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2017年08月07日
四戦全敗前半(八月四日)
今週はチェコのサッカーにとって最悪の一週間だった。いや正確には、水曜日と木曜日が最悪の二日間だったのだ。もちろんサッカーのチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの予選についての話である。
スラビア・プラハは、ホームで1−0で勝った後、ベラルーシの第二戦に挑んだ。ボリソフまでの移動が大変で、首都のミンスクで一泊した後、試合当日の午後になって到着したというニュースもあった。中継したのはまた有料チャンネルのO2スポーツで、無料のチャンネルでは最初の10分弱しか見られなかった。
それなのに、スラビアの最初の失点を見てしまったのは、運がよかったというべきなのかどうなのか。相手陣内でボールを失うミスから、ミスが三連発、最後は無駄にエリア外に飛び出したキーパーのラシュトゥーフカがボールに触れず、頭の上を越されて失点。前途多難を思わせる出だしだった。これが、水曜日の午後7時5分過ぎのことだった。
その後は、チェコテレビの7時のニュースにチャンネルを替えたのだが、スポーツニュースでスラビアが前半終了間際にシュコダのヘディングシュートで同点に追いついたというニュースが流れた。これでボリソフはあと2点取らなければならなくなったわけで、スラビアの勝ち抜けは決まったようなものだと思った。これが7時50分ごろのこと。
8時過ぎからプルゼニュと、名称使用権をめぐる争いで、伝統的なステアウアの名前が使えなくなって改名したというFCSBの試合の中継が始まったので、テレテキストで確認したら、後半開始早々に失点して、あと1点取られたらスラビアが敗退するという状況に追い込まれていた。この後は、何とか失点しないように守るので精一杯だったらしい。ひどい後半だったと今日のニュースで振り返っていたのは、フシュバウエルだったかな。
それでも、この試合は負けてしまったが、いわゆるアウェーゴールの差でスラビアが勝ち進むことになったのだから、まだいいのである。クラブチームのヨーロッパのカップ戦における戦績を基にした国別ランキングのポイントが入らなかったのは痛いけれども、次の予選四回戦も勝ち抜いて本選に出場できれば、試合の勝敗でもらえるポイントとは、別に4ポイント加算されるのだから。四回戦の相手は、キプロスのアポエル・ニコシアとかいうチーム。これなら何とかなりそうだけど、格下のチーム相手に敗退を繰り返してきたのがスラビアなので油断大敵である。
問題はプルゼニュである。相手はチェコのチームにとっては相性が悪いルーマニアのチームである。ブカレストでの初戦は2−2で引き分け、勝てば勝ち抜けとはいえ、去年もホームで負けて敗退した記憶がある。
試合開始早々はプルゼニュのペースだった。いくつもチャンスを作ってすぐに点が取れそうな雰囲気だったのだが、相手のキーパーが当たっていたのもあって得点をあげることができなかった。それが試合を決めたといってもいい。FCSBのほうは、ほとんど最初のチャンス、ペナルティエリアのちょっと外で得たフリーキックから直接ゴールを決めた。前の試合でも同じような失点をしたのだから、対策をとれよと思ってしまった。
後半に入って70分ぐらいだっただろうか、クルメンチークがお腹で押し込んで同点。そのまま試合を終わらせることができていれば、勝ち抜けだったのに、そこからプルゼニュは一気に崩壊した。わずか8分の間に3失点なんて、いくら守備がゆるいプルゼニュでも滅多にあることではない。最後は、クルメンチークが相手の執拗なファウルにキレて退場になり、望みは完全に消えてしまった。
クルメンチークは、審判のほうを見もしないで、どうせ退場にするんだろというような態度で、あまり感心できたものではなかったが、それには伏線がある。この試合の審判が、ハンドボールの中東の笛のようにあからさまにプルゼニュに不利な笛を吹いたというわけではないのだが、肝心な場面での微妙な判定はすべてと言っていいほどプルゼニュのファウルにされていた。ルーマニアの選手のバルカンのハンドボール選手のような大げさにファウルされたことをアピールするプレーに、引きずられた面もあったのだろうけど、見ていて、その後のスローでの再生を見てもそりゃねえよという判定が多かった。そんなことでもなければ、プルゼニュが4−5とかならともかく、1−4なんてスコアで負けるわけがないのである。
これでプルゼニュは、ヨーロッパリーグの予選四回戦に回ることになったのだが、得点源のクルメンチークの出場停止は確実である。この二試合を通じて警告をもらった選手が多かったのも不安材料である。対戦相手はこちらもキプロスのラルナカ。去年までキプロスにいたペクハルトがプレーしていたチームかな。
一回で終わるはずだったのに、長くなったので以下次回。
8月4日22時。