世界的に見て、東京は世界最大の人口を誇る都市だということになっている。
ところが、この場合の「Tokyo」は、なんと群馬県まで含むものなのだ。グンマが東京?!
そして、英語版ウィキペディアには「トウキョウの主要都市・トウキョウメトロポリタン、ヨコハマ、カワサキ、サガミハラ、サイタマ、チバ」とあるではないか!
その下には「トウキョウの一部、ウツノミヤ、グンマ、イバラキは独立してウツノミヤ都市圏とすることもある」ともある。
正直言って、ニンジャスレイヤーで「ネオサイタマ」として登場するさいたま市を東京だと海外で認識されていても驚かないが、相模原市を東京だというのは首をひねる。ましてや群馬までも東京に入れたり、東京に匹敵する都市として宇都宮が登場するのもエエッという感じだ。
■東京の「都市圏」には群馬県の市も含まれる!
種明かしをすると、実は「都市圏(としけん)」という、アメリカ生まれと言ってもいい都市の考え方があり、「中心となる大都市の周りの地域も、世界的に見た場合には同一として扱う」ことになっているからである。
アメリカでは国土が広いので、日本人とは感覚が違うのは無理ではない。そして、これが日本にも取り入れられたのだ。都市圏の考え方では、「中心部への通勤・通学者が一定の割合を越える都市は、中心都市と同一とする」ということとなっている。
そして、群馬県館林市・明和町・板倉町が東京への通勤・通学者が多いために東京扱いになるのだ。群馬は東京の一部だと世界が認めているのである。
●宇都宮も世界遺産を含む巨大都市だった!
宇都宮が東京と違う一都市扱いなのは、これまた都市圏の考え方による。
宇都宮は、「宇都宮都市圏には世界遺産・日光が含まれる為、外国人の知名度が高い」という特異点が有る。
それ以外にも「東京への通勤通学者が少ない(隣の下野市までが東京扱いになる)」「宇都宮都市圏の人口が88万人余と他より圧倒的に大きく、人口だけで言えば、世界の有名都市に匹敵する。例えばイタリアのトリノ(86万)、アメリカ・サンフランシスコ(76万)を超える」「宇都宮にはキヤノンとホンダの工場がある」「自転車イベントが世界的に有名」などの要因があるようだ。
なにしろ、バスク語のウィキペディアには、「キヤノンとホンダのワークショップの企業。ベルモールショッピングセンターは、2004年にオープンした。35キロ西の日光町ですユネスコ の世界遺産に命名」(google翻訳より)とまで書かれているのだ。恐るべし宇都宮。
(画像はウィキペディア英語版
http://en.wikipedia.org/wiki/Greater_Tokyo_Area のキャプチャー。東京の主要都市に「サガミハラ」がある上、地図上で「群馬県全域が東京扱いになっている」のがお分かりいただけるだろうか?)