼女はそのあとどうなったのか。
いっそのこと、いさぎよく自殺してくれと思った。
うーん。
確かに父親はクズな面もあるけど、狂人の母親(偽の母親)が語った父親像とは全然違うし。
そもそも、麻矢は誘拐されてきた子...
誘拐者(&虐待者)を、自分の母親と思い込んで、それで育って、しかも慕ってたし、そんな母親でも愛してたのが切ない。
そして産みの母親は死んでいた。
私はどんでん返しの結末を知らないので、当初、狂人の母親、真弓に同情してしまった。
冒頭、真弓の話を普通に信じた。
しかも結婚写真があるから、不倫とかではなく、ちゃんと結婚した夫婦だと思ってた。
そして、狂人の母親が言うように、父親は女を作って出ていったと、その言葉通りなんだなと思ってみた。
だから母親は狂ったのか。可哀想だな。父親と不倫女は因果応報をくらえ!と思った。
どんでん返しの結末は...
やはり狂人の語る事を鵜呑みにしてはいけなかった。
確かに、麻矢が母親と思い込んでた真弓と、父親は結婚した。
だが、そもそも、その真弓と結婚する前から、父親は妻帯者だったのだ。
けど、それでも、父親と真弓が結婚したのは、戦争による、時代によるものがあり、二人は祖国日本に戻る為に、夫婦を装う必要性があった。偽装結婚だ。真弓は、それをわかってて、結婚した。
その後、探したが戦争で最初の妻はみつからず、父親は真弓とそのまま暮らし、麻矢という娘ができた。
しかし、麻矢はネズミに顔をかじられて、幼い頃に既に死んでいたのだ!!!
そう、本物の麻矢はすでに死んでいた。
そのころから、狂っていった真弓。
かなり狂ってる。娘を亡くしたのだから狂ってしまうのもしょうがない...
そんな時に、最初の妻の事が忘れられず、探し続けてた父親は、ようやく妻をみつけた。
再会を喜ぶ二人。父親の心は、やはり、最初の妻にあったのだ。
でも、真弓にも申し訳ないと思い、しばらくは、二人の妻と、それぞれ、二重の生活をしていた父親。
しかし、真弓の狂いっぷりが、やばくなっていき、針で豆腐をぶっさしたり、異常な行動が目立つようになった。身の危険を感じた父親は、金を渡して、最初の妻の方に、戻っていった、というか逃げていった。
酷い父親!と思うかもしれないが、確かに、真弓は怖いから身の危険を感じるよね、普通は。
偽装結婚だから、最初は割り切ってたものの、夫を愛してしまったのか、はたまた、娘が死んだ事で、壊れてしまったのか真弓も可哀想ではあるが、真弓の狂いっぷりは、半端ない。
なんと、最初の妻が生んだ娘を誘拐して、その子を真矢として育てたのだ。
怖い怖い。
恐ろしい。
可哀想ではあるが、狂人というのは何をしでかすかわからないな。
真弓も真矢も可哀想ではあるが、だが、やっぱり、真矢に殺された麗子が一番可哀想だと思う。
今の新しい映画をみなれているから、なんというか、昔ならではの、わざとらしい演技は、どうも観賞していて微妙な気持ちになるんだけど。
ストーリーは、わかりやすく、しっかりしていると思った。エンディングは個人的に微妙だけどね。
不気味な話でしたよね。