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2017年06月19日

漫画『舞妓さんちのまかないさん』1巻の感想とあらすじ

『舞妓さんちのまかないさん』1巻の感想。


舞妓さんちのまかないさん
著者:小山 愛子
掲載:週刊少年サンデー
1巻発売日:2017年4月12日

あらすじ・概要

日本有数の観光地として世界にもその名を知られる古都・京都。この都の真ん中にある花街(かがい)で夜ごと華やかに舞う舞妓さんたちは、お仕事を終え、共同生活を営むおうち「屋形(やかた)」に帰れば、どこにでもいる普通の女の子に戻る。
とある屋形で縁あって「まかないさん」として働いているのは、まだ年若い16歳の少女・キヨさん。毎日温かいご飯を用意して、みんなに今夜も元気に“舞妓さん”でいてもらえるようにお手伝いすること、それがキヨさんのお仕事。
華やかに街を彩る舞妓さんたちの元気を支えているのは、ふつうの少女のふつうだけど特別な温かいご飯。キヨさんは今日も変わらずみんなのお腹と心をいっぱいに満たしていく。

千年の都・京都のど真ん中にある花街を舞台に、華やかな舞と所作で多くの人たちを魅了する可憐な舞妓さんたちの裏側で、彼女たちをお腹と心から支えている「まかないさん」として働く16歳の少女の日常を描いた物語。
料理を軸にまかないさんと舞妓さんの毎日を綴る日常漫画。
作者は『ちろり』を代表作に持つ女性漫画家・小山 愛子(こやま あいこ)さん。普段から着物を着ることが多いレトロ趣味の持ち主のようです。

感想

京都、長い休みでもとれたら行きたいですね。修学旅行では定番とされる訪問地のひとつなので、日本人なら訪れたことある人は多いと思います。もちろん、日本に来てくれた外国人からも人気の観光地。春夏秋冬どの季節にもそれぞれの見どころがあり、古き良き日本の風情を感じられる場所ともあって、私も大人になってから休養と観光目的で何度か訪れています(ひとりぼっちで)。
日本人にとっては和の心が息づいた特別な場所であることから、京都をロケーション地とした作品も多く存在します。漫画なら『いなり、こんこん、恋いろは。』、小説なら『鴨川ホルモー』やアニメ化もされている『有頂天家族』辺りが個人的には面白かったです。
今回紹介させていただく『舞妓さんちのまかないさん』も京都が舞台の漫画。京都の象徴とも言える舞妓さんについても描きつつ、そんな舞妓さんたちの共同住宅「屋形」で働いている「まかないさん」の日常にメインスポットを当てた作品です。

京都の「花街」という馴染みのない人にとってはちょっと特殊な世界を背景にしていますが、「舞妓さん」に関してはその外見や仕事内容、どういった存在なのかはぼんやり程度でも知っている人は多いと思います。ただ、表に出てくるのは主に舞妓さんとしての華やかな面が多く、彼女たちの普段の生活や、彼女たちを支えている人については知らない事の方が多いかと。
この作品は、舞妓さんたちが暮らす屋形で「まかないさん」として働いている主人公の少女・キヨさんの料理と日々の姿をメインに描きながら、彼女の視点から舞妓さんたちの普通の生活や、花街の日常を覗くことができる内容になってます。
料理を軸にしてはいますが、グルメ漫画というよりほのぼのした日常系漫画という感じで、週刊少年誌のサンデーではあまり見ない落ち着きのある優しい雰囲気の作品。

物語の主人公・キヨさんは、舞妓さんの共同住居・屋形で「まかないさん」として働くまだ弱冠16歳の女の子。彼女は元々、地元にやって来た舞妓さんに憧れて、15歳のときに幼馴染のすーちゃんと一緒に故郷の青森から京都に出てきました。しかし、おっとりキヨさんは稽古よりも他の舞妓さんに見惚れてボーっとしてしまうことが多く、ついにおかあさんから「おとめ(=稽古の指し止め)」を言い渡されることに。ただ、彼女の場合どうも舞妓さんになりたいというより、舞妓さんを眺めていたいという気持ちの方が強いようです。
同じ時期、まかないのおばちゃんが腰を痛めて辞めることになり、毎日続く代わり映えのない弁当生活に舞妓さんたちも限界。そんな様子に、祖母から家事一通りを仕込まれていたキヨさんがささっと親子丼を作って振舞ったのですが、これが絶品!・・・ではなく、なんとも普通の味。でもそれが良かったようで、げんなりしていた舞妓さんたちもほっとする味に安心することができ、キヨさんは実家へ帰ることなくそのまま屋形のまかないさんとして働くことになりました。
まだあどけなさが残る16歳という若さで、どこか抜けてるおっちょこちょいな子なのに、彼女の醸し出す安心感は見ていて心地よいですね。

特に事件らしいことは何も起こらず、濃密な人間ドラマを描いているわけでもなく、ここにあるのはキヨさんと舞妓さんたちの「普通」の日常。
作中に登場するキヨさんが作るご飯も、プロ顔負けの料理や特別に用意されたレシピではなく、どこかの家庭で作られているような「普通ごはん」。もちろんご飯を食べたら背後に壮大な情景が広がったり、衣服が弾けるような過剰演出はありません。
そんなキヨさんの素朴で普通だけど安心出来るご飯を通して、舞妓さんたちの普通も見えてきます。昼間は稽古、夜はお座敷、帰宅は深夜の1時2時。おにぎりは紅を落とさないように一口サイズ、家庭を思わせる匂いを避けるためにカレーは御法度。情報量はそれほど多くはなく、こういった舞妓さんたちの事情を話の合間にやんわりと挟んで教えてくれます。もちろん化粧を落とした普通の女の子としての彼女たちの姿も覗くことが出来ます。

落ち着いた雰囲気と普通の日常の心地よさに浸かれる『舞妓さんちのまかないさん』、とても良い味わいある漫画でした。大きな事件や強烈なインパクトある演出を用いることなく、読者を作品世界に引き込ませる雰囲気作りは見事だったと思います。
作画レベルが高いところも漫画としての質を高めている要因ですね。ひとつひとつの料理はもちろんのこと、舞妓さんの着物や飾りも細かくて綺麗で、背景の描き込み具合も素晴らしい。文字での情報量は少ないですが、絵と雰囲気で語られていることがよくあるので、なんとなくでも何かを感じ取れることはあるかと。
キヨさんは可愛く、京都の静かな雰囲気を感じられ、非常に読後感の良い作品だったので、和やかな気分にさせてもらえました。肩肘張らずに一息つきながら読める漫画、とても良かったです。


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とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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