2017年12月18日
睡眠薬・睡眠サプリ・睡眠導入剤 それぞれの違いと効果は?
運動や食事、いろいろ試したけれどどうしても眠れないという人は、睡眠薬に頼るのも一つの方法だろう。でも実際、睡眠薬で本当によく眠れるようになるのだろうか? また、近年よく見かけるようになった「睡眠サプリ」と睡眠薬は、何がどう違うのだろうか?
□睡眠薬と睡眠サプリ ざっくり違いを言うと
睡眠薬と睡眠サプリ。この2つにははっきりとした違いがあって使い方も違う。
簡単に言ってしまうと、睡眠薬はすぐに効果が出る。したがって、飲み方としては眠りたいときに服用する。しかし、副作用が出ることもあり、服用には医師や薬剤師からしっかりと説明を受ける必要があるだろう。
一方、睡眠サプリは今すぐに眠るためのものではなく、眠れない体を改善するためのもので、睡眠に有効とされる成分を含んでいる。
□睡眠サプリの内容成分は?
例えば、よりよい睡眠に効果があるとされるトリプトファンやメラトニン、グリシンなどを含むサプリがあるが、これらに睡眠薬のような即効性はない。
また、睡眠サプリを飲んだからといって、すべての人が必ずしも眠れるようになるとも限らない。睡眠薬などの薬の開発・製造には厳しい審査があるが、それに比べるとサプリの審査は緩く、その分、効果が明らかでない場合もあるのだ。
□睡眠薬と睡眠導入剤って違うの?
さて、「睡眠導入剤」という言葉を聞いたことがある方もいるだろう。睡眠薬と睡眠導入剤、これらは違うものを意味しているのだろうか? 実際のところはほぼ同じと言っていい。
ただ、睡眠薬にはいろいろな種類があって、薬を服用してから実際に薬が効き始めるまでの時間や、どれくらい長く薬が効いているかの時間が違ってくる。そのなかで、特に眠りにつく段階で一時的に効果が発揮される薬を、「睡眠導入剤」と呼ぶことがある。睡眠薬の中に睡眠導入剤が含まれるというイメージでよいだろう。
□睡眠薬も万能ではない 服用前には慎重に判断を
睡眠サプリはあくまでもサプリなので、期待した効果が得られないこともある。だからといって、気軽に睡眠薬を服用するのはあまりおすすめできないが、さまざまな方法を試したけれど、どうしても眠れないという方は、睡眠薬の服用を考えるのも一つの手だろう。
そこで注意しなければならないのは、睡眠薬による睡眠は自然の睡眠とは違うということだ。睡眠薬を飲んで眠ることができたからといって、「よい」睡眠が「しっかりと」とれているとは限らないのだ。
また、場合にもよるが睡眠薬は副作用が出ることもあるし、睡眠薬の服用で自動車事故のリスクが2倍になるという報告もある。睡眠薬の服用にはくれぐれも注意し、専門家によく相談することが大切だ。