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2017年09月10日

【紹介した作品の新刊発売情報】映像研には手を出すな! 第2巻 他13作品

2017年9月11日〜9月17日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。



放課後さいころ倶楽部 第10巻 2017年9月12日発売

放課後さいころ倶楽部の過去記事



舞妓さんちのまかないさん 第3巻 2017年9月12日発売

舞妓さんちのまかないさんの過去記事



あさひなぐ 第24巻 2017年9月12日発売

あさひなぐの過去記事



映像研には手を出すな! 第2巻 2017年9月12日発売

映像研には手を出すな!の過去記事



傘寿まり子 第4巻 2017年9月13日発売

傘寿まり子の過去記事



七つ屋志のぶの宝石匣 第5巻 2017年9月13日発売

七つ屋志のぶの宝石匣の過去記事



ゆうべはお楽しみでしたね 第4巻 2017年9月13日発売

ゆうべはお楽しみでしたねの過去記事



ゴブリンスレイヤー 第3巻 2017年9月13日発売

ゴブリンスレイヤーの過去記事



クジラの子らは砂上に歌う 第10巻 2017年9月15日発売

クジラの子らは砂上に歌うの過去記事



らんま1/2 第16巻 2017年9月15日発売

らんま1/2の過去記事



あおざくら 防衛大学校物語 第5巻 2017年9月15日発売

あおざくら 防衛大学校物語の過去記事



ごほうびごはん 第7巻 2017年9月15日発売

ごほうびごはんの過去記事



試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。


保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜 第01巻
著者:栗山 ミヅキ
掲載:週刊少年サンデー
2017年9月15日発売


強き者が掟であった頃、西の荒野のどこかで・・・。とある開拓地の町には、全ての犯罪者が最も恐れる保安官がいた。その男の名はエルモア・エヴァンス。少年のときには既に銃の腕前が一流だったエヴァンスは、父親に武勇伝を聞かされて育ったことで、その頃から確固たる目的を持っていた。それは、“女性にモテたい”という揺るぎない意志だった。
その後も努力を重ね続けた結果、犯罪者が名を聞いただけで震え上がるほどの凄腕ガンマンへ成長するも、未だに恋人いない歴イコール年齢・・・。決してモテないわけではないのだが、何かとカッコつけすぎるため想いを伝えることは叶わず、どうにもこうにも上手くいかない。
クールに決めて交際経験がない事実をひた隠しながら、モテたい最強保安官の西部劇が、今幕を開ける。

金にも名誉にもなびかない、ただただ「モテたい」意志を強く抱いた最強ガンマンのウエスタン・コメディー。
作者は「少年サンデーまんがカレッジ(2013)」にて『天使のはしご』で佳作を受賞している漫画家・栗山ミヅキ(くりやま みづき)先生。

ハードボイルド系の西部劇かと思ったらまさかのギャグ。かと思って読んでいたら、正しくはラブコメでした。色々してやられた気分です。ただ、とても面白い。

時は西部開拓時代、力が支配していたアメリカ西部と思われる地域での話ですね。

主人公のエルモア・エヴァンスは開拓地の町でならず者たちを取り締まっている保安官。この西部で犯罪者たちが誰よりも恐れる超一流のガンマンです。一見表情を変えないクールな男なのですが、心の内では「女性にモテたい」願望が渦巻いてる主人公。
エヴァンスがモテたい願望を強く抱くようになったのは、回想でちょくちょく登場する父親から武勇伝を聞いて育ったから。その父から授かったモテの教えを信じ、超一流のガンマンとなり、常にクールな振る舞いを心がけ、モテる男への道を邁進・・・したのですが、現在20代半ばか後半ぐらいの年になっても未だ恋人いない暦イコール年齢。

この作品は、そんなエヴァンスがエピソードごとに巡り合う女性からモテようと努力する話です。ただ、尊敬を得て保安官としての株も上げておきながら、恋の壁を越えることは結局できないというお決まりのオチ付きとなっています。
クールで顔も結構イケてるうえに強くて仕事も出来るのに、女性相手だといつも絶妙に噛み合わないのがエヴァンスという男です。犯罪者から街を守れても、哀しみの弾丸を撃ち込まれた心のダメージはいつも重い。

これ、エピソードごとに異なるヒロインを登場させる1話完結ギャグかと思っていたら、メインヒロインかと思われるフィービー・オークレイという賞金稼ぎの女性が登場。
オークレイを一言で例えるなら、女版エヴァンス。違うのは、とにかく誰か美女にモテたいエヴァンスに対し、オークレイの場合エヴァンスに惚れてるところ。この子も高いプライドが邪魔して、エヴァンスと良い雰囲気になったとしても、これまた毎回絶妙にすれ違っていくという悲しい結末。ただ、その想いはなんやかんやと膨れる一方なところも面白い。

エヴァンスのギャグ物語というより、エヴァンスとオークレイのラブコメ的な喜劇ですね。これは良く出来た1話だったのではないかと思っています。
設定が見事ですし、キャラクターはみんな個性的、キレのあるギャグは面白く、主人公の目的がハッキリしてるので動機にも説得力があってより笑えました。使い捨て気味のサブキャラも魅力的なので、人気出たキャラは再登場もあるかもしれませんね。

応援したい気持ちにはさせてくれるのに、「まあ、どうせダメなんだろうな」と思ってしまうエヴァンスとオークレイの物語。
今後にも高い期待を持てるスタートを切ってくれました。

試し読みはWEBサンデーさんの公式サイトで配信しています。(こちら



キング・オブ・アイドル 第01巻
著者:若木 民喜
掲載:週刊少年サンデー
2017年9月15日発売


まだ内容をまっかく知らない方は、まず情報入れずに試し読みした方がいいと思います。
試し読みはWEBサンデーさんの公式サイトで配信しています。(こちら


今よりほんの少し未来の東京――。その中心地・神坂という街には、最高峰のガーズルアイドル養成学校「NEMS(ネムズ)」がある。
NEMSの最終試験を受けるためにやってきた候補生の遥名まほろ(はるかな まほろ)。同じ候補生の瀬川瀬奈(せがわ せな)・赤井瞳(あかい ひとみ)・飛鳥未来(あすか みらい)の3人の少女たちと共に、最終試験に挑もうとしていた。まほろは舞台を前に緊張する3人を“不思議な声”で励まし、いよいよ自らも壇上に上がると・・・。
まほろは夢に向かってひた走る。3人の仲間たちと日々奮闘しながら、キング・オブ・アイドルへの道を。・・・ん?・・・キング?

アイドルのてっぺんを目指す少女たちのガールズ・アイドル物語・・・なのですが、主人公はオトコノコ(♂)。
作者はアニメ化もされた人気漫画『神のみぞ知るセカイ』で知られる漫画家・若木民喜(わかき たみき)先生。

上で紹介した作品と同様、またしてやられました。

表紙の子が主人公です。どっからどう見ても女の子にしか見えないのに、実は男の子だったとおいう驚きの展開。だからキング・オブ・アイドルなんですね。
最初はマスクと帽子で顔半分を常に隠していたので、何かあるんだろうなとは勘ぐっていたのですが、いざ取ってみると普通にカワイイ女の子。「あれ?」と拍子抜けしてしまい、油断していたところで女装していた男の子だったことが判明。
とても上手い演出だったなと。他にも気になる要素を含ませて、少しだけ目をそらしてからの衝撃の真実。私が単純過ぎただけかもしれませんけど、ものの見事に引っかかってしまいました。

主人公の遥名まほろ(はるかな まほろ)は、男子であることを隠してガールズアイドルの頂点を目指す女装アイドル。聴く者の心を魅了し、行動にも影響を与えてしまう“不思議な声”の持ち主です。
どうやら即効で同室になった瀬川瀬奈に秘密がバレるようなので、他のメンバーが知るのも時間の問題でしょう。女装ではあるけど最初からそれなりに出来上がってる主人公のようにも見えるので、主人公の成長よりも、まほろが皆を引き立てて輝かせる展開の方が強いかもしれませんね。まあ謎も多いので確かなことは言えませんけど。

やっぱりこの作者先生は可愛いキャラクター作りが上手いですね。メインキャラの主人公+3人の女の子たちは、各々に異なる魅力があってみんなカワイイ。
アイドル、男の娘、ツンデレ、巨乳、体育会系といったように、萌え属性がとてもわかり易いのも良かったです。若木先生なら様々なシチュエーションを用いて、このキャラクターたちの可愛さを一層引き立ててくれること請け合いだと勝手に期待。
あと、1話にはサービスシーンは特にありませんでしたが、まあ間違いなく頻繁に挟んでくるでしょう。誰が1番の餌食になるのか実に楽しみであります。

それから、オブジェクトやアイオスといった意味不明な単語が出てきた点も気になってます。普通のアイドルストーリーにはならない何かを感じられ、ファンタスチックな要素が含まれそうな気配は強くあります。

キャラクターの可愛さだけではなく、まだまだ見えていない全貌も気になるので、非常に興味をそそられる1話でした。この雰囲気からすると、女装アイドルで有名な『AKB49』とはだいぶ異なる展開を見せそうです。
兎にも角にも、これからがとても楽しみな作品。早く続きを読みたいものです。

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2017年09月08日

漫画『水族カンパニー』1巻の感想とあらすじ 偏愛獣医とドジっ子トレーナーによる水族館お仕事コメディ

『水族カンパニー』1巻の感想。



水族カンパニー
著者:イシイ渡
掲載:月刊スピリッツ
1巻発売日:2017年6月12日


あらすじ・概要

海の島水族館の新米トレーナー・七瀬真知子(ななせ まちこ)。まだまだ半人前の彼女がイルカのトレーニングを始めようとしたところ、なにやら「ハァッハァッ」とアブない息づかいで熱い視線を向けてくる男が・・・。
女子高生を見る痴漢の目でイルカに近づくその男の正体は、ただの変質者ではなく、アマゾンに旅立った先任の変わりに赴任してきた新米獣医・海崎直(かいざき ただし)。海の獣に対して異常な偏愛っぷりを見せる海崎だが、人間に対しては当たりがいちいちキツく、無神経な毒舌の嵐に辟易してしまう七瀬だった。
ドジっ子トレーナーと変態獣医の凸凹コンビは、海の獣たちのしあわせな生活を守るため、様々なトラブルに立ち向かっていく。

様々な海の生物たちが飼育されている水族館を舞台に、ドジっ子トレーナーと偏愛獣医の新米凸凹コンビが、ドタバタ賑やかに海獣たちと向き合う物語。
海獣だらけのワチャワチャ水族館コメディー。帯での謳い文句は「“うみのけもの”達へのラブ&フェチがたくさん詰まった水族館コメディ!!」。
月刊青年漫画雑誌「月刊!スピリッツ」の2017年2月号から連載開始。続編は1巻の売れ行き次第ということでしばらく休載していましたが、ファンの応援活動によって2017年11月号より連載再開。
作者は本作が初連載になる新人2人組の漫画家コンビ・イシイ渡(いしいわたる)先生。

感想

人気の高いレジャースポットと言えば、今も昔も「動物園」や「水族館」が定番だと思います。休日や連休ともなれば、子供連れのファミリーがたくさん来場していますね。
私も動物は好きでして、大人になった今でも動物園・水族館には結構色んな所に行ってます。最近だと、静岡のサファリパークに初めて行ってきました。本当に「近すぎちゃってどうしよう」ってぐらい迫力あったので、今度は是非ナイトサファリも楽しんでみたいと思ってます。ただ、誰と行ったかについてはお察し頂けると幸いです。そこを突っ込まれると泣きます。

さて、今回紹介させていただく一冊は『水族カンパニー』。動物園と違って水族館には数えるほどしか行ったことないのですが、小説の『水族館ガール』もタイムリーで読んでいたので、行きたい衝動はぐんぐん上昇中。

水族館に勤めるドジっ娘キャラと毒舌変態男キャラのタッグが、イルカやセイウチ、ペンギンなどの、人気アニマルたちの身に起こるトラブルを解決していくお話。
水族館をテーマにしたお仕事系コメディ。水族館の裏側で働く人たちの姿を覗くことができ、且つ動物たちの身に生じたトラブルを、主に動物医療の視点から捉えている作品。
海獣たちの愛らしさが魅力なのはもちろんのこと、人間と生き物との絆や、彼らとどう付き合うべきか、命を預かることについても描かれているので、コメディ調でありながら結構考えさせられる内容でした。

とにかく出てくるキャラクターがどいつもこいつも非常にクセが強い。人間キャラはもとより、海獣キャラも個性的な面々ばかりなので賑やかさは増すばかり。

その中でも突出していたのはやはり新任の獣医として赴任してきた男性・海崎直(かいざき ただし)。天才と奇人は紙一重とはよく言ってもので、獣医としては優秀でありながら海獣へ向けられる愛情はもはや変態レベルにまで達っし、「ハァッハァッ」と息を荒くさせてイルカを凝視、セイウチに顔面涎まみれにされてご満悦してしまうヤバイ人。それに反して人間への関心・興味は極端に薄かったりします。
その他にも、孫に自分が担当しているセイウチと同じ名前をつけようとした大石さんや、ペンギンに愛情の全てを傾けるどこぞの軍曹みたいな藤沢千春など、海獣を変態的に愛する飼育員が多数登場。

彼らに比べたら主人公の新米トレーナー・七瀬真知子(ななせ まちこ)は薄味ですけど、むしろ周りが変態ばかりだからこそ彼女の存在の希少性が増し、逆に目立っていたようにも見えます。単純にカワイイってのもありますしね。ペンギン衣装を着用した姿はキュート過ぎました。
あと、男性陣がアレなため、比較的まともなキャラとして登場するのが頼れる美人トレーナー・長谷先輩。七瀬と共に潤いを与えてくれる貴重な存在です。

そして、意外と人間味ある振る舞いを見せる個性豊かな海獣たち。この1巻ではイルカに始まり、セイウチとペンギンも登場。これがもう可愛過ぎてホッコリしてしまいます。
ただ、そんな彼等彼女達はおのおの抱えている問題も当然異なるため、一筋縄ではいきません。言葉が通じるわけもなく、直す以前にどこに問題を抱えているのかを発見するだけでも一苦労。
七瀬はドジっ子ながら素直な気持ちで向き合い、海崎は蓄積された知識と経験をもとに解決への糸口を見出そうと奮闘し、それぞれが絆を育んでいくという流れ。このときの、人と海獣たちとの、七瀬と海崎との掛け合いが面白く、笑いと呆れ、そして感動をも生み出していました。
海獣たちの抱えている苦悩や、いつも傍にいる人間をどういった面持ちで見てるのかを知ることが出来たとき、その愛おしさは海よりも深くなるかもしれません。

はい、ということで、水族館を舞台にした海獣と飼育員たちのふれあいを描いた漫画『水族カンパニー』1巻の紹介でした。
動物たちがとにかく可愛く、愛でながらその生態についての知識を深めることができたのは嬉しい。まさかイルカが仮病を使うとは思ってもいませんでした。
海獣の作画はとても上手く描かれているのに、人間たちの作画になると可もなく不可もなくといった感じだったのはちょっと笑えたところ。作者さんの愛情がどこへ向かっているのかがよく伺えますね。
コメディかと思えばハートフルな様相も見せ、ときに深く考えさせられることもあり、展開もキャラクターもギャップが大きくそれが魅力でもある作品だったかと。
ともあれ、無事に連載再開を果たせたことは喜ばしい限り。これからどんな海の獣が登場し、凸凹コンビがどう立ち向かっていくのか、とても楽しみです。

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2017年09月06日

【恋するシロクマ】マンガ 感想&あらすじ 捕食者と被捕食者との異種交流を描いたビーストラブ(BL)コメディ

月刊コミックジーン。2015年7月号から連載中。既刊3巻
作者:ころも



あらすじ

それは、運命の出会い。ひと目見たその瞬間、心を奪われた――。

食物連鎖の上位に君臨するとある1匹のシロクマ(♂)が恋に落ちた。
そのお相手は、大きな瞳、なめらかなボディライン、そして真っ白で美しい体の・・・・アザラシ(♂)。

熱烈アタックで想いを伝え続けるシロクマさん。見渡す限り広がる白銀の世界、その中で2匹の大小異なる彼らのふれあいは微笑ましくもあるけど、本能的な恐怖には逆らえないアザラシ君は震えてばかり。

本来ならば狩る狩られる、捕食者と被捕食者の関係性。

種族も、性別も、立場も乗り越え、果たしてシロクマさんの恋は成就するのだろうか?そして、その想いを一身に受けるアザラシ君の運命や如何に。


登場キャラクター

ネタバレも含まれているので注意


・シロクマさん
シロクマ(ホッキョクグマ)のオス。アザラシ君に一目惚れをし、種族の壁も性別の壁もお構いなしに熱烈アタックを継続中。心優しい性格をしていますが、非常に鈍感なうえに天然でもあります。
産みの親は双子の兄だけを愛し、ある日シロクマ君を置き去りにしていなくなってしまいます。その後、偶然通りかかった優しいシロクマ親子に家族として迎えられ、その母と兄から思いやりの心や大切な人を愛する心を教わりました。幸せな日々を過ごしていましたが、あるとき大きなオスシロクマの襲撃に合い、母はシロクマ君を守るために命を落とし、兄は助けに入って・・・。
アザラシ君が初恋をしたことにショックを受けながらも、彼の幸せを願って応援していましたが、本意ではありません。失恋した彼に意を決して改めて告白するも、今度ははっきりとフラれてしまい、失恋者同士で大泣きしました。しかし、その後でペンギンのキャシーに背中を押され、再び熱烈アプローチで想いを伝え続けています。

・アザラシ君
タテゴトアザラシのオス。お母さんの言い付けを破ってちょっとだけ探検していたところ、ばったり遭遇したシルクマさんに一目惚れされました。本能的な捕食の恐怖が消えないため常に体は震えています。
かつて出会った人間のカップルが交わしていた“食べてしまいたいくらい好き”という愛情表現を、そのままの意味として受け取り、「大好き=食べる」と解釈していました。
母の「人の嫌がること、悲しむことをしてはだめよ」という言葉を大切にするあまり、恐怖で震えてはいてもなんだかんだでシロクマさんを邪険にはできない優しさを持ちます。
震えにおいて天才的なセンスを持つも、高速の域に達したそれは止まって見えてるため、シロクマさんには恐怖が伝わり辛い。
シロクマとアザラシが親しくなれるわけがないと思いつつも、少しずつ心を開きかけている自分の変化に悩んでいましたが、恋人はともかく友達であることは認めるようになりました。
母親から泳ぎを教わらなかったため、最初にシロクマさんから、次にペンギンのキャシーから、そして現在はシャチのダーリンからレクチャーを受けています。

・クジラのお姉さん
シロナガスクジラのメス。死期を感じて最期にと選んだ場所に訪れた際、家族を失って悲しんいたシロクマさんと出会い、ほんの僅かの間だけ友達になりました。「おばさん」と呼ぶと「お姉さんよ」と訂正してきます。

・お母さん(アザラシ)
アザラシ君のお母さん。一度は本能で息子を連れてシロクマさんのもとから逃げるも、彼に捕食する意思がないことを信じ、別れを告げてアザラシ君を独り立ちさせました。優しいけど抜けてるところがあり、アザラシ君に泳ぎ方を教え忘れたまま去ってしまいます。

・シロクマちゃん
まだ幼い子供のシロクマのメス。り母親とはぐれて途方に暮れていたとき、シロクマさんたちと出会って一緒にお母さん探しをしました。しっぽに結んだリボンが特徴。
おままごとをすることになった際、自分をおかあさん、シロクマさんをおとうさん、そしてアザラシ君に割り当てたのは「ごはん」の役。シロクマさんに恋をしているため、アザラシ君にはちょっと手厳しい。

・キャサリン
失恋中の2人の前に現れたコウテイペンギンの・・・体はオス、心はメス。愛称は「キャシー」。姐さん気質の頼れるペンギン。アザラシ君の2代目となる泳ぎの先生。
恋愛ごとには異常なほど熱くなり、泳ぎのレクチャーと共に恋愛講座的なこともしてくれます。「ダーリン」と呼ぶ恋人がいるのですが、相手はペンギンではなく食物連鎖の頂点に君臨する「シャチ」。

・ダーリン
シャチのオス。キャシーと共に世界中の海を旅しています。本人は恋人でもなければ、キャシーは勝手に付いて来てるだけと言っているものの、それなりに仲良くやってきたようです。
なかなか泳ぎが上達しなかったアザラシ君に、スポーツ科学にのっとったかのような説明で間違いを指摘し、真の先生になってくれました。
どうも人には言えない性癖を持っているらしい。


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感想・見所

漫画というのは元々ありえないことだらけの娯楽物なのですが、その上で思わず「ありえないだろ!」とツッコミを入れたくなる奇抜な設定の作品もよく目にします。
私の場合は溢れる好奇心を抑えることがなかなか難しく、これまで特に興味なかったジャンルでも手に取ってしまいますね。まあ、7、8割方は出オチの息切れが早いわけですけど、まれに当たり作品とも巡り会えるから衝動買いもやめられません。
最近だと『八雲さんは餌づけがしたい。』と『傘寿まり子』は、設定に無理ありますけど非常に良く出来た面白い作品だと思ってます。

さて、今回紹介させていただく漫画は『恋するシロクマ』。
BL作品は全く読まない私ですが、シロクマとアザラシというありえない組み合わせが気になり過ぎて思わず購入。結果的には非常に面白く、BLを受け付けられない人でも全く問題なく読める内容でした。

真っ白いタテゴトアザラシに恋をしてしまったシロクマ(♂)と、その彼から熱烈アピールを受けるアザラシ(♂)、食物連鎖に抗うかのような種族を超えた恋と友情の物語。
動物のオス同士によるBL(ビーストラブ)。帯での謳い文句は「それは、運命の恋」、「この恋は弱肉強食」など。限定版はドラマCD付き。ぷちアニメ化され、全国約50の映画館にて上映。
作者は本人腐ってるらしい漫画家・ころも先生。

捕食者と被捕食者との異種同性恋愛(?)コメディ

弱肉強食の自然界において、本来ならば捕食行為以外のことでは交わることのない、シロクマ(捕食者)とアザラシ(被捕食者)の異種交流を描いた作品。
しかも、シロクマ(♂)がオザラシ(♂)に恋をするという同性での純愛を描いたBL(ビーストラブ)でもあります。

ただ、オスがオスに恋をするというボーイズラブ要素を含んではいますが、一方通行の恋慕で過度な腐向け的表現は無く(そもそも動物だし)、上記に書いた通りその類の作品に強い抵抗ある人でも楽しめる内容。
かくゆう私も腐女子の生態には若干興味あってもボーイズラブはちょっと無理な部類。それでも全く拒否反応出ることなく読めました。

むしろ、シロクマさんがアザラシ君を抱きしめてる光景はとても和まされますね。なにせモフモフがモフモフをモフモフしてるんですから。このモフみ純度の高さはある意味卑怯。
まあ、震えるアザラシ君の心境を考えると、和んでしまってることに申し訳なさを感じますけど・・・それはそれでかわいかったり。

立ち塞がる障害などお構いなしで熱烈アピールを続けるシロクマさんと、それを受けて終始震え続けるアザラシ君。そんなありえないな絵面でのシュールやりとりが織り成されているハートフルコメディ
現状はシロクマさんの一方的な片想い。どちらかというと仲の良い(?)友達といった感じ。はっきり言ってアザラシ君には微塵も恋に発展する兆しが見えないので、このまま奇妙な友情物語として進むのかもしれません。

そもそも友情が芽生えてるだけでも奇跡、さらなる奇跡は果たして・・・。

一途なシロクマと震えるアザラシのすれ違いが面白い

この作品の魅力はここにあるでしょうね。

ただただ一途に想うアザラシ君への愛をアピールし続けるシロクマさん。それを受けて胸の高鳴り(恐怖によるドキドキ)とガクブルが治まらないアザラシ君。
種族も違う、立場も違う、だけど性別は同じ、そんな不合理過ぎる関係性がちぐはぐなすれ違いを生み出しています。

アザラシ君の恐怖をなかなか察することのできないシロクマさんは、おめでたい脳内でポジティブ変換して1人ウキウキ気分。
アザラシ君もシロクマさんが「食べない」と言ってはいても、遺伝子レベルで刷り込まれている本能から湧き上がる捕食の恐怖は拭えず、信用させて食べるのではとか、大好きは食べたいの裏返しみたいな形で捉えているため、純粋な想いはなかなか伝わりません。

そんなやりとりがとても可愛くて、ちょっと不憫で、かなり可笑しいことになってます。

当初は恐怖しか無かったアザラシ君も、一緒に過ごすなかでシロクマさんの優しさにふれ、次第に心を開いていきます。恐怖と振るえは消えませんけど。

コメディだけじゃない!ウルっとくる切なくも美しい話

この作品、基本的にコメディ寄りの内容ではありますが、それだけじゃない見所も多く含まれています。たまに挿し込んでくる思わずウルっときてしまう切ない話、美しい話、考えさせられる話が良いアクセントになっていました。

本来ならは狩る狩られるの関係が正常。強い捕食者であるシロクマにとって、力無き被捕食者であるアザラシは格好のエサでしかありません。それが自然の摂理というもの。

今のありえない関係は笑いを生むこともありますが、作中には涙を誘う美しい絆の話や、厳しい現実とも直面する話も用意されています。
シロクマさんの切ない過去、交わらないはずだった2人の間に絆が芽生える出来事、そして愛する者を守ろうとする姿など、笑いだけではなく、温かい愛情も溢れている作品

と言っても、悲しいだけ、美しいだけでは終わらせないオチも見事に決めてきます。

最後に

と言ったところで、運命の出会いを果たしてしまった捕食者と被捕食者との交流を描いた漫画『恋するシロクマ』の紹介でした。
とにかくカワイイ。カワイイは正義。シロクマさんとアザラシ君はもちろんのこと、他にも登場する様々な動物キャラタクーたちはとても愛らしく、そんなサブキャラたちと出会い別れを繰り返して物語は展開されていきます。
作品の雰囲気はハートフルで心地よく、絵柄も内容にマッチした可愛い系、読後感もほんわかした温かな気持ちになれるので癒されます。
アニマルキャラクターのビジュアルに癒されるのも、可笑しなやりとりを楽しむのも、特殊な同性愛に想像を膨らませるのも、楽しみ方は無数。
男性でも女性でも性別関係なく楽しめる作品ですので、よければ読んでみてください。自信をもっておすすめさせていただきます。

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2017年09月04日

漫画『宇宙戦艦ティラミス』1巻の感想とあらすじ ひきこもりパイロットが宇宙で孤独(ぼっち)な戦いを送るSFギャグ

『宇宙戦艦ティラミス』1巻の感想。


宇宙戦艦ティラミス
原作:宮川 サトシ  作画:伊藤 亰
掲載:くらげバンチ
1巻発売日:2016年5月9日


あらすじ・概要

時は宇宙暦0156年、舞台は広大な宇宙――。
地球連邦政府と宇宙移民との抗争が激化の一途を辿るなか、連邦軍は新鋭攻撃空母「ティラミス」を出航させ、戦局の打開を図ろうとしていた。
宇宙戦艦ティラミスの若きエースパイロット・スバル・イチノセは、相棒である専用の汎用人型兵器「デュランダル」に搭乗する孤高の天才。しかし、自ら希望して配属されたにも関わらず、年上ばかりの現場生活にいまひとつ馴染めないでいた彼は、デュランダルのコックピットに引きこもりがちの“ぼっち”になっていた。
出撃直前のコックピット内で串カツを食べようとするスバル。彼は思春期の殻を破り、このぼっち生活から抜け出せる日は果たして訪れるのだろうか。

ロボットのコックピットに引きこもりがちな若きイケメンエースパイロットの、宇宙戦艦での残念極まりない生活が繰り広げられる物語。
宇宙を舞台にしたギャグ漫画。帯での謳い文句は「孤独のコックピットギャグ誕生!!!」「地球を守れ!ひきこもり」。WEBマンガサイト「くらげバンチ」にて2015年10月から連載開始。
原作はPV数500万を超えた『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』宮川サトシ(みやがわ さとし)先生。作画は高い画力を誇る新鋭の漫画家・伊藤亰(いとう けい)先生。

感想

アニメでも漫画でも多くの名作が生み出されてきたジャンル「SF」。そのなかでロボットと共に花形とされているロマンの塊と言えば、もちろん「宇宙戦艦」です。
みなさんだったら何を思い浮かべますでしょうか?「ヤマト」や「アルカディア号」、そしてガンダムシリーズでも多くの名物戦艦が誕生しています。個人的には作品自体が好きなこともあって、「ナデシコ」と「そよかぜ(無責任艦長タイラー)」辺りの印象は特に強く残ってます。始めてこれらの作品にふれたときは興奮しまくりでしたね。
まあでも、最近はこういった強く記憶に残るSF作品とはなかなか巡り合えないもので、ちょっと物足りなさを感じています。そんな時、本屋の棚を眺めていたら目に飛び込んできた「宇宙戦艦」の文字。「おっ」と手に取ったのが今回紹介させていただく『宇宙戦艦ティラミス』です。帯のコックピットギャグに首を傾げてしまいましたけど。

壮大なスペースオペラの幕がいま、開かれ・・・ませんでした。残念。
宇宙を舞台に、連邦軍のエースパイロットなのにコックピットに引きこもる19歳の男子が、戦艦生活のなかでやたら不憫な目に合うぼっちな戦いの様子を描いたお話。
シュールなSFギャグ漫画。帯の謳い文句からギャグ要素を含んでいるのは覚悟していましたが、これほどくだらないギャグを終始撃ち込まれ続けるとは思ってもいませんでした。
パっと見はSF風のカッコイイ表紙イラストなのだけど、よく見ると色々おかしな物が浮いてることに気づきます。ただ、新刊だとその辺りちょうど帯で隠れてるから困る。ホント最近画力を無駄遣いしてるギャグ漫画増えましたね。

世界観(だけ)は完全にSF作品の様相。果てなく広がる星の海を舞台に、地球連邦と宇宙移民が長く抗争を繰り広げているというガンダム的な世界観。連邦が出航させた宇宙空母「ティラミス」には汎用人型ロボット兵器が積載され、そのなかで主人公は専用機「デュランダル」を駆る若きエースパイロットとして活躍。
だがしかし・・・壮大な物語を生み出すことも可能であろうSF調の世界観を嘲笑うかのように、全編通して多く描かれているのはロボットのコックピット。
読者が見せられるのは戦いに身を置く者たちの人間ドラマでもなければ、迫力ある戦闘シーンでもなく、ぼっちなイケメン天才パイロット・スバル・イチノセの「宇宙あるある」交えた残念エピソード集。
これはSFの皮を被ったギャグコメ漫画。あるいは、特定の舞台で繰り広げられる日常系漫画だったのかも。

主人公のスバル・イチノセは優秀なイケメンエースパイロット。しかし、社交性が乏しい彼にとって個性が強い年上ばかりの生活は苦痛を伴うもの。結果、唯一逃げ込めるデュランダルのコックピットを自身の聖域とし、引きこもりがちな生活を送るようになりました。

そこでの生活の様子がとにかくバカでアホで残念極まりないことが最大の特徴。
便所飯さながらのコックピット飯で惨事を招いたり、
戦闘中に後ろ前逆だったTシャツをなんとか着なおしたり、
おせっかいなおばちゃんメカニックに聖域を侵略されたうえにお宝DVDを整理されちゃったり、
クリスマスにうかれてデュランダル使ったイルミネーションに精を出したり、
さらにはスバルの兄が・・・。

本人にふざけてる気なんてさらさら無く、何に対してもいたって真剣。しかし、美麗なイラストとのギャップで描かれた襲い来る試練の数々は、見てる側からすると愉快な珍事件でしかありません。
ぼっちならではの、そして思春期ならではの失敗エピソード。彼の湧き上がる衝動の数々は誰しもに訪れる類にものなのかもしれません。ただ、舞台を宇宙に移すと、そしてちょっとした宇宙あるあるネタを織り交ぜると、かつてないバカバカしい珍事に変貌を遂げることになります。

ということで、無駄に高い画力で描かれている宇宙を舞台にしたぼっち男のギャグコメ漫画『宇宙戦艦ティラミス』1巻の紹介でした。
かなり予想外の内容でしたけど面白かったです。本来のテンプレ展開をくずしてコメディ調にしてしまう手法はファンタジー作品ではよく見るところ。それをついにSFでやっちゃったのがこの作品。
爆笑というよりは呆れながらクスっと笑いながら読める漫画ですかね。ちょっと精神的にお疲れ気味の方が読むにはとても良いのではないかと思います。実にバカらしい内容で1話完結というのも読みやすいかと。
期待してたのとはちがったけど個人的には好きです。すでに2巻、3巻と出ているので読んでみようと思います。

宇宙戦艦ティラミス 1 (BUNCH COMICS)

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2017年09月03日

【紹介した作品の新刊発売情報】魔法使いの嫁 第8巻 他13作品

2017年9月4日〜9月10日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。



千早さんはそのままでいい 第3巻 2017年9月4日発売

千早さんはそのままでいいの過去記事



火ノ丸相撲 第16巻 2017年9月4日発売

火ノ丸相撲の過去記事



約束のネバーランド 第5巻 2017年9月4日発売

約束のネバーランドの過去記事



手品先輩 第4巻 2017年9月6日発売

手品先輩の過去記事



鮫島、最後の十五日 第14巻 2017年9月7日発売

バチバチの過去記事



王国の子 第8巻 2017年9月7日発売

王国の子の過去記事



ウチの使い魔がすみません 第3巻 2017年9月7日発売

ウチの使い魔がすみませんの過去記事



転生したらスライムだった件 第5巻 2017年9月8日発売

転生したらスライムだった件の過去記事



かつて神だった獣たちへ 第6巻 2017年9月8日発売

かつて神だった獣たちへの過去記事



間違った子を魔法少女にしてしまった 第2巻 2017年9月8日発売

間違った子を魔法少女にしてしまったの過去記事



少女終末旅行 第5巻 2017年9月8日発売

少女終末旅行の過去記事




>>特装版 三部作『魔法使いの嫁 星待つひと』後篇を同梱
魔法使いの嫁 第8巻 2017年9月8日発売

魔法使いの嫁の過去記事



試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。


マイホームヒーロー 第01巻
著者:山川 直輝
掲載:週刊ヤングマガジン
2017年9月6日発売


鳥栖哲雄(とす てつお)、47歳、おもちゃメーカーに勤めるしがないサラリーマン。そして、妻と一人娘・零花(れいか)を愛する家族思いの父親。
ある日、大学進学を期に家を出た零花と食事をすることになった哲雄は、娘の顔に何発も殴られた痣を見つける。誰にやられたのか問い詰めるも、零花は適当にはぐらかして帰ってしまった。その帰り道、哲雄はぐうぜん犯人と勘ぐっていた零花の彼氏を見つけ、その後をつけるが・・・。
愛する娘を、家族を守るため、父は危険が待ちかまえる非日常の世界へ足を踏み出した。

日常のすぐそばにある「罪」と「罰」、そして家族の愛と絆を守る戦いの物語。

原作担当は『100万の命の上に俺は立っている』の作者・山川直輝(やまかわ なおき)先生。
そして、漫画担当は『サイコメトラーEIJI』『クニミツの政』『シバトラ』など多くの人気作品を持つ漫画家・朝基まさし(あさき まさし)先生。

表紙イラスト、いいですね。これは目を引きます。

ジャンルはクライム・サスペンス。娘を守るために殺人を犯してしまった父親が、警察、そしてヤクザの追っ手と戦いながら逃げようと奔走する話だと思います。
殺された男に同情する余地がないため、殺人犯であっても「がんばれお父さん」と応援したくなる主人公。

主人公は鳥栖哲雄(とす てつお)。おもちゃメーカーの営業職を務めている47歳のしがないサラリーマン。推理小説を読むこと、書くことを趣味に持つ、いたって普通のどこにでもいそうな中年男性。体術に秀でているとかヒーローっぽい特徴は特にありません。
妻と一人娘の零花(れいか)を何よりも愛するお父さん。

そんな娘・零花は大学への進学を期に家を出ているのですが、お父さんとしてはやっぱり色々と気が気でない様子。特に異性関係。
で、その心配が的中してしまいショックを受けていたところ、問題は娘に彼氏が出来てしまったとかそんなレベルを遥かに超える大変な事態だったと知ることになります。
その彼氏は、理性のブレーキがぶっ壊れてるヤクザのDV男。いや、DVどころの話ではなく、以前付き合っていた恋人を2人も殴り殺し、それを組に揉み消してもらったクズ。なぜこんなのと・・・。
しかも、零花に近づいたのは、妻の実家「和服の鳥栖」が保有する資産目当てだったと。

零花にいよいよ危険が迫ったことで、哲雄は炊飯器で男を殴り殺してしまいました。そして、たまたま娘を訪ねてきた妻がその現場を目撃。

さて、ここからどうなることやら。引きが絶妙だったので続きが気になって仕方ありません。現場を目撃し、事情を聞いた妻がいったいどう出るか・・・。
もちろん自首はないでしょうね。敵は人を殺すことも、殺人を揉み消すことも朝飯前のヤバイ連中なので、身元がバレたら愛する家族にその危険が及びかねない現状ですから。何よりストーリー的にそれではつまらない。
主人公が推理小説を趣味にしてるキャラということから、そこで培った知識を活かして組織とのスリリングな頭脳戦が濃厚かな。どう見ても力と体力は平均かそれ以下、ド派手なアクションが出来るようには見えない主人公なので。

そんな冴えないおじさんではありますけど、やっぱり家族のために戦うお父さんというのはカッコイイ。ハッピーエンドにはなっても最後はやっぱり自首することになるのかな?
とにかくここ最近では特に気になってる作品。家族を守るお父さんの、マイホームヒーローの活躍に期待しています。

試し読みはヤングマガジンさんの公式サイトで配信しています。(こちら



二人のゼロジバ 第01巻
著者:裸村
掲載:マンガボックス
2017年9月8日発売


時田創太(ときた そうた)には好きな子がいる。彼女は猫の死骸を抱きしめ、制服をその血で染め、「ゴメンね」と泣いて悲しむ、伊藤真実(いとう まみ)という女の子。
同級生の2人は放課後になると、真実のお父さんが開くそろばん塾「伊藤塾」に通っていた。しかし、そこで教えていたのはそろばんではなく「超能力」。ただ、魔法のような超能力の訓練は、手をふれずに蛙や猫を殺すなど、狂気じみた異常な実験ばかり。
創太は心優しい真実をこれ以上苦しませないため、この街から、そしてお父さんから逃げようと告白する。彼女も喜んでくれたのだが、その直後なぞの「緑の靄」が真実を包み、創太のつかんだ左手だけを残して目も前から消えてしまった。
それから3年後、彼女はとつぜん帰ってくる。創太が知らない“真実”を、その内に潜ませて・・・。

時を越えて再びめぐり合った2人の、絶望から始まる純愛オカルト・サスペンス。
作者は『穴殺人』でヤバすぎる猟奇的ヒロインを生み出した漫画家・裸村(らーそん)先生。

今作もまたまたヤバそうなヒロインが誕生しそうな予感。

メインキャラは伊藤真実(いとう まみ)と時田創太(ときた そうた)。
真実は容姿端麗の美少女ですが、父親のもとで異常な超能力研究に付き合わされているため、周囲からは気味悪がられて孤立気味。唯一人、いつも傍で守ってくれる幼馴染の創太にだけは心を許し、彼に好意を寄せています。
創太は真実の幼馴染。彼女の父が開く超能力習得を目的とした「伊藤塾」に通い、テレキネシス能力を完璧に使いこなす天才少年。真実に好意を寄せ、常に彼女のことを気遣っています。

超能力研究・習得のため、父親から猫や蛙を能力で殺すよう強要される真美。こんなことはもうやりたくない彼女は、ここを離れてどこか遠くへ行ってしまいたいと思っていました。
そんなある時、精神的に追い込まれた真美は力が暴走してしまい、緑色の靄に包まれ、助けようとした創太は彼女の手を掴むのですが・・・。

SF要素を加えた恋愛サスペンス。いきなりヒロインが左手だけ残して消失してしまうという衝撃展開。死んでるのか生きてるのかもよく分からず、ハッピーな結末はなかなか想像し辛い導入でした。
オカルトチックな雰囲気でグロさは今のところ控え目ですが、今後このままでいくのかは不明です。前作がアレだったので、これから激化していくかも。

超能力のことも、真実の身に起きたことも、1話、2話では当たり前ですけど分からないことだらけ。ただ、設定の割には読みやすい内容だったと思います。
私としてはサスペンス部分も楽しみですが、それよりもどんな恋愛模様を見せてくれるのかに注目してます。

試し読みはマンガボックスさんの公式サイトで配信しています。(こちら

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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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