2017年01月24日
漫画『約束のネバーランド』1巻の感想とあらすじ
『約束のネバーランド』1巻の感想。
約束のネバーランド
著者:出水 ぽすか
掲載:週刊少年ジャンプ
1巻発売日:2016年12月2日
年齢も性格も異なる様々な子供たちが暮らしている孤児院・グレイス=フィールドハウス。外とは切り離されたこの孤児院で、血の繋がりはなくても優しい院のママと子供たちは家族のように仲良く暮らしていた。
この院には、ある決して破ってはいけない規則がある。それは、院にいる限り“外へ出てはならない”ということ。誰も理由は知らないが、自分たちは何かから守られている、そう子供たちは思っていた。
ここでの生活は永遠ではなく、いつか皆里親の元へ旅立っていくことが決まっている。仲良しのエマ、ノーマン、レイの年長者3人組も、その未来が訪れることに疑いを持っていなかった。しかし、院を巣立つことになった6歳のコニーが大切にしていたぬいぐるみを忘れたため、ママには内緒で後を追ったエマとノーマンは、そこで衝撃の光景を目撃してしまい、この院の、そしてこの世界の残酷過ぎる秘密を知ることになる。
血は繋がらなくても家族のように幸せな日々を送っていた少年少女たちが、守られていたと思っていた孤児院は自分たちを逃がさない檻であることを知り、待ちうける悲惨な旅立ちを回避するために水面下で脱出を企てる物語。
本格的なサスペンス要素を含んだ脱獄ダークファンタジー。ジャンプ作品ではあまり見かけないタイプの作品ですね。
最近この作品の話題を見聞きすることが増え、そのうえ『こち亀』の作者・秋本治先生が推薦されていたので試しに読んでみました。
表紙から受けた爽やかな印象や、冒頭での無邪気な子供たちの姿に少し油断してしまい、突然の衝撃展開に思わず「え?」と困惑してしまいました。ほのぼのした光景のなかにも若干の不穏な空気は感じていたんですが、さすがにアレは予想してなかったです。
あのような描写に拒否反応示す人も多い思うので言ってしまいますが、表紙に描かれている子供たちの内1人が無残にも殺されてしまいます。少し前まで無垢な笑顔で将来の夢を語っていたため、この描写は正直私もかなりきつかったです。グロ系などの類が苦手な人は避けた方がいいかもしれません。
物語の舞台となるのは森と塀に囲まれている孤児院・グレイス=フィールドハウスです。ママと慕われている園長と、年齢、性格、肌の色も違う多くの子供たちが共に暮らしています。
一見ほのぼのした平和な暮らしにも見えますが、子供たちの首筋につけられた5桁の認識番号、施設を出た子たちからは一切便りが届くことはない、決して敷地内から外へ出てはいけないという規則など、奇妙な点がちらほら見受けられ、1話の時点でここには何かあると予見できます。ただ、あまりにも子供たちが幸せそうに暮らしているため、私の場合はそれほど重い展開は予想しておらず、不自然な点の理由が判明したときはかなり驚かされましたね。
孤児院の子供たちは12歳までには必ず里親の元へ届けられるのですが、真実は孤児院からの「巣立ち」ではなく、「鬼の食料として出荷」だったということが判明。人ではない「鬼」の存在が明らかになりました。孤児院は楽園でもなんでもない、子供たちを食料として飼育するただの「農園」だったわけです。しかもこんな施設がいくつも存在してるとのこと。
幼い子供に突きつけられる真実としては残酷過ぎますね。自分たちが大事に育てられていたのは食料となるため、巣立った家族から便りが来ないのは既に命を落としているからと思われ、そして・・・優しくママと慕っていた女性は鬼の手先だったわけですから。
こんな真実を知ってしまったら、当然素直に食べられるまで大人しくしてられるわけありませんね。
もうじき12歳になってしまう少女のエマ、少年のノーマンとレイ。施設の子供たちの中でも特に秀でた能力を持ち、鬼から「フルスコア」「上物」と呼ばれている3人組です。彼らが中心となって他のまだ何も知らない幼い兄弟姉妹たちと共に、2ヶ月後の出荷というタイムリミットよりも早く、鬼やママに気取られないよう脱走するための計画を練り始めます。
現状最大の障害になるママとの頭脳戦が繰り広げられるわけですが、どうにも腑に落ちないことばかりでこんがらがってきそうです。
ママも元は施設の子だったようで、エマたち同様その中でも特別優秀な人材だったことは分かるのですが、なら彼女はどうして「上物」として出荷されず30を過ぎてなお生き延びられたのか。それに、彼女は出荷の現場を見られたことに気づいており、それが誰なのかも見当がついてるようですが、出荷を早めるわけでもなく、上層部へ報告するわけでもなく、まったく慌てるそぶりを見せません。
より質の高い子供に育てて出荷するため、あるいは鬼に対抗できる子供を育てるためなど予想はできますが、現状では確かなことは言えず、完全に敵とも実は味方だったとも言い難いですね。
先が気になって仕方ない内容でした。エマたちはママの目をかいくぐってどう脱出するのか、ママの思惑は何なのか、さらに脱獄して終わりというわけではないようなので、外の世界がどうなっているのかも気になるところです。
人の社会が存在してなかったらもう絶望的な気もしますが、個人的な意見ではないというのは考えづらいです。世界が完全に鬼によって支配されていた場合、いかに優秀でも子供たちだけでその状況を打破できるとは思えませんから。そうなるとストーリーを展開する上で色々厳しくなってしまう気がします。
読み返すたびに新たな発見があるので非常に読み応えがあり、衝撃展開の連続によってどんどん盛り上がりを見せ、今後の展開からも目が離せませんね。
書きたいことまだまだありすぎて上手く感想まとめられなかったので、脱獄編が終わったあたりでもう1度感想書いてみようと思います。
【eBookJapan】 約束のネバーランド
↑無料で立ち読みできます
約束のネバーランド
著者:出水 ぽすか
掲載:週刊少年ジャンプ
1巻発売日:2016年12月2日
年齢も性格も異なる様々な子供たちが暮らしている孤児院・グレイス=フィールドハウス。外とは切り離されたこの孤児院で、血の繋がりはなくても優しい院のママと子供たちは家族のように仲良く暮らしていた。
この院には、ある決して破ってはいけない規則がある。それは、院にいる限り“外へ出てはならない”ということ。誰も理由は知らないが、自分たちは何かから守られている、そう子供たちは思っていた。
ここでの生活は永遠ではなく、いつか皆里親の元へ旅立っていくことが決まっている。仲良しのエマ、ノーマン、レイの年長者3人組も、その未来が訪れることに疑いを持っていなかった。しかし、院を巣立つことになった6歳のコニーが大切にしていたぬいぐるみを忘れたため、ママには内緒で後を追ったエマとノーマンは、そこで衝撃の光景を目撃してしまい、この院の、そしてこの世界の残酷過ぎる秘密を知ることになる。
血は繋がらなくても家族のように幸せな日々を送っていた少年少女たちが、守られていたと思っていた孤児院は自分たちを逃がさない檻であることを知り、待ちうける悲惨な旅立ちを回避するために水面下で脱出を企てる物語。
本格的なサスペンス要素を含んだ脱獄ダークファンタジー。ジャンプ作品ではあまり見かけないタイプの作品ですね。
最近この作品の話題を見聞きすることが増え、そのうえ『こち亀』の作者・秋本治先生が推薦されていたので試しに読んでみました。
表紙から受けた爽やかな印象や、冒頭での無邪気な子供たちの姿に少し油断してしまい、突然の衝撃展開に思わず「え?」と困惑してしまいました。ほのぼのした光景のなかにも若干の不穏な空気は感じていたんですが、さすがにアレは予想してなかったです。
あのような描写に拒否反応示す人も多い思うので言ってしまいますが、表紙に描かれている子供たちの内1人が無残にも殺されてしまいます。少し前まで無垢な笑顔で将来の夢を語っていたため、この描写は正直私もかなりきつかったです。グロ系などの類が苦手な人は避けた方がいいかもしれません。
物語の舞台となるのは森と塀に囲まれている孤児院・グレイス=フィールドハウスです。ママと慕われている園長と、年齢、性格、肌の色も違う多くの子供たちが共に暮らしています。
一見ほのぼのした平和な暮らしにも見えますが、子供たちの首筋につけられた5桁の認識番号、施設を出た子たちからは一切便りが届くことはない、決して敷地内から外へ出てはいけないという規則など、奇妙な点がちらほら見受けられ、1話の時点でここには何かあると予見できます。ただ、あまりにも子供たちが幸せそうに暮らしているため、私の場合はそれほど重い展開は予想しておらず、不自然な点の理由が判明したときはかなり驚かされましたね。
孤児院の子供たちは12歳までには必ず里親の元へ届けられるのですが、真実は孤児院からの「巣立ち」ではなく、「鬼の食料として出荷」だったということが判明。人ではない「鬼」の存在が明らかになりました。孤児院は楽園でもなんでもない、子供たちを食料として飼育するただの「農園」だったわけです。しかもこんな施設がいくつも存在してるとのこと。
幼い子供に突きつけられる真実としては残酷過ぎますね。自分たちが大事に育てられていたのは食料となるため、巣立った家族から便りが来ないのは既に命を落としているからと思われ、そして・・・優しくママと慕っていた女性は鬼の手先だったわけですから。
こんな真実を知ってしまったら、当然素直に食べられるまで大人しくしてられるわけありませんね。
もうじき12歳になってしまう少女のエマ、少年のノーマンとレイ。施設の子供たちの中でも特に秀でた能力を持ち、鬼から「フルスコア」「上物」と呼ばれている3人組です。彼らが中心となって他のまだ何も知らない幼い兄弟姉妹たちと共に、2ヶ月後の出荷というタイムリミットよりも早く、鬼やママに気取られないよう脱走するための計画を練り始めます。
現状最大の障害になるママとの頭脳戦が繰り広げられるわけですが、どうにも腑に落ちないことばかりでこんがらがってきそうです。
ママも元は施設の子だったようで、エマたち同様その中でも特別優秀な人材だったことは分かるのですが、なら彼女はどうして「上物」として出荷されず30を過ぎてなお生き延びられたのか。それに、彼女は出荷の現場を見られたことに気づいており、それが誰なのかも見当がついてるようですが、出荷を早めるわけでもなく、上層部へ報告するわけでもなく、まったく慌てるそぶりを見せません。
より質の高い子供に育てて出荷するため、あるいは鬼に対抗できる子供を育てるためなど予想はできますが、現状では確かなことは言えず、完全に敵とも実は味方だったとも言い難いですね。
先が気になって仕方ない内容でした。エマたちはママの目をかいくぐってどう脱出するのか、ママの思惑は何なのか、さらに脱獄して終わりというわけではないようなので、外の世界がどうなっているのかも気になるところです。
人の社会が存在してなかったらもう絶望的な気もしますが、個人的な意見ではないというのは考えづらいです。世界が完全に鬼によって支配されていた場合、いかに優秀でも子供たちだけでその状況を打破できるとは思えませんから。そうなるとストーリーを展開する上で色々厳しくなってしまう気がします。
読み返すたびに新たな発見があるので非常に読み応えがあり、衝撃展開の連続によってどんどん盛り上がりを見せ、今後の展開からも目が離せませんね。
書きたいことまだまだありすぎて上手く感想まとめられなかったので、脱獄編が終わったあたりでもう1度感想書いてみようと思います。
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