『Ophelia (2018)』
<個人的な評価:10点中3点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
原作は、William Shakespeare の悲劇 『Hamlet』から。
そこに登場する悲劇の女性Opheliaの目線で描いた物語。
はっきりいって、現代社会の恋愛脳の女子高生が書いた二次創作みたいな内容でひどかった。
新解釈どころか、改変にも程がある。Ophelia のキャラも、ちょっと...こういうイメージでは全くなかった。
私自身、中学校の頃から、学校のLiteratureの授業で、William Shakespeare の悲劇 は全部読んできたし、授業の一環で論文も書いたし、それに大好きな話でもあった。ロミオとジュリエットは大っ嫌いだけど、シェイクスピアの四大悲劇『ハムレット』『オセロー』『マクベス』『リア王』は好きだ。人間の内面の部分、(特に狂気)が書かれている。
なのに、この作品は、ただ、無理やり原作にあわせて最後、狂わせてるだけで、人間の深い欲や狂気が書かれてない。とにかく薄っぺらい。特に薄っぺらいのはこの映画のハムレットだ。原作のハムレットは、別にOpheliaを、この映画にかかれているほど愛してないと思う。むしろ、狂気と復讐に囚われた鬼だ。その部分が、この映画には欠けてた。
父親の亡霊も言及されてただけで、実際に出てきてないじゃないか。大事なシーンの一つなのに。
Ophelia視点の話だから、まあ、しょうがないかもしれないけど、それにしてもひどいあり様。
個人的には、ほんと、素人の恋愛脳現代女子高生が書いた二次創作。
時間の無駄だった。
しかも、最後、Opheliaだけ、死なないのかよ笑。みんな都合よく変に狂わせて笑。
Opheliaは死んでこそ、美しい物語なのに。ほんと二次創作だな。
私、学生時代から、Opheliaのあの有名な絵が好きで、悲しい片思い、悲恋と絶望の末に、死んでしまった悲劇の女性ってイメージだったのに。
だからこそ、惹かれたのにな。
この映画に出ているほど、現代の女のように気が強い女というイメージもなかった。
控えめで、王子にすごく恋をしていて、でも王子は復讐に囚われて...って。それが原作。
この映画で美人だと思ったのは、王妃。
王妃の美しさが、なかったら、1点でいいだろう。けど、あえて3点。
この金髪王妃、GOTのCerseiを連想させる。(金髪美女、幸せではない結婚、義理の弟との不倫。GOTのは義理どころか本当の弟だったけど。)
その美人な王妃も、この映画で、最後、酷く改変されたけどね。
全く、原作と異なる。
原作が何より好きな私には残念です。原作に勝るものはない。
そして原作は本もいいが、舞台でいつか観たいな。
原作:Ophelia
オフィーリア ジョン・エヴァレット・ミレー画(1852年・テート・ギャラリー収蔵)