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2019年12月05日

桜を見る会 安倍政権の誤魔化し見破る六つの注意点




 




 桜を見る会 安倍政権の誤魔化し見破る六つの注意点
 
 野党を批判して居る場合で無い理由


           コピーライトマーク株式会社全国新聞ネット 2019/12/4 07:00 (JST) 〜


                12-5-35.jpg

          法政大学教授 国会パブリックビューイング代表 上西充子

 「桜を見る会」とその前夜祭が問われて居る。問題だらけだ。ナノに、安倍晋三首相や菅義偉官房長官等は、誤魔化して逃げ様として居る。誤魔化しを許さ無い為に野党が物証を掴もうとすると「何時までも、下ら無い事を」と外野から非難の声が上がる。
 しかし、殊は公職選挙法と政治資金規正法の違反に首相が問われて居ると云う問題だ。更に、要人や功績・功労のあった人々を招待する「桜を見る会」に、反社会的勢力の関係者が参加して居た疑いも出て居るが、それも名簿が無いからと検証出来て居ない。

 「何時までも、下らない事を」と言う人は、非難の矛先を野党に向け様と躍起に為って居る。だが、サッサと問題を収束させたいのであれば、ホテルに明細書を出させろ、首相は招待者名簿や受付票を探す様指示しろ、野党の質疑にキチンと答えよ、と言うべきだ。
 そう言わずに敢えて問題の焦点をボカそうとする人の意見に、惑わされるべきで無い。(法政大学教授、国会パブリックビューイング代表 上西充子)

 森友問題・加計問題・統計不正等々、首相官邸の不適切な関与が疑われる様々な問題がこれ迄にあったが、どれも官邸が関与したとの決定的な証拠が無く、官僚が勝手に忖度したかの様に処理されて来た。けれども、前夜祭の夕食会は安倍晋三後援会が主催したものだと云うし「桜を見る会」の主催者は首相だ。自分は知ら無かったと言い逃れる事は出来無いし、ブログや写真・証言等証拠は揃って来て居る。

 問題は判り易い。

 @ ホテルニューオータニの立食パーティーが会費5000円と云うのは有り得るのか 
 A 唐揚げを増やせば出来るのか 
 B ホテル発行の明細書は何故無いのか 
 C 後援会関係者は何故「桜を見る会」の開門前にセキュリティーチェックも無く入場し先に記念撮影出来たのか 
 D 来年の招待者が決まる前に何故今年の招待者名簿は廃棄したとされて居るのか等・・・

 常識に照らして「可笑しいだろ、ソレ」と判断出来る事が多い。ソコがこれ迄の問題と違う。けれど、誤魔化しの手法はこれ迄と似通って居る。だから、不都合な事実を前にした時に首相や閣僚等がどう誤魔化そうとして居るのか、この機会に確り把握して置こう。そうすれば、「アノ時もそうだった」と思い起こす事が出来るし、これからも「又その手法を繰り返す気か」と気付く事が出来る。







 注意すべきポイント@ 【等】
 
 官僚の文書では「等」に注意せよと言われる。今回も「等」が大活躍した。「桜を見る会」の開催要領では、招待範囲として皇族や各国大使・衆参両院議長・閣僚・国会議員・都道府県知事等の他「その他各界の代表者等」とあるのだが、安倍事務所が募集した後援会関係者等は、その「等」に大勢含まれて居た。
 11月8日の参院予算委員会での田村智子議員(共産党)の質疑によれば、2014年の参加者数は1万3700人。19年には1万8200人に膨れ上がり、支出額は3005万円から5520万円に大幅に増加した。これは予算の3倍を超えた。
 官房長官は、招待者の基準の見直し検討を表明した11月12日の記者会見で「等」にはどの様な人が含まれるのかと問われ「各界において様々な功績・功労のあった方々等を幅広く招待出来る様『等』を付けて居るものであり、特定の分野やカテゴリーを想定して居るものでは無いと云う風に承知をして居ります」と答えた。

 この時点で、官房長官は首相等による推薦枠の存在を認めて居なかったが、同月20日の衆院内閣委員会で19年の招待者には、昭恵夫人の推薦を含む首相側の推薦が約1000人、麻生太郎副総理兼財務相、官房長官、官房副長官からの推薦が計約1000人、自民党側からの推薦が約6000人に上って居たと答弁するに至った。 

 注意すべきポイントA【ノベツ幕無し呼べる仕組みに為って居りません】

 萩生田光一文部科学相は14年4月18日のブログに「今年は平素ご面倒をかけている常任幹事会の皆様をご夫婦でお招きしました」と記して居た事を今年11月8日の田村議員の質疑で問われ「自分の知り合いの方を、のべつ幕なし呼べると云う仕組みに、為って居りません」と答弁した。

 しかし田村議員は、知り合いを「ノベツ幕無し」呼べたかどうかを問うて居たのでは無い。何等かの功績・功労によって推薦されたのかと問うた訳だ。なのに「のべつ幕なし」呼べる仕組みには為って居ない、と論点をズラして答えた。「朝ご飯は食べたのか」と問われ「ご飯(白米)は食べて居りません(パンは食べたが、黙って置きます)」と答える論点ズラしの「ご飯論法」と同じだ。こう云う言い方をする時には、何か誤魔化しておきたい不都合な事情があるのだなと注意が必要だ。







 注意すべきポイントB【取りまとめ等には関与していない】
 
 11月8日の田村議員の質疑に、安倍首相は「私は、主催者としての挨拶や招待者の接遇は行うのでありますが、招待者の取りマトメ等には関与して居ない訳であります」と答弁して居た。
 この「取りまとめ」と云う表現が要注意だ。招待者の人選には関与して居ない様に聞こえるが、推薦や口添え等、広い意味での人選に関わる行為の全体では無く、その中で「取りまとめ」と云う限定した行為だけが言及されて居る。

 似た様な誤魔化し方に「指示はして居ない」がある。首相が「指示」して居なくても、或る行為を行う様にと強く匂わせ、人を介して意向を伝え、官僚に忖度させる事は出来る。「指示はして居ない」と否定する事により、自らの関与は何も無いかの様に装う事が出来るが、それは関与の範囲を「指示」と云う言葉で敢えて狭くして居る為だ。
 前述の通り、11月20日の衆院内閣委員会で首相等の推薦枠の実態が明らかに為り、首相も同じ日の参院本会議で、自身も推薦に関わって居た事を認めた。しかし同月8日の答弁が虚偽だったのではないかと問われると「招待者の最終的な取りマトメには一切関与して居ない」と強調。「取りまとめ等」として居た自身の発言を「最終的な取りまとめ」へと都合好く変え、虚偽答弁には当たら無いと言い張った。

 注意すべきポイントC【個人情報を含んだ膨大な量の文書、遅滞無く廃棄】

 「桜を見る会」の招待者名簿は、電子データも含め、廃棄したとされて居る。11月8日の田村議員の質疑に対して、内閣府の大塚幸寛官房長はその理由をこう答えて居た。

 「毎回、桜を見る会の終了を以て使用目的を終えると云う事もございますし、個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じる事もございまして、従前から一連の書類に付きましては、保存期間1年未満の文書として、終了後、遅滞無く廃棄する取り扱いとして居る処でございます」

 その後に判明した処によると、名簿がシュレッダーに掛けられたとされるのは、5月9日午後。その日に共産党の宮本徹衆院議員が「桜を見る会」に関して資料請求を行った直後の事だった。タイミングが良過ぎる。
 他省庁では、推薦者名簿は5年や10年等の保存期間が定められて居る。省庁等23機関が招待者として推薦した3954人分の名簿は、11月22日に多くの個人情報を黒塗りにした形で開示されて居る。「個人情報を含んだ膨大な量の文書」だから「遅滞無く廃棄」したと云う説明は、余りに不自然だ。
 11月21日の参院内閣委員会で田村議員が指摘して居る様に、少なくとも翌年の「桜を見る会」の招待者を決める迄名簿を保存して居なければ、行事を円滑に継続する事は不可能だ。不都合な事実が表に出るのを防ぐ為に、首相枠や長官枠、議員枠等政治関係の推薦名簿だけが無いものとされて居る疑いが強い。

 注意すべきポイントD【復元出来無いと聞いて居る】

 「個人情報を含んだ膨大な量の文書」だと言っても、電子データなら嵩張る事も無い。しかし、電子データも消去したとされて居る。とは言え、電子データは、完全に消去出来るものなのか。11月28日の記者会見で官房長官は電子データを復元する考えは無いのかと問われ「削減したデータに付いては復元をする事は出来無いと聞いて居る」と答えた。復元出来無いのは技術的に出来無いのかルール上出来無いのかと改めて問われると「具体的に、技術的にそうなのか、ルール的にそうなのか、そうした事は承知して居ない。只、そう云う形で、ルールに基づいて政府として正式に決めて対応して居る」と答えた。

 この会見を受けて共同通信はデジタル向けニュースで「招待者名簿のデータは復元出来無いと菅氏」と速報。その後見出しを「菅氏『復元出来無いと聞いて居る』」とする記事を配信した。
 「復元出来無い」と「復元出来無いと聞いて居る」では意味は違う。「聞いている」なら、報告した者の事実誤認だったと後から誰かに責任転嫁出来る余地を残して居る。ここは正確に報じ無ければ、政府の誤魔化しに報道が加担する事に為る。

 毎日新聞は同日夕、統合デジタル取材センターの電子版記事において、主な一問一答を正確に文字起こしして示し「何故『データの復元出来無い』? 菅氏、会見で終始曖昧な回答 桜を見る会一問一答」と見出しを付けた。政府の誤魔化しには加担し無いぞと云う姿勢がこの記事からは窺える。

 注意すべきポイントE【国会から求められれば】

 「桜を見る会」や前夜祭に付いて疑惑が深まる中、11月15日昼に首相官邸で総理番の記者に国会での説明の意思を問われた首相は「国会に付いては、国会がお決めに為る事ですが、政府としては、国会から求められれば、出て行って説明するのは、当然の事でございます」と答えた。
 これは国会での質疑に応じる構えがあるかの様に聞こえる発言だが、実はそうでは無い。先ず「是非国会で説明責任を果たしたい」とは発言して居ない事に注意が必要だ。積極的に国会で説明したいと云う意思は表明せずに「国会から求められれば」と云う言い方をして居る。

 此処で私達が知って置か無ければいけ無いのは、国会がこの問題に対する審議を行い、首相に出席を求めるのは、与野党の合意が整った場合だけであると云う点だ。「国会から求められれば」と云う安倍首相の発言は、与党は国会審議の求めに応じ無い事を見越した発言なのだ。更に、「私としては」では無く「政府としては」と発言して居る処にも、首相の逃げの姿勢が感じられる。
 臨時国会の会期は12月9日まで。与党は「桜を見る会」に関する国会での追及が続く事を回避する為に、会期の延長には否定的であると伝えられて居る。「国会から求められれば」と云う首相発言は、国会での説明からは逃げ切れるだろうと云う見込みの基での発言と見るべきだ。

 他にも「セキュリティーに関する事であり、お答えを差し控えたい」とか「何れに致しましても」とか、誤魔化しの手法は色々あるが、此処迄にして置こう。決定的な物証が出て来なくても、これだけ誤魔化しが横行して居ると云う事実そのものが、首相や関係閣僚等が説明責任を果たして居ない、果たそうとして居ない事を明白に表して居る。
 その事実を前に、私達はどうすべきか。大人の責任を、後世に向けた責任を、どうすれば果たせるか。「野党はダラし無い」とか言って居る場合では無いのだ。


                   以上






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首相答弁に綻び モリカケより泥沼化 検証・桜を見る会と夕食会(中)








 
 首相答弁に綻び モリカケより泥沼化 検証・桜を見る会と夕食会(中)

               〜47NEWS 12/5(木) 10:42配信〜

            12-5-30.jpg

     安倍晋三事務所が今年2月、地元支援者に送付した「『桜を見る会』のご案内」

 〜預託商法の「ジャパンライフ」元会長は安倍晋三首相の推薦枠だったのか等、新たな問題も次々に浮上する「桜を見る会」首相は12月2日の参院本会議で、12日振りに国会答弁に立ち、従来の主張や政府の見解を繰り返した。
 確かな根拠に基づく説得力のある説明は依然として無く、主張や見解には、綻びも目立つ。参院本会議での答弁を中心に、桜を見る会の検証を続ける(共同通信編集委員 竹田昌弘)〜


 招待状届か無い可能性 案内文に記載無し

 先ず首相は参院本会議で、桜を見る会の招待者に付いて「幅広く希望者を募り推薦を行って居た。私自身も事務所から相談を受ければ、意見を言う事もあった。実際の事務所での推薦作業の詳細は承知して居ない。私の事務所に申し込めば、必ず招待状が届くと云うものでは無い」と答弁した。
 只安倍晋三事務所が今年2月、地元の支援者に出した「『桜を見る会』のご案内」には、次の様に書かれて居る。

 「謹啓、時下ますますご清栄のことお喜び申し上げます。さて、本年も下記のとおり総理主催の『桜を見る会』が開催されますので、ご案内申し上げます。なお、ご出席をご希望される方は、2月20日までに別紙申込書に必要事項をご記入の上、安倍事務所または、担当秘書までご連絡くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。内閣府の取りまとめになりますので、締切(原文ママ)後の追加申込(同)はできませんので、ご了承ください」

 本文の下には、桜を見る会の開催日時・開催場所・主催 内閣総理大臣(内閣府)と表記 と「あべ晋三後援会主催 前日夕食会(会費制)」の開催日時・開催場所が書かれて居る。
 この案内文の内容では、申し込んでも招待状が届か無いケースがあるとは思え無い。注意を促して居るのは、締め切り後の追加申し込みは出来無い事だけだ。もしかすると、支援者が案内文に従い、別紙申込書に必要事項を記入し、2月20日迄に、安倍事務所又は担当秘書に連絡すると、招待状が届か無い場合があると伝えられるのだろうか。それでは支援者に失礼では無いか。首相の答弁が事実為らば、確かな根拠を示して説明して欲しい。

 検証に必要な名簿 ガイドラインでは1年以上保存/span>
 
 次に招待者名簿の問題。首相は参院本会議で、これ迄の政府の説明と同じ様に「会の終了をもって使用目的を終える事に加え、全て保存すれば、個人情報を含んだ膨大な文書を適切に管理する必要が生じる事等から、内閣府において保存期間1年未満の文書として、会の終了後、遅滞なく廃棄して居る」と述べた。

 安倍政権は、森友学園に国有地を格安で売却した際の交渉記録や南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣した陸上自衛隊の日報に付いて「保存期間1年未満で廃棄済み」として説明を拒み批判を浴びた事から、2017年12月に「行政文書の管理に関するガイドライン」を改正し「意思決定過程や事務及び事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要と為る行政文書」は原則として1年以上の保存期間を定める事に為った。検証に必要な招待者名簿は、保存期間1年以上にし無ければ為ら無い行政文書ではないのか。

 ジャパンライフの山口隆祥元会長

 首相は桜を見る会に付いて「全般的な見直しを行って行く」と参院本会議でも繰り返し述べたが、肝心の招待者名簿が無ければ会の在り方の検証が出来無い。検証もせずに見直しは出来無いのではないか。
 又開催要領では招待者計約1万人で本年度予算は1766万円だったのに、約1万5千人が招待され、同伴者を含めて1万8千を超える人が訪れ、支出が5518万円に上った事に付いて、会計検査院は名簿も無しにどうヤッテ検査するのだろうか。招待者が1・5倍、支出は3倍に為った原因を探るには、招待者が開催要領通りかどうかから名簿で調べるしか無いのではないか。







 同じ人招待し無い為には名簿でチェック

 更に例えば、菅義偉官房長官の11月21日午前の定例記者会見等では、政府は招待者の推薦に付いて「幅広く、色々な方を招待する為、同じ方は推薦し無い事が配慮事項の一つと為って居る」と説明して居る。
 同じ人を推薦、招待し無い為には、招待者を最終的に取りマトメる内閣府と内閣官房では、前年は勿論、数年分の招待者名簿を保存し、チェックし無ければ為ら無い。招待者名簿は、実は長年保存されて来たのではないか。

      12-5-32.jpg 山口隆祥(たかよし)元会長

 首相は参院本会議で、ジャパンライフの山口隆祥(たかよし)元会長が首相の推薦枠で招待され、しかも招待状が印刷されたチラシが顧客の勧誘に利用された疑いを追及されると「個人の招待者やその推薦元は個人情報であり、従来から回答を差し控えて居る」として、元会長の推薦・招待に付いては、事実かどうか答え無かった。

        12-5-31.jpg

 確かに招待者名簿には、個人情報が掲載されて居るが、桜を見る会は「首相が各界で功績、功労のあった人達を招き、日頃の苦労を慰労すると共に、親しく懇談する内閣の公的行事」(5月13日の衆院決算行政監視委員会での菅長官答弁等)であり、公費が使われる事も考えれば、氏名と肩書は公表されて然るべきものではないのか。

        12-5-33.jpg

     昨年11月9日に行われた天皇・皇后両陛下(当時)主催の秋の園遊会 東京・赤坂御苑
 
 天皇・皇后両陛下が毎年春と秋に主催する園遊会の招待者は、各界の功労者を含め、桜を見る会の開催要領に書かれて居る招待者と殆ど同じ人達だが、毎回名簿は公表され、新聞にも氏名と肩書が掲載される。
 宮内庁によると、園遊会の招待者名簿は保存期間30年と云う。何故政府は桜を見る会の招待者名簿を公表せず、保存期間1年未満として検証も許さ無いのか。公表すると、首相による会の私物化が白日の下に晒されるのを恐れて居るだろうか。

 ジャパンライフがチラシに使った元会長への招待状(15年)には「60」の数字が振られて居た。招待区分を説明した政府の文書によれば、これは「首相、官房長官等」の推薦枠を意味して居るが、首相は参院本会議で「番号は招待状の発送を効率的に行う為に便宜的に付して居る。会の終了を以て使用目的を終える事から、内閣府において、現時点でこれ等に関する情報は保有して居ないと報告を受けて居る」として、コチラも事実かどうか答え無かった。逃げて誤魔化せば誤魔化す程、疑惑は深まるのではないか。

 衆院議員の資料要求蔑(ないがし)ろ
 
 一方、宮本徹衆院議員(共産)が5月9日の昼過ぎ、内閣府と内閣官房に桜を見る会の招待者名簿を質問の資料として提出する様求めたのに対し、内閣府が同日午後1時20分〜2時45分、大型シュレッダーで招待者名簿を細断した問題では、首相は「4月22日にシュレッダーの空き状況や担当して居る障害者雇用の短時間勤務者の勤務時間等と調整し、5月9日に招待者名簿の廃棄を予約した」と詳細に答弁し、資料要求を受けて廃棄したとの指摘を否定した。

 しかし、国民の代表である衆院議員から資料要求があったのだから、内閣府と内閣官房は一旦細断の予約をキャンセルし、提出の可否・程度等を直ちに検討するのが、本来の国会と政府の在り方ではないか。内閣府は11月26日、野党の追及本部で「担当の職員は廃棄の時点で資料要求の事は知ら無かった」と釈明したが、衆院議員の資料要求を軽んじて居るのではないか。

          12-5-34.jpg

 この問題では、12月4日午前の定例記者会見で、菅官房長官が5月21日の衆院財務金融委員会で、宮本氏の質問に対し、内閣府の井野靖久官房長(当時)が桜を見る会に関する資料は破棄したと答弁した当時、招待者名簿のバックアップデータは残って居た事を明らかにした。
 宮本氏に名簿を提出する事は可能だった事に為り、矢張り衆院議員の資料要求を蔑ろにして居ると言われても仕方無い。菅官房長官はバックアップデータに付いて、開示請求の対象に為る「行政文書では無い」との見解を示したが、名簿の原本やデータが廃棄された後は、バックアップデータが行政文書と為るのではないか。

 又首相の「担当して居る障害者雇用の短時間勤務者の勤務時間等と調整し」との答弁に対しては、重い身体障害が有る「れいわ新選組」の舩後靖彦参院議員は「職員の属性は資料破棄の根本問題とは関係無い。職員の弱い立場を利用したとも受け止められる内容と感じる。残念に思う」と述べて居る。







 総裁選の昨年 自民京都府議・滋賀県議を全員招待

 一方、京都新聞の11月30日付朝刊によると、自民党総裁選が9月にあった昨年の桜を見る会では、自民党所属の京都府議と滋賀県議全員に招待状が届いた。例年は府県連の幹事長等一部に限られて居たと云う。
 「総裁選で安倍さんが比較的弱い地方の支持を得る為、京滋を含む全国の都道府県議を招待したのだろう。自民党と云う一政党の選挙の為に税金を使うのは有り得無い」等とする、上久保誠人・立命館大教授(現代日本政治論)のコメントを掲載して居る。石破氏の支持者を除き、自民党の都道府県議が桜を見る会で一堂に会して居た可能性が出て来た。

 桜を見る会の問題は、宮本氏が5月に取り上げた際、首相が安倍政権に為ってから招待者や支出が右上がりに増えた事に付いて、反省を表明し来年以降の見直しを約束すれば、当時は夕食会や昭恵夫人が招待者を推薦して居た事等は報道されて居らず、それで終わったかも知れない。
 処が、森友・加計学園(モリカケ)問題の時と同じ様に資料が廃棄され、首相や菅官房長官、担当の官僚等は説明を拒んだり、説明しても確かな根拠に基づいて居なかったりして居るので、問題はドンドン大きく為った。

 遂には、警察が家宅捜索する等して捜査を進めて居るジャパンライフ迄出て来た。まさに泥沼化し、行政の私物化が分かり易い事等から、批判の声はモリカケを上回る勢いだ。首相官邸の前で抗議活動も相次居でいる。(下)では、首相の後援会が主催した桜を見る会前日の夕食会を中心に検証する。


              (続く)






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遂に疑獄へ発展「桜を見る会」




 遂に疑獄へ発展「桜を見る会」


              〜JBpress 12/3(火) 6:00配信〜


       12-5-19.jpg

      2019年4月13日に催された「桜を見る会」(写真つのだよしお アフロ)


 11月最終週、私は「桜を見る会」に関する原稿を、結果的に2度書き直したのですが、結局お蔵入りさせざるを得ませんでした。と云うのも、予定稿を入れても入れても、翌日にはそれを上回る不正が明らかに為ってしまい、数日前にヤヤ大胆な積りで記した内容が完全に色褪せてしまったからに他為りません。
 毎日、何等かの事実が明らかに為り、或は発言や失言があり、その失言を取り繕う失言が更に事態を悪化させて・・・と云う負のスパイラルが続き、現政権は完全に詰んでしまった様に見えます。「詰んだ」と云うのは、元特捜検事で弁護士の郷原信郎さんが採られた表現https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5ddf2592e4b00149f72942a7を引用したものです。

         12-5-20.jpg

          郷原総合コンプライアンス法律事務所 郷原信郎氏


 実際、進んでも退いてもコノ政権は持た無い事が、今や真面にものを見る大人の目には明らかで、以下に詳述する様に、事態は今や「桜を見る会」疑獄事件と呼ぶべき段階に到達してしまいました。郷原弁護士には、大学の案件でもお世話に為った事があり、ご本人を存じ上げますが、実に気持ち好く冷静沈着に問題を解決されます。
 例えばこの「政府広報」(https://www.gov-online.go.jp/sp/gosokui/index.html)をご覧ください。令和元年10月23日「皇位継承式典」の一環として、内閣総理大臣「夫妻」主催の晩餐会為るものが行われました。これに先立つ10月22日「即位礼正殿の儀」が行われた後、宮中豊明殿で「饗宴の儀」と名付けられた会食が催されて居ます。同様の「饗宴」は10月25、29、31日にも実施されて居る。

 その合間を縫う様に23日「外国元首」「各国祝賀使節」等を招待し、首相夫婦主催として開かれた「晩餐会」の会場が、ホテル・ニューオータニ「鶴の間」に他為りません。
 詰まり、日本国として、世界各国のトップを招いて催される、最高の晩餐会を開く会場として選ばれたのが「ホテル・ニューオータニ」<鶴の間>で、此処で「参加費5000円」で開かれたのが「桜を見る会<前夜祭>」為る行事だった訳です。

 因みに、全く余談ですが、昨晩、この処色々頑張って呉れて居たスタッフ達を労う意味も含め、ヤヤ他所行きの食事を共にするべく大学の裏、根津の街にある庶民的なワインバーに出掛けました。そこでスラ勘定は5000円の数倍に為りました。
 日本国として、米国や欧州等各国の元首級要人を招いて1人5000円と云う事ですから、これからはニューオータニを焼き鳥屋代わりに常用したいと思います。

 どちらに転んでも「終わり」

 サテ果て、そんな「日本一の宴会場」ホテルニュー・オータニで開催された「桜を見る会」前夜祭の経理に関する説明に、決定的なパラドックスが突き着けられました。11月18日、郷原さんが示された論理は単純明快、まさに快刀乱麻と云うべきものです。

 「安倍首相夫妻や安倍事務所の人間は<桜を見る会>前夜祭の会費5000円を払ったのか?」
 
 直前までブラ下がり記者会見等で語られて居たストーリーは「桜を見る会」前夜祭は、参加者がホテル側に直接参加費用(5000円)を支払って居り、安倍事務所はコミットして居ない、と云うものでした。或る意味分かり易い説明です。そうであるなら、安倍首相夫妻や「前夜祭」に参加したスタッフも又、この宴会に「参加」して居るのですから、参加費を支払わねば為ら無いでしょう。
 そして、その様な支出があったのなら、政治資金の収支報告書に記載が無ければ為りません。しかし、その様な記載は無かった。官房長官からも「支払って居ない」との説明があった。

 であるとする為らば、首相夫妻や安倍事務所の関係者は、ホテル・ニューオータニで5000円の支出をケチり、無銭飲食・只食い只飲みをした事に為る。しかし無銭飲食は、被害を受けたホテル側が訴え出無ければ刑事事件には為りません。
 ホテル・ニューオータニが首相夫婦の只食いを交番に訴え出無ければ、無銭飲食と云うケチ臭い罪名で内閣総理大臣夫婦やその一族郎党が刑事被告人に為る事は免れます。その代わりホテル・ニューオータニは、首相夫婦やその関係者に不当な利益供与をして居た事に為ります。

 今回は値引きをするので、その代わりに便宜を図って貰いたい・・・その様な請託を疑われても、全く言い逃れが出来ません。事実、ニューオータニと云う「企業」は内閣府からシバシバ業務を委託される「業者」でもあります。首相に不当な便宜を供与し、その代わりに請け負った業務の中に「皇位継承式典」の一部である「内閣総理大臣夫妻主催」で、各国国家元首を招いた大晩餐会の不正な受注があったとしたら・・・
 ケチ臭い些少な金額の「ただ食い」では無く、国家レベルの大疑獄事件に必然的に発展してしまうだろうと云うのが、郷原弁護士が明快に示した「桜を見る会」で現政権は完全に「詰んだ」と云う筋道に為ります。

 既に官房長官は「お金は払って居ない」と明言して居ました。そして12月2日、月曜午後の国会で、首相は自ら「自分は『ゲスト』であって、前夜祭に参加費を支払って居らず、妻も含めて飲食等はして居ない。ホテル側からは特別な配慮で低廉な価格の融通を受けて居た」と答弁して仕舞いました。
 自分の事務所の人間は集金等を担当しただけで矢張り飲食はして居ない・・・だから参加費を支払う必要は無い、と強弁したい様です。しかし、自分の事務所が集金して主催する宴会に自身夫婦が「ゲスト」と云う作文が通用する裁判も法定もある訳が無い。子供が考えても分かる道理でしょう。

 これで「桜を見る会」疑獄、嫌、短縮して記すなら「さくら疑獄」が確定した様に思います。本稿はその国会審議を見届けた段階で入稿して居ます。

 疑われてもいけ無い公的な立場

 サテ、私が「桜を見る会」疑獄事件を看過すべきで無いと思う一つの理由は、刑法の故・團藤重光先生との個人的な約束があります。様々な偶然から2000年代中半以降の團藤先生のメディア対応を、40代の私が秘書役としてお手伝いさせて頂きました。
 90代の先生は、年を追う毎に、又体調を崩され入退院を繰り返される毎に、認知や記憶の変化を冷静に自覚して居られました。96歳、上智大学のホセ・ヨンパルト先生からカトリックの洗礼を受けられた折、團藤先生は「これで準備が出来た」「後を頼む」と仰られました。

 その様に伺ってもご専門の法学には全くの素人の私です。しかし出来る事は尽くそうと私為りに決意した、その延長に、今回の事件への私為りの対処もあります。憲法75条には「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意が無ければ、訴追され無い。但し、これが為、訴追の権利は、害され無い」とあります。内閣総理大臣自身は実質的に刑事訴追される事がありません。
 逆にその特権的な立場を自覚し、不法行為等ソモソモ論外、その様に疑われる様な振る舞いも避けねば為りません。

 ちなみに私自身ですら、何一つ問題が無くても、可笑しな誤解を誘発し得る様な事態があれば大きく問題を回避する原則を徹底して居ます。憲法によって刑事訴追を免れる、言わば憲政のブラックホールの様な立場にある内閣総理大臣は、不法行為は元より、それと疑念を持たれる様な行動も、一切あっては為りません。

 團藤先生は残念ながら2012年6月25日、98歳で逝去されました。そのお見送りもお手伝いさせて頂きながら、先生がお元気であれば仰られたであろう基本は、自分に可能である限り、襟を正しケジメを着けて行く事を思い定めて居ます。
 ここでは別論に具体的に詳細を記しませんが、私が長年関わって来た大きな刑事事件・刑事裁判に関わる問題に付いても、徹底して来た事は、長年の読者には好くご存じの処と思います。今回の「さくら疑獄」もし團藤先生がご覧に為ったら「問題外」と仰ったと思います。

 「言語道断」等と強い口調で非難すると云うより、余りのレベルの低さに「有り得無い」「問題外」と言われるのが目に浮かぶ様に思います。
 東宮参与として明仁「皇太子」一家の様々な相談に応じられ、英国留学から戻った浩宮が軽井沢の團藤別荘でステーキを焼く様な親しい関係にあった團藤先生は、明仁天皇の生前譲位も念頭に置いて居られました。又浩宮の即位に向けてのサポートにも力を尽くされました。
 その浩宮が皇太子から皇位を継承する式典に関連して、この様な「さくら疑獄」が起きるとは、流石の團藤先生も予想して居られ無かったでしょう。第2次安倍内閣が発足するのは、團藤先生のご逝去から半年程後の事に為ります。

 皇位継承に伴う首相夫婦主催の晩餐会が、疑獄事件・利益供与で此処迄汚される等、只単に「在り得無い」仕儀と言うべきでしょう。「さくら疑獄」が確定してしまった状況、政局がどの様に動くかは見守るしかありませんが「人の噂も75日」で有耶無耶にして好い様な問題で無い事は、元特捜検事の郷原弁護士が明瞭に指摘して居る通りと思います。


             伊東 乾    以上


 【管理人のひとこと】

 生半可で大衆のご機嫌を伺おうとする、政治評論家為らぬコメンテターと呼ばれる人は、時には余りに集中して取り上げられ続ける話題や事件に対して「そんなものは些細な事であり、もっと大事で大切な事を忘れて一つの事を騒ぎ過ぎる」と苦言を呈する様な場面を見受ける事がある「俺はミーハーが騒ぐ様なものには興味が無く、もっと高尚な話題を取り上げたいのだ」と言いたい様です。
 TVのコメンテイターの中にも存在し「桜を見る会の騒動は小さな出来事に過ぎず、国会や政治家は他に大切な問題が山積して居る・・・」と他の人達との違いを強調し自分を過大に評価して欲しいとのアピールに努めます。
 しかし、この問題は果てして「目を瞑って遣り過ごして好い」問題だったのでしょうか。私は、それが極些細な問題であり、問題にしない・・・と考える人達が存在する事に「恐ろしい」ものを見てしまいます。それは、政治家なのだから〇〇〇位の悪事は当然働くだろう・・・との諦観です。それが普通の市民に蔓延して居るとしたら「恐ろしい」のです。
 画一的なメディアの報道ではありますが、最近は各局が切り口を色々と変えて新たな疑惑を取り上げます。「些細な事」だとは決して考えて無い処に一つの正義を観ます。

























改憲より「サクラ逃れ」を選ぶ安倍首相が打つ解散選挙の大バクチ




 改憲より「サクラ逃れ」を選ぶ安倍首相が打つ解散選挙の大バクチ


              〜まぐまぐニュース! 12/5(木) 5:00配信〜


         12-5-15.jpg きっこのメルマガ

 〜次から次へと明らかに為る「桜を見る会」疑惑追求の為、国会会期延長を求める野党の要請を頑として受け入れ様としない自民党。
 ソモソモ安倍首相は、憲法改正への足掛かりと為る「国民投票法改正案」の今国会での成立を目論んで居たとされて居ますが、悲願の改憲を「先送り」するかの様な動きの裏にはドンな事情があるのでしょうか。
 有名ブログ「きっこのブログ」の著者にして、メルマガ『きっこのメルマガ』で毎週社会問題を独自の視線で切り続ける「きっこ」さんは今回、「考え得る2つのシナリオ」を提示すると共に、首相が解散総選挙に打って出る可能性に付いても言及して居ます〜








 逃げ回る安倍晋三、ゴール迄逃げ切れるか?

 今も人気沸騰中の「桜を見る会」ですが、トテモ面白い事があったので、皆さんに報告させて頂きます。「桜を見る会」に、安倍晋三首相だけで無く、安倍昭恵夫人も自分の友人知人を招待して居たと云う問題に関して「森友学園問題の時には野党からの参考人招致を回避する為に『首相夫人は私人である』と云う閣議決定までしたのに、その私人が国の功労者を決めて招待するのは可笑しい」と云う声が相次ぎました。そこで、あたしは11月28日に、次のツイートをしました。

 きっこ @kikko_no_blog 森友学園問題で野党が安倍昭恵の参考人招致を要求したら「首相夫人は私人である」と閣議決定して要求を拒否した安倍内閣。今度は「首相夫人は「桜を見る会」の時だけは公人扱いと為り招待者枠が与えられる」とでも閣議決定するのかな? 11月28日

 勿論、これはジョークの積りでツイートしたものです。そして、あたしの狙い通リに、結構フォロワーさん達にウケました。それなのに、この次の日、飛んでも無い事が起こったのです!このあたしのジョークが、現実と為ってしまったのです!

 この問題に付いては、立憲民主党の熊谷裕人参院議員が「私人である安倍昭恵夫人が「桜を見る会」の招待者を推薦出来る法的根拠」を尋ねる質問主意書を提出して居ました。 すると、安倍内閣は11月29日「桜を見る会での安倍昭恵夫人による招待者の推薦は、安倍晋三首相の公務の遂行を補助する一環である」と云う答弁書を閣議決定したのです!その上「安倍昭恵夫人が『公人では無く私人である』と云う認識に変わりは無い」として従来の見解を維持したのです!

 これって、前日にあたしがツイートした内容と99%同じと云うか、もしかして、あたしのツイートを参考にしたのでは?…と思える程のトンデモ閣議決定じゃないですか!

 ・・・と云う訳で、こんな面白い事も起こりつつ、この「桜を見る会」の問題は、主犯の安倍首相が国会に出ずに逃げ回って居る為、次々と発覚する新疑惑が全て宙ブラリンに為って積み重なり、冬だと言うのに桜の山は満開に為ってしまいました。
 そして「牡丹」なら猪肉ですが「桜」と言えば馬肉なので、安倍首相は、過つてのミホノブルボンやサイレンススズカの様な大逃げをかまして逃げ切ろうと必死です。

 安倍首相と云う駄馬の調教師である今井尚哉補佐官が立てた作戦は、12月2日を最後に国会に出ずに12月9日の会期末迄逃げ切れば、後はゴルフでもして居る内に年が明け、新年に為ればバカな国民どもは「桜を見る会」の事等話題にし無く為る・・・と云う、加計学園問題の時と全く同じ「逃げ切り作戦」でした。
 そして、この作戦を成功させる為には、ドンナに野党が要求しても、絶対に会期延長だけは突っぱね無ければ為りません。会期延長等したら、安倍首相は厳しい野党からの追及によって、逃げ切り処かゴール手前で落馬してしまうからです。

 でも、皆さん、覚えて居ますか?3カ月前の9月11日に現在の「第4次安倍第2次改造内閣」が発足した時、安倍首相が会見で何と言ったのかを。覚えて居ない人も多いと思いますので、改めて紹介します。

 この新しい体制の基で、憲法改正に向けた議論を力強く推進して行きます。令和の時代に相応しい憲法改正原案の策定に向かって、自民党は今後、衆参両院の憲法審査会において強いリーダーシップを発揮して行きます。

 そして、丁度200回目を迎えた今の臨時国会が招集された10月4日には、安倍首相は所信表明演説の最後を次の言葉で締め括りました。

 今を生きる私達は、令和の新しい時代、その先の未来を見据えながら、この国の目指す形、その理想を確りと掲げるべき時です。現状に甘んずる事無く、未来を見据えながら、教育、働き方、社会保障、我が国の社会システム全般を改革して行く。
 令和の時代の新しい国創りを、皆さん、共に進めて行こうではありませんか。その道標(みちしるべ)は、憲法です。令和の時代に、日本がどの様な国を目指すのか。その理想を議論すべき場コソ、憲法審査会ではないでしょうか。私達国会議員が200回に及ぶその歴史の上に、確りと議論して行く。皆さん、国民への責任を果たそうではありませんか。


 安倍首相は、今国会の最重要課題として、最悪の売国政策である「日米貿易協定承認案」を挙げましたが、こんなモノは表向きのポーズに過ぎません。何故なら、これ迄の数々の悪法と同様に、ダラダラと審議時間だけを稼いだ後に、自・公・維新による数の暴力で強行採決する事が最初から決まって居るからです。
 安倍首相に取っての本当の最重要課題とは、念願の「憲法改正」なのです。勿論、今国会で憲法を改正する事は不可能ですが、これまでズッと停滞して居た「憲法改正」を一歩でも前へ進めること、それが今国会の最重要課題だったのです。

 安倍首相は「憲法改正」を一歩でも前へ進める為に、今国会での「国民投票法改正案」の成立を目論んで居ました。現在の「国民投票法」を、更に改憲派が有利に為る様にする卑劣な「ルール変更」です。
 しかし、今国会の招集と共に発生した「大学受験の英語民間試験化問題」と、それに続く萩生田光一文科相の「身の丈発言」そして、政治資金規制法違反による菅原一秀経産相と河井克行法務相のドミノ辞任からの「桜を見る会」問題・・・とても「国民投票法改正案」迄手が回ら無く為ってしまいました。

 しかし、これも「日米貿易協定承認案」と同様に時間さえあれば数の暴力で強行採決出来るのですから、今国会を12月9日に閉会せず、会期延長すれば成立させられるのです。
 長年に渉って「憲法改正」の旗印を掲げ、毎年の「憲法記念日」には日本最大の右翼組織「日本会議」の改憲大会にビデオメッセージを送り続けて来た安倍首相なのですから、こんなチャンスは他にありません。自民党内から「4選は無理」と云う声が出始め、そろそろレイムダック化して来た安倍首相に取って「自分の政権で憲法改正を成し遂げて歴史に名を残す」と云う念願を達成する為には、今が最大のチャンスなのです。

 勿論、こんな事は、あたしが言わ無くても安倍首相本人が誰よりも分かって居る事です。それなのに、安倍首相は、自分の最重要課題である「憲法改正」の前進と引き換えにして迄「桜を見る会」の追及から逃げる事を選び、野党が要求した会期延長を拒否したのです。
 もしかすると安倍首相は、本当は「憲法改正」等、どうでも好いのではないでしょうか?自分の支持層である改憲派へリップサービスとして「憲法改正!」「憲法改正!」と連呼して来ただけで、本当は憲法など読んだ事も無いのではないでしょうか?何しろ「ポツダム宣言」も読んだ事が無かったのですから。

 それとも「憲法改正」は本当に念願であり、何としてでも前へ進めたいと云う気持ちに嘘は無い。しかし、「桜を見る会」での遣りたい放題が全て明るみに出てしまうと憲法処の話じゃ無く為る。その為には、今国会での「国民投票法改正案」の成立と引き換えにしても、野党からの追求から逃げ切れねば為ら無い・・・と云う事なのでしょうか?そうであれば、安倍首相は、自身の進退が問われる程の悪事を働いて居た事に為ります。

 アナタは、前者だと思いますか?それとも後者だと思いますか?あたしは、後者だと思って居ます。そして、今国会を逃げ切って年が明けても、この「桜を見る会」の話題はフェードアウトせず、来年1月からの通常国会でも野党から厳しく追及される事と為り、万事休すと為った安倍首相は、森友学園問題の時と同じく、解散総選挙でリセットを図ろうとすると思います。
 解散総選挙をすれば、多少の議席を減らしても自公で過半数はキープ出来ますから「憲法改正を国民に問う」とか何とか抜かして解散総選挙に打って出て、その結果を持って「憲法改正に国民の信を得た」と云うお得意の我田引水フレーズを炸裂させ、序に「桜を見る会」の問題もチャラにされてしまうでしょう。


  image by  安倍晋三 Home  Facebook MAG2 NEWS   以上







 【関連報道】何故官僚は 嘘の見え透いた言い訳に終始するのか?


           〜JBpress 伊東 乾 12/5(木) 6:00配信〜


         12-5-18.jpg

                  伊東 乾氏

 〜「サクラ疑獄」に関する前稿、多くの方にアクセスを頂き、心からお礼申し上げます。取り分け、与野党を問わず多くの永田町関係者も読んで頂いて居る様で身の引き締まる思いです。更に郷原信郎弁護士ご自身からもご連絡とアドバイスを頂戴しました。本稿は、その果敢な正義の取組みに敬意を表して、郷原信郎さんへのトリビュートとして記してみたいと思います〜


 法の素人が理解出来る大切さ

 この連載シリーズの位置付けとして、社会の大半を占める私同様「法律の素人」の立場で、出来るだけ正しく「サクラ疑獄」を含む、憲政の本義・その基本を確認すると共に、その有終の美を為す方途を論じてみたいと思って居ます。
 背景には、完全な法学の素人として40歳を過ぎてから、刑法の故・團藤重光・東京大学教授のメディア対応の秘書役として、先生名義の原稿を口述筆記・校正でお手伝いした経緯があります。法律の専門家で無い私達一般の人間は、玄人であれば一言で「ア!」と気付く様なポイントを容易にスルーしてしまいます。そこで、今回の「サクラ疑獄」が明らかにした日本国憲法に空いた「蟻の一穴」の確認から始めたいと思います。

 未だに「サクラ疑獄」問題を何か小さな事でもあるかの様に記す記事をメディアで目にします。しかし、それはその筆者がどう云う社会経済的因果で生活して居るかを示す指標には為っても、憲政の根本問題を考える役にはおよそ立ちません。過つて戦前の「大日本帝国憲法」は「統帥権干犯」と云う、矢張り蟻の一穴から、国家全体が暴走する歯止めが利か無く為ってしまいました。それと同様の構造を指摘する処から始めたいと思います。

 現職の総理大臣は訴追出来無い

 最大のポイントは、日本国憲法第75条にあります。第七十五条・・・国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意が無ければ、訴追され無い。但し、これが為、訴追の権利は、害され無い この様な定めは大日本帝国憲法には存在せず、GHQが日本に「押し着けて来た」日本国憲法草案の第67条に、初めてその原型を見る事が出来ます。
 GHQ草案第67条・・・内閣大臣ハ総理大臣ノ承諾無クシテ在任中訴追セラルコト無カルへシ然レトモ此ノ理由ニ因リ如何ナル訴権モ害セラルコトナシ

 先週亡く為った中曽根康弘氏の様な自主憲法制定を主張する人に取っては、典型的な「海外から押し着けられた条文」で、元来の欽定憲法にはこの様な条項は見当たりません。最も欽定憲法もドイツ帝国からの借用に各国のフレーバーを混ぜたもので、別段日本固有の法律概念等殆ど書き込まれては居ないのですが。ダメ押しとして、この原文、即ちGHQから押し着けられたそもそもの文章も引いて置きます。

 Constitution of Japan, 12 February 1946 Article LXVII Cabinet Ministers shall not be subject to judicial process during their tenure of office without consent of the Prime Minister, but no right of action shall be impaired by reason hereof.
 
 細かな法制史に踏み込む事は避けますが、合衆国憲法乃至英国法制に由来を持つこうした考え方は、政争が緊迫化した際、反対派が閣僚を妄りに投獄する様な事態を避けるべく導入されたものです。日本国憲法へのこの記載は、戦前日本の法制不備への反省もあったものと思います。
 サテ、改めて仮に「検察」が国務大臣を「訴追」し様としても、例えば経済産業大臣なり法務大臣等が法に触れる行為を働いたとしても、内閣総理大臣が同意し無い限り、彼等彼女等を逮捕したり起訴したりする事は出来ません。

 ここで改めて慎重に考えてみます。国務大臣の逮捕には、首相の同意が必要である・・・だとする為らば、首相自体の逮捕はどうなのか?  

 内閣総理大臣も又、国務大臣の一人であるのは間違いありません。その首相の逮捕にも、首相の同意が必要と云う事に為ります。自分自身の訴追に首相が同意する訳はありませんから、結果的に内閣総理大臣は、日本の法が定める、アラユル訴追を免れる事が出来ます。
 ちなみに、田中内閣の総辞職は1975年の12月、翌76年2月に、ロッキード事件が発覚し、7月26日、田中角栄が逮捕、東京拘置所に移送された際も「前首相の犯罪」として身柄を拘束されました。此処に実は、日本国憲法の持つ、ホボ唯一と言っても好い弱点、蟻の一穴があります。これが、戦前の「統帥権干犯」と同様、憲政を破壊する起点に為って居る可能性がある。
 それを除けば、現在の日本国憲法は、取り立てて書き直す必要は無い・・・團藤重光先生がご在世であれば、その様な指摘をされた様に思われて為りません。

       12-5-17.jpg 刑法学者 団藤重光氏







 三権分立を破る力を持つ「首相」

 法律の大半は、性善説に基づいて記されて居る様に思います。特に憲法等と云うものは、新国家の理想に燃えて書かれるものですから、取り分け善意に基づいて記される傾向がある。
 戦前の日本は、歯止めの利か無く為った軍が国家を破滅的な戦争に導き「一億玉砕」詰まり国民に集団自殺を強要し掛ける処まで国が壊滅してしまいました。それが原爆を投じられて止んだ。原爆投下も人類に対する道義的犯罪と思いますが、そこ迄最悪の戦線を維持し続けた日本の戦争指導部の低劣さは、どれだけ指摘してもし足りません。

 野中郁次郎三たちの「失敗の本質」を筆頭に、防衛研究でも多々指摘されて居る通りと思います。大日本帝国憲法の「穴」も又、見た目は地味なものでした。大日本帝国憲法11条 天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス これだけです。この僅か10文字の条文が、日本の帝国陸海軍を、内閣や議会等文民のコントロールから除外し、軍部が直接天皇に奏上して裁可されれば、実質的にアラユル法の濫用が可能に為って、あの様な戦争が引き起こされてしまった。

 日本国憲法第75条も、基は文民宰相やそのスタッフたる文民の閣僚達に対して、軍国主義を筆頭にアラユル魔の手からその地位を守る意味合いが在った・・・その様に理解する事が出来ます。ここでは「内閣総理大臣が率先して法を犯し、不法行為を連発する」と云った事態は想定されて居ません。
 飽く迄フランス革命の理想に燃える志士の様な宰相像に基づいて居り、内閣総理大臣が率先して小悪事を働く様な事は前提とされては居ないでしょう。

 サテ、ここから「首相は立件され無い」と云う事実は「首相案件は立件出来無い」と変化します。更には「首相案件は立件しても所詮潰される」「首相案件は関係してもロクな事に為ら無い」と為る。そして「首相案件に与しても、組織の中でロクな事に為ら無いのは目に見えて居る」と変わる。

 そこから「首相案件は、率先して潰す事で点を稼ぐ事が出来る」「首相案件で事無きを得、組織内での信任を得る事で出世に繋がる」と云った、公務員の飛んでも無いネジレが発生してしまい兼ねません。私だって国の仕事に関わる一員ですから、何か問題が起きれば、拡大する前に初期消火に努め、事態の収拾にベストを尽くすと思います。
 得意であるかどうかは措(お)くとして、官僚答弁に相当する様な作文も、ここ20余年、大学内外で膨大な量を書いて来ました。幸い、首相案件等にはタッチして居ませんので、パラドクシカルな事態には巻き込まれずに済んでいますが・・・

 森友・加計事件で近畿財務局職員の方が自殺される様な、在っては為ら無い官界での事態が現実のものと為って居る一つの背景には、憲法第75条が空けて居る小さな「憲政の穴」が存在して居る事は間違いありません。今回の「サクラ疑獄」は、その制度上の弱点と、70余年の時を経て、それが最大限、濫用されてしまって居る現状を、如実に示して居ると言わねば為ら無いでしょう。







 もう一つの蟻地獄「内閣人事局」

 過つて、民主党政権の「行政刷新会議」によって為された事業仕分けが連日報道されて居た頃、團藤先生ご夫妻は、余りに低劣な議論を大いに嘆いて居られました。2009年から2010年頃に掛けての事です。
 「政治主導」「政治に国民の感覚を」は結構だけれど、各々の専門でキチンと確立された基礎を身に着け無い議員が、俄か知識で各々の専門で確立して来た水準を破壊する等、持っての他である・・・と、團藤先生は仰られました。

 背景には、この直前に導入された「裁判員制度」への團藤先生の極めて厳しい見方がありました。これに付いては私もお手伝いし、この時期に新書「ニッポンの岐路 裁判員制度」を1冊、上梓して居ます。この挿絵は、今を時めく山口晃画伯に原稿を丸毎お渡しし、食指の動く処に絵を描いて下さいとお願いしました。
 アマゾンの書評に「10年を経て今も読む価値がある」とお書き頂いて居るのを有難く拝見しましたが、それはバックに團藤先生が居られ、先生の仰るママに検事総長から人権派弁護士迄多くの人を訪ね、浦和地裁で会った判事は私が駒場の教養学部で教えた学生であった、と云った奇縁が結んで呉れたものに他為りません。

 今思えば最晩年に当たられる團藤先生が危惧して居た、もう一つの傾向が、政治主導による公務員人事の専断です。そして、先生がお亡く為りに為った半年後に成立した第2次安倍政権以降、急ピッチで進められ、2014年に成立したのが「内閣人事局」に他為りません。
 「何故官僚達は、アレだけ見え透いた、どうしようも無い言い訳に終始するのか?」と云う問への答が此処にあります。

 一人ひとり、東大とか早慶とかを初めとする、それ為りの大学を経て公務員試験に合格した本当は高い知性を持つ、30年選手のベテラン、大人のパブリック・サーバント達です。そんな大人の官僚達が、大挙してどうしてアノ様に支離滅裂で、子供が聴いてもシッチャカメッチャカの国会答弁を繰り返すのか?
 時の政権の意に反し、内閣人事局に目を着けられてしまうと、左遷・降格・その他、好きな様に人事を政治家に左右され、早い話、職を失ってしまう危惧・脅しが存在して居るからに他為りません。

 「個人情報」「セキュリティ」・・・で「反社会勢力の皆さま」をスルーしてしまったりして居る訳ですが・・・に始まり、果ては「シュレッダー」の順番待ち、議員から請求があった1時間後のシュレッドは「嫌、偶然ですナぁ・・・」子供にだって通用しません。「官僚答弁」の限界を遥かに超えて、既に日本語としてすら成立して居ない答弁を繰り返す背景には2つの穴が開いて居ると思います。

 一つは 1 憲法75条と云う蟻の一穴 それに加えて 2 内閣人事局と云うもう一つの大きな蟻地獄の穴・・・が開いて居る事で、実質的に21世紀の日本で「統帥権干犯状態」が発生して居る。もっと言えば、三権分立の基本が既に溶解して居り、憲政の本義が成り立た無い状態で、大量の公務員達が壟断(ろうだん)されて居る。
 お役人だって人間です。蟻地獄に飲み込まれて命を落としたりし無い様必死でモガク。その姿が国会答弁等を通じて全国にオンエアされて居るのに他為りません。そう云う状態と思います。「桜を見る“怪”」の本質はソコにあり、森友・加計事件と本質において繋がる一大疑獄として本質的な解決が本来図られて然るべきもので有る様に思われます。

 取り分け、團藤先生がお元気であれば、内閣人事局の様なシステムは、専門性の破壊と云った観点に加えて、少数の政治家・・・立法府のメンバーが、行政府を壟断しかね無いものとして、厳しく批判して居られた事が目に浮かびます。エクスパティーズ・専門性の水準を確保しツツ、人間の主体性を以て社会と共に動く法治のダイナミックなバランスを保つ事・・・團藤説の本質は、煎じ詰めればソコにあると思います。

 こうした壟断、更にその様な延長に予告される憲法への不用意な改変等に、アカデミックな観点から根拠を以て、又法の素人である一般の人が誰でも分かる形で、疑義を呈して行く事が重要、且つ必要と思っている次第です。紙幅と為りましたので続く議論は別論としたいと思います。



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 伊東 乾のプロフィール 作曲家 指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督
 1965年東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業、同総合文化研究科博士課程修了。2000年より東京大学大学院情報学環助教授、2007年より同准教授、慶應義塾大学、東京藝術大学などでも後進の指導に当たる。若くして音楽家として高い評価を受けるが、並行して演奏中の脳血流測定などを駆使する音楽の科学的基礎研究を創始、それらに基づくオリジナルな演奏・創作活動を国際的に推進している。
 06年『さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生』(集英社)で第4回開高健ノンフィクション賞受賞後は音楽以外の著書も発表。アフリカの高校生への科学・音楽教育プロジェクトなどが、大きな反響を呼んでいる。他の著書に『表象のディスクール』(東大出版会)『知識・構造化ミッション』(日経BP)『反骨のコツ』(団藤重光との共著、朝日新聞出版)『日本にノーベル賞が来る理由』(朝日新聞出版)など


              (つづく) 伊東 乾






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【野党再編】迷走続く国民民主党 立憲の軍門に下ってしまうのか




 





 【野党再編】迷走続く国民民主党 立憲の軍門に下ってしまうのか



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            〜政治ジャーナリスト安積明子 12/5(木) 8:00〜 美容院


 17名が合流を求めた背景

 年末恒例の「離合集散」か、それとも解散風を感じての保身なのか。野党が大きく揺れて居る。そのひとつが国民民主党の中堅・若手議員の動きだ。
 12月3日の代議士懇談会では、立憲民主党との合流に向けた動きを早める様に要望する声が出た。その前に早期合流に賛成の17名が集まり意見を交換して居る。そのメンバーの殆どが比例復活組で、次期衆議院選への焦燥感が見て取れる。

 実際に政党支持率を見ると、FNNの調査(11月16日と17日に実施)では自民党が36.2%に対し、立憲民主党は7.8%国民民主党は0.8%に過ぎ無い。
 取り分け国民民主党は3.2%の共産党3%の日本維新の会に及ば無い。それ処か、1.2%のNHKから国民を守る党や2.5%のれいわ新選組にすら負けて居る状態だ。これでは政党の比例区での獲得議席が期待出来ず、幾ら惜敗率が高くとも比例区復活出来無く為る。

 実際に12月2日の讀賣新聞は、2017年の衆議院選で当選した立憲民主党の衆議院議員の惜敗率が低いのに対し、国民民主党(当時は希望の党)の衆議院議員はその7割が惜敗率80%以上である事を指摘。国民民主党の方が競争が激しい事を示した。

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                頭の痛い玉木代表

 簡単とは行か無い立憲と国民の合流

 「大きな塊を作る」これは立憲民主党の枝野幸男代表や国民民主党の玉木雄一郎代表、無所属の会の岡田克也代表等が何度も繰り返した言葉だ。その言葉の下に、国民民主党と自由党は合流し、衆議院の場合はこれに立憲民主党や「社会保障を立て直す会」等が加わって、共同会派を結成した。
 但し参議院の場合、立憲民主党と国民民主党の関係が悪く、統一会派の結成には至って居ない。、元は共に民進党だったが、静岡や福岡等今年の参議院選で相戦った選挙区もあり関係修復は難しそうだ。

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             何処を落とし処に?・・・枝野代表

 更に言えば、立憲民主党も国民民主党も、執行部は政党の合流に前向きとは言え無い。立憲民主党の枝野代表は「個人としての参加は懐深く考えるが、党やグループ毎の合流は無い」との姿勢は崩して居らず、国民民主党の玉木代表は11月26日に収録した動画番組で「一つに為るより連立の時代」と党の合流に否定的。若手や中堅から合流の話が出た3日の代議士懇談会の後は、珍しく記者のブラ下がりにも応じず立ち去って居る。
 そもそも3日は、玉木氏の議員活動10周年記念と出版を祝うパーティーが開催されると云う記念すべき日で、会場と為った都内のホテルの宴会場では国民民主党のマスコットキャラクターのこくみんうさぎが来客に愛嬌を振りまいて居たが、心無しか玉木代表の顔色は冴え無かった。

 玉木代表は12月4日の会見でも「選挙の目的だけで遣ると、有権者は好く見て居るので、ナカナカ国民の理解が得られ無い。合流するなら政策や理念を確りと擦り合わせ無くてはいけ無い」と述べ、政党の合流とは一線を画して居る。
 会期末の9日には両院議員総会が開かれ、この件に付いても俎上に上る事に為るだろうが、果たして合流話は進むのだろうか。

 「政策や理念が余りにも違い過ぎる。例えば原発政策に付いては、国民民主党と考えと立憲民主党の考えは正反対とも云うべきものだ」
 
 或る立憲民主党の関係者はこう語った。ソモソモ国民民主党は「穏健な保守」を標ぼうして居り、共同会派を結成した事に付いて、玉木代表は「立憲民主党を中道に引き戻す為」と述べた事がある。
 為らば立憲民主党の軍門に下ってしまって好いのか。ソモソモ結党から2年以上経つのに、未だ代表選規定を持た無い政党に参加出来るのか。







 国民民主党の真価とは

 臨時国会は12月9日に閉会する。与党は「桜を見る会」問題に喘ぐ安倍晋三首相を隠し通す積りだ。次の通常国会は通例なら1月下旬に召集されるが、もし早まれば解散総選挙に為るだろう。それで禊(みそぎ)を済ませる積りだが、自民党内では次の様に危惧する声がチラホラ聞こえて居る。

 「選挙に為れば、自民党は議席数を減らす」

 最も「桜を見る会」問題が発覚する以前からその懸念は有り、今年4月に安倍晋三首相と石原慎太郎元東京知事、そして亀井静香元建設大臣が会食し、玉木代表を政権入りさせると云う話が出た事がある。又参議院選後には自民党と国民民主党の大連立の話も持ち上がった。何れも亀井氏が語ったものだが、玉木代表は否定して居ない。
 為らば議席数を減らした自民党に、国民民主党は自らを「高く」売れる筈だ。にも関わらず今逸(はや)って損切りする程、玉木代表は愚かでは無いと思いたい。


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 安積明子 政治ジャーナリスト 兵庫県出身。慶應義塾大学経済学部卒。国会議員政策担当秘書資格試験に合格後、政策担当秘書として勤務。その後に執筆活動に入り、政局情報や選挙情報について寄稿するとともに、テレビ・ラジオに出演。趣味は宝塚観劇やミュージカル鑑賞。また月に1度はコンサートや美術展に足を運ぶ。座右の銘は、幼い時から母から聞かされた「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」。「野党共闘(泣)。」「“小池”にはまって、さあ大変!ー希望の党の凋落と突然の代表辞任」(ワニブックスPLUS新書)に続き、「「記者会見」の現場で見た永田町の懲りない人々」(青林堂)を4月11日に刊行

                     以上


 【管理人のひとこと】

 国民民主党・・・所謂、希望の党崩れの諸君には、先ずは多くの信頼を得られ無い要素が余りにも多過ぎる。自民党へ去った人達も含めて空気を早飲みし過ぎ、直ぐに自分の利益・立場の好さを求め過ぎ、結局は周りからの信頼を裏切り、今までの応援者からも切り捨てられ、遂には消えて行く道へと転がり落ちる。
 玉木氏や枝野氏の発言の様に、議員個人としてドノ政党へ行きたいのかを鮮明にし選択すれば好いだけなのだ。団体としてゴッソリ移動すると為ると、立党の精神とか合体か吸収・・・ウンヌンで面子も有ろうからスッキリとは為ら無い。

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         支持を拡げようと全国を駆け回る 山本太郎氏

 合体と為れば双方がマイナスを引き継ぐだけでプラス面は単に「数」だけに為り、それこそ選挙目当ての合体だとマイナスが強調されるだけ。国民が解党し、各議員は自由に次の政党を選択し移籍すれば好い。無論、自民でも共産でも「れいわ」でも「N国」でも好い訳だ。比例代表で当選した議員でも、今と為れば当選時の党籍は問われまい、今更の話なのだから。









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世界はアジア化する 世界的国際政治学者が未来予測 パラグ・カンナ『アジアの世紀 上 接続性の未来』まえがき




 




 世界はアジア化する 世界的国際政治学者が未来予測 

 パラグ・カンナ『アジアの世紀  上 接続性の未来』まえがき



             〜ALL REVIEWS 12/5(木) 6:00配信〜


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          『アジアの世紀 上 接続性の未来』(原書房)


 著者来日! 世界経済フォーラムYGLに選ばれ「21世紀に於ける最も影響力ある75名」(『エスクァイア』誌)にも選定されたパラグ・カンナ氏。各国首脳にも注目されるカンナ氏の新刊(上下巻)遂に刊行!


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 〜ベストセラー『接続性の地政学』でカンナ氏は、情報ツールや流通改革によって国境を超えた繋がりが強く為り、ヤガテそれは「世界の総中流化」を呼ぶと説いた。これに続く本書は、アジアに軸足を置いた「接続性」と世界にもたらす影響に付いて描いて居る。
 これから日本は、アジア諸国とどう向き合って行くべきなのか、膨大な情報と分析力に支えられた本書は、示唆に富んでいる。本書の序章(一部)を公開する〜



 「アジアの世紀」は始まって居る

 2001年9月11日のアメリカでのテロ攻撃から2003年のイラク戦争、2007年から2008年迄の世界金融危機を経て、ドナルド・トランプが選ばれた2016年11月のアメリカ大統領選挙迄の約20年間は、その前の数十年に渉る欧米による支配が一気に破綻した時代として記憶されるだろう。
 アフガニスタン紛争とイラク戦争の失敗・ウォール街と庶民の生活の乖離・ロシアとトルコを「欧米」に組み入れられ無かった事態・大衆迎合主義者による民主主義の「乗っ取り」・・・こうした幾つもの顕著な出来事によって、欧米のエリート達は、自身の政治的・経済的・社会的な価値の将来性に疑問を呈する様に為った。

 今日の欧米社会は、債務の増加・不平等の拡大・政治の分極化・文化戦争・・・と云った自国の病に悩まされて居る。
 アメリカのミレニアル世代は、テロとの戦い・平均所得の低下・人種間の緊張の高まり・銃による恣意的な暴力・政治家の大衆扇動と共に育って来た。
 ヨーロッパの若者達は、経済の縮小・高い失業率・現状に疎い政治家達に苦しめられて居る。欧米では通信から医薬に至る様々な技術が世界に先駆けて目覚ましい発展を遂げたが、その地域の人々が享受した恩恵は決して公平では無かった。

 欧米が冷戦を戦い勝利して居る間に、アジアが追い付いて来た。過去40年間において全世界の経済成長に最も貢献したのはアジアで、最も貢献出来無かったのは欧米、特に中間層の工場労働者である。
 この傾向はアジアでの製造業の台頭に牽引されて居る。この20年間、何十億ものアジアの若者達は、地政学的な安定、急速な発展と繁栄、自国に対する誇りの高まりを肌で感じながら育って来た。彼等が知って居る世界は欧米が支配するものでは無く、アジアが優位に立って居るものだ。

 私の同僚であるシンガポールのキショール・マブバニは、1998年に出版した挑発的な論説集『アジア人は思考できるのか?』の中で欧米に対して、世界情勢は転換しつつあり、逆にアジアにもアメリカやヨーロッパに教えられる事が沢山あるのだと警告した。
 アジアの人々が何かしらの共通の世界観を持つ様に為った現在、彼等が思考出来るかどうかでは無く、どう云った事を考えて居るのかを探る時が来た。

 アジアは自身が世界の中心であると再び思う様に為って居て、しかもそれはこの先も変わら無いと考えて居る。西はアラビア半島やトルコから、東は日本やニュージーランド迄、そして北はロシアから南はオーストラリアに至るアジア経済圏は今や世界のGDPの半分を占め、しかも世界の経済成長の3分の2を担って居る。
 全世界の中間層の消費は、2015年から2030年に掛けて30兆ドル伸びると予測されて居るが、その中で今日の欧米諸国によるものは1兆ドルに過ぎ無いと考えられて居る。しかも、残りの大半はアジアでのものだ。

 アジアは他のドンな地域よりも多くの製品を輸入して消費するだけで無く、生産や輸出に付いても同様であり、しかも欧米に対する貿易や投資よりもアジアの国同士での経済活動の方が多い。
 アジアは幾つもの経済大国・世界の外貨準備高の大半・世界最大級の銀行・工業製品メーカー・技術系企業を有して居る。又、世界の大規模な軍隊の殆どがアジアに在る。更に、アジアは世界の人口の6割を擁して居る。アジアにはヨーロッパの10倍・北アメリカの12倍もの人々が暮らして居るのだ。

 世界の人口が安定期に入るとされる、およそ100億人に向けて増加する中で、アジアは常に他の地域の人口を全て合わせたよりも多くの人が生活する場所で有り続けるだろう。今、アジアの人々は声を上げ様として居る。アジアの観点から見る世界はドンなものだろうか。


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 [書き手]パラグ・カンナ 1977年インド生まれ ジョージタウン大学外交学部で学士号 同大学院で修士 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号取得 ブルッキングス研究所研究員 ニューアメリカ財団研究員 リー・クアンユー公共政策大学院研究員 アメリカ国家情報会議「グローバルトレンド2030プログラム」アドバイザー アメリカ特殊作戦部隊アドバイザーなど歴任 世界経済フォーラムの「若き世界のリーダー」『エスクァイア』誌の「二一世紀における最も影響力のある75名」『ワイアード』誌の「スマートリスト」に選出された)(尼丁千津子訳)

[書籍情報]『アジアの世紀 上:接続性の未来』 著者 パラグ・カンナ  翻訳 尼丁 千津子 / 出版社 原書房  発売日 2019年11月21日   ISBN4562057068

             原書房      以上













サハリンの日本遺産 姿消す統治の名残




 




  サハリンの日本遺産 姿消す統治の名残


               〜GLOBE+ 12/4(水) 12:02配信〜

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       サハリン州地誌博物館は、過つての樺太庁博物館(撮影 服部倫卓)


 消滅する日本由来の狭軌鉄道

 ユーラシア大陸の東、北海道の北に浮かぶ樺太島(ロシアでの呼び名はサハリン島)は、日露戦争後の1905年のポーツマス条約により、北緯50度線を境に南北に分割され、北は帝政ロシア(後にソ連)領に、南は日本領に為りました。
 しかし、第二次大戦末期の1945年8月のソ連対日参戦によって、ソ連軍が南樺太を占領。以降、樺太島全土をソ連(後にロシア連邦)が実効支配し現在に至ります。今日のロシアの行政区画では、樺太島は極東連邦管区の中のサハリン州に属して居ます。なお、樺太島だけで無く、千島列島・クリル諸島もサハリン州に所属してます。

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 サハリン南部には今でも、日本統治時代の遺産が僅かに残って居ます。その一つに、過つて日本が敷設した軌間1,067mmの狭軌鉄道も在りました。処が、ロシアは2003年からサハリンの鉄道の軌間をロシア本土と同じ1,520mmの広軌に入れ替えるプロジェクトに着手。曲折を経て、この程9月1日より、広軌による鉄道運行が開始されました。
 こうして、サハリン島における日本統治の名残が、又一つ姿を消しました。このニュースに接して、サハリンにおける貴重な日本遺産の風景を取り上げて見たく為りました。飽く迄も私の限られた体験の範囲内ですが、今回はこのテーマでお送りします。

 ちなみに、プーチン政権は間宮海峡(その最狭部のネベリスコイ海峡)に橋を架けてロシア本土とサハリン島を結び、此処に鉄道を通すと云う壮大なプロジェクトを計画して居ます。サハリンの鉄道をロシア本土と同じ1,520mmに作り替えたのは、将来的に大陸とサハリン島を鉄道で行き来出来る様にする為の布石でもあります。

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 未だ線路が狭軌だった2013年に、州都ユジノサハリンスク・過つての日本名は豊原の駅で筆者が撮影したもの。その後、線路、車両共に広軌のそれに一新されてしまった筈なので、今と為っては貴重なショットと言えるかも知れません。
 なお「D2-007」と書かれた手前にある列車は、1986年に富士重工宇都宮車両工場で生産されたものだそうです。当時のソ連運輸通信省が、日本の鉄道車両技術を参考にする狙いもあり、10編成40車両を、当時の日商岩井を介して輸入したのだとか。寂しい事に、サハリンにおける狭軌の廃止に伴い、この列車も引退する方向の様です。







 博物館が代表的な建築遺産

 今日のサハリンの街中を歩いてみても、日本統治時代の建築物等は余り残って居ません。そんな中、過つて日本が建てた樺太庁博物館の建物が、現在はサハリン州地誌博物館として使用されて居り、日本風の建築が往時を偲ばせて居ます。
 樺太庁博物館は1937年に開館し、日本の城郭屋根を乗せた当時流行の帝冠様式の建築でしたが、1945年8月24日にソ連軍によって接収されました。サハリン州地誌博物館では、ソ連体制下では、1905〜1945年の日本時代に付いての資料は展示されて居なかったそうです。ソ連崩壊後は、日本時代の資料に付いても公開される様に為りました。北緯50度線の国境標石等を見る事が出来ます。

 個人的に、2013年に初めてサハリン州地誌博物館を見学して衝撃を受けた写真があります。日本は1945年に敗戦し南樺太をソ連に明け渡した訳ですが、日本人住民は直ぐに本土に戻れた訳では無く、多くは2年程、ソ連統治下のサハリンで苦難の生活を余儀無くされた様です。
 下の写真は、ソ連統治下で初めて迎えた1946年のメーデーの様子。「国営オットセイ工場」と云う名前や、オットセイのハリボテが恍けた雰囲気を醸して居ますが、笑顔のロシア人に対し、笑って居る日本人は一人も居らず、彼等を襲った過酷な運命に思いを致さざるを得ません。
 なお、2018年に私が再度この博物館を見学した時には、このオットセイ工場の写真は見当たら無かったと思います。ヒョッとしたら、もう展示はされて居ないのかも知れません。

 遠征軍上陸記念碑

 アレは、サハリン島の南岸のコルサコフ・日本時代の呼び名は大泊に程近いプリゴロドノエに在る「サハリン2」の液化天然ガス(LNG)プラントを視察しに行った時の事でした。その近くの丘に登ってみた処、ソコに日本語の石碑がありました。

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 横倒しになった碑文には「遠征軍上陸記念碑」とあります。私は確認出来ませんでしたが、後日、日本総領事館で伺った処、1905年と云う年号も書いてあるとの事でした。詰まり、日本が日露戦争に勝利して南樺太を領有した際に、軍が当地に遠征しそれを記念したものの様です。
 ちなみに、今日この地は海水浴場として地元民に人気がある様で、丘の周りは駐車された車で溢れて居ました。打ち棄てられた日本語の石碑、屈託の無い笑顔で溢れるビーチ、そしてその向こうに見える世界最大級のLNGプラントと、中々シュールな風景でした。

 旧北海道拓殖銀行大泊支店

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 そのコルサコフの中心部には、日本統治時代の建築遺産が、ヒッソリと残って居ます。旧北海道拓殖銀行の大泊支店の店舗がそれです。私自身は訪問した事が無いので、過つての同僚が撮った写真をお借りしました。
同行が樺太で営業を開始したのは日露戦争が終わって間も無い1905年で、日本銀行の委託を受けた拓銀が社員を派遣。1907年には正式に支店と為り、一部預金為替業務も開始したと云う事です。

 大泊支店はソ連の南樺太占領によって閉鎖されたものの、建物は残り、近年は日本の極真空手の道場として使われたりして居たそうです。内部は大理石の柱が立つモダンな造りながら、写真に見るように近年は建物の傷みが大分激しく為って居ました。
 最新の情報では、シートが被せられて修繕工事が行われて居た様です。従って、この日本遺産に付いては、どうにか消滅を免れ、これからも日本統治時代の名残を留めて呉れそうです。


           服部倫卓      以上







 【関連報道】 「日本の協力は要ら無い」 独自の発展に自信を深めるロシア@色丹島

   〜北方領土ってどんなとこ?  朝日新聞記者 中川仁樹 2018.09.28〜

 行きたくても行け無い場所。日本人に取って北方領土はそんな場所です。日本政府はこの地域を「ロシアが不法占拠して居る」として、日本人の立ち入りを規制して居るからです。そんな現地の今を、地元ジャーナリスト等の力を借りてリポートします。

 「アジン(1)ドゥバ(2)トゥリ(3)」

 北方領土・色丹島の斜古丹(しゃこたん・ロシア名・マロクリリスク)に在るスポーツセンター「色丹アリーナ」子供達が稽古に励んで居るのはロシアで人気が高まって居る軍の白兵戦用に作られた実践的な格闘術だ。実戦形式の練習では、安全の為頭や胴、足にプロテクターを装備する。
 10人程の子供達の表情は真剣そのもの。コーチの構えるミットを目掛け、鋭い突きや蹴りを次々と繰り出して行く。

 この体育室があるのはアリーナの2階。中央に敷かれた試合用のマットを囲み、サンドバッグやパンチングボール、トレーニング器具がズラリと並ぶ。1階にはバスケットボールやバレーボール等の球技が出来る広い体育室もある。
 シベリアのクラスノヤルスクから来たインストラクターのヤロスラブ・ザバーギンさん(31)は「施設はとても豪華。ロシア本土でも、何処にでも有る様なレベルじゃ無い」と話す。ランニングやウエイトトレーニング等の器具もズラリと並ぶ。島内には20年以上、屋内スポーツ施設が無く、島民待望の施設だ。

 色丹アリーナがオープンしたのは2017年3月。ロシア政府が地域開発の目玉として作った「クリル諸島(千島列島と北方領土のロシア側呼称)社会経済発展計画」により建設された。
 館長のセルゲイ・ロギノフさん(43)は「島民に取っては待望の屋内スポーツ施設だ」と打ち明ける。色丹島は1994年の北海道東方沖地震で大きな被害を受け、体育室を備えた新しい文化会館も壊れてしまった。その後、20年以上屋内スポーツ施設が無い状態が続いて居たと云う。

 住民の期待に応える為、器具の購入には住民アンケートの結果を反映させた。チーフ・インストラクターには、モスクワのスポーツ大学を卒業し陸上の国際大会で優勝経験もあるスポーツ選手を本土から招いた。営業時間は火曜日から日曜日の午前9時〜午後10時で、大人の利用料金は100〜150ルーブル(約170〜約250円)、18歳迄の子供は無料だ。
 格闘技や球技、ストレッチ等に平均で週400人が通う。ロギノフさんは「島民にスポーツの習慣を根付かせたい」と意欲を示す。

 色丹島では他にも社会経済発展計画によるインフラ整備が急速に進んで居る。2015年7月には、島中部の穴澗(あなま。ロシア名・クラボザボツク)に総合病院が開業。内科や外科、小児科、産婦人科、歯科があり、それ迄島には無かったマンモグラフィー等の新しい設備も整備した。治療の為にサハリンに船等で行く負担が大幅に軽減された。
 今年5月には新しい幼稚園が開園。サハリン州のコジェミャコ知事は、滑走路の建設にも意欲を示して居る。2017年8月には北方領土で初の経済特区が色丹島で作られ、水産加工場のプロジェクトが進行中だ。斜古丹のロシア側行政トップであるセルゲイ・ウソフさんは「経済特区が出来、人口が増えて居る。島はこれから発展するだろう」と自信を示す。

 色丹島では20年程前迄は、親日的な雰囲気が強かった。1994年の地震の頃、ソ連崩壊後の経済や社会の混乱期にあり、ロシア政府からの支援が遅れた事もロシアへの諦めに近い島民感情を膨らませた。一方、日本は大量の食糧や医薬品を送った他、診療所や発電所も作って積極的に支援。島民の中には「島を日本に引き渡しても好い」と云う声が強く為ったと云う。
 だが、プーチン大統領が2000年に就任した後、原油高の追い風も受けてロシア経済は発展に向かい、社会も安定。プーチン氏は極東開発にも積極的な姿勢を示し、日本への編入を望む島民の声は小さく為って行った。安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が2016年12月の日ロ首脳会談で、北方領土での共同経済活動を目指す事で合意したが、実は島での期待はそれ程盛り上がって居ない。

 1956年に日本とソ連が結んだ日ソ平和条約には、平和条約締結後に色丹・歯舞の2島を引き渡すと明記した。プーチン氏も日ソ平和条約を日ロ交渉の基礎とする考えを示して居り、2島返還が日ロの落とし処との見方は根強くある。色丹島の住民の中には、共同経済活動が返還の布石に為ると恐れて居る人さえ居る。
 ウソフさんも「日本人に関係するテーマには興味は無い。彼等が何かをすれば、何かを要求される」と、日本への警戒感を示す。又「エネルギーや観光、ゴミのリサイクルでは共同経済活動に賛成だ。ロシアより優れた技術があるから」としながらも「漁業等では、それ程日本の協力は要ら無い。日本が魚を取り尽くすから」と主張する。

 9月中旬にウラジオストクで開かれた東方経済フォーラム。北方領土問題に向け、共同経済活動を前進させ様と乗り込んだ安倍晋三首相を待って居たのは、ロシアのプーチン大統領の予想外の提案だった。
 「年末迄に、前提条件無しで平和条約を結ぼう。領土問題等の懸案は条約に書き込めば好い」
 プーチン氏の強気の姿勢の背後には、着々と進む北方領土の開発と、それに対する住民の支持に自信を深めて居る事がある。


                  以上


 【管理人のひとこと】

 何を隠そう、管理人は終戦の翌年の1946年に樺太で生まれた引揚者の家族だ。管理人は、生まれたばかりなので樺太の記憶は全く無いが、私の兄姉達が子供時代に育った・・・恐らく懐かしい故郷なのだろう。北海道に引き揚げて最後は札幌に居を移した。
 安倍氏の外交努力?も空しく2島返還もママなら無かったが、今更二つの島が戻ったとしても、果たして日本に何が出来るのだろう。それで無くとも北海道でサヱ少子高齢化の波に襲われ人口減少が続き、次々と空白地帯が生まれて居る。酷寒の地をどの様に開拓し維持発展させられるのか・・・とても疑問なのだ。それで無くとも緊縮財政を誇る我が国が、北方領土を返して欲しい・・・と真剣に考えて居るのかも疑わしい。恐らく、魚業関係では何がしかのメリットは在るだろうが、この狭い国土も持て余して居る現状では何をか言わんである。



















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