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2020年08月17日
久しぶりに暑い(八月十四日)
夏は暑いものと決まっているとはいえ、日本と違って夏の過ごしやすさを規準に家が建てられていない上に、クーラーも普及していないチェコでは、日本の夏であれば涼しいといわれるような気温でも暑さに苦しむことになる。本来のチェコの夏は、北海道以外の日本では夏ともいえないような涼しいものなのだが、最近は日本の東京レベルでも猛暑が続いた2015年を初めとして、夏が暑い年が続いていた。
それが、今年は、冷夏、ではなくて、昔の普通のチェコの夏で過ごしやすいどころか、日によっては肌寒さを感じるような日もあって、暑さが、否、暑さも苦手で、夏はチェコで冬は日本で過ごしたいなどと喚いていた人間にとっては、理想的な夏になっていた。暑い日があっても単発で地面や建物が熱を溜め込んでいないから、それほど暑さを感じずに済んでいた、ような気がする。雨が多かったのも、地表の温度を下げたのではないかと思う。
そんな幸せな夏も、八月に入って終わってしまった。最初の二、三日は涼しかったのだが、ここ十日ほどは連日30度を越える日が続いている。セズナムの天気のところだと29度ぐらいでとまっていることも多いのだが、olomouc.czの気温のところをみると、30度を越えていてうんざりする。うんざりしたくないから、あまり見ないようにしているほどである。それでも去年までの異常な夏に比べればはるかに過ごしやすいのだからいやになる。
日本と違ってクーラーが普及していないおかげか、夜、いや朝になると気温が下がるからまだましなのだが、午後の気温の下がり方が遅いのが辛い。少学校だったか、中学校だったかの理科の授業で、日中の気温の変化について勉強して、実際に気温を測ったような記憶もあるけど、特別な事情がない限り、午後二時ごろが一番気温が高くなるということを知った。太陽の熱が伝わる効率は、南中する時間、つまり正午ごろが一番高いけれども。熱の蓄積の関係で二時ごろのほうが気温が高くなるということだったかな。
日本でも都市部ではクーラーの廃熱の関係で、必ずしも二時ごろから気温が下がるということもなくなっているようだが、チェコでは二時ごろに気温が下がり始めるのは夕立が来たときぐらいである。日が出ている間は気温が上がり続けているんじゃないかといいたくもなるのだが、気温が一番高いのは三時か四時ごろと言うことが多いだろうか。これが意外に辛いのである。
朝は弱いので午前中の涼しい時間に運動なんてことはしたくない。だからといって夕方涼しくなるのを待っているとすぐに夕食の時間になって日が暮れていく。かくて我が運動不足は解消されることなく、体調不良とも言い切れない、すっきりしない気分が続く。考えてみれば、夏時間がなければ、一時間ずれるわけだから、夕方が同じ時間でも涼しくなるはずだ。夏時間が廃止される際には、冬時間と夏時間のどちらかに統一されることになるらしいが、できれば冬時間にしてほしいと思う。
そしてもう一つ、最近悩まされているのが、蚊の多さである。雨が多かったのもよくないのだろう。寝ている間だけでなく、あちこち食われて痒くて仕方がない。ニュースではどこかの池の多い地方で蚊が大量発生していて、サイクリング中に停止すると大変なことになるから、一定以上のスピードで走り抜けなければならないなんてことを言っていた。
今日は、久しぶりに夕立が来て、外はわりと早い時間に気温が下がって多少すごしやすくなった。屋根裏部屋のうちは、雨が降っていると窓が開けられないから痛し痒しではあるのだけど、天気予報では明日は気温が例年並み、つまりは涼しい一日になると言っているから、涼しい夏がもどってくることを、いやとっとと秋が来ることを願っておこう。
2020年8月15日14時。
昨日の雨は、オロモウツではそれほどでもなかったのだが、近くの村では大雨になって、ホップの畑に大きな被害が出たという。実はオロモウツ地方は、北ボヘミアのジャテツ周辺と並ぶ、チェコ国内のホップ産地なのである。ただし、この辺のホップがチェコのビール生産に使われているかどうかはよくわからない。ジャテツのいわゆるザーツホップはほとんど日本に輸出されているという話もあるしね。8月15日追記。