ハネ吉のマンガ生活〜おすすめマンガ感想紹介〜

少年サンデー。1987年36号から1996年12号まで連載。全38巻
作者：高橋留美子
　　　　他作品：境界のRINNE



簡単なあらすじから。
ある日、天道あかねと姉のなびき、かすみの3姉妹は、父である早雲に許婚の存在を知らされ、3人の内誰かと結婚して道場を継いでもらいたいと告げらる。姉2人から押し付けられて嫌がるあかねだったが、天道家を訪れてきたのはなぜかおさげの女の子とパンダ。
あかねは安堵し、お互い格闘技をやっていたことから道場で手合わせをして親睦を深めるが、汗を流すためお風呂場の扉を開けると、そこには見ず知らずの少年が入っていた。実は不審者だと思ったその少年こそが許婚の早乙女乱馬当人であり、ついさっきまで仲良くしていた女の子とも同一人物。らんまは修行に行った中国でのある事故によって、水を被ると女の子に変身してしまう特異体質になってしまったのだった。
いがみ合いながらもお互いを意識し合うらんまとあかね。不器用でじれったい2人を中心に、周囲の人達とのハチャメチャな日常が始まった。

何度読んでも色褪せない面白さがありますね。
物語に登場する中国には、伝説の修行場「呪泉郷」という場所があり、そこには悲劇的な伝説が語り継がれている泉が沸いています。誤って落ちてしまうと、その泉で最初に溺れた生き物の姿に変身してしまうというはた迷惑な泉。

主人公は無差別格闘早乙女流二代目、元祖無差別格闘流後継者候補の早乙女乱馬(16)です。水をかぶると女に、お湯をかぶると男に戻れます。トレードマークはおさげ髪。負けず嫌い、意地っ張り、お調子者なところがあり、意外とナルシストで自信家です。あかねとはしょっちゅう口喧嘩していますが、原因はお互いの嫉妬からくる事が多く、傍目には痴話喧嘩にしか見えませんね。男の姿では多数の女性から言い寄られるモテモテならんまは、女の姿でも変わらずモテまくり、ある特定の人物からは熱烈アプローチを受けて辟易しています。格闘家としては常人離れした強さを誇ります。

ヒロインは同い年の天道あかね(16)。天道家の三女として生まれ、姉妹の中では唯一格闘技を学んでいます。その腕はコンクリートを砕くほどの腕力を持つかなりの実力者。優しい性格をしていますが、らんま以上に意地っ張りなところもあり、非常に気が強い女の子です。自分の気持ちには正直にならないくせに嫉妬深く、らんまが他の女性と仲良くしてると機嫌を悪くしてしまい、よく拳も飛んできます。究極的に手先が不器用なので家事を苦手にしていて、料理に至っては食べた人を昏倒させるほど絶望的な腕前。らんまを筆頭に、多くの人たちがその被害にあっています。


らんまとあかねの2人が中心になる話が多く、口喧嘩ばっかりしてますね。お互い異性として気になってるのが分かり易いほど漏れてるんですが、意地っ張りなせいで素直になれず口論になってしまいます。いい加減くっつけよ、と毎回心の中でツッコミを入れてます。お互いモテることからより意識してしまい、特にあかねのヤキモチを焼く反応で好きなのは丸わかりなんですけどね。微笑ましいと言えば微笑ましいんですけど、たまに「ケッ」と唾を吐きたくもなります。

それから、見所のひとつはなんといっても水をかぶると変身してしまうという設定ですね。乱馬は「娘溺泉(にゃんにーちゅあん)」に落ちたことから女の姿に、らんま父である玄馬は「熊猫溺泉(しょんまおにーちゅあん)」に落ちてしまったのでパンダに変身します。他にも黒豚や猫、タコなどの動物系や、温厚になるなどの性格的なものまで様々。

勢いとテンポの良いギャグとノリはとても笑え、様々な奇天烈な技が飛び交うバトルは熱くて面白いです。ちょっとおかしな技名が多いですね。感動させられるエピソードも合間合間に挟んでおり、コメディとシリアスのバランスも良かったと思います。
初めて全巻揃えた漫画なので、私にとってはかなり思い入れのある大好きな作品です。ちょっと古い作品ですけど今の時代でも十分楽しめると思いますので、よければ読んでみてください。

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