『Coraline (コララインとボタンの魔女)
(2009)』
(2009)』
<個人的な評価:10点中8点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
子供向けのダークファンタジー。
かなり面白かった。
ちゃんと、Happy Endingだった。
不思議の国のアリスのような世界観が好き。
そして、ちゃんと主人公の成長も描いている。
舞台の、ピンクパレス(ピンクの色の洋館)が、個性的でとても面白い。住んでみたい笑。
ちなみに、ピンクパレスアパートは、館だが、色々と区切られており、間取りもそれぞれ違うが、アパートとして、複数の異なる家族や人間が住んでいる。そして、巨大な庭がある。
あらすじ
ピンクパレスアパートに引っ越してきたコララインと両親。
しかし、両親は毎日、仕事で忙しくて、コララインは、構ってもらえず、友人もいない退屈で孤独な日々を送っていた。そんなある日コララインは、壁に封印された小さなドアを見つけた。ドアを開けて中に入ると、そこは夢のような、コララインの理想の世界だった。優しい両親に沢山のご馳走に、うざくない友達に、綺麗な家に、豪華な庭。同じ家で同じ場所なのに、その世界のは全て美しかった。
まるで鏡の世界のようだが、しかし、綺麗でコララインの理想の世界だった。
ただ、一つ不思議な事がある。そこの住人は、パパもママも友達も、目がボタンなのだ。不気味...
最初、コララインは、この世界を気にいったが............
といった、あらすじです。
不思議な世界に迷い込んだ少女。理想の世界だが、その世界には暗い秘密があって。
といったお話。
キャラクターも、それぞれ個性的で面白かった。
キャラクター
コラライン:主人公。築150年のピンクパレスアパートに引越してきたお転婆で少し生意気な少女。
勇敢で、想像力に富み、好奇心がとても強い。新しい町には友達もおらず、忙しい両親は仕事に明け暮れ全然構ってもらえない為、常に不満を抱えている。新しい家を探検していた時に封印された小さなドアを見つけ、開けたことで“現実の世界”によく似た“別の世界”へと迷い込んでいく。
ママ:コララインの母親。園芸雑誌のライターだが、泥が嫌い。家族のリーダーで、厳しい。いつもピリピリしていて料理も苦手。締め切り間近で仕事が忙しい為に、コララインには構ってあげれない。
パパ:コララインの父親。ママと同じく園芸雑誌のライターだが、庭いじりが嫌い。いつも締め切りに追われ青白い顔をしている。ママが料理を作れない時は自慢の料理を作るが、パパも料理が下手で、出てくるのはスライム状のものばかり。
黒ネコ:一人の主人公。気まぐれな黒いノラネコ。“ドアの向こうの世界”では人語を話す不思議な存在。コララインに助言をする。(←不思議の国のアリスのチェシャ猫を思い出すな笑。)
ワイビー(ワイボーン):ピンクパレスの大家の孫。コララインを脅かしたり怖い話をしたり、口が悪い少年だが、実は良い奴。コララインには“村のストーカー”と呼ばれている。
ピンクパレスの大家: ワイビーの祖母。ピンクパレスには住んでいないどころか、近寄りたくもないらしい。過去にピンクパレスで、双子の姉妹が消えた事から、ピンクパレスを未だに怖がっている。
エイプリル・スピンク:ピンクパレスアパートの半地下に住む、元女優のイギリス人。ミス・フォーシブルとコンビを組んでおり、現在は占い師。太っていて、おっとりしている。死んだ飼い犬に天使の服を着せ、剥製にして飾っている。お茶の葉占いが得意。
ミリアム・フォーシブル:ミス・スピンクとコンビを組む、元女優のイギリス人。ミス・スピンクと同じく占い師。爆乳。カツラ。ミス・スピンクとは反対のことを言う。数百年前のタフィーを保管している。
ボビンスキー:ピンクパレスアパートの2階(屋根裏部屋)に住む風変わりなロシア人。トビネズミのサーカスを訓練中だというが、なかなかうまくいかないらしい。腕と足が異常な程長いが、体がとても柔軟。
別のパパ:別の世界の住人。コララインのために美しい庭を造り上げる。コララインに好意的だがママには逆らえない。
別のママ:別の世界の住人。コララインに優しく、料理もとても上手で毎回、ご馳走を作ってくれる。だが、みんなママには逆らえない。正体は実は............
別のワイビー:別の世界の住人。コララインに対し親しげであり、話すことはできない。ママにしゃべれないように、されてしまったらしい。
別のボビンスキー:別の世界の住人。トビネズミのサーカスを率いる団長。
別のミス・スピンク&ミス・フォーシブル:別の世界の住人。老婆の着ぐるみを脱ぎ捨てて女優に戻り、劇場と化した半地下でテリア犬たちを相手に曲芸を行う。
幽霊の子供たち:かつてボタンの魔女にだまされ、目と魂を奪われてしまった子供たちの幽霊。目を“現実の世界”へ戻さなければ解放されない。
このようにキャラクター達は、みんな個性的で愉快。
コララインは両親に不満をもっているけど、別の世界に行ったことで、そして、魔女が両親をさらった事で、両親を救う為に、そして、幽霊の子供達を開放する為に、勇敢に魔女に立ち向かっていくのだ。
そう魔女とは...
ボタンの魔女:封印されていた小さなドアの中に存在する“別の世界”の住人。ゲームが好き。コララインの目をボタンに変えさせるために“別のママ”に姿を変えていたのだ!!!優しいママのふりをしているが、実際はとても支配的、冷酷、そして凶暴だ。今までも何人もの子供達に、欲しがっているものを全て与え、誘惑して目を奪ってきた。大家さんの双子の姉妹も、この魔女にさらわれてしまって殺されてたのだ!!
大家さんは、最後まで出てこなかった。
魔女は封印され、消えた大家さんの双子の姉妹の魂も開放され、コララインも成長してパパとママの仕事も上手くいき、 Happy Ending。
パパとママは、一見、冷たいようにみえるけど、コララインの事を嫌っているわけじゃないし、愛しているのはわかる。手袋をプレゼントしてあげたしね。でも仕事が忙しくて、理想の両親には程遠い。
コララインは不満だけど、でも、ちゃんと、パパとママの事を愛しているし、愛されているのもわかっている。人は完璧じゃないからな。完璧な両親、完璧な子供、そんなものは、存在しないと思う。
特に共働きの両親は本当に忙しいよね、とちょっとリアルがある作品だなと思った。
私も小さい頃は両親が忙しかったから、かまってもらえる時や一緒にいられる時は、とても嬉しかったな。
毎日かまってもらえるのが当たり前ではないし、だからこそ、感謝できるし、ありがたい存在。
色んな形の家族があるけど、やっぱり、本当の家族は完璧じゃなくても大切だなーと感じさせてくれる。
あと、ワイビー、普通に良い奴だと思う笑。
ダークファンタジーで印象に一番残っている作品は、Pan's Labyrinthという作品だけど、あれは、暗かったし、大人向けだと思った。
けど、これは、ちょっと怖い部分があるとはいえ、子供向けで、内容がわかりやすく、ちゃんとHappy Ending。