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2016年08月31日
白山と日本百名山達成(16年8月)
自遊人Jackのキャリアの通過地点になると思われますが、先日(2016年8月26日)石川県の白山に登り「日本百名山」達成となりました。百名山を意識して登り始めて4年ほどかかったことになります。さすがに達成感はありましたが、特に何をするでもなく、他の山々と同様に淡々と登ることができました。 ありがとうございました!
白山は、市の瀬から別山に登り、尾根伝いに進み南竜のキャンプサイトでテント泊をしました。翌日展望ルートより頂上を目指し、池をめぐって観光新道から下山しました。キャンプサイトで和歌山の校長先生(単独)との出会いや、下山時に偶然声をかけたペアの方が同じさいたま市の人だったりと、世の中は相変わらず広くて狭いと感じましたね(笑)。
白山を100峰目にしたのは、深田久弥(敬称略)の故郷の山であることを意識したからです。そこで白山を下山後、加賀市大聖寺に移動し「山の文化館」訪問や富士写ケ岳に登りました。そして最後は山梨県韮崎の茅ヶ岳にも足を伸ばし、故人への理解を少しでも深めようとしました。以下はその現地情報となります。
大聖寺にある深田久弥「山の文化館」です(写真左)。元々は絹織物工場の事務所跡だったらしいですが、イチョウの大木があり風情のある建物でした。位置的には大聖寺の街中から少し移動した静かな場所に建ち、深田久弥が幼少時に登った「富士写ケ岳」もすぐそばにあります。
館内には相当量の展示物が整理されて保管されています。富士写ケ岳の説明や(写真左)、実際に使われた菅笠なども展示されていました。
我谷ダムの吊橋を渡ると登山道に到着です。登山道は全部で4箇所ありそうですが、市街よりアクセスの良い我谷登山道が便利です。
登山道には人工的な階段は皆無で、自然のままの山道を堪能できます。結構な急坂は粘土質で滑りやすく、ほぼルートを直登していくことになります。中間部以降は立派なブナ林になり、ガスに覆われて独特な静けさを満喫できました。
富士写ケ岳の頂上到着です。ちょっと違和感のある頂上表示板とモニュメントが設置されていました。表示板は2016年4月、モニュメントは新たに設定された「山の日」の記念建造物のようです。故人は「日本百名山」の中で、頂上に人工的なモノを置くことに否定的な発言をしているので、苦笑いしているかもしれませんね。まあ、時代の流れとともに少しづつ変化していくことになるのでしょう。
富士写ケ岳下山後、山梨県韮崎市に移動しました。深田久弥終焉の地である「茅ヶ岳」に登るためです。深田久弥は、この茅ヶ岳の登山中に亡くなられたようです。
麓には「深田記念公園」があり、有名な「百の頂に百の喜びあり」の碑が設置されています。
頂上直下の登山道(9合目くらいのところ)に深田久弥が倒れた場所を明記する碑が設置されています。登山道が岩場で狭くなり急坂をしばらく登ったところになります。親しい同僚たちと登っていたようですが、碑には1971年3月と書いてあるので、まだかなり寒い時期だったのでしょうね。死後45年ほど経っていますが冥福を祈ります。
茅ヶ岳頂上到着です。あいにくガスで覆われ展望はなくひっそりとしていました。下山後、駐車場脇の無人販売でジャムを仕入れました。このジャムは絶品の出来栄えでした。
白山登頂に関わる一連の投稿でした。 ありがとうございました。
白山は、市の瀬から別山に登り、尾根伝いに進み南竜のキャンプサイトでテント泊をしました。翌日展望ルートより頂上を目指し、池をめぐって観光新道から下山しました。キャンプサイトで和歌山の校長先生(単独)との出会いや、下山時に偶然声をかけたペアの方が同じさいたま市の人だったりと、世の中は相変わらず広くて狭いと感じましたね(笑)。
白山を100峰目にしたのは、深田久弥(敬称略)の故郷の山であることを意識したからです。そこで白山を下山後、加賀市大聖寺に移動し「山の文化館」訪問や富士写ケ岳に登りました。そして最後は山梨県韮崎の茅ヶ岳にも足を伸ばし、故人への理解を少しでも深めようとしました。以下はその現地情報となります。
富士写ケ岳の頂上到着です。ちょっと違和感のある頂上表示板とモニュメントが設置されていました。表示板は2016年4月、モニュメントは新たに設定された「山の日」の記念建造物のようです。故人は「日本百名山」の中で、頂上に人工的なモノを置くことに否定的な発言をしているので、苦笑いしているかもしれませんね。まあ、時代の流れとともに少しづつ変化していくことになるのでしょう。
富士写ケ岳下山後、山梨県韮崎市に移動しました。深田久弥終焉の地である「茅ヶ岳」に登るためです。深田久弥は、この茅ヶ岳の登山中に亡くなられたようです。
白山登頂に関わる一連の投稿でした。 ありがとうございました。
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2016年08月23日
白馬、五竜、鹿島槍の縦走Day4(16年8月)
白馬、五竜、鹿島槍の縦走も残す所あと1日となりました。ここまでの3日間で北アルプスの難所と言われる「不帰の嶮(かえらずのけん)」や「八峰(はちみね)キレット」を越えてきました。今日は、冷池(つめたいけ)山荘キャンプサイトを出発し、爺ヶ岳を経由して扇沢に下る予定です。
今朝はガスで視界が悪く少しだけテントで待機し、結局冷池山荘キャンプサイトを4時半に出発しました。
まあ気にせず尾根を進み、爺ヶ岳中峰の分岐に出ました。ガスっていたので、頂上を巻いて種池山荘まで直行しようか?とも思いましたが、まあ行くだけ行ってみようか?と岩場を登って行きました。すると、ちょっとしたブロッケン現象のご褒美がありました。何度遭遇してもブロッケン現象っていうのはワクワクしますね。思わず手を振ったり、虹の輪がもっとはっきり出ないかな?っと色々試します。
頂上に着くと鹿島槍がガスの上に浮き出ていました。昨日の景観とツノの位置が逆転しますが、爺ヶ岳からの鹿島槍も絶品です。
さらに見渡すと「滝雲」が発生していました。ガスが強風にあおられて山を越え、谷に下りていく様は息を飲みます。本当に滝のような雲の流れにしばし唖然としちゃいました。素晴らしい!
雲上に劔と立山、その下に種池山荘が見えます。山荘の前を通って扇沢に降りていきます。また相変わらず鹿島槍も美しい姿を見せていて、下山するのが勿体無い気分になりますね。
チングルマとお別れして、いよいよ下山します。
柏原新道の入り口まできました。あとは舗装路を登っていけば扇沢のバスターミナルに到着します。
長かった縦走もいよいよ大詰めです。信濃大町駅から電車で白馬駅まで移動です。白馬駅からバスに乗って猿倉の駐車場まで行けば1周したことになります。 やったねー!
お疲れさんでした。 「早起きは三文の得!」を実感した山旅になりました。 ありがとうございました。
お疲れさんでした。 「早起きは三文の得!」を実感した山旅になりました。 ありがとうございました。
白馬、五竜、鹿島槍の縦走Day3(16年8月)
白馬、五竜、鹿島槍縦走のDay3になります(実施日は2016年8月12日です)。五竜山荘の眼前にそびえる五竜岳を越え、八峰キレットを越えて鹿島槍に至るルートです。このルートは目標物の鹿島槍ヶ岳の槍を見ながらの登頂になるため、常にモチベーションを高い状態で維持できました。五竜山荘からの時間はかかりますが、非常に充実した山行が楽しめます。本日が今回のベストDayであると思いました。
早朝3時半に五竜山荘を出発し40分ほどで五竜岳山頂に到着です。日の出までだいぶ時間がありますが、待機して待つことにしました。やはり五竜の頂上も貸切りです。遠くに目をやると尾根沿いにヘッドライトの明かりが続いています。少しすると登山者がやってくるな!と思いながら、雲海に浮かぶ影五竜を満喫します(写真左)。
五竜から臨む鹿島槍は最高に美しいですね!左の槍が北峰で右が南峰になり、南峰の方が若干高く2889mです。五竜から眺める鹿島槍は、北峰と南峰をつなぐ吊尾根が美しくて印象に残りました。また写真右は八ヶ岳と富士山です。雲海越しに感動する場面ですね。
振り返ると五竜山荘が眼下に見えます(写真左)。遠方には越後の山々が朝日に浮かび上がり、これまた絶景です。
朝日を十分に浴びて、いよいよ八峰キレットに向かいます。
五竜からの下りは難関だと思いました。崩落が進んだ急斜面は落石も多く、マーカーも崩落しているのでベストなラインを見つけながら下って行くことになりました。五竜頂上で出会った学生のパーティーも苦戦しているようですね(写真右)。
途中の崩落地点のハシゴ場を抜け、まだまだ先がキレットです。Day3は、非常に変化に富んだ場所が多く緊張感を持続させながら歩くことができますね。
キレット小屋に通じる岩場の下りです。崩落地帯を何度かクリアしながら進みます。
なんでこんな急峻な岩場に山小屋を建てられたのか?疑問に思いながらキレット小屋に到達しました。キレット小屋を出発したばかりの年配の方々のパーテイーとすれ違います。当方は、ここまで4時間歩いてきてるので充実感がいっぱいです。キレット小屋は非常に小綺麗に管理されていて好感が持てました。外部者用のトイレも準備されています。日本古来の和式トイレなのですが気になる匂いもなく清潔感は完璧でした。こんな山小屋なら泊まりたいなあ〜 って思います。
キレット小屋の上部よりキレット核心部が始まります。キレット本体は急峻な岩場のコル(鞍部)にあたり特殊な景観を持っていました。
鎖とハシゴで谷底に降りていきます。底の部分はV字の谷になっていて、かろうじて人の通れる幅でルートが確保されています。
核心部は鎖、ハシゴが整備されているので、安心して特異な景観を楽しむことができました。ありがたいことです。
ルート前方に鹿島槍の北峰と南峰が確認できます。目標物が見えると疲れを感じませんね。
眼下にキレット小屋が見えます。無事に頂上に到達できました。やったね。
頂上を後にし、本日の宿である冷池山荘(つめたいけさんそう)に向かいます。
冷池山荘のキャンプサイトでくつろぎます。剱岳と立山を眺めながら贅沢な時間を過ごしました。キャンプサイトは夏の直射日光を受けて灼熱地獄になりましたが、何故か気分は最高です。テントを担いでの山歩きの醍醐味だと思いました。
雲間に見え隠れする剱を眺めながら、次は八ツ峰(劔の右側の凸凹の岩峰)から剱岳に登りたいと思いました。
明日のDay4は、爺ヶ岳経由で扇沢に下山します。思えばはるばるここまで良く歩いてきたものです。最終日も気を抜かず過ごしたいものです。
ではでは
雲間に見え隠れする剱を眺めながら、次は八ツ峰(劔の右側の凸凹の岩峰)から剱岳に登りたいと思いました。
明日のDay4は、爺ヶ岳経由で扇沢に下山します。思えばはるばるここまで良く歩いてきたものです。最終日も気を抜かず過ごしたいものです。
ではでは
白馬、五竜、鹿島槍の縦走Day2(16年8月)
白馬、五竜、鹿島槍縦走のDay2です。早朝2時半起床です。天狗山荘キャンプサイトは満天の星空が広がっていました。テント内で朝食を済ませ撤収準備を最短時間で進めます。予想以上に風が強かったのでレインウェアを羽織って出発します。今日は、不帰の嶮(かえらずのけん)通過が一番のクライマックスになると思われます。
キャンプサイト出発が3時半でした。写真左の、この不気味な名前の「不帰の嶮(かえらずのけん)」を目指します。強風の中真っ暗な尾根道を1時間ほど歩き、少し空が明るくなってきました。越後の山々(焼山と火打山)がシルエットで少しだけ見えます。
天狗の大下りの始まりです。ヘルメットにライトを装着して下っていきます。
確かに大下りですね(写真左)。足元は小さめの石が固い岩盤に乗っているので大変滑りやすいです。鞍部まで一気に降りようと思いましたが、空が白み始め越後の山々がよりはっきりと見渡せます。結局何度も止まって写真を撮りながら鞍部まで降りることになりました。見える山は左から、焼山(噴煙を噴いている)、火打山、妙高山、少し右に離れて高妻山だと思われます。
おおっ!ついに不帰の嶮が姿を現しました。時計を見るとまだ5時半です。前後に人の気配もなく不帰の嶮も貸切りだなあ〜とウキウキです。近くに寄ってくると凸凹がはっきりしてきます。よし、行くぜー!
ところが何気なく登っていくとすぐに「一峰の頭」に到着です。
振り返ると「天狗の大下り」の全容(写真左)と先の二峰、三峰らしきが見えます。二峰までは少し登り甲斐がありそうですね。
二峰手前の岩場です。ルートは、岩場をジグザグにトラバースしながら高度を上げていきます。途中鎖が設置されているので、ルートを間違えなければ大きな問題はないと思います。ただ写真右のように高度感は結構なものです。カメラを落とさないように注意して進みます。
二峰ピーク直下の岩場です。このあたりが「不帰の嶮」のクライマックスの場所だと思いました。谷底に向かって切れ落ちる壁に挟まっている岩が目印です。体をひねるようにして鎖を掴むと二峰ピークに到達します。
二峰北峰、南峰と到着です。この後もっとピークが続くのかなぁ?と楽しみにしていると、どうもここまでのようです。おそらく山と高原地図にある三峰というのは、二峰南峰のことだと思われます。
唐松岳山頂とその先のコル(鞍部)に張り付いている唐松岳頂上山荘が見えてきました。
唐松岳山頂で雲海を楽しみます。火打山、妙高山、高妻山が見事ですね。
唐松岳頂上山荘のテント場は、谷を下っていかないといけませんが、良く整備されたサイトでした。眼前に剱岳と立山が見えます。いつか泊まってみたいサイトだと思いました。そして五竜岳がその雄姿を見せています。なんとガッシリとした山容なのでしょう。素晴らしく安定感のある容姿ですね。
今日はまだ先に進みます。唐松岳山頂のすぐ先から「牛首の鎖場」が始まります。赤茶けて角の鋭い岩場を下ります。
鞍部に出てひと安心すると、登山道を何やら占拠しているモノがいます。猿ですね。近づくと声を出しながら逃げていきますが相当の数(20匹くらい)です。やっと今日のキャンプサイトである五竜山荘が見えました。
やったぜー!Day2無事に終了です。テントサイトに着いた時は誰もいませんでしたが、気づくと周りはテントだらけになっていました。
雲海の先に沈む夕日を見ながらまったりしました。右奥には富山湾と能登半島がうっすらと見えました。 今日も天気に恵まれ良い1日になりました。 ありがとうございました。 明日Day3は、五竜岳を越え、八峰キレット(はちみねきれっと)も越えて鹿島槍の頂上に立ちます。ではまたー
ところが何気なく登っていくとすぐに「一峰の頭」に到着です。
2016年08月21日
白馬、五竜、鹿島槍の縦走Day1(16年8月)
前回の槍、穂高の大キレット縦走に続き、猿倉登山口→白馬大雪渓→白馬岳→杓子岳→白馬鑓ヶ岳→不帰の嶮→唐松岳→五竜岳→八峰キレット→鹿島槍ヶ岳→爺ヶ岳→扇沢下山の大縦走にチャレンジしました。猿倉に車中泊で前泊し山中にテント3泊の縦走でした。天候にも恵まれ正面に剱岳や立山の勇姿を眺めての山行となりました(実施日:2016年8月10日〜13日)。Day1からDay4までの4話で投稿したいと考えています。
さいたま市の自宅より上信越道を走り5時間ほどで猿倉の駐車場に着きました。猿倉荘(写真左)から舗装路を徒歩5分ほど下った広場が駐車場になっていて駐車のキャパは十分です。また白馬駅から猿倉までバスの便も充実していて便利です。というのも、今回の縦走は、猿倉から遥か南の扇沢までの縦走となるので、扇沢へ下山後、バスで信濃大町駅まで移動し、そこから電車で白馬駅まで戻ります。さらにバスを使って猿倉に移動し、車をピックアップしてから帰途になる計画です。写真右は、翌日のスタート時のひとコマです。時間を見ると3時18分でした。最近は、真っ暗でのスタートが標準です。要するに夏休みの登山道渋滞を避けるためだったのですが、実際には「早起きは三文の得」であり、いいことがたくさんありますね。
猿倉の登山口から1時間弱で白馬尻荘につきますが、そこから少し歩いて雪渓の末端部を示すケルンにつきますが、今年は雪の量が少なく、さらにザクザクした砂利道をしばらく進みます(写真左)。ここで4時半でした。雪渓はまだ上部になるので、さらにザレ場を進んでいきます。ちょうど遥か先に杓子岳直下の岩場が見えてきた時にモルゲンロートが発生しました。時間にしてあっと言う間の出来事でしたが、写真に撮ることができました(写真右)。時刻は5時ちょうどでした。
やっと雪渓に乗ることができました(写真左)。雪の表面は意外に硬く締まっているので、アイゼンを付けます。簡易型の6本爪で十分ですが、アイゼンなしは危険ですね。
大雪渓の上部はカチンカチンに凍っています。また左手の岩場からの落石が多いので目線を遠くにしながら注意深く進んで行くことになります(写真左)。ところどころクレバスもありますが雪の量が多い場所を選んで進みます。進路は、基本的に赤いマーキングでなんとなく示されています。雪渓の前後は人の気配はありません。ここまで白馬大雪渓を完全借切り状態で満喫しています。
大雪渓が終わりお花畑の岩場を通過すると白馬頂上舎が視界に入ります。途中、落石注意の標識や避難小屋のある岩場の急坂を登りますが、頂上はすぐそこなので頑張ります。
白馬山荘が見えました。それにしてもでかい山荘ですね。写真右が白馬山頂からの眺めです。左手に杓子岳(滑走路のような斜面の山)、白馬鑓ヶ岳、さらに唐松岳、五竜岳、その先には鹿島槍の二つのツノが見えます。その右手には、槍ヶ岳と穂高岳が居座っている構図です。鹿島槍まで不帰の嶮や八峰キレットを超えて歩いていくのですごく楽しみです。
杓子岳のザレた急坂を登り杓子岳頂上から眺めた白馬岳の景観です。片側の斜面が切れ落ち、なんとも特異な景色ですね。
さらに白馬鑓ヶ岳まで登ると、杓子岳と白馬岳が遠望できます。杓子岳と白馬岳っていうのは、うりふたつの山容をしています(写真左)。鑓ヶ岳より臨む鹿島槍は、なんとも美しい印象的な山であります。眼下に今宵のキャンプ地である天狗山荘が見えてきました。
キャンプサイトは、夏休みで学生のパーティーが多いのですが、運良く一等地が空いていたのでラッキーでした。水場は、すぐ脇の雪渓から取っていましたが、冷たくて予想以上にうまい水でした。明日は、天狗の大下りから不帰の嶮を抜け五竜山荘まで歩きます。
2016年07月12日
乗鞍岳:剣ケ峰の想い出(2016年7月)
暴風雨が収まらない中、蚕玉岳で小休止しました。最新の防水デジカメはすごいですね。この尋常でない嵐の中、手ぶれ補正とか、顔認識とかの機能が自撮りで見事に働いてうまく撮れちゃいました。そして古人が言った「地獄に仏(地獄に女神)」とでもいうのでしょうか? それまで暴風雨で疲弊していた気持ちが、何事もなかったように復活しました。山での予期せぬ出会いというのは結構あるのですね。 ありがとうございました。
2016年07月11日
北アルプス:雨の笠ヶ岳(2016年7月)
梅雨で天気の安定しない中でしたが、日本百名山の歩を少し進めようと北アルプスの笠ヶ岳を目指しました(2016年7月4日-5日)。当初笠ヶ岳まで直登するクリヤ谷ルートを往復しようと思っていましたが、雨天が続き谷の水位が上がっていると判断して、左俣林道を歩き笠新道を登って稜線を笠ヶ岳まで目指す一般ルートに変更しました。笠ヶ岳山荘下のキャンプ地にテント泊し、翌日同じルートを下山する標高差で1800mほどの歩きがいのあるコースです。
深山荘の無料PAに車を止め、徒歩にて新穂高センターに移動します。朝6時でしたがかなりの雨が降り出し、しばし雨宿りです。登頂を1日伸ばそうかと思いましたが、待っても天気が回復する予報ではなかったので、覚悟を決めて歩き出しました。今回のザック重量は、1泊+α分の食料とテント、必要備品含め15kgでした。
林道を歩き出しますが、川の水位は上がり濁流となってきました。やはりクリヤ谷ルートは渡渉できそうにないので、笠新道ルートを選んで正解でした。林道を1時間ほど歩き笠新道登山口につきました。この間に単独の女性と会いました。この方は、山荘に泊まるとのことで軽装でしたが相当に健脚な方でした。この方に先行してもらい後を追いかけます。
新穂高温泉の標高が1090mなので、1000mほど登ってきました。槍穂高が一望できるとありますが、予想通り展望はゼロでした。まあこう言う山歩きもありかな?と納得しながら笠新道の急登を辛抱強く登っていきます。
笠新道は、急登の連続で、途中何箇所かの岩場を通過し標高2450mの杓子平にやっと到着しました。ここまでで下山の登山者2名とすれ違いました。1名はテント泊の若い男性で、「稜線に出てからの暴風雨が凄いですよ。テントは飛ばされそうになります。」とかなり疲労した様子でした。もう一人は女性で、小屋泊らしく元気に下山してました。
杓子平から抜戸岳へはカール状の台地になっていてお花畑が出てきます。視界不良の状態ですが花々を観察するには問題ないですね。写真右は、ハクサンイチゲだと思われます。花が雨に濡れて独特な美しさがあります。
雨足が強まる中、抜戸岳への岩場を登り続けます。笠新道分岐の標高が2720mでここで稜線に到着しますが、天候が激変します。雨粒が大きくなり突風とともに体に吹き付けます。気温もガクンと下がり手袋を装着します。
稜線上に抜戸岩と呼ばれる関所のような場所がありますが、ここの時点で全身ずぶ濡れで、メガネも使い物にならずガクッとペースが落ちました。コンパクトカメラは防水タイプなのでなんとか撮れますが、かなり厳しい環境状態だと思いました。
暴風雨の稜線を1時間ほど歩いて広いガレ場に着きます。何やら岩に字が書いてあります。確かに「ガンバ!」の状態ですね。「山荘スグソコ!」とも。素直にマーキングに沿って歩きますが、なかなか着きません。
さらに前方に雪渓が現れ渡ります。所々に大きな岩があるのですが、それらが山荘に見えてきます。幻覚ですかね〜? そしてやっと急なガレ場の先に本物の山荘のシルエットが見えました。
山荘は人の気配がなくひっそりとしています。ただ中に入ると管理人さんが親切に対応してくれました。テントの受付を済ませ、明日の天候などの情報を得ました。明日も雨らしいので、このまま山頂まで続けてアタックすることにしました。そして朝出会った女性のことを確認すると少し前に無事にチェックインされたそうです。それにしてもあの暴風雨の中よくぞ登ってきましたね。ツワモノですね。
ザックを小屋にデポして山頂に向かいます。ガレ場の急登が続きますが空荷なので小走りで登ります。視界不良ながら頂上らしき突起を発見しました。やったぜーー 笠ヶ岳山頂です! 視界ゼロですが達成感は100%です。
さてさてテント設営です。稜線上のテントサイトなので風は避けようがありません。しかしサイトには岩を積んで風よけしてある場所があるので、そこに設営します。フライシートは風にあおられる可能性が上がるので使いませんでした。また夜中に外に出て張り綱を調整しなおすのが嫌だったので、大きな岩にしっかりと張り綱を固定します。これでなんとか暴風雨から一晩守ってもらえるかな?ちなみにテントは1張りのみです。
やはり狭いながらもテントの中は快適です。びしょ濡れの衣類を全部着替えてビールとワインで乾杯します。写真右は眠気に襲われ意識朦朧としていますが、テント内が結露し、その水滴が暴風にあおられてテント生地を叩くため、水気がシャワーのように顔を叩きます。どうも熟睡できる状態ではないと諦め、静かに横になって朝を待つことになります。問題は、テントのポール強度がもつかどうかです。突風が来るたびにギュニャグニャに変形して支えているので「大丈夫かな?」と。
おー 良かった! 翌朝まで持ちこたえてくれました。雨が小降りになる隙に撤収準備です。しかし、テントに関する要件や評価も色々とありますが、なんといっても一番大切なことは、今回のような悪条件下でも潰れない信頼性をを持っていることですね。細かな居住性の差はなんとかなりますので。写真右は、単なるカインズホームのゴム手袋です。実は、この下にファイントラックのメッシュ手袋を重ねて使っています。昨日は、稜線に出てから気温が下がり、後半寒さで手がしびれてきました。今日は対策仕様でいきます。結果は完璧です。いくら濡れても冷たくなりません。
さて下山しよう。ここまでくれば風もなくなり気分もだいぶ楽になります。
っと思った直後、笠新道の長いガレ場の下りで、不用意に斜めの部分に足を置いてしまいスリップダウンを喫してしまいました。写真左の斜めの岩です。なんでこんなところに足を置くの?と自問自答しますが、集中力が散漫になっていたのでしょうね。「くっそー」と思いながらも丁寧に降りていくことにしました。ザックの重量が、雨に濡れたテントや衣類のおかげで増えています。ひとたびスリップするとザックの重量に体をもっていかれて姿勢コントロールができずに非常に危険です。
林道の終点付近で「ヘビ」が出迎えてくれました。新穂高センター付近は雨も止んでいて快適です。いやはや、かなりの珍道中になってしまいました。
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稜線上に抜戸岩と呼ばれる関所のような場所がありますが、ここの時点で全身ずぶ濡れで、メガネも使い物にならずガクッとペースが落ちました。コンパクトカメラは防水タイプなのでなんとか撮れますが、かなり厳しい環境状態だと思いました。
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2016年06月30日
甲斐駒ヶ岳写真集(2016年6月)
先日(2016年6月27日)梅雨の合間の晴れ日を狙って南アルプスの仙丈ケ岳(3033m)に登ってきました。仙丈ケ岳そのものも良い山ですが、そこから見える「甲斐駒ヶ岳」の勇姿には目を見張りました。雲に覆われ山頂は見えたり見えなかったりですが、どっしりと構えた白砂の表情には圧倒されます。また同時に去年(2015年10月27日〜29日)に縦走した早川尾根(甲斐駒ヶ岳→栗沢山→アサヨ峰→鳳凰三山)からの甲斐駒ヶ岳の山容を思い出し今回アップしてみることにしました。 以下記憶に残る「甲斐駒ヶ岳」の山容です。
黒戸尾根の七丈小屋にテント泊し、翌日山頂を目指しました。写真左は八合目御来迎場の石の鳥居(倒壊中)からの山頂近傍です。写真右が山頂です。
写真左が摩利支天。写真右は摩利支天から背後に見える甲斐駒ヶ岳です。摩利支天は、その特異な山容と設置されている刀剣類を含めて完璧なパワースポットですね。一般道からの分岐があり、ザックをデポして身軽になって行けるのでオススメです。
駒津峰からの甲斐駒ヶ岳の勇姿です。北沢峠から登る場合は、駒津峰から直登するルート(写真のガレ場を直登)と摩利支天側にトラバースし巻いていく一般ルートがあります。摩利支天側の一般ルートは花崗岩の白砂に覆われ独特の雰囲気の登山道になっていて大好きです。
早川尾根の栗沢山からの甲斐駒ヶ岳です。仙水峠からガレ場を登ったところが栗沢山です。急登が続きますが、眼前に甲斐駒ヶ岳を見ることができます。
アサヨ峰からの甲斐駒ヶ岳です。甲斐駒ヶ岳に登る人は多いですが、早川尾根に足を延ばす人は少ないですね。でも栗沢山やアサヨ峰からの甲斐駒ヶ岳が特にカッコよく見えます。
写真左は、早川尾根を進み鳳凰三山手前の高嶺という尾根からの眺めです。甲斐駒ヶ岳が小さく見えてきますが、やはり抜群の存在感ですね。写真右は地蔵岳のオベリクスからの撮影です。登ってきた黒戸尾根と早川尾根に思いをはして眺める甲斐駒ヶ岳は最高でした。
駒津峰からの甲斐駒ヶ岳の勇姿です。北沢峠から登る場合は、駒津峰から直登するルート(写真のガレ場を直登)と摩利支天側にトラバースし巻いていく一般ルートがあります。摩利支天側の一般ルートは花崗岩の白砂に覆われ独特の雰囲気の登山道になっていて大好きです。
アサヨ峰からの甲斐駒ヶ岳です。甲斐駒ヶ岳に登る人は多いですが、早川尾根に足を延ばす人は少ないですね。でも栗沢山やアサヨ峰からの甲斐駒ヶ岳が特にカッコよく見えます。