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2019年12月27日

NHK「ネット同時配信」こんなグダグダで 来年始められるのか




 NHK「ネット同時配信」こんなグダグダで来年始められるのか 

          〜現代ビジネス 境 治 12/26(木) 8:01配信〜

             12-29-1.jpg

 これは邪推だが・・・NHKのネット同時配信を巡って、不可思議な展開が続いて居る。2019年5月にその為の放送法改正が実現し、10月にNHKが総務省に実施基準案を提出して、後は認可を待つだけ、と云う段階だった。処が11月8日、総務省がNHKに対して疑問を突き突ける「考え方」を発表した。それをクリアしないと認可が下り無く為ってしまったのだ。

 どうしたら好いの? NHK受信料「安くする方法」

 総務省はそれまで寧ろ、NHKの同時配信をセッセと進めて居た様に見えて居た。それが突然、逆に待ったを掛けた形だ。この件をウォッチして居た人びとは「手のひら返し」と捉えた。そこには、9月に2度目の総務大臣に就任した高市早苗氏の意向が強く反映されたと見て好い。
 高市氏は、前回在任時からNHKに強く注文を着けて居たので、或る意味筋は通って居る。只今回、総務省の事務方はアッサリ大臣の意向に従った。普通は説得するのではないか。高市氏が総務省不在の間に、事は十二分に進んで居た。「ここは一つ、状況を踏まえてお考えにソグワズとも進めて頂きたく」とか何とか言うべき処だ。なのに、総務省は外から見て「手のひら返し」に映る事を遣ってしまった。以下は飽くまで筆者の邪推であり、皮肉も込めて書く。

              12-29-2.jpg 高市早苗氏

 ヒョットしたら、日本郵政の鈴木康雄副社長から総務省の鈴木茂樹事務次官に、何等かの要望が降りて来たのではないか?何しろ鈴木康雄氏は「NHKは暴力団」と迄言って退けた人物だ。そして、総務省での後輩である鈴木次官に圧を掛けて日本郵政の処分に付いての情報を言わせた。そんな事を遣る人物なら、ニックきNHKに仕返しを企てても可笑しく無くは無いのではないか? 

           12-29-3.jpg 

           総務事務次官を更迭 日本郵政にリーク

 噂レベルだが、鈴木康雄氏は郵政省出身者の人事に付いて、未だに実権を持って居たとも聞いた。だったら、NHKの新しい動きを止める位簡単ではないか? 最も、この記事はそう決め付けて弾劾するのが目的では無い。飽くまで邪推だ。実際にはそんな事は無かったと信じたい。
 だがそんな推測もしたく為ってしまう程、今回の情報漏洩により総務省の信頼が地に堕ちた事、は言って置きたい。そしてNHK同時配信の進め方も、何か裏があるのではと疑いたく為る位「可笑しな流れ」に為って居るのだ。









 総務省の不可思議な「待った」

 ここでNHKのネット同時配信に付いて筆者の見解を明示して置こう。一視聴者としては、便利だから是非実現して欲しいと考えて居る。海外では本放送と同じ内容がネットでも視聴出来るのは当たり前で、日本のメディアの進化の為にも早急に実現すべきだと思う。
 一方、NHKがネット利用だけで受信料を取るのは反対だ。ソモソモ、公共放送と同じ発想でネットでも受信料を取るのは無理がある。そして今回の法改正では、ネットで受信料を取る事は出来ない点は、読者の皆さんにも知って置いて欲しい。

 ここからは、総務省がNHK同時配信に待ったを掛けて居る現状が、如何に不可思議かに付いて書こう。NHKの同時配信は「放送を巡る諸課題に関する検討会」(以下、諸課題検)で2015年から4年も掛けて議論されて来た。だが進め方が判り難く、カタツムリの様な速度で此処まで来た。
 要約今年5月に放送法改正が国会で可決され、NHKは同時配信を24時間遣って好い事に為った。具体的にどう進めるかをテーマに、今年の9月に又諸課題検が開催された。この時にNHKが提出した「準備状況」には突っ込み処もあったが、総務省は「進めましょう」と云う空気をビンビンに出して居た。
 その所為か、諸課題検に各界から出席する識者(構成員と呼ばれる)達も異論を唱える事は無かった。所謂「識者のお墨付き」を総務省は得た。それなのに総務省は、11月にNHKに「考え方」を突き突けた。諸課題検の折角のお墨付きを総務省が自ら蔑ろにしてしまった。

 要約「ガチな議論」と思いきや

 諸課題検を4年間に渡って開催して来たのは何だったのか? 傍聴して来ただけの筆者でさえそう感じる。構成員の識者諸氏はもっと不愉快だろう。自ら音頭を取って進めて来た会議の意義を自ら無視するとは、総務省は一体何を考えて居るのか。不思議で為らないし、兎に角諸課題検の存在意義が無く為ってしまった。
 NHKもNHKで、胸を張って自らの主張を提示するのでは無く、12月8日に出した「検討結果」の中で「歩み寄り」を示した。

       12-29-4.jpg

 内容は多くの項目に渡るが、例えば「BS放送はBS1とBSプレミアムに加えてBS4K、BS8Kと4波有るのを3波にする・・・どうやら4K8Kは残して元の二つを一つにするらしい」「放送収入の2.5%に費用を抑える為にサービス提供時間を限定する・・・深夜と早朝は同時配信をし無い」と云った事だ。
 スッカリ尻尾を巻いて、総務省のご意見に恭順の意を示す内容だ。別の見方をすれば、NHKの肥大化や民放に対する民業圧迫が懸念されて居る事に対し「肥大しない、圧迫しない」意思表明をして居るとも言える。

 これを基に、12月13日に再び諸課題検が開催された。傍聴して驚いた。これ迄カタツムリの観察の様な眠たい諸課題検の場が、初めて「ガチな議論の場」に為ったのだ。
 先ず何人かの構成員が、議論の進め方に異論を唱えた。例えばBSを絞る事に為って居るのに対し、未だ余り普及して居ない4K8Kでは無く、普及して居る2波を絞って好いのかと云う懸念が示された。又、テレビの所有台数が減り、夜個室でスマホを利用する人が増えて居るのに、深夜に同時配信し無くて好いのかとの意見も出た。

 詰まり、業界の論理ばかりで視聴者の視点が無い事、更には民業圧迫を気にする余り放送全体の機会を失い兼ねない事を指摘して居るのだ。ここへ来て異論反論が飛び交ったのは、総務省の「手のひら返し」への不満表明でもあったのだと思う。
 これに対し、総務省の事務方がオロオロと答弁した。高市大臣も見解を述べ、NHKの「検討結果」にマダマダ気に為る点がある事も発言した。NHKは再提出を言われたのだ。しかし、高市氏の指摘事項は相変わらず「肥大化懸念」「民業圧迫」と云う民放の不満を再度代弁した様に受け取れた。

 23日に総務省は「考え方への検討結果への考え方」為る書類を発表した。NHKが「検討結果」に沿って実施基準を修正すれば認可する姿勢が読み取れる。
 慌てて事態の収拾に入って居るのだろうが、13日の諸課題検で高市大臣が不満点を挙げたのは何だったのか、本当にこのママ進むのか、筆者は未だ疑って居る。ここでマトマルなら、もっと前にマトメロよと言いたい。

 総務省の同時配信の進め方は、この様にグチャグチャだ。一体何をしたいのか、事務方の意志が全く見え無い。その場凌ぎに、その時々の声の大きな人に従って居るだけではないのか? 事務次官による情報漏洩を知ってしまうと、OBからの介入があったのではないかと疑いたくも為ると云うものだ。グダグダの総務省は、背筋を伸ばしてシャキッとして欲しい。

 新聞社・通信社も冷静さを欠く
 
 総務省だけで無く、NHK同時配信に付いては他のメディア、特に新聞社や通信社の態度も不可思議に思える。読者を向いて記事を書いて居るとは到底思え無い。新聞業界の為に発信して居るのではないか。
 そもそも新聞各社は、NHKの同時配信が気に食わ無い様だ。新聞社はテレビの登場以来、速報性で負けて来た。ネットの時代に為りニュースサイトに記事を提供する様に為って、テレビより速いメディアに為った。そこへ同時配信ナンぞ遣られると、ネットでのポジションを失うのではないか。そんな危機感があるのだと聞く。その所為か、これ迄も同時配信に付いて異常な拘りを見せて居た。
 笑えるのが、諸課題検で「民放から少し意見が出たな」と思うと、空かさず新聞社が「NHK同時配信に民放猛反発」と記事を出す。嫌々猛反発は言い過ぎでしょ、誇大表現でしょう。そんな事が好くあった。

 「4月開始を発表」報道の不可解

 11月の総務省の手の平返し以降の展開に付いても、新聞社は奇妙な記事を出して居た。筆者が最も変だと思ったのが、総務省の「考え方」への回答と為る「検討結果」をNHKが出した時だ。
 時事通信はTwitterでこんなツイートをした。NHKは、番組のインターネット同時配信を2019年度中に試行し、20年4月から開始すると発表しました。#nhk #ネット同時配信https://t.co/cBNkr3XjyA
 ・・・・ 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) December 9, 2019 奇妙なコトに、このツイートが紹介して居る時事通信の記事は「NHK、ネット事業費縮小 BS、3チャンネルに集約ー業務肥大化批判に対応」と云う見出しで、先述のNHKの「検討結果」発表を報じたものだ。記事の中に「4月開始」ナンて一言も出て来ない。

 先述の通り、総務省はこれからNHKの「検討結果」を精査し、認可を出すかを検討する訳だし、その後の諸課題検では高市大臣が「検討結果」に不満を表明して居る。4月開始処か、未だ何も決まって無いのだ。「4月開始の公算が大きい」とは言えるだろうが、決定事項の様に報じる段階では無い。
 記事と掛け離れている上に事実誤認を引き起こしかね無いツイートを、何故発信したのか不思議でならない。処が、このツイートを受けてアチコチのニュースサイトが「NHK同時配信、4月開始」と見出しを打ち、時事通信の記事を配信し始めた。
 なんと云うか、ムチャクチャだ。見出しだけ見た人は「NHKの同時配信が4月から開始と決まったんだな」と受け止めただろう。最早大誤報では無いだろうか。

 これはホンの一例で、兎に角NHKの同時配信に付いての新聞各社の報じ方は、どうかしちゃったんじゃないかと云う位慎重さを欠いて居る。感情的に為って居るのか、誤った記事を平気で出して居る。読者の皆さんは、同時配信に関する新聞記事を見たら、そのママ鵜呑みにし無い事をお勧めする。
 NHKを取り巻く状況は、総務省も他のメディアも何だかグダグダだ。一方、当のNHK自身は他人任せで、胸を張って同時配信の意義を発信しようとしない。これでは、日本のメディアは前へ進め無い。遅れに遅れた結果、過去のシガラミの底無し沼からもう、抜け出せ無いのだと思う。


               境 治    以上






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解散・総選挙のタイミング 本命は2020年秋か




 解散・総選挙のタイミング 本命は2020年秋か

            〜東洋経済オンライン 12/26(木) 6:20配信〜


              12-28-14.jpg

                泉 宏 政治ジャーナリスト
 
 新元号を初め、政治・外交から社会・スポーツまで話題満載だった令和元年が間も無く終わる。今年も政治の主役は安倍晋三首相だったが、年末には「桜を見る会」を巡る疑惑などが連鎖し、得意の安倍外交や予算の大盤振る舞いでの政権浮揚に懸命だ。

 「未来を見据えて新しい日本の国づくりを進めたい」と新年への抱負を語る安倍首相は、第1次政権も含めて首相在任が8年を超え、史上最長記録を日々更新中だ。只、2020年の政権運営は「順風満帆処か、何でもあり」(自民幹部)との見方が少なく無い。

 最大のハードルは解散・総選挙の時期

 首相任期と直結する自民党総裁任期は2021年9月まで。一部に「総裁4選論」も浮上するが、安倍首相自身は「党則がある(4選は)無いと言ったら無い」と否定し続け、側近も「トップリーダーとして精神的にも肉体的にも限界に近付いて居る」と肩を竦(すく)める。
 自民党内でも「首相は4選より、退陣後も強い影響力を持つ『院政』を狙って居る」(閣僚経験者)と見る向きが多い。只、その為には「長らく維持して来た安倍1強状態を退陣まで続ける事が前提」(自民長老)と為る。

 「一寸先は闇」とされる政界が、ナカナカ安倍首相の思惑通りに動か無いのは歴史が証明して居る。特に、過去に例の無い国政選挙6連勝で1強を維持して来た首相に取っては、既に任期の折り返し点(2年)を過ぎた衆院議員の首をスゲ替える解散・総選挙を何時断行するのかが「力を残して任期を全うする為の最大のハードル」(自民幹部)とも為る。
 首尾好く次期衆院選で7連勝を果たし、4選論も出る中での退陣とも為れば「その後は最大派閥領袖としてのキングメーカー」(細田派幹部)にも為れる。その一方で、選挙結果が自民の大幅議席減と為れば「政権は完全に死に体化し、任期前退陣論も噴き出す」(首相経験者)安倍首相に取って、次の解散・総選挙は「伸るか反るかの大博打」(同)と為る。

 2020年の政治日程を見ると、安倍首相が解散に打って出るチャンスは「言われる程多くは無い」(自民選対)のが実情。師走に入って、年明け通常国会前の主要野党の合流に突き進む立憲民主党の枝野幸男代表は、事有る毎に「通常国会冒頭で補正予算が成立した後の解散」の可能性を指摘し「1月31日解散⇒2月23日投開票」と云う具体的日程まで口にして居ると云う。

 しかし、政府与党内では「解散・総選挙の匂いもしない」(自民幹部)と否定する声が支配的だ。と云うのも、補正予算成立後の解散と為れば、投開票後に改めて召集する特別国会は手続き上3月初旬以降と為る。
 首相指名・組閣を経ての来年度予算案の審議入りは、例年より1カ月以上遅れるのは確実。そう為れば、5月連休前の予算成立も微妙に為る。

 4月上旬頃には習近平・中国国家主席の国賓としての訪日が予定され、同19日には秋篠宮が皇嗣である事を内外に宣明する為の「立皇嗣の礼(りっこうしのれい)」と呼ばれる皇室行事が決まって居る。仮にそれまでに予算が成立して居なければ、手続上そうした重要行事の予算を暫定予算に含めて手当てすると云う異常事態と為る。

 支持率低下で年明け解散は「論外」
 
 更に、年明けも炎上が続きそうな「桜を見る会」の私物化疑惑を初め、カジノを含む統合型リゾートIR事業への参入巡る外為法違反事件に絡む収賄容疑で、自民党の秋元司・衆院議員が12月25日に東京地検特捜部に逮捕された。
 かんぽ生命保険への情報漏洩で総務省事務次官が更迭される等、ここに来ての政権を巡る疑惑が連鎖し、内閣や自民党の支持率も低下傾向にある。自民党が定期的に実施して居る次期衆院選の全国情勢調査でも「自民は30〜60議席減」との結果が出たとされ、与党内からも「現状では年明け解散等論外」(自民選対)との声が噴き出す。

 それでも枝野氏らが年明け解散の可能性を口にするのは「合流を一気に進める為の環境作り」(国民民主若手)との見方が多い。枝野氏が「来年の通常国会に臨む際の形で、ホボ次の衆議院選挙に臨む事に為る。選挙前にバタバタする事は絶対に無い」と繰り返すのも、国民民主党内部の合流への不満分子に対する脅しと見られて居る。

 解散の次のタイミングとされるのは、6月中旬の通常国会終盤に解散して7月5日投開票が決まって居る東京都知事選とのダブル選挙に持ち込む選択だ。当然、自民党による小池百合子都知事の追い落とし戦略が前提だ。
 しかし、選挙を仕切る二階俊博幹事長は予て「小池さん以外に誰か居るのか」と繰り返し、安倍首相も此処に来て「小池知事に勝てる候補は居ないのではないか」と漏らして居る。ソモソモ、56年振りの国家的行事と為る東京五輪・パラリンピックの開催直前に解散・総選挙をブツけると云うのは「政治的常識では考えられ無い」(首相経験者)との見方が大勢だ。.

 だからコソ、9月6日の東京五輪・パラリンピック閉幕を受けての「10月上旬解散⇒11月8日投開票」「11月中旬解散⇒12月13日投開票」等、2020年秋の解散・総選挙が大本命と見られて居るのだ。
 五輪後に想定される景気の急激な落ち込みも、景気動向指数等で顕在化するのは2020年末以降。加えて、11月3日のアメリカ大統領選で、安倍首相と蜜月関係にあるトランプ大統領の再選が有力視されて居る事が「2020年秋解散」説の現実味を加速させて居る。

 「人柄が信用出来ない」安倍首相
 
 臨時国会が会期延長も無く閉幕した12月9日夕の記者会見で、首相は衆院解散に付いて「時が来たと考えれば躊躇しない」と思わせ振りに語った。それまで「頭の片隅にも、真ん中にも無い」と繰り返して来たのとは大違いだ。只、今後の政治日程や安倍政権を取り巻く情勢から見ると「首相が『時が来た』と受け止める好機が来る可能性は少ない」との厳しい指摘もある。

 超長期政権の驕(おご)りと緩みを象徴するスキャンダルの連鎖が、国民の政治不信を拡大させて居るのは否定しようが無い。12月24日公表の朝日新聞の最新世論調査では支持38%不支持42%と支持と不支持が逆転した。多くの世論調査で「内閣不支持」の理由の半数近くが「首相の人柄を信用出来ない」と為って居る。
 
 勿論、低下したと云っても40%前後を維持する支持率は歴代内閣に比べてもなお高く、危険水域とされる30%割れ迄には未だ余裕があるが、安倍首相に取って「人柄が信用出来ない」の増加・定着は「精神的なダメージに為って居る」(官邸筋)とされる。
 朝日の調査で「次の自民党総裁(首相)に相応しい人」の回答は、党内実力者で唯一「反安倍」の立場を鮮明にして居る石破茂元幹事長が23%でトップ。安倍首相が後継者に見込んで居るとされる岸田文雄政調会長は5%と大きく差を着けられて居る。この結果に党内から「次の総理・総裁が石破氏に為れば、安倍政権への国民の批判や不信を払拭出来るのでは」(無派閥若手)との声も出始めて居る。

 史上最長なのに「これと云った政権のレガシー(政治的遺産)が見当たら無い」(閣僚経験者)のが安倍政権。それだけに、首相に取って2020年は「歴史的大宰相に為れるかどうかが決まる重要な1年」(細田派幹部)でもある。
 しかし、党内には「無理に解散して死に体に為るより、東京五輪の成功を花道に勇退する方が歴史に残るし、岸田氏への禅譲で院政の道も開ける」(自民長老)と指摘する向きもある。

 こうして見ると、首相が「躊躇しない」とする解散断行も「直前迄予測不能なアメリカ大統領選も含めて、不確定要素ばかり」(自民幹部)だ。昔から「来年の事を言うと鬼が笑う」とも言われるだけに、新年を迎える首相に取って「解散も含め、2020年は出たとこ勝負」と云うのが本音かも知れない。


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           泉 宏 政治ジャーナリスト    以上
















女子大生が23年生きて来て初めて真の「性的同意」を知った瞬間 「Yes」という言葉だけ有れば好いの?




  女子大生が23年生きて来て 初めて真の「性的同意」を知った瞬間

 「Yes」と云う言葉だけ有れば好いの?



             12-28-8.jpg

          〜福田 和子 #なんでないの プロジェクト代表〜

 「性的同意」そんな言葉を聞いた事が有るだろうか。性犯罪の裁判で「同意が有ったか否か」と云う「性的同意」が争点に為る事でご存知の方も多いだろう。
 それが泥酔の時にどうなのか、親子関係や上下関係が有った時にどうなのか・・・その裁判判決を受けて「同意があったのか」「チャンと拒否したのか」の裁判所の判断経緯付いて大きな議論を呼んで居る処だ。
 だが「性的同意」とは、性犯罪だけでは無く、人と人との関係性の問題から始まる「誰に取っても必要な人権」の事だ。

 大学在学中にスウェーデンに留学し、そこで日本で受けて来た性教育では学べ無かった「普通に性の事を考える習慣」を知った福田和子さんは、帰国して「#なんでないのプロジェクト」を始めた。そこで多くの実体験を集め、性に付いて考え無ければ為ら無い事を提唱し続けて居る。今回は福田さん自身が「これが性的同意と云う事なんだ!」と心から判ったと云う出来事を教えて貰おう〜









 ホントは嫌でも拒め無い問題

 相手に嫌われるのが怖くて、関係が拗(こじ)れたく無くて、本当は気乗りし無い性行為を受け入れてしまった・・・こんな経験、貴女は無いだろうか?
 「コンドームを着けてと言え無い」「その行為は嫌だと言え無い」「痛いと言え無い」どれも切実で、そう云った悩みを抱える人は少なく無い。性に関わる経験談を集め出して早1年。相手との関係性や職場での立ち位置を思うと「嫌だな・・・」と思い乍らも性行為を何とか受け入れてしまう女性達。彼女達は、一人断れ無かった嫌悪感や後悔・悔しさ・不安に苛(さいな)まれる。そんな声を幾度と無く相談等を通して聞いて来た。

 世界的に見ると、近年「性的同意」と云う言葉が話題に為って居る。「性的同意」とは性行為の際に、互いがその行為を積極的に望んで居る事を確認する事を意味して居る。英語ではSexual Consentと表記される。
 最近では「相互の積極的なYes、性的同意が無ければ全てレイプ」と云う法律を採択する国も増えて来た。2018年7月にスウェーデンでも、明確な同意の無い性行為はレイプとする新法が成立したばかりだ。

 処が日本では未だに、死ぬ気で抵抗しない限り法的にレイプとは認められ無い。だからコソ、日本で「性的同意」が注目されるこの流れは大歓迎だと思って居る。
 しかし、一方で、私はフト思ってしまう部分もある。断れ無かった女性達の話を聞くと、相手の事を思ったり配慮したりして、自分の想いとは裏腹に「Yes」と言ってしまう事が多い。こう云った状況では、例え「Yes」以外がレイプに為った処で、傷着く人は減ら無いと思えて為ら無いのだ。

 こう云った話をすると必ず「Yesと言った方が悪い」と云う意見が出て来る。そう切り捨てるのは簡単だ。しかし、世界で進む性的同意の議論を見て居ると、只「Yes」をゲットすれば「性的同意OK!」ナンて単純な話では無い事が分かって来る。
 そこには、日本では未だ余り語られて居ないアクションを取る側の責任があるのだ。それは簡単に言うと「相手が意思表示し易い環境を作る事」だ。

 スウェーデン流! 性的同意実現の6ステップ

 スウェーデンには『FATTA!』と云う、性的同意を広める為の団体がある。先にも触れたが、スウェーデンでは昨年から、積極的同意が無いものは全てレイプと云う法律が成立したこともあり、現在は性的同意を文化として根付かせる活動が行われて居る。
 FATTA! はその中で、性的同意を実現する為の6つのステップを提示している。LET’S TALK ABOUT CONSENT BABY!キャンペーン 公式サイトより以下抜粋引用

 @ 先ずは自分自身が、自由意志に基づく行為を望んで居るか自覚する事・・・同時に、性暴力や強制的行為が如何に人を傷着けるかを知る事も大切。
 A 相手が確実にその行為を望んで居るかを確認する事・・・相手の言葉・動作・声のトーンで推し量れる。Yes以外は全てNo!
 B 相手が自分の思いを伝える事が出来る安全な環境作りをキチンとする事・・・相手が自分より弱い立場にある時は特に気を付ける。又、人は考えが変わる事もあるので、後からでもその思いを伝えられる環境作りも責任のひとつ。
 C お互いが何を望んで居るかを基本に関係を築く事・・・恋人・友人・家族等、特に近い関係性だからコソ「相手の為に何かしなきゃ!」と云う思いで嫌でも我慢してしまう事がある。「彼氏・彼女だから◯◯して呉れる筈」と云った「期待」では無く「互いが何を望むか」で関係を築く事。
 D 自分達が本当にその行為を望んで居るか理解する事・・・傷着く様な事にYesと言ってしまう事の無い、互いのバウンダリー(境界線)を尊重し、自分達が望む事を分かり実行出来る関係性を築く事。自分自身を省みる事も大切。
 E 以上5項目をセックスの際に確認。お互いが心から望んで居る事を明確にする事・・・難しいけれど、これが一番大事。相手の思いを聞き、自分自身の立ち位置に責任を持つ。又「◯◯だから」と云った期待を捨て、自身の望みもキチンと判り互いが本当に望む行為をする事。それで初めて、尊敬・理解・思いやりのあるセックスが出来る。


 如何だろうか? 相手からの期待? 自分の気持ち? バウンダリー? 日本では一寸聞き慣れ無い言葉が並んで居たかも知れないが、海外ではこう云った動きが始まって居る事を知って置く事も重要だ。








 「Noが悲しくても、その感情処理は僕の責任」

 「もし嫌なら、嫌と言ってね。確かに、キミに断られるのは悲しいけれど、その気持ちをキチンと処理するのは僕の責任だから。キミには関係無いし、負の感情をブツける事も無いよ。大人だからそう云った感情のマネジメント位は好い加減出来て居るから。それよりも我慢や嘘を言われる方が嫌だ」

 日本在住のヨーロッパ出身の男性からお誘いを受けた際、私の顔は何と無く曇って居たのかも知れ無い・・・返答に困る私に彼はこう言葉を掛けたのだ。その時は、気乗りせず関係を持つ事は無くお断りした。でも、23年生きて来た中で、最も安心して本音を伝えられた瞬間だったと私は今でも思っている。
 彼の言葉には「これぞ本物のオトナ!」と感動したし、人としての信頼は急上昇した。そんな彼とは今でも友人として交流が続いて居る。私はこの時、これが「真の同意か!」と感動したのだが、その一方で、性に限らず、自分は今までどれ程心からの同意を提示し難い環境に居たのだろうと愕然(がくぜん)とした。「相手に不快な思いをさせてはいけ無い」「人を傷つけてはいけ無い」「人に嫌われてはいけ無い」・・・

 その思いは何時しか「自分も傷つきたく無い」と云う思いの遥か上を行き、更に「友達ならこうあるべき」「彼女ならこうあるべき」と云う相手からの無言の期待にも絡め捕られて居た。そして、傷着く割に自分のYes・Noナンて、伝える処か見え無く感じられ無く為って居た。と云うより、相手からのサジェスチョンにNoと感じる事に罪悪感すら感じて居た。
 彼の言葉を聞いた時に「そんなの要ら無かったんだ!」と目から鱗の思いがした。無意識の内に抑圧されて居た自分のYes・Noが、息を吹き返した瞬間だったと思う。

 性教育に見る「性的同意」の世界基準

 此処まで「本音を引き出せる環境」を作る大切さを語って来たが、こう云った視点を重視して居るのはスウェーデンだけでは無い。例えば、ユネスコ・国際連合教育科学文化機関やWHO・世界保健機関等、5つの国連機関が共同で出版した、全世界に向けた性教育の国際基準 International Technical Guidance on Sexuality Educationには、

  恋愛関係に有るパートナーとの交渉において阻害要因と為るもの(性役割や、ジェンダーに基づく期待等を含む)を知る事
  同意する能力・同意を伝える能力に影響し得るもの(アルコールや薬物、ジェンダーに基づく暴力、貧困、力・権力差)を知り、性的同意を阻害する要因を避ける重要性を認識する事

 
 と云った項目が明記されて居る。又、重要なスキルとして、性的な同意・拒否の伝え方だけで無く、真の性的同意を阻むものを知った上で、本当に同意が実現されて居るのかを見分けるスキルも挙げられて居る。
 現在はマダマダ、最後の「Yes」「No」の一言だけが切り取られてしまう事が多いし「Yes」さえ言わせれば好い、と逃げ道を塞ぐ手法で性的行為に迫る人達も実際に居る。しかし実際は、その様にして得た言葉では、同意があったとは云え無い。性的同意は、期待にも性役割にも、プレッシャーにも縛られ無い環境があってコソ、初めて実現するものなのだ。

 具体的に私達はどうすれば好いのか?

 とは云え、具体的な話に為ると「で、どうすれば好いの?」と云う人は多い。そう云う人は是非、パートナーに「貴方が幸せだナと思う事しかしたく無いし、嫌な時は我慢されるより嫌と言って呉れた方が嬉しい」と、アノ彼が言った言葉をこの際伝えてみて欲しいと思う。
 もしも、好意を持って居てアプローチしたい人よりも地位等の立場が自分の方が上だったら「この事を断ったからって、貴女の立場が危うく為る事は絶対に無い」と言葉添え、それを態度で示して欲しいと思う。又、もしも断られたら「残念ではあるけど、本音を言って呉れて有難う」と冷静に受け止めて欲しいと思う。そんな綺麗ゴト・・・と思うかも知れないが、お互いに本音に「気付き」「伝え」「実現する」経験を積む事が信頼の始まりだと思う。

 他にも、具体的な思いの伝え方を相手と決めて置くのも好いかも知れない。例えば言葉が難しい場合には、2回相手をタップしたら「力加減を抑えて」3度のタップで「やめる」と云った合図も決めて置くのもひとつの方法だ。互いに取って違和感が無い性的同意を伝える方法を見付けて欲しいと思う。

 ここ迄読んで、何だか面倒臭そうとか、ムードを壊してしまいそう、と思った人も居るかも知れない。でも、性的同意は決して面倒な厄介者では無い。お互いが幸せな時間を過ごす為に必須なものだ。モッとポジティブに受け止めて欲しいし、周りを見渡すと、私の肌感覚的だが、それを普通に出来る人の方が圧倒的にモテて居る。是非、今日からアナタも、相手が本音を言えるオトナの余裕を醸して見て欲しい。

 性的同意に関して、モッと知りたい!と云う人には、世界的に人気を博した性的同意を紅茶で理解するイギリス発の動画や、日本でも性的同意を文化に!と頑張る団体「Genesis」がYoutubeに挙げる「キモチ高め合う同意」等も参考に為る。この記事が、貴女をよりハッピーな毎日への一歩に為る事を願って。


                    以上








 【管理人のひとこと】

 安倍氏の友人の山口氏が起こした「準強姦事件」以来「相手は同意した」「泥酔状態で拒否出来なかった」・・・等、ハッキリしない裁判で、加害者側が反省処か「事件を表沙汰にして被害を被った」と即控訴する・・・と息巻いてるそうだ。その額が被害者が起こした損・賠一千数百万に対し何と・・・五倍以上の損害賠償を求める・・・何とコノ場で男らしい強気な態度を見せた処で、友人が喜ぶのだろうか。互いに不幸な友人関係だったネ、で済まされてしまう。
 「大人同士の関係で、同意が有ったと理解して居た。しかし、泥酔状態でハッキリした意思表示が不可能だつた・・・とするのなら致し方無い。してしまったのは真実だから謝罪し賠償します」と言って頭を下げたら済んだ話だ。
 問題は「安倍氏の友人だから・・・」と忖度した警察関係者や検察の遣り方を徹底的に糾弾しなくては為ら無いだろう。友人である何処かの学園の理事長が似た様な事件を起こしたら彼は早速動くのだろうか・・・それだけは無くて良かったね。







ウォーターサーバー『日本の山水』
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=35DCS4+FEW0KY+49LQ+5YZ77







300円も無理 貧困で卒業出来無い女子大生が山本太郎に寄付した理由




 300円も無理 貧困で卒業出来無い女子大生が山本太郎に寄付した理由

              〜現代ビジネス 12/26(木) 8:01配信〜

 子供の7人に1人が貧困と言われる。しかし「今晩、飯を炊くのにお米が用意出来無いと云う家は日本中に無いんですよ」と語ったのは自民党の二階俊博幹事長だったし、大学入試改革において民間英語試験を入試制度に組み入れるかどうかの時「自分の身の丈に合わせて勝負して貰えば」と語ったのは萩生田光一文部科学大臣だった。此処に見えるのは政治家達の意識と「貧困の実態」との大きなギャップではないか。


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 山本太郎が新党「れいわ新選組」を立ち上げ、参院選に臨んだのが2019年春の事。朝日新聞記者の牧内昇平さんは、当初は彼を「単なる目立ちたがり」だと思って居たと云う。しかし妻の勧めで演説を聞き、取材を進める内に「本当に苦しい人達」の多くが苦しい中での寄付をし、その集合体が4億円の寄付に為ったと云う事を実感する様に為った。
 過労死など労働環境の取材を続け『過労死:その仕事、命より大切ですか』の著書もある牧内氏は「生きづらさ」を感じる人々が山本氏に希望を託して居ると痛感したのだ。

 そこから、何故この「れいわ現象」は起きたのかと云う視点で取材をし、マトメタのが『「れいわ現象」の正体』(ポプラ新書)だ。牧内さんが出会った「山本太郎に救われ、支えて居る人達」はどの様な人達なのか。
 発売を記念し『「れいわ現象」の正体』より抜粋掲載する第2回。今回はシングルマザーの末っ子として育ち、貧困故に大学卒業が出来ずに藻掻いている女子大生を紹介する。

 「若者の政治ばなれ」ナンて無い

 私自身、山本太郎氏と「れいわ新選組」を全面的に信頼して居る訳では無い。不安定な処はあると思って居る。しかし、出来たばかりの政治団体にコレだけのお金が集まる、しかも生活が苦しい人が身を削って寄付して居る、と云う現象は日本社会においてトテモ稀な事であり、それだけで大きく報じる価値がある。この頃感じて居たのは、若い人達の中で「れいわ新選組」に関心を寄せる人が沢山居る事だ。
 
 世の中では未だに「若者の政治ばなれ」等と言う人が居るが、そんなのはオジサン・オバサン達の空想に過ぎ無いと私は思う。今の若者達は、例えば1981年生まれの私の世代に比べて余程考えて居る。バブル崩壊後の「失われた20年」しか知ら無い彼等は、将来の日本がバラ色では無い事を体感的に学んで居る。
 政治でも何でも、使えるものは全て使わ無いと生活が苦しく為るのを知って居るのだ。その結果、若者達は自分の頭で考えて行動すると云う作法を身に着けて居る。私はそう考えて居る。貧困のループから抜けだそうと藻掻く 20 代女性を紹介する。

 貧困で卒業出来無い大学生

 7月12日の夕刻、仕事を終えた田村みかさん(仮名、東京都在住)は、急ぎ足で東京・品川に向かった。7月4日、参院選が公示された。17 日後の投開票に向けて、イヨイヨ本格的な選挙戦の始まりである。この時点で既に多額の寄付を集めた「れいわ新選組」は、代表の山本氏の他に9人の候補者の擁立を決めて居た。そしてこの12日、JR品川駅前でメンバーが勢揃いする街頭演説会「れいわ祭」を開く予定に為って居た。  
 支持者としては逃したく無いイベントだ。でも、田村さんは直前迄行くかどうか迷って居た。気に掛かって居るのは交通費だった。
 
 同じ都内とは言え、住まいは西部の所謂三多摩地域。職場から敢て品川経由で帰ると、電車代が1千円程余計に掛かる。1千円と言えば、田村さんに取って一日分の生活費だ。手痛い出費だが、どうしても演説を直接聞いて見たかった。コンビニで一番安いお握りと菓子パンを一つずつ買い、その日の夕食にした。

 「やさしい社会」のイメージ

 品川駅前に着くと、演説会は既に始まって居た。壇上では立候補者の一人、自然保護活動家の辻村千尋氏がマイクを握って居た。「誰かの犠牲の上に立つ繁栄と云うものは辞めるべきだと思います。日本 1個分の暮らしをしましょう」  
 そして「女性装の東大教授」として知られる安冨歩氏が聴衆に語り掛けた。「戦闘機を買って国を守れると本当に思われますか? 私達が出来る唯一の国防は、信頼関係の輪を張り巡らす事でしか、有り得ません」
 
 後ろの方でパンを食べながら聞いていた田村さんは「こう云うのって好いなあ」と思った。駅前には相当な人だかりが出来て居たが、不思議と和やかな雰囲気だった。皆選挙ボランティアの誘導に従い、障がい者向け点字ブロックの周りを空けて立って居るのが印象的だった。
 候補者達の主張はバラバラだが「優しい社会を作りたい」と云うメッセージは共通して居る様に感じた。
 
 八方塞がりで息苦しい日常に小さな風穴が開いた様な気がした。「寄付はしない」と決めて居たが、心が動かされた。財布を覗くと、帰りの交通費 が入ったスイカの他に、千円札が一枚だけ入って居る。お札を握りしめて寄付の列に並んだ。

 ズッと貧困と共に生きて来た 

 田村さんに取っても、始まりは山本氏の演説だった。

 「如何して若い人達に借金させて迄学校で学ばせるの? 教育受けたいって若い人達に、教育受けさせる様にするのが国の役目じゃないですか。将来給料幾ら貰えるか分かん無いって云う状態で、どうしてそんな人達に300万も400万も500万も借りさせる様な状況に出来るんですか? 
 奨学金が肩に圧し掛かって社会に出る。初任給幾らよ。その薄い初任給の 中から生活して行くんでしょ? その上に奨学金の返済迄あんの? 自分で独り立ち出来る? 実家から出辛いんちゃう? 家賃迄払えんの? 少子化が加速するに決まってるやん!」

 
 ゴールデンウィークに福岡・小倉で行われた演説で、山本氏は目に涙を為、語り掛けて居た。と言うよりも叫んで居た。後日インターネットでこの動画を見た田村さんは、信じられ無い思いだった。

 「エッ?  私達の為に泣いて呉れてるの?」 

 ズッと貧困と共に生きて来た。母一人、子3人の家庭の末っ子。母はスーパーのパートでレジ打ちをして必死に食べさせて呉れたが、月末に電気や水道が止まるのは当たり前だった。食べものがなく為り、近所の農家から野菜を貰って食い繋いだ事もあった。
 同級生は塾やプール教室等の習い事に行けるが、自分は働き詰めの母の代わりに姉と炊事や洗濯をして居た。「目に見え無い壁があるな」とズッと考えて来た。その壁は努力で乗り越えるべきだと思って来た。高校に入ると生活費の為にアルバイトをする傍ら、空いた時間はズッと参考書を開いた。脇目も振らず勉強したお陰で、都内の私立大学の法学部に合格した。

 母が納期迄に学費を払えず・・・
 
 兄弟で唯一の大学進学を家族の誰もが喜んで呉れたが、問題は「お金」だった。高校の成績が好かった為学費は一部免除に為ったが、それでも年間約50万円は掛かる。キャンパスの近くにアパートを借りる必要もあった。  
 母と話し合った。学費は母が教育ローンを組み、不足分をスーパー勤務の収入から捻出すると言って呉れた。その代わりアパート代や食費・教材費等は田村さん自身で負担する事に為った。日本学生支援機構(JASSO)から月6万4千円の奨学金を借り、平日の夜間と週末にアルバイトを入れた。
 
 キャンパスライフは悪く無かった。外交官や国際NGOの職員として働く夢があった田村さんは、国際法のゼミに参加し、英語の勉強に身を入れた。だが・・・順調だった大学生活は3年生の冬に崩れた。母が納期迄に学費を払えず退学に為ったのだ。
 ズッと育てて呉れた母を責める気は無かった。これからは母を少しも頼らず、自力で学費を稼ごうと決意した。事務系の派遣社員として働き、復学に必要なお金を貯める事にした。 時給は1250円。生活しながら1年分の学費を貯めるのにおよそ1年半掛かった。月に1万5千円の奨学金返済を迫られたのも痛かった。
 
 要約大学へ再入学し、4年生に為った。だが、授業と両立させ様とすると、思い通りに働く事が出来無かった。再入学から半年後、又学費が払い切れ無い事が分かった。大学と交渉して今度は休学扱いにして貰った。 卒業に必要な単位は揃って居る。後1年分の学費を納めれば、晴れて卒業証書を貰えるのだが・・・

 コンビニの300円が出せ無い

 田村さんは現在、都内の文化施設で案内スタッフとして働いて居る。派遣社員で時給は1500円。休学が許されるのは2年間だけなので、その間に学費を支払わ無いとこれ迄の苦労が無駄に為る。お金を貯め無ければ。洋服は全て古着。酷い雨でもバスには乗ら無い。シャンプーは格安のもので我慢する・・・
 毎日早朝に起きて昼食用の弁当を作る。疲れた朝「偶にはコンビニで買って済ませたい」と思うが、お握り2つとお茶で最低でも300円・・・その300円が出せ無い。

 「そう云う生活にはモウ慣れっコですけど、ヤッパリ小さな為息がチョクチョク出ます」

 不安なのは、この先に何が有るか見通せ無い事だ。大学を卒業したからと言って、好い仕事が見付かるのか。奨学金の返済もあるし結婚して子供を産む等夢の又夢だ。努力しても努力しても、貧困から抜け出すには高い壁が立ちはだかって居る。
 肌身に沁みて感じて居た頃に出会ったのが山本氏の演説だった。小倉の演説を見た時、只の演技かも知れないと思った。他の動画や国会での活動も調べ、この人を信じてみようと思った。
 
 今夏の参院選で「れいわ新選組」は「奨学金チャラ」を主要政策の一つに掲げた。でも、田村さんは自分の奨学金返済を免除して貰う為に支持するのでは無い。山本氏が自分の様な境遇の人の為に泣いて呉れる人だったから支持するのだと云う。「一つひとつの政策は上手く行か無い時は修正すれば好いと思います。人間として共鳴出来る事が大事です」
 
 田村さんには平日の夜、駅ビルに入ったファミレスで食事をしながら話を聞いた。久し振りの外食だったのかも知れ無い。メニューを穴の空く程見詰め、何を食べるか悩んで居る姿が印象的だった。パっと見て彼女を貧困と結び着けるのは難しい。
 今風のリュックサックにガウチョパンツ、オシャレな若い女性の一人だ。彼女に言われてしまった。「今時の貧困女子は見掛けじゃ分かりませんよ。皆子供の頃から貧困で、お金が無くても工夫して、女の子らしくするテクニックを持って居ますから」
 
 貧困に何度も人生の予定を狂わされながらも、何とか前を向いて生き様として居る。私は田村さんに心からエールを送りたい。


 貧困層だけでは無い「れいわ新選組」に投票したのはどの様な人達なのか。そしてその背景は何か。山本太郎の力と危うさとは何か。多くの人の声をリアルに聞き、エビデンスも含めて熱く冷静に分析した一冊。

                牧内 昇平  以上








「日本再建、誰かがやらねば」中村喜四郎衆院議員インタビュー(中)




 「日本再建、誰かが遣らねば」

 中村喜四郎衆院議員インタビュー(中)


     コピーライトマーク株式会社全国新聞ネット 2019/12/25 07:00 (JST)12/26 10:10 (JST)updated〜


          共同通信社編集局デジタル編成部編集委員 西野 秀


                野党共闘の在り方に付いて語る中村氏

 立ち向かう姿を有権者に見せる事が、野党の成長に繋がると確信する中村喜四郎氏。与野党伯仲の緊張関係を作り出す事で、政治の劣化を止める「日本再建」の志を聞きました。


 ・・・東京都知事選は大勝負に為りますか。

 2020年の東京都知事選、戦おうと云う事に為った時に考えて見れば、小池百合子東京都知事は2017年10月、民進党を立憲民主党と国民民主党に分断させた当事者ですよ。そして、今、自民党の二階俊博幹事長と近い。
 「野党として黙っていて好いのか」と、私は言って居るんですよ。分断させられた、元仲間同士、立憲と国民が喧嘩して居るよりは、当時の指導者が東京都知事に為って居るんだから、野党として立ち向かって行くべきだと。それが二階氏とくっ付いてどうたらこうたら何て飛んでも無いと。政治家として、そこは立ち向かって行か無くちゃいけない。
 ましてや、東京オリンピックに絡んで大きな問題が生じた。マラソンの実施場所が札幌に為った。アスリートファーストだからとか云うが本当かなと。日本の組織委員会がそう考えたのでは無くて、IOC(国際オリンピック委員会)が言い出した。「そんなことができるかな」と考えると、これは実は「小池外し」で行われたんじゃないか。そう云う疑問を野党は持つべきだ。
 その事を、選挙戦で小池さんにブツケテ行くべきだ。与党は、絶対に口が裂けたって言え無い。だから野党が言うべきだ。平和の祭典・スポーツの祭典にもし「小池外し」と云う政治的な背景があるとする為らば、言語道断だ。そう言って、立ち向かって行けば好い。

 次期衆院選迄に態勢構築
 
 ・・・とは云え、小池知事は選挙に強いですよ。
 
 勝ち負けじゃ無いんですよ。オール野党で正論を言って向かって行く。「アア、野党は本気に為って来たな」と有権者に映る。そこに共産党も居ると「オオ、共産党も一緒か。変わったもんだな」と為る。こう云う処を見せて郁子とが大事だ。
 ヤッパリ、戦う野党を見せて行く。錦の御旗を立てて堂々と戦うと。そう云う野党に為って行かなくちゃいけ無い。私は高知の県知事選挙が終わったら今度は東京都知事選だと。都知事選、皆で頑張ろうと今、野党の代表者に言って居ますよ。
 代表者間の手探りが続いて居ます。この間、皆で共有して来たじゃないですか。志位和夫共産党委員長も、共産党も一緒に為って遣りますと、こう云う事を言って居ますし、そう為れば、この間、枝野幸男さんが志位さんと一緒に高知に入った事も、過つて共産党と距離があった枝野さんがそこの処は変わって来た。

 2019年11月の高知県知事選は、必ずしも連合の協力は貰えませんでした。更に、候補者は無所属で戦いましたが共産党の党籍を持った人でした。知事選と同時に共産党が独自候補を立てて戦った高知市長選があり、捻じれて居ると云う中と云う最悪の状況でも戦えた。野党の主要政党、皆で戦った。一つ、次の総選挙への布石は打たれたと思います。

 ・・・今なお、連合は、共産党との共闘に消極的です。労働運動の現場での対立が根深い。  

 こう云う事に為ると、連合はどう為るか分かりません。只、労働組合である連合の動きと、政治の動きが全て一緒じゃ無くちゃダメだと云う事は無いと思いますよ。連合は連合の、組合としての組織の存亡を懸けた動きです。政党としての動きは、国民の為に動いて居る訳ですから、そこはヤッパリ隔たりがあって当然。それがハッキリすれば初めて、正常な政治が動いて居ると有権者に思われます。

 ・・・次の衆院解散の時期をどう予測して居ますか。

 それは首相の専権事項ですから。何時あるか分かりませんが。野党はそう云う事よりも「オール野党」を、次の衆院選までの早い内に形を作れるかが大事だ。
 1回目は埼玉知事選が終わった後、共産党の志位委員長は入りませんでしたが、野党の代表者を集めて会合を遣りました。その後、高知の知事選前にオール野党の代表者、集まって貰いました。オール野党の代表者が集まれる様に為って来た。

 ・・・野党共闘を進める方が優先事項だと云う事ですね。

 1カ月の内に2回位オール野党の代表者が、政策の話じゃ無くて飯でも食って酒でも飲んで、バカ話を出来るかどうか。それを出来る様にして置くと、何時でも「オール野党」と云う枠組みを発動する事は出来るんじゃないですか。その後、幹事長、書記長ナンかにも同じ様な事が出来れば、猶更良いと。

 ・・・小選挙区でガチンコ対決を作って行くのですね。

 そうです。だけど、痺れる結果が出無くたって好いんですよ。「しびれる結果が出たら好いね」じゃ無くて、オール野党で戦う。そして、そこで何が行け無かったのかと云う事を反省する。
 今回の高知県知事選の事ナンか直ぐ分かって居る訳ですよ。 「無所属、オール野党で戦ったんだけど、ヤッパリ共産党籍はキツかったよね」「共産党が独自候補を出した高知市長選との捻じれもキツかった」「連合との協力もだから上手く行かなかった」「衆院高知2区で自民党を破った広田一君だったらどうだったろうか」ナドナド、考えれば、ドンドン次の事に対して反省するものが出て来るから、直して行ける。

 選挙に出しゃばる  

 ・・・高知の選挙事情にも精通して居ますね。

 選挙の事って、実は誰も考えて居ないんですよ。考えて居る様に見えて、誰も人任せなんですよ。だから誰か1人が考えれば好いんですよ。昔ね、自民党に居た時に、小沢一郎さんが最初の幹事長だった1989年、私は総務局長を遣ってたんですよ。
 マア、小沢さんが指揮を表で執って居たんですけど、裏では、私が選挙の実務的な事を遣った。その時に思ったのは、これ、誰もやん無いんだなと。自分で遣ら無いと何も動か無いなと知った。と云う事は選挙と云うのは頼まれて遣るんじゃダメだ。出しゃばって遣る事だな、と。

 只管出しゃばって遣る。だからもう、新潟県知事選も埼玉県知事選も頼まれて無いですよ。「行かして呉れ」「手伝わせて呉れ」と。高知も「行かせて呉れ」と自分から押し掛けて行く。そう云う人が1人居ると、何と無く雰囲気が出来上がって来るんですよ。そう云う役割を担いたい。今の野党では、担っていか無くちゃ行けないと思ってます。皆さん結果ばかりに拘って居るから。

 ・・・キチンとした総括が出来て居ますか。

 どうでしょうか。今度、野党の人が、高知の知事選を踏まえてどう総括出来るかによっては、国民から「野党が変わった」と思われたら、これは大きな成果を得たと云う事に為ると思います。そう云う事を自民党は嫌がって居ます。私は自民党に居たから、何と無く分かる。
 与党と野党が、お互いに切磋琢磨して、良い緊張感を取り戻して行く。それが日本の民主主義をもう1回、再生させて行く為には必要な事だと。マア、日本再建ですね。日本再建と云うのはヤッパリ、誰かが遣るんじゃ無くて、自分で志を持って遣るしかないと、こう思って居ます。

 共産党と確り連携

 ・・・気の早い話だが、政権交代が実現した時、共産党は閣内に入って貰うのか好いか、閣外協力に留めて貰うのが好いか。どうお考えですか。

 先ずは、保革伯仲迄持って行か無くちゃ為ら無い。政権を取ると云う事は2段階目ですよ。最低でも2段階に分け無きゃしゃあ無いですよ。先ずは、保革伯仲が政治目標です。それが出来て、次の目標が政権交代だから。だから保革伯仲の処までは、共産党と確り連携を組んで行く事とは当然です。
 昔の共産党の事は知りません、私は。でも今の共産党は変わって来ていると思います。自民党には「共産党と組んでは可笑しい」と言って居る人が居る。ジャア、中国共産党の習近平国家主席の事、安倍さんはどう遣って迎え入れるのか。国賓で迎え入れるんじゃないですか。中国共産党と仲良くしますって、日本の共産党は駄目なんだって、これも無茶苦茶な話で、そう云う事が権威主義だと思うんですよ。

 ・・・共産党の機関誌「しんぶん赤旗」は今年、100万部を切り、国政選挙の比例票も減少して居ます。

 この間、茨城県議選の時に地元を歩いたら、私の支持者も高齢化して居ますけれど、共産党の支持者はもっと高齢化して居ます。だから共産党だって生き残りを懸けて行く為には、従来の独自路線だけじゃあ生き残れ無いと云う状況に来て居る。
 その事が今回、野党と足並みをそろえると言って居る理由だと思います。共産党が無茶苦茶な事言ったら、縁を切れば好いだけですよ。だけどそれは共産党に取っても困るでしょ。野党共闘に舵を切ったなら、トコトン一緒に遣らないといけ無い。
 そこから弾き出された共産党ナンてのは、今迄の共産党とは全く違った立場に為りますよ。そこは彼等も分かって居る。そんな無茶苦茶なことは言わ無い様に、対応する事が大切なんじゃないですか。

 小沢一郎氏とも共闘
 
 ・・・野党連携に向け、小沢一郎氏も大分動いて居ます。所謂小沢アレルギーと云う事も、野党の共闘を考える時に好く語られますが、小沢氏の今日的な役割をどう見て居ますか。


 個人的な感想は少し控えたいと思います。だけど、小沢さんと私は昔から政治手法が違います。小沢さんはドラスチックに政治の局面を変えて行くのが得意ですけど私は全員野球。兎に角下から皆の気持ちを大切にして、そして「汗は掻いて手柄は人に」と云うのが、私が教えを受けた田中角栄さんや竹下登さんの政治手法なので。
 だから「改革派」だとか云う言葉で昔、衆院への小選挙区比例代表並立制を導入する「政治改革」を遣られた時には、大変な事に為ると考えた。「日本がヒックリ返っちゃう。こんな選挙制度を遣ったら飛んでも無い事に為る」と言って。
 当時は小泉純一郎さんや加藤紘さんや山崎拓さんと云った、反田中、反竹下の動きをして来た人達と一緒に為って反対運動をしました。それに対して竹下も金丸も別に止め無かった。だから私は不思議な事に、何とかして選挙制度改革は止め無くちゃ為らないと、小泉、山崎、加藤の3氏と一緒に為って行動した。

 ・・・小選挙区が、日本の民主主義を変えたと云う認識ですか。

 本当にそう為っちゃった。正しく日本のこの権威主義を生んだ最大の理由は、選挙制度を変えた事。結局、民主主義を衰退させちゃった。米国は、人種差別問題とか移民問題とか、そう云った問題を切っ掛けに、トランプ大統領の権威主義がドンドンドンドン、強く為って来て居る。日本は選挙制度を変えた事によって、政治に活力が本当に無く為ってしまった。
 だけど、それを幾ら嘆いたってしょうが無い。これを踏まえた上でどうするかと云う事を考えていかなきゃ仕方無い。誰かが批判を恐れずに遣るしか無いと。そう云う役割を、私が遣れるものなら遣って行きたい。

 ・・・小沢さんと共闘出来ますか。

 小沢さんとは、最初からスタートが違うし目指して居る事も違う。だけどマア、小沢さんが汗を掻いて、結果的にそれが野党結集に為って行くなら拒むものじゃありません。




「選挙は人生そのもの」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(下)




 「選挙は人生そのもの」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(下)

  〜47NEWS 12/26(木) 7:12配信〜

 〜ゼネコン汚職で逮捕され「地獄を見た」と言われる一方、強い後援会をバックに衆院当選14回と云う長い政治経歴を持つ中村氏。選挙の戦い方、後援会の作り方、安倍首相への注文等、幅広く聞きました〜

 自民党は大した事無い

 ・・・小選挙区制が入ってから、地道に積み上げて選挙運動をして行く人が少無く為って居ませんか。

 選挙って云うのは、ヒーローナンか要ら無いんですよ。ヒーローが出るってのは嘘ナンですよ。風を起こした男みたいな。そんなのはインチキな話。ヤッパリ選挙と云うのは、努力した対価として、成果が得られ無いと。そりゃ力に為りませんよ。
 今の野党の人達は、自民党の事を非常に強いと思って居る。だから勝て無いと思って居るんです。最初からそんな考え方は全然駄目。気持ちが強く無いと。自民党の支持基盤ナンてのは、朽ち果てて来てるんですよ、もう。只群れて居るだけ。群れて居るのに対して、向かって行か無いから、何と無く、何処に行っても『自民党、自民党』って言って居るだけで。

 「自民党が何だ。大した事無い」って、選挙区で大見え切って向かって行く候補者が茨城に居る。「ジャア一寸距離を置いて、興味を持って見よう」と思って居たら「又中村喜四郎が勝った」と。「自民党、随分大きな事言って居るけど、何だって」と言う話に為って来る訳ですよ。
 だから、そう云う面では、皆で、気持ちは一つでね。向かって行こうと。向かって行か無けりゃ、怖がってたんじゃ、彼等の思うツボ。政治は劣化する。日本は壊されちゃう。向かって行こう、って云うのは、単純な話ですよ。

 衆院1回生は「良い処吸収しろ」

 ・・・野党統一会派のベテラン議員が、会派所属で当選1回の衆院議員を対象に政治塾を開いて居ますね。

 既に、野田佳彦さん、玉木雄一郎さん、長妻昭さん、菊田真紀子さんが講師に立たれた。私なんかにするとね「お金を出しても聴きたいな」何て思う話ですよ。処が残念だけど、今の当選1回生の国会議員には、その価値が好く分から無い。
 野田さんは、船橋駅前に立って3千枚ビラを渡す迄帰ら無い。前の首相がですよ。ビデオで見たんだけど、スゲえナアと。年金支給日には、銀行の前に行って渡して居る。更に、ボランティア部隊みたいなのが50人位居て、その中には80歳のお爺さんも居て、その人が50枚位ずつ住宅行って配って呉れる。合わせると、1週間に2万枚も2万5千枚も配る。
 玉木さんは、党代表であっても、名刺を貰ったら直ぐ、その日の内にお礼状を出す。菊田さんは、自民党の金子恵美さんとの衆院新潟4区を巡る鬩(せめ)ぎ合いを、眦(まにじり)決して戦って来た。

 ・・・そう云う話は、ナカナカ、平場では聴け無い話ですよね。

 アア云う話を深く聴ける様に為ったら、野党の議員も変わるんですけど、一番聴いて貰いたい人が来無い。それで私ナンか比較的長く遣ってる人間は、お金を出しても聴きたいなって。「こんな話、昔は喋って呉れないよ」と。企業秘密をこんなに喋って呉れる、良い話なのになと残念に思う。
 皆で、自分で経験するだけじゃ無くて、良い処は吸収しなきゃ。選挙に強い人は、野党だって見な、執念を燃やしてるんですよ。だから、執念を燃やさなくちゃ。選挙が強く為ら無いのに、風が来れば勝っちゃうみたいなね、間違って勝った人は悲劇ですよ。政治家でね、間違って勝った人程悲劇なのは無いですよ。

 人間性を磨かないと

・・・それにしても、衆院当選14回は凄い。その秘訣は。

 私は1976年に初当選して、同期当選は51人居たけど、もう残ってる人は誰も居ません。ヤッパリ「政治家っポイ動きをしたい」って云う人が先に消えて行きますよ。アンナ素人っポイ事言って居て好いの、と思う様な人が生き残って来る。それが、選挙への取り組み方が全部物語る。
 「新年会だから、皆、うちに集まって呉れ」そんな事を遣って居る様な人は先に消えて行く。私なんか、今迄1回も新年会、自分のうちで集まって下さい何て言った事無い。自分で元旦からマイクを持って「おめでとうございます」って歩いて居るから。
 それが物凄く大切だ。有権者は、偉い人にナンか興味無い。有権者に取って、手柄話程胡散臭いものは無い。変わら無いって事が一番喜ばれる。「中村喜四郎って変わら無いよな、何があっても変わら無いよな、アレ好いよな」と思って呉れて居る。

 ・・・1994年、ゼネコン汚職事件に連座した事もありました。

 アノ時は、1千万円貰って中村はゼネコンの為に利益誘導したと云う報道だった。後援会の人達は「嘘だろう」と。ゼネコンの為に遣って居るのだった為らば、茨城県の建設会社は、中村の選挙を遣って無くちゃ行け無いけど、中村を遣って居る建設会社ナンか何処にも無い。
 私、自慢じゃ無いけど、建設会社の応援は絶対に受け無い。建設大臣の時も政務次官の時も、建設会社は一切来ないで呉れって。建設会社に来られる様に為ったらお仕舞だ。人数だけ集まって「頑張れ、頑張れ」って言って呉れるが、心は何処にも無い様な人達は要ら無い。

 ・・・後援会の作り方が大切なのですね。
 
 ヤッパリ自分の事を信じて呉れる人達を結集したい。業界団体ナンかは、一切求め無いで遣って来た。アノ事件の時にも逃げて行く人が一部居たが、後援会「喜友会」の方々の大部分は残って呉れた。
 そう云う事を考えるとヤッパリ、選挙って云うのは人生そのものだし、人間性が出ちゃうんですよ。人間性を磨かないと、有権者は絶対に何回も入れて呉れ無い。その為には熱心さ。野田さんの様に、3時間駅頭に立ち続けビラを配り続ける。「スゲえナア」って。首相迄遣った人に、アノ努力が出来るかナアって。そう云う処を学んで行けば自民党に勝てる。マダマダですね、そこ迄行くのには。

 ・・・自民党の地方組織は、全国的にはマダマダ強いのでは。

 自民党の組織と云うのは、市会議員とか町会議員だ。この連中が「自民党だったら安心だ」「長いものに巻かれる」「付いて行く」と言って居るだけだ。その人達が皆で徒党を組んで居ると「おっかない」と思って、皆が竦む。だから、誰も遣る人は居ないから、自民党が強い事に為って居るだけ。
 私の場合は、そう云う連中を入れ無いで自分の後援会を作って居る。自民党ってのは、ハッタリで成り立って居る政党だから「戦うぞ」と言われた瞬間に「大した事無い」って話に為っちゃう訳ですよ。

 支えて呉れるのは女性

 ・・・とは云え、地元茨城でも、自民党がとても強い。

 私の選挙区の茨城7区は、首長は皆自民党だ。市会議員も町会議員も、7割〜8割、自民党だ。でも、蓋を開ければ負け無い。と云う事は、向かって行けば大した事無いと云う事です。

 ・・・それでは、どんな人と一緒に選挙をすれば好いのでしょうか。

 既存の力の有ると称する人、俺は票を持って居ると称する人、そう云う人を当てにしちゃ駄目だ。そう云う人程変わるし、好い加減な人は居ないから。「俺は力が無い。大した事無い」よと、幾ら訪ねても、ナカナカ遣って呉れ無い様な、そう云う人を、1人ずつ丁寧に支持者に出来るかどうか。
 そして、その後は、その人の奥さん達に遣って貰って居るんですよ。女の人が出て来ると強い。私は、女の人は男程格差社会に為って居ないと思う。そうすると「アンな人が何だ」「私達は別に、アノ人の尻に敷かれたく無い」と云う話に為って来る。権威主義に反発する。私の後援会の主力部隊はモウ7割は女性だ。男性が後に付いて来る様な形。女性が表に出て来る様に為ると、自民党ナンか蹴っ飛ばしチャイますよ。
 だけど、そこ迄行くのには急には出来ないから。或る程度男性が遣って居た処に女性が来るんだったら乗り易い。だけど、男性が居ない処に女性が、と云っても、ナカナカ出来ない事が多いのも現実です。だけど、私の場合はお陰様で、女性達が今、支えて呉れて居る。

 ・・・11月末から、野党の小選挙区での調整が始まって居ます。野党党首、野党幹部が会食を重ねる様に為りました。

 代表者同士の手探りが進んで居る。高知県知事選が終わってどう総括するか。「あれは良かったんじゃないの」と為ると、ジャア今度は、選挙に応援に行った様な人達が集まって、皆で共有出来るかどうかと云う事に為って来る。それが、何十人かに為るかも知れない。
 良かったって言う人が20人も30人も出たと云う事に為れば、その上で幹事長・書記局長がどう動くかと云う事に為った時に、ジャア、何処の政党の幹事長の動きが鈍いとか、何処が良いかって云う話を、誰かが上手くリードすれば、話し合いのテーブルは出来上がって来る。

 ・・・小選挙区の候補者をどう遣って決めて行くのでしょうか。

 先に代表者が集まった時に私は「二つを譲って一つ取るべきだ」と言った。そんなの常識だ。「俺が、俺が」って、自分の事ばっかり言ってたらね、絶対に上手く行く訳無いんだから。組合の条件闘争じゃあるまいし、政党の中で「正しい、正しい」ナンて言い張るのは、何の価値も無い。
 政治ってのは、ヤッパリ妥協し無くちゃいけ無いんだから。だから二つ譲って一つ取ると、その事をルール化出来ないかって事を提案して行きたいと思う。それが合意出来れば「ジャア、貴方の言って居る事は譲る方だよね」と。で「その代わりコッチは通るよね」と云う様な話で。そう云うのを遣るのは、本当は、都道府県で遣るべきですよ。事情の分から無い人が、政党の段階でヤリトリしようとするから可笑しく為る。

 出来る所から選挙区調整

 ・・・地元茨城では、どう云う段取りで進めて行くのですか。

 茨城県の場合は、参院副議長を遣った郡司彰参院議員が野党の国会議員の代表に為って貰った。郡司さんの下で野党の国会議員が集まってどうするかを話し合って行く。そして、残りの三つが空いて居る処をどうするかと云う事も、我々が相談して、その結果を中央に報告する。
 自民党だって、普通は全部、県連で決めた事を上に上げて居た。野党は東京の党本部で決めた事を地方に下ろそうとする。大して下に組織も無いのに、上から決めちゃって消化不良に為っちゃうから、とてもとても真面な選挙は出来無い。

 ・・・それを全国にどう遣って広げて行くのでしょうか。

 全部は出来ないにしても、北海道は出来る、岩手は出来る、宮城は出来る福島も出来る、山形も出来る茨城も出来る・・・と云う様な、出来る処から先ず先発して地元で話し合いをして候補者をどうするかを議論して行く。と為れば、喧嘩なんか起こり様が無いでしょうよ。
 「俺の方をこうして呉れれば、そっちは遣る」「じゃあこうしましょうよ」と話し合う。お互いに生き残って行く為には、喧嘩なんか出来ないと云う話にしないといけ無いんじゃないか。
 そう云う事を、幹事長・書記局長達に共有して貰えれば、別に問題はそんな難しく無い。意地の張り合いに為ると、収拾が着か無く為っちゃう。そんな事で時間切れと為り、2019年夏の参院選に突入しちゃった。だから今度は「こう云う選挙を遣って来たんで、少し皆で知恵を出そう」と為れば好いんじゃないか。

 ・・・先ずは考え方を共有する処から始めると云う事ですか。

 考え方を共有するだけじゃ無くて、酒でも飲もうと。幹事長・書記局長が、朝飯や昼間に集まっても、堅い話だけで終わってしまう。ヤッパリ堅い話だけじゃ無くて、酒を飲んで飯を食うと云うのは大切なんですよ。そうするとね、許せるんですよ。自分の至ら無い処も恥ずかしいと思うし、人の至ら無い処も許せる。
 酒も飲ま無いで遣ってチャ駄目なんです。昔の政治はそう云う面ではチャンと理に適って居たんですよ。宴会政治何てバカにされたけど、それはそれ為りに意味があった。真面な議論ばっかりして居ると、喧嘩に為っちゃうから。一寸休戦って言って、遣ってる処に人を許す文化が生まれて。

 憎め無い角栄氏、立派だった晋太郎氏

 ・・・師と仰ぐ田中角栄さんは、ロッキード事件で失脚しました。

 昔は野党を物凄く大切にしましたよ、田中角栄さんや、竹下登さんナンかも、非常に敬意を表してね。上から目線ナンか絶対に遣らなかった。「そんなこと遣ったら恥ずかしい」って。「上から目線を遣ったらお仕舞だよね」って。「皆をどう遣って気持ち良くマトメルかって云う事が政治だからね」って。と云う事を遣って来た。
 田中角栄さんが問題を起こしたのは事実なんだけど、田中さんが皆から好かれたのは、アノ人はアア云う形にしながらも、皆の為に本当に汗も掻くし危ない橋も渡って、お金も呉れたよねと。だから何か憎め無いよねと。可哀想だよねと、或る面でアソこ迄遣ってアンナ事件に為っちゃったのは、その人間性が田中角栄をしてそうさせた。
 他方、竹下さんは全く違って、気配り専門で遣って居た人ですよ。小渕恵三さんは人柄が良いから、トコトン小渕の為だったらと思わせたしね。そう云う風に人間性に惚れて政治を遣り抜いたんだ。

 ・・・安倍晋三首相の人柄をどう見て居ますか。

 勿論安倍さんに惚れて居る人も居るんでしょうけど。私が遠い距離で見て居るからかも知れないけど、アンマリ昔の政治家と類似する様なものを感じ無い。それは一寸残念だな。安倍晋太郎先生は全然違った。親子でもこうも違うのかなと。
 晋太郎先生ナンか、竹下さんに好い様に遣られちゃった。人が良くて、何時も損ばかり引いて居たけど、でも森喜朗さんや小泉純一郎さんナンか皆、晋太郎さんを大好きで、皆付いて行った訳でしょ。

 ・・・首相は祖父の岸信介さんを信奉して居る様です。

 岸さんの事も好いけど、晋太郎先生の政治を学んで貰いたかった。政治家の姿勢を学ぶ対象は、晋太郎さんの方がズッと魅力的な大政治家だったのにナと思う。晋太郎先生と岸さんを比較して何で岸さんなのか。ソッチの方が不自然だな。普通はお爺さんよりもお父さんを尊敬するのに。 安倍家の複雑な政治の考え方があるのかどうか知りませんが。
 私は安倍晋太郎さんの事が、もう少し首相の政治行動の大きな力に為って居れば、今の安倍さんとは全然違う総理大臣に為って、それコソ長いだけじゃ無くて、立派な大総理大臣に為れたんじゃないかなって思う。「お父さんは尊敬出来る立派な政治家だった」と、そう中村喜四郎は言って居た、と云う事だけは書いて下さい。

 ・・・安倍首相は、敵と味方をハッキリ区別して居ます。

 1回目は短期間で終わっても、首相を2度も出来たんだから、凄いじゃないかと、大らかに受け止めて云った方が、人生見えるものが違うと思うけどね。2度も首相を遣れたんだから、日本国のトップに立って、縦横無尽に働けて居るんだから、これ以上の幸せは無いですよ。
 これは当然だなんて思ってたら、苦しく為っちゃうと思いますよ。ヤッパリ感謝力を磨かないとね。そうし無いと、良い政治は出来ませんよ。


             終わり    以上






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