2017年09月08日
漫画『水族カンパニー』1巻の感想とあらすじ 偏愛獣医とドジっ子トレーナーによる水族館お仕事コメディ
『水族カンパニー』1巻の感想。
水族カンパニー
著者:イシイ渡
掲載:月刊スピリッツ
1巻発売日:2017年6月12日
海の島水族館の新米トレーナー・七瀬真知子(ななせ まちこ)。まだまだ半人前の彼女がイルカのトレーニングを始めようとしたところ、なにやら「ハァッハァッ」とアブない息づかいで熱い視線を向けてくる男が・・・。
女子高生を見る痴漢の目でイルカに近づくその男の正体は、ただの変質者ではなく、アマゾンに旅立った先任の変わりに赴任してきた新米獣医・海崎直(かいざき ただし)。海の獣に対して異常な偏愛っぷりを見せる海崎だが、人間に対しては当たりがいちいちキツく、無神経な毒舌の嵐に辟易してしまう七瀬だった。
ドジっ子トレーナーと変態獣医の凸凹コンビは、海の獣たちのしあわせな生活を守るため、様々なトラブルに立ち向かっていく。
様々な海の生物たちが飼育されている水族館を舞台に、ドジっ子トレーナーと偏愛獣医の新米凸凹コンビが、ドタバタ賑やかに海獣たちと向き合う物語。
海獣だらけのワチャワチャ水族館コメディー。帯での謳い文句は「“うみのけもの”達へのラブ&フェチがたくさん詰まった水族館コメディ!!」。
月刊青年漫画雑誌「月刊!スピリッツ」の2017年2月号から連載開始。続編は1巻の売れ行き次第ということでしばらく休載していましたが、ファンの応援活動によって2017年11月号より連載再開。
作者は本作が初連載になる新人2人組の漫画家コンビ・イシイ渡(いしいわたる)先生。
人気の高いレジャースポットと言えば、今も昔も「動物園」や「水族館」が定番だと思います。休日や連休ともなれば、子供連れのファミリーがたくさん来場していますね。
私も動物は好きでして、大人になった今でも動物園・水族館には結構色んな所に行ってます。最近だと、静岡のサファリパークに初めて行ってきました。本当に「近すぎちゃってどうしよう」ってぐらい迫力あったので、今度は是非ナイトサファリも楽しんでみたいと思ってます。ただ、誰と行ったかについてはお察し頂けると幸いです。そこを突っ込まれると泣きます。
さて、今回紹介させていただく一冊は『水族カンパニー』。動物園と違って水族館には数えるほどしか行ったことないのですが、小説の『水族館ガール』もタイムリーで読んでいたので、行きたい衝動はぐんぐん上昇中。
水族館に勤めるドジっ娘キャラと毒舌変態男キャラのタッグが、イルカやセイウチ、ペンギンなどの、人気アニマルたちの身に起こるトラブルを解決していくお話。
水族館をテーマにしたお仕事系コメディ。水族館の裏側で働く人たちの姿を覗くことができ、且つ動物たちの身に生じたトラブルを、主に動物医療の視点から捉えている作品。
海獣たちの愛らしさが魅力なのはもちろんのこと、人間と生き物との絆や、彼らとどう付き合うべきか、命を預かることについても描かれているので、コメディ調でありながら結構考えさせられる内容でした。
とにかく出てくるキャラクターがどいつもこいつも非常にクセが強い。人間キャラはもとより、海獣キャラも個性的な面々ばかりなので賑やかさは増すばかり。
その中でも突出していたのはやはり新任の獣医として赴任してきた男性・海崎直(かいざき ただし)。天才と奇人は紙一重とはよく言ってもので、獣医としては優秀でありながら海獣へ向けられる愛情はもはや変態レベルにまで達っし、「ハァッハァッ」と息を荒くさせてイルカを凝視、セイウチに顔面涎まみれにされてご満悦してしまうヤバイ人。それに反して人間への関心・興味は極端に薄かったりします。
その他にも、孫に自分が担当しているセイウチと同じ名前をつけようとした大石さんや、ペンギンに愛情の全てを傾けるどこぞの軍曹みたいな藤沢千春など、海獣を変態的に愛する飼育員が多数登場。
彼らに比べたら主人公の新米トレーナー・七瀬真知子(ななせ まちこ)は薄味ですけど、むしろ周りが変態ばかりだからこそ彼女の存在の希少性が増し、逆に目立っていたようにも見えます。単純にカワイイってのもありますしね。ペンギン衣装を着用した姿はキュート過ぎました。
あと、男性陣がアレなため、比較的まともなキャラとして登場するのが頼れる美人トレーナー・長谷先輩。七瀬と共に潤いを与えてくれる貴重な存在です。
そして、意外と人間味ある振る舞いを見せる個性豊かな海獣たち。この1巻ではイルカに始まり、セイウチとペンギンも登場。これがもう可愛過ぎてホッコリしてしまいます。
ただ、そんな彼等彼女達はおのおの抱えている問題も当然異なるため、一筋縄ではいきません。言葉が通じるわけもなく、直す以前にどこに問題を抱えているのかを発見するだけでも一苦労。
七瀬はドジっ子ながら素直な気持ちで向き合い、海崎は蓄積された知識と経験をもとに解決への糸口を見出そうと奮闘し、それぞれが絆を育んでいくという流れ。このときの、人と海獣たちとの、七瀬と海崎との掛け合いが面白く、笑いと呆れ、そして感動をも生み出していました。
海獣たちの抱えている苦悩や、いつも傍にいる人間をどういった面持ちで見てるのかを知ることが出来たとき、その愛おしさは海よりも深くなるかもしれません。
はい、ということで、水族館を舞台にした海獣と飼育員たちのふれあいを描いた漫画『水族カンパニー』1巻の紹介でした。
動物たちがとにかく可愛く、愛でながらその生態についての知識を深めることができたのは嬉しい。まさかイルカが仮病を使うとは思ってもいませんでした。
海獣の作画はとても上手く描かれているのに、人間たちの作画になると可もなく不可もなくといった感じだったのはちょっと笑えたところ。作者さんの愛情がどこへ向かっているのかがよく伺えますね。
コメディかと思えばハートフルな様相も見せ、ときに深く考えさせられることもあり、展開もキャラクターもギャップが大きくそれが魅力でもある作品だったかと。
ともあれ、無事に連載再開を果たせたことは喜ばしい限り。これからどんな海の獣が登場し、凸凹コンビがどう立ち向かっていくのか、とても楽しみです。
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水族カンパニー
著者:イシイ渡
掲載:月刊スピリッツ
1巻発売日:2017年6月12日
あらすじ・概要
海の島水族館の新米トレーナー・七瀬真知子(ななせ まちこ)。まだまだ半人前の彼女がイルカのトレーニングを始めようとしたところ、なにやら「ハァッハァッ」とアブない息づかいで熱い視線を向けてくる男が・・・。
女子高生を見る痴漢の目でイルカに近づくその男の正体は、ただの変質者ではなく、アマゾンに旅立った先任の変わりに赴任してきた新米獣医・海崎直(かいざき ただし)。海の獣に対して異常な偏愛っぷりを見せる海崎だが、人間に対しては当たりがいちいちキツく、無神経な毒舌の嵐に辟易してしまう七瀬だった。
ドジっ子トレーナーと変態獣医の凸凹コンビは、海の獣たちのしあわせな生活を守るため、様々なトラブルに立ち向かっていく。
様々な海の生物たちが飼育されている水族館を舞台に、ドジっ子トレーナーと偏愛獣医の新米凸凹コンビが、ドタバタ賑やかに海獣たちと向き合う物語。
海獣だらけのワチャワチャ水族館コメディー。帯での謳い文句は「“うみのけもの”達へのラブ&フェチがたくさん詰まった水族館コメディ!!」。
月刊青年漫画雑誌「月刊!スピリッツ」の2017年2月号から連載開始。続編は1巻の売れ行き次第ということでしばらく休載していましたが、ファンの応援活動によって2017年11月号より連載再開。
作者は本作が初連載になる新人2人組の漫画家コンビ・イシイ渡(いしいわたる)先生。
感想
人気の高いレジャースポットと言えば、今も昔も「動物園」や「水族館」が定番だと思います。休日や連休ともなれば、子供連れのファミリーがたくさん来場していますね。
私も動物は好きでして、大人になった今でも動物園・水族館には結構色んな所に行ってます。最近だと、静岡のサファリパークに初めて行ってきました。本当に「近すぎちゃってどうしよう」ってぐらい迫力あったので、今度は是非ナイトサファリも楽しんでみたいと思ってます。ただ、誰と行ったかについてはお察し頂けると幸いです。そこを突っ込まれると泣きます。
さて、今回紹介させていただく一冊は『水族カンパニー』。動物園と違って水族館には数えるほどしか行ったことないのですが、小説の『水族館ガール』もタイムリーで読んでいたので、行きたい衝動はぐんぐん上昇中。
水族館に勤めるドジっ娘キャラと毒舌変態男キャラのタッグが、イルカやセイウチ、ペンギンなどの、人気アニマルたちの身に起こるトラブルを解決していくお話。
水族館をテーマにしたお仕事系コメディ。水族館の裏側で働く人たちの姿を覗くことができ、且つ動物たちの身に生じたトラブルを、主に動物医療の視点から捉えている作品。
海獣たちの愛らしさが魅力なのはもちろんのこと、人間と生き物との絆や、彼らとどう付き合うべきか、命を預かることについても描かれているので、コメディ調でありながら結構考えさせられる内容でした。
とにかく出てくるキャラクターがどいつもこいつも非常にクセが強い。人間キャラはもとより、海獣キャラも個性的な面々ばかりなので賑やかさは増すばかり。
その中でも突出していたのはやはり新任の獣医として赴任してきた男性・海崎直(かいざき ただし)。天才と奇人は紙一重とはよく言ってもので、獣医としては優秀でありながら海獣へ向けられる愛情はもはや変態レベルにまで達っし、「ハァッハァッ」と息を荒くさせてイルカを凝視、セイウチに顔面涎まみれにされてご満悦してしまうヤバイ人。それに反して人間への関心・興味は極端に薄かったりします。
その他にも、孫に自分が担当しているセイウチと同じ名前をつけようとした大石さんや、ペンギンに愛情の全てを傾けるどこぞの軍曹みたいな藤沢千春など、海獣を変態的に愛する飼育員が多数登場。
彼らに比べたら主人公の新米トレーナー・七瀬真知子(ななせ まちこ)は薄味ですけど、むしろ周りが変態ばかりだからこそ彼女の存在の希少性が増し、逆に目立っていたようにも見えます。単純にカワイイってのもありますしね。ペンギン衣装を着用した姿はキュート過ぎました。
あと、男性陣がアレなため、比較的まともなキャラとして登場するのが頼れる美人トレーナー・長谷先輩。七瀬と共に潤いを与えてくれる貴重な存在です。
そして、意外と人間味ある振る舞いを見せる個性豊かな海獣たち。この1巻ではイルカに始まり、セイウチとペンギンも登場。これがもう可愛過ぎてホッコリしてしまいます。
ただ、そんな彼等彼女達はおのおの抱えている問題も当然異なるため、一筋縄ではいきません。言葉が通じるわけもなく、直す以前にどこに問題を抱えているのかを発見するだけでも一苦労。
七瀬はドジっ子ながら素直な気持ちで向き合い、海崎は蓄積された知識と経験をもとに解決への糸口を見出そうと奮闘し、それぞれが絆を育んでいくという流れ。このときの、人と海獣たちとの、七瀬と海崎との掛け合いが面白く、笑いと呆れ、そして感動をも生み出していました。
海獣たちの抱えている苦悩や、いつも傍にいる人間をどういった面持ちで見てるのかを知ることが出来たとき、その愛おしさは海よりも深くなるかもしれません。
はい、ということで、水族館を舞台にした海獣と飼育員たちのふれあいを描いた漫画『水族カンパニー』1巻の紹介でした。
動物たちがとにかく可愛く、愛でながらその生態についての知識を深めることができたのは嬉しい。まさかイルカが仮病を使うとは思ってもいませんでした。
海獣の作画はとても上手く描かれているのに、人間たちの作画になると可もなく不可もなくといった感じだったのはちょっと笑えたところ。作者さんの愛情がどこへ向かっているのかがよく伺えますね。
コメディかと思えばハートフルな様相も見せ、ときに深く考えさせられることもあり、展開もキャラクターもギャップが大きくそれが魅力でもある作品だったかと。
ともあれ、無事に連載再開を果たせたことは喜ばしい限り。これからどんな海の獣が登場し、凸凹コンビがどう立ち向かっていくのか、とても楽しみです。
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