アフィリエイト広告を利用しています
UA-90675922-1

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2016年10月02日

読売新道を登る:Day3-4(2016年9月)

 読売新道を無事にクリアしましたが、翌日、秋雨前線停滞よる暴風雨に襲われ、裏銀座の尾根をかろうじて突破し、烏帽子小屋のテントサイトに逃げ込みました。そしてその次の日も雨。この時点で敗退が決まりました。烏帽子小屋より高瀬ダムに下り今回縦走のフィナーレです。




P9280815.jpg

鷲羽岳頂上ですが、暴風雨により視界ゼロです。早々に退散です。



P9280850.jpg
P9280855.jpg
そんな中でもライチョウたちは元気です。天気が悪いほど活発に登山道に現れます。さすがに名前の通りの雷鳥です。



P9280873.jpg
P9280875.jpg
なんとか野口五郎小屋に辿り着きましたが、ちょうど小屋閉めのタイミングでした。挨拶だけ交わし、烏帽子小屋に進むことを伝えます。ドアに取り付けてある温度計は10度を指していました。これは力強い情報でした。暴風雨で体温を奪われますが、10度あれば動いていれば低体温症のリスクは当面ありません。



P9280902.jpg
しかしながら暴風雨には閉口しますね。



P9281001.jpg
P9281026.jpg
烏帽子小屋に向けて尾根を進みます。天候が天候ですが、尾根に続く道は美しく、たまには雲間に絶景も見せてくれます。



P9291068.jpg
烏帽子小屋で悪天候により停滞していた東京の某氏とかなりの時間、雑談してしまいました。いろいろな方が北アルプスを訪れ、楽しい経験をされているのですね。



P9291123.jpg
P9291131.jpg
高瀬ダムの河原まで降りてきました。数日前に流された丸太橋も復旧されラッキーなタイミングで渡れました。



P9291158.jpg
P9291169.jpg
高瀬ダムで待機していたタクシーに飛び乗ります。運転手さんと黒部のお話をしながら楽しく扇沢まで運んでいただきました。雨にだいぶ打たれましたが黒部がさらに好きになりました。大町の温泉でくつろぎ、次のプランでも考えます。


いやいや、すごい3泊4日の山旅でした。ありがとうございました!












posted by Jack at 15:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 山登り

読売新道を登る:DAY2(2016年9月)

P9270280.jpgP9270281.jpg
2016年9月27日、3時起床でテントの外を確認すると、なんと「満天の星空!」でした。最近の天気予報の精度は高いねえ〜っと感心しながら奥黒部ヒュッテの前で最終準備をします。ザックはOsprey Zenith75(以前の投稿あり:山道具)ですが、雨蓋を取り外して軽量コンパクトにしました。食料、行動食は3日分+α、水は2L持ちました。ザックの総重量は13.5kg程度だと推測します。4時にヒュッテを出発です。さあ いよいよ始まるねえ〜



P9270291.jpgP9270286.jpg
あたりは当然真っ暗ですが、かろうじて月明かりはありそうです。そして歩き出してすぐに前頭部に強力な衝撃がありました・・・「しまった!」倒木のエッジ部分に頭を強打してしまいました(写真右)。しばらく動けず早々に休憩が入ってしまいました。



P9270293.jpgP9270296.jpg
気を取り直し歩き出します。読売新道の前半は、樹木の根を乗り越えながら進む場面がほとんどです。前日の雨で土が濡れているのでかなり歩きづらい状況が続きます。LEDの明かりだけが頼りですが、踏み跡はしっかりしていたので一歩一歩確実に進みます。樹木の間よりたまに景色が見えます。写真右は、はるか遠くの白馬岳らしきシルエットでした。そして今まで無音の樹林帯を歩いてきましたが、空が白み始める頃やっと鳥たちが鳴き始めます。またあたり一帯相当数の獣たちがいるはずですが、不思議と何の気配も感じません。万が一クマに遭遇した時は、何とか道を開けていただけるようアイコンタクトしながら進むしかありません。



P9270300.jpgP9270308.jpg
1時間半ほど歩くと花崗岩の大きな岩がいたるところに現れます。岩と木の根をつかみながら延々と進んでいきます。


P9270309.jpgP9270311.jpg
おや、読売新道の標識が現れました。おそらく読売新道開拓時代、50年くらい前のものなのでしょう。いい感じですね。 5時45分の夜明け時間になりましたがまだかなり暗いでです。


P9270321.jpgP9270324.jpg
今度は新しい標識が現れました。2001年にコース整備が入ったとのことなので、その時整備した標識だと思います。それにしてもまだ赤牛岳まで3/8の地点ということは、まだだいぶ楽しめますね。 苔むした倒木や岩をどんどん乗り越していきます。ここまで不思議と疲労感はなく、「次は何が出てくるの?」という期待感の方が勝っているのでしょう。



P9270331.jpgP9270337.jpg
尾根の肩のようなところで初めて平地が現れました。同時に4/8の標識が置いてあります。もしや?と思いましたが、4/8のところで長かった樹林帯を抜けました。あたりも完全に明るくなって、ようやく漆黒の闇の世界から這い上がった感じです!やったぜ〜



P9270352.jpgP9270351.jpg
5/8の標識からハイマツ帯に入ります。周囲の視界は完全に広がり、立山、黒部ダム、白馬連峰などが鮮明に確認できました。


P9270390.jpgP9270392.jpg
さらに高度を上げていくとハイマツから細かい砂礫地帯へ変わり、ついに赤牛岳の山頂部を確認できるようになりました(写真右)。


P9270403.jpgP9270426.jpg
さらに砂礫地帯を進み岩稜帯を乗り越えていきます。


P9270435.jpgP9270444.jpg
7/8の標識で完全に「赤牛岳」の全貌を捉えました。確かに岩肌は赤茶色に変わりピラミダルな山容がとてつもなく美しく見えます。



P9270449.jpgP9270454.jpg
ガレ場の山頂直下を登りきり「赤牛岳頂上」に到着しました。登頂時間をあまり気にせず登ってきましたが、7/8の標識あたりで5時間を切れそうだな?と思い始め、最後は息を切らしながらの登頂になってしまいました。 やったぜえ〜 「気分は最高です!」 ここまで当然のように誰にも会わない登頂でしたし、山頂部も誰もいません。



P9270508.jpgP9270510.jpg
北アルプス最奥部から360度の景色を一つ一つ確認しながら眺める時間は至福の時ですね。写真左は、水晶岳の左奥に「槍ヶ岳」。写真右は水晶岳の右側に「笠ヶ岳」と「黒部五郎岳」、その下に「雲の平」の台地が広がっています。



P9270529.jpgP9270548.jpg
向きを変えれば、広大な薬師岳、北薬師岳。裏銀座の尾根には野口五郎岳などなど完璧なパノラマでした。




P9270579.jpgP9270582.jpg
冷めやらぬ感動もそこそこに歩を進めなくてはなりません。赤牛岳は本日の行程のほぼ半分なのです。ここまでこまめに行動食を摂って来ましたが、さすがにエネルギー切れを起こしていました。少し時間を取りまとめて摂取します。写真右は、赤牛岳と水晶岳を結ぶ尾根の一角ですが、どなたかのビバーク跡があります。この尾根で暴風に襲われたらかなり苦戦するでしょうね。ガスに巻かれるとルートも見失いやすい場所がありそうなので、じっと動かずに停滞するのは正解だと思います。



P9270612.jpgP9270639.jpg
赤牛から水晶岳の尾根はすごく長く感じますが、ようやく温泉沢の頭につきました。ここを下れば高天原だし進めば水晶岳です。付近で登山者数名とも出会いました。



P9270683.jpgP9270705.jpg
水晶岳到着です。読売新道は奥黒部ヒュッテ(東沢出合)から水晶小屋までの登山道を指すようですが、事実上水晶岳が末端と考えて良いのでしょう。歩き始めた黒部ダムをバックに吠えてみます(笑)。



P9270744.jpgP9270762.jpg
営業の終わった水晶小屋の脇を通り尾根を進みます。鷲羽岳が視野に入ってきました。三俣山荘までは黒部源流ルートを下り巻いていくことにしました。明朝鷲羽を越えて水晶小屋まで行くつもりだったからです。



P9270788.jpgP9270799.jpg
おおっ!三俣までもう直ぐです。鷲羽岳の見える場所にテントを張りました。長い長い1日が終わろうとしています。



P9270801.jpg

奥黒部ヒュッテを出てから11時間ほど歩きました。念願の読売新道を登り最高の天候に恵まれ大展望を満喫できた1日でした。心地よい疲労を感じながらリラックスして明日に向かいます。


ではではお疲れさんでした〜


posted by Jack at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 山登り

2016年10月01日

読売新道を登る:Day1(2016年9月)

PA010003.jpg
 2年ほど前のある雑誌に北アルプス「読売新道」の記事が載っていました。そこには「日本最奥の秘境」やら、「水場もエスケープルートがない」やら、「屈指の難コース」やらと・・と文言が踊っていて気になっていました。そこで幾つかプランを練りましたが、結局黒部ダムより入り船で黒部湖を渡って奥黒部ヒュッテより読売新道を登り、赤牛岳、水晶岳を通って三俣山荘でテント泊。帰路は、水晶小屋まで戻り裏銀座の尾根に入り烏帽子小屋、船窪小屋、針ノ木小屋を通って扇沢の駐車場まで戻ってくる4泊5日の縦走計画に決定しました。 結果は途中悪天候により烏帽子小屋より高瀬ダムに下山することになりましたが、読売新道では最高の天候に恵まれ素晴らしい山行となりました。

実施日:2016年9月26日〜9月29日
登山形態:単独、すべてテント泊   以下現地の状況となります。




P9250010.jpg
P9260045.jpg
前日の9月25日に扇沢の無料駐車場で車中泊をし、翌朝26日の朝一のトロリーバス(7時30分発)で黒部ダムに向かいました。黒部ダムは豪快な放水を続けており、いつ見てもすごいですね。ダムの上を歩っていきます。



P9260050.jpg
P9260054.jpg
始発のトロリーバスは大勢の登山者が乗っていましたが、黒部湖畔沿いの山道に向かうのは当方だけでした。トンネルを抜けよく整備された山道を進みます。



P9260061.jpgP9260114.jpg
ロッジくろよんには若干名の宿泊者がいる様子でした。そのまま通り過ぎ山道には丸太の橋が現れてきます。しっかりと整備されているのでホントありがたいですね。



P9260078.jpgP9260126.jpg
何度か支流の沢を渡り、崩れた斜面をトラバースしていきますが、特に危険な場所はなく静かな山道を楽しみます。



P9260133.jpgP9260162.jpg
おや?突然崖下に渡し船らしきが停泊しています。そして崖の上に平ノ小屋も確認できました。



P9260136.jpg
P9260153.jpg
平ノ小屋に到着です。コースタイムだとトロリーバスを降りてから4時間15分になっていましたが、実際にはゆっくり歩いて3時間でした。12時の渡し舟に余裕で乗れますね。おそらく12時の船は当方だけになりそうなので、管理人さんに「乗っけてね!」ってお願いしました。ちょうど雨が降ってきたので小屋で雨対策をしたり写真を撮ったりしてのんびりできました。


P9260160.jpg
P9260172.jpg
いよいよ乗船します。船の後部よりキャビンに入れます。船長から乗船名簿を渡され記入します。名簿の乗船者をざっと確認しましたが、大半のお客さんは対岸より平ノ小屋側に渡ってくる人たちでした。まあ要するに読売新道を登る人はごく少数なんだろうなあ〜?と思いました。



P9260182.jpg
P9260186.jpg
10分くらいで対岸に到着です。そして対岸からの乗船者もなく、船はそのまますぐに戻って行っちゃいました。これで完全に黒部の奥地に一人取り残されたことになりますね(笑)。このへんでやっとスイッチが入ってきます。よっしゃー! 行くぜえ〜!!




P9260188.jpg
P9260190.jpg
船で渡った対岸は一気に荒々しくなります。前年までに設置された橋が崩れ、その丸太の上に新たな橋を作っていくので、古い材木と新しい材木が微妙に交差しながら設置されていました。まあそれにしてもこの崩れた斜面に丸太橋をかける執念に脱帽します。一体誰が作業しているんだ?



P9260238.jpg
P9260251.jpg
そんなことを思っていたら・・・はるか眼下に作業員の方々を発見しました。3人一組で斜面を下り、湖畔に停留しておいたボートに乗りこむところでした。なるほど、ボートで移動しながら作業していくんだ。ご苦労様です。



P9260221.jpg
P9260236.jpg
まだまだ丸太橋は続きますが、なんといっても雨に濡れた丸太ほど危険なものはありませんから、細心の注意で歩を進めます(写真左)。場所により丸太が絶妙に組み合わされて方向を修正しながら設置されています。



P9260244 (1).jpg
P9260248.jpg
この丸太と針金だけで作る橋に本当の職人技を観ました。凄いです。そして雲間に赤牛岳らしきが見え隠れしてきました(写真右)。あそこまで行くぜえ〜 やはり山は頂上を目指して登る方がモチベーションが上がりますね。読売新道を下るのではなく登るのはやはり正解だとこの時思いました。



P9260262.jpg
P9260266.jpg
東沢出合の橋を渡たればその先が奥黒部ヒュッテです。ここまでは天気以外は順調です。小屋のご主人に挨拶すると「もう山は終わりだよ。水晶小屋は昨日閉めちゃったし泊まれないよ。」とか言われ、三俣小屋でテント泊することを伝えると、「長いから気をつけて行きなさいよ。」と色々と説明してくれました。いいおじさんでした。


P9260275.jpg
P9260278.jpg
テントサイトは花崗岩の細かい砂礫の快適な場所です。当方の他に釣り客が2名と、読売新道を下ってきた単独の方が1名いました。その方はテントを張るとそのまま爆睡していました(笑)。ビールを飲んでいると雨が強くなり、テントに逃げ込みます。



 天気予報では、明日はスポットで1日だけ晴れの予報なのです。しかしながら雨は降り続いているので、「本当に明日は晴れるの?」って疑いながらも、天気の心配をしても仕方がないのでリラックスします。さあ、いよいよ明日から読売新道にアタックします。投稿はDay2、Day3までの予定ですがどうなる事か。。。  ではでは










posted by Jack at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山登り

2016年09月24日

秋野菜の植え込み(16年9月)

 2016年は、9月に入り台風と秋雨前線停滞でほとんど日照時間がありませんね〜 9月は秋野菜の植え込みの時期なのですが雨の日が多くてサボっていました。そこでなんとか雨の合間を縫って秋野菜の植え込みを行いました。 以下状況レポートです。



P9240013.jpgP9240026.jpg
今回、種で植えたのが5種類(写真左)です。大根、ほうれん草、赤丸はつか、人参、ベビーキャロットです。苗ではブロッコリーを植えました。


P9240034.jpg
今現在畑の状況は、「さつまいも」が全開で生育中です(写真手前の葉が大きく茂っているやつ)。その奥にピーマンや秋茄子が生育しています。ピーマンやナスは今でもほぼ毎日収穫できます。写真右手に先日移植した長ネギが大きくなってきました。今回の大根や人参は左手の高畝にスジ撒きしました。畑の下に岩盤があるところがあるので、高畝にして土の部分を補っています。ブロッコリーは右奥のハウスの中に植えてあります。おそらく、鳥とか虫に攻撃されると思い、最初からハウスで育てることにしました。


P9240009.jpg
ナスのコンパニオンプランツで植えたショウガを1株だけ引っこ抜いてみました。まだ少し小さいけど十分食べられますね!スーパーで売っているショウガに比べ匂いが抜群に良いですね。あとでビールのつまみでいただきます。

ではでは





posted by Jack at 14:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜畑

2016年09月17日

黒部下ノ廊下:開通前踏破(16年9月)

 黒部峡谷の下ノ廊下にチャレンジすべく2016年9月14日(水)に欅平から阿曽原小屋に入りキャンプ泊しました。阿曽原小屋のHPによる事前情報では自宅出発時は下記のような記述でした。

【9月12日】
十字峡〜黒部別山谷間は整備中ですが、今週の天気予報が悪くなり作業が思う様に進まなくなるかもしれません。現在は、手すりの針金が切れている所・草刈りがしてない区間等があります。注意して通って貰えれば通れない訳ではありませんが、怖いのが苦手な方は完全に整備が終わるのを待った方が良いかと思います。週末までには、もう一度確認して来る予定ですが、あまりにも天気が悪いと予定通りに行かないかもしれません。

阿曽原小屋のご主人ともお話し、「なんとか行ける」とのことなので、翌日の15日(木)に下ノ廊下を目指すことにしました。



img004.jpg
コース情報を理解しやすくするために下ノ廊下の地図を添付してみます(地図をクリックすると拡大します)。やはり通行上の問題は、「十字峡〜黒部別山谷出合」にありそうです。では阿曽原小屋から黒部ダムまでの現地状況を紹介してみたいと思います。



P9140249.jpg
P9140248.jpg
9月14日の13時30分頃に水平歩道をのんびり歩き阿曽原小屋に到着しました。天候は曇りで山の上部はガスっていましたが、まずまずの状態でした。メンバーは当方自遊人Jackと友人で先輩のMickey氏であります。


P9140212.jpg
P9140214.jpg
小屋の宿泊者はなく、キャンプサイトも我々だけの貸切り状態でした。阿曽原温泉にゆっくりと浸かり、最高に気分の良いリラッックスタイムを過ごせました。


P9150258.jpg
P9150265.jpg
15日、明るくなる5時半に小屋を出発しました。小屋から急坂を登り権現峠のトンネルを抜けていきます。そして大きく下ると森の中に関電人見平の宿舎が見えてきます。遠くに三枚滝の絶景が広がり黒部の雰囲気が濃くなってきますね。


P9150271.jpg
P9150275.jpg
ここから関電の施設内(鉄格子の先)を通って工事用のトンネルを進みます。


P9150278.jpg
P9150280.jpg
施設内は電車の軌道があり、一般的な登山道とは違う別な世界にワープしたような錯覚を覚えます。


P9150288.jpg
P9150302.jpg
トンネルを抜けて仙人谷ダムに上がります。ダムから下を覗くと高度感に圧倒されます。


P9150304.jpg
P9150305.jpg
ダムを渡ったところで標識があります。H28年度の工事完了予定は9月21日となっています。阿曽原小屋のHPやご主人のお話し、そしてこの標識など、総合的に判断すると中間部の通行はかなり苦戦するかもしれませんね。最大限の集中力を持って踏破するつもりで進みました。


P9150311.jpg
P9150321.jpg
黒部川の水の色がすごく綺麗です。東谷の吊り橋を渡り本格的な峡谷に入ります。写真右の山の斜面にある怪しげな建造物は、黒四地下発電所でここが高圧線取り出しの末端部になっているようです。さあ、いよいよ始まるねえ〜


P9150358.jpg
P9150369.jpg
絶壁に付けられている歩道は、昨日阿曽原小屋まで通ってきた水平歩道に比べ、一段と荒々しさを増してきますが、同時に黒部の大自然や迫力に唖然とさせられます。


P9150376.jpg
P9150384.jpg
谷はV字に切れ込み、かつS字に曲がりながら名前を「S字峡」→「半月峡」と変え「この先どうなるの?」と期待させてくれます。


P9150389.jpg
P9150390.jpg
絶壁に作られた水平歩道を進みます。人が米粒のように小さく見えます(写真の中央部付近)。ここまでは歩道は完璧に整備されていて、壁側にワイヤーが二重で取り付けられているため、景色を楽しみながら歩行を続けられました。


P9150405.jpg
P9150422.jpg
十字峡に近づくにつれ、作業用のワイヤーや作業者用のハーネスなどが取り残されています。この日は作業者の方々にはお会いしませんでした。


P9150409.jpg
P9150410.jpg
さてさて、問題の十字峡に到着です。ここから先は整備が完了していない区間になるので心して進みます。劔沢を吊り橋で渡ります。


P9150413.jpg
劔沢の流れはエメラルドグリーンで吊り橋の下を轟音をあげて流れています。



P9150427.jpg
P9150430.jpg
なるほど、道脇にワイヤーを通す金具や、橋の資材などが準備されています。ただ工事完了までには、まだ相当な日数を必要としそうです。


P9150434.jpg
P9150437.jpg
十字峡の先から黒部川が歩道に近づいてきます。このあたりは一体が藪に覆われていて(藪の刈り取り作業が未)、「藪漕ぎ」をしながら大きな岩を何度も乗り越えます。さすがに「この藪漕ぎはいつまで続くんだ?」って思いながらしぶとく前進です。踏み跡らしきがかろうじてあるところと、全然なくなるところがありますが、黒部川の流れからの相対的な位置関係で前進していきます。



P9150446.jpg
P9150450.jpg
藪を突破し壁に取り付くと前方対面にV字の切れ込みが現れ「白竜峡」に到着です。ここまでは藪漕ぎや、崩れた橋など難なく突破してきましたが、「白竜峡」からは別次元の緊張と集中力を必要としました。



P9150456.jpg
P9150462.jpg
滝の向かい側の壁を右に回り込みます。この辺りはワイヤーの設置はありません。冬場の雪や岩石の崩れでもぎ取られてしまったのでしょう。また足元と壁の岩が脆くて崩れやすいので、一つ一つ足がかりと手がかりを見極めながら、ザックを壁に当てないように右側に回り込みます。去年の橋の残骸が残っています(写真右)。


P9150466.jpg
P9150467.jpg
さらに壁沿いを進みます。去年設置されていたであろうワイヤーは途中で切れているのでワイヤーに頼ると危険です。5センチ四方ほどのしっかりした足場を見極め、手がかりを探しながら前進です。顔(写真右)は怖く見えますが、最高レベルの集中力を発揮しようとしています。


P9150470.jpg
P9150497.jpg
まだまだ続きます。崩れた橋の残骸に落石が乗り上げ、足の踏み場が見つからない場所や、手がかりがない場所の連続でした。しかし冷静になって見極めると通るべきラインが見えてきます。時間の感覚はとっくになくなり、目の前と少し先の岩に集中しラインを探し出します。


P9150494.jpg
P9150503.jpg
岩肌の違う壁をなんとかクリアし、別山沢の標識が目に入りました。もう少しで別山谷出合だと思いながら突破していきます。


P9150505.jpg
P9150509.jpg
もうすぐ整備完了区域に入り楽になると思いきや、別山谷出合直前で最大の難関が待っていました。歩道上に落石が乗り上げ、足元も壁側も超不安定な区間の発生です。距離にして5mくらいの区間ですが、ここも心眼でラインを見極めます。ワンポイントのしっかりした足場を猫足で踏みつけ、壁に軽く触れながら何事もなかったように通り過ぎるしかありませんね。


P9150512.jpg

ここの区間だけは「どうしたもんかなあ〜」最大のピンチでした。写真で見てもビビります。





P9150521.jpg
P9150524.jpg
別山谷出合から先はしっかり整備の行き届いた歩道でした。しっかりした材木の階段はありがたいことです。歩道わきの花を見る余裕も出てきます。大文字草が出迎えてくれました。


P9150538.jpg
P9150553.jpg
鳴沢小沢を超え、内蔵助谷を難なく超えていきます。


P9150566.jpg
P9150569.jpg
やったぜえ〜 ゴールの黒部ダムが見えてきました。阿曽原小屋から延々と20kmほど歩いてきたのですね。


P9150578.jpg

Mickey氏の後ろ姿にも疲労の跡が。。。当方も極度の集中とゴールの安堵感で足から力が抜けていました。



P9150584.jpg
P9150588.jpg
よっしゃー 鉄の扉を越えればシャバだぜえ〜 何事もなかったようにトロリーバスに乗り込みます。 職人のMickey氏は涼しい顔してますが、「恐るべし! 開通前の下ノ廊下!!」でした。



ちなみに帰宅後、阿曽原小屋のHPを確認すると下記のように更新されていました。 やれやれです。整備が完了するまで通行しない方が良いですね。


【9月15日】
シルバーウイークに下ノ廊下を計画されている方、必見です。
本日、阿曽原から黒部別山谷出合までルートの状況を見てきました。
ここ数日の不安定な天気のせいもあり、十字峡から上流の整備があまり進んでいませんでした。明日は天気が良いので白竜峡のあたりまで作業が入ると思われますが、明後日以降は台風とそれに伴う前線の影響で黒部別山谷までの整備はまだ遅れそうな気配です。
現在のところ、十字峡の上流(H23に山抜けして道がなくなった場所)までは整備が終わっていますが、そこから白竜峡を経て黒部別山谷出合まで未整備です。
特に白竜峡から黒部別山谷出合までは、危険個所が多く一般の登山者の通行は見合わせたほうが良い状況です。
この区間は整備後でも岩場のヘツリが続く緊張感のある場所ですが、まだ未整備で、桟道が傾いていたり、手すりの番線(針金)が切れて無くなっていたり、転石が道を塞いでいたりするうえに、全体的に転石がかなりたまっており、手元・足元にかなりの注意が必要です。
明後日以降不安定な天気になりそうですので、一般の登山者の方はもとより上級者の方も無理なさらないようお願いします。
シルバーウイーク後半(22日〜25日)に計画されている方につきましては、整備が進んでいるかどうか今後の天候次第ですので、台風の様子も見ながら20日頃に新しい情報が入り次第お知らせする予定です。







posted by Jack at 10:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 山登り

2016年09月12日

槍ヶ岳のブロッケン(16年8月)

P8030315.jpg

先月、槍穂高の縦走を思い立ち槍沢より槍ヶ岳に登りました。ババ平のキャンプサイトを出発した時は星がたくさん見えていたので今日は晴れるな!と思っていたら、槍ヶ岳山荘から上はガスの中でした。まあ仕方なく頂上には行こうかな?とハシゴを登って頂上に着くと案の定一面ガスで視界ゼロでした。そこで狭い岩場の頂上をトボトボ歩きまわっていると、突然風でガスが流れ日が差し始めました。すると尾根の上にブロッケン現象が現れました。さすがに驚きました!今まで何度かブロッケン現象には遭遇していますが、大概尾根の途中とか中途半端な場所でしか出会っていませんでした。でも今回は完璧でした。槍ヶ岳山頂から尾根を見下ろし、虹色のリングがスポットライトのように輝いていました。おそらくリングの下がひ孫槍で、その左が孫槍。小槍は写真右端手前のの岩峰だと思います。さながら「ひ孫槍の上でアルペン踊り」でした! やったね〜


雨の皇海山(14年7月)

 もう2年ほど前の7月です。最近では皇海山に登る人は、ほとんどが沼田側の短縮コースを登るものと推察しますが、当時、皇海山の伝統的なルートである栃木県足尾側の銀山平から長い林道を歩き一の鳥居から庚申山→鋸山→皇海山→六林班峠→庚申山荘→銀山平戻りのルートを日帰りで歩きました。天候が最悪で雨、風、雷雨に苦しめられ15時間以上歩き、夜の9時頃なんとか無事に銀山平まで戻れてホッしたことを今でも鮮明に覚えています。深田久弥が皇海山を百名山に入れたのも、このルートを歩いたからだと納得しました。庚申山から先は小さなピークをいくつも超え、鋸山の鎖場でクライマックスを迎えます。鋸山から観る雨で霞んだ皇海山の姿は、圧倒的な感動でした。下山は、鋸山を登り返し六林班峠を経由して庚申山荘を目指しました。この道もヒドイ笹藪で、雨に濡れた笹を掻き分けながら延々と進み、何回か渡渉を繰り返しやっとこ庚申山荘に着きます。庚申山荘からの下りは雨で登山道は川と化し酷かったですね〜


P1100595.JPG
カナダ人のKevinとの山行でした。庚申山を超え薬師岳にいたる斜面の笹薮です。身の丈を超える笹が茂り何度もルートを確認しながら藪漕ぎしました。「コンチキショー」って叫びながら笹を掻き分けて進みました。今でもこの笹藪や六林班峠の笹薮は残っているんだろうな〜 

2016年09月08日

日本の3000m峰(16年9月)

 日本に3000m峰はいくつあるのか? 国土地理院の発行する標高一覧に従ってカウントしていくわけですが、実際にはその定義は難しくて、一塊の山を一座として数える場合と、塊の中にある山を全て峰として数える場合がありそうです。一通り調べてみましたが、自遊人Jackの理解は、「21座26峰」となります。要するに「何座あるのですか?」と言われたら21座になりますし、「何峰あるのですか?」と聞かれたら26峰と答えるしかありません。ですから、21座を全て登ったからと言って、全ての3000m峰を制覇したことにはならず、26峰登って初めて全ての3000m峰に登ったということになるのではないでしょうか。 八重勉氏の著書「中高年のための日本の三千メートル峰」には全部で26峰として話を進めていますが、やはり数え方は人により異なると注釈しています。下記にその一覧と当方の補足などを入れたページを添付してみます(写真クリックで拡大します)。



P9080003.jpg
21座26峰の内訳はこのようになります。繰り返しになりますが、これらの全てに登れば、日本の3000m峰を制覇したと言えそうですね。ただし混乱を覚悟で言えば、悪沢岳の手前700mのところに、こんもりとした丸山(3032m)がピークとして存在していますが、あまりにも悪沢岳に近いことでカウントはしないようです。また、穂高のジャンダルムも3163mですが、岩峰であり、奥穂の一部としてカウントはしていません。



P7270549.jpg
話は若干変わりますが、この写真は、南アルプスの悪沢岳頂上から見た赤石岳、聖岳方向の稜線です。手前の岩がゴロゴロしているのが悪沢岳(3141m)山頂直下で、右手側に荒川中岳(3083m)、荒川前岳(3068m)です。鞍部を通り子赤石岳(3081m)、赤石岳(3120m)と続き、赤石岳の裏に聖岳(3013m)が少しだけ見えています。このように3000m峰の稜線は続いているので、悪沢岳から聖岳までの縦走を前提に歩くと、悪沢岳(3141m)、荒川中岳(3083m)、荒川前岳(3068m)、子赤石岳(3081m)、赤石岳(3120m)、聖岳(3013m)の6峰が一度に登れてしまいます。自遊人Jackの場合、千枚小屋テント泊、百間洞山の家テント泊、聖平小屋テント泊の3泊で縦走しました。歩きがいのある記憶に残る縦走路でした。


ではでは  ありがとうございました。


posted by Jack at 12:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 山知識

2016年09月04日

コンパニオンプランツその後(16年9月)

 山に行きたいのですけど、相次ぐ台風の上陸で天候がすぐれません。そこで久しぶりに野菜畑の投稿になります。コンパニオンプランツの考え方を全面的に取り入れて野菜畑を作ってきました(カテゴリー野菜畑:過去の投稿多数)。その中でもポピュラーな長ネギのお話です。



P5100005.jpgP5100007.jpg
今年(2016年)の5月に、キュウリの害虫防御の目的で長ネギを植えました。キュウリの苗の両脇にネギを植える手法は、栃木県などでは伝統的な手法らしいので、そのまま実践致しました。


P5300022.jpgP6140007.jpg
しかしながら害虫のウリハムシの被害が続くので、さらにネギを増やし、葉をカットしながらネギ臭の拡散を進めました。おかげで葉に若干の穴あきは発生しましたが、キュウリの収穫は極めて優秀で、大量の収穫につながりました(マリーゴールドとの相性も良いので、たくさん植えてあります)。



P9040012.jpgP9040009.jpg
そして9月、キュウリの収穫はすでに8月で終わり、残った長ネギを別な畝に移植しました。これでネギは、コンパニオンプランツの役目を終えて主役として生育していくことになります。 めでたし、めでたしです。


P9040004.jpg
ちなみに、ナスは秋ナスとして収穫が続いています。ナスの足元のコンパニオンプランツたちも生育は順調です。パセリはいつでも収穫できますし、ショウガも大きくなり、少しづつ収穫しています。 いろいろな種類の野菜が収穫できるのが、家庭菜園でのコンパニオンプランツの楽しみですね〜







posted by Jack at 10:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜畑

2016年08月31日

白山と日本百名山達成(16年8月)

P8260089.jpg
 自遊人Jackのキャリアの通過地点になると思われますが、先日(2016年8月26日)石川県の白山に登り「日本百名山」達成となりました。百名山を意識して登り始めて4年ほどかかったことになります。さすがに達成感はありましたが、特に何をするでもなく、他の山々と同様に淡々と登ることができました。 ありがとうございました!
 白山は、市の瀬から別山に登り、尾根伝いに進み南竜のキャンプサイトでテント泊をしました。翌日展望ルートより頂上を目指し、池をめぐって観光新道から下山しました。キャンプサイトで和歌山の校長先生(単独)との出会いや、下山時に偶然声をかけたペアの方が同じさいたま市の人だったりと、世の中は相変わらず広くて狭いと感じましたね(笑)。 
 白山を100峰目にしたのは、深田久弥(敬称略)の故郷の山であることを意識したからです。そこで白山を下山後、加賀市大聖寺に移動し「山の文化館」訪問や富士写ケ岳に登りました。そして最後は山梨県韮崎の茅ヶ岳にも足を伸ばし、故人への理解を少しでも深めようとしました。以下はその現地情報となります。



P1170695.jpgP1170822.jpg
大聖寺にある深田久弥「山の文化館」です(写真左)。元々は絹織物工場の事務所跡だったらしいですが、イチョウの大木があり風情のある建物でした。位置的には大聖寺の街中から少し移動した静かな場所に建ち、深田久弥が幼少時に登った「富士写ケ岳」もすぐそばにあります。


P1170692.jpgP1170687.jpg
館内には相当量の展示物が整理されて保管されています。富士写ケ岳の説明や(写真左)、実際に使われた菅笠なども展示されていました。




P1170706.jpgP1170712.jpg
我谷ダムの吊橋を渡ると登山道に到着です。登山道は全部で4箇所ありそうですが、市街よりアクセスの良い我谷登山道が便利です。


P1170723.jpgP1170728.jpg
登山道には人工的な階段は皆無で、自然のままの山道を堪能できます。結構な急坂は粘土質で滑りやすく、ほぼルートを直登していくことになります。中間部以降は立派なブナ林になり、ガスに覆われて独特な静けさを満喫できました。


P1170748.jpg
富士写ケ岳の頂上到着です。ちょっと違和感のある頂上表示板とモニュメントが設置されていました。表示板は2016年4月、モニュメントは新たに設定された「山の日」の記念建造物のようです。故人は「日本百名山」の中で、頂上に人工的なモノを置くことに否定的な発言をしているので、苦笑いしているかもしれませんね。まあ、時代の流れとともに少しづつ変化していくことになるのでしょう。




P1170762.jpg
富士写ケ岳下山後、山梨県韮崎市に移動しました。深田久弥終焉の地である「茅ヶ岳」に登るためです。深田久弥は、この茅ヶ岳の登山中に亡くなられたようです。


P1170768.jpgP1170772.jpg
麓には「深田記念公園」があり、有名な「百の頂に百の喜びあり」の碑が設置されています。


P8280114.jpgP8280106.jpg
頂上直下の登山道(9合目くらいのところ)に深田久弥が倒れた場所を明記する碑が設置されています。登山道が岩場で狭くなり急坂をしばらく登ったところになります。親しい同僚たちと登っていたようですが、碑には1971年3月と書いてあるので、まだかなり寒い時期だったのでしょうね。死後45年ほど経っていますが冥福を祈ります。


P1170804.jpgP1170814.jpg
茅ヶ岳頂上到着です。あいにくガスで覆われ展望はなくひっそりとしていました。下山後、駐車場脇の無人販売でジャムを仕入れました。このジャムは絶品の出来栄えでした。


白山登頂に関わる一連の投稿でした。 ありがとうございました。

深田久弥選集 百名山紀行(上) (ヤマケイ文庫)

新品価格
¥1,004から
(2016/11/29 22:50時点)



深田久弥選集 百名山紀行(下) (ヤマケイ文庫)

新品価格
¥1,004から
(2016/11/29 22:48時点)






posted by Jack at 12:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 百名山
ブログ内の検索
最新記事
カテゴリーアーカイブ
写真ギャラリー
リンク集
最新コメント
管理者
Jackさんの画像
Jack
2015年の夏で長らく勤めたサラリーマン生活に終止符を打ちました(依願早期退職)。2016年の夏に百名山を達成し、その後、残っていた3000m峰も登り、一区切りしました。現在は、さいたま市【やまざ器】にて焼き物製作販売・陶芸教室を主催中です。これからも色々なチャレンジを進めていきたいですね。
プロフィール
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。