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2021年04月05日
暑さ寒さも(四月二日)
職場に入るのに感染していないことを証明する検査結果を求められるようになったことで、在宅勤務に切り替えたことで、外に出る機会がめっきり減った。人間というのは、と一般化するのは不適切かもしれないが、えてして楽なほうに流れようとするもので、外に出られない理由ができてしまえば、出なくなってしまうものだ。
去年と同様、チェコに住まわせてもらっている身としては、規制を意図的に破るなんてことはしづらいので、外出するためだけに外出するというのはしたくない。散歩や運動のための外出は禁止はされていないのだが、推奨されているようでもないし、外出が許可される特別な理由に含まれると解釈していいのか難しいところである。という言い訳で、散歩や運動のための外出を避けているのだけど、それでは去年以上の引きこもりになってしまう。
去年のこの時期、規制の緩和が始まるまでは、せいぜいゴミがたまったときに捨てに行くぐらいだったのだが、それを完全に再現するのは避けたいので、外出する理由を作ることにした。買い物である。在宅勤務になってコーヒーの消費量が増えているため、普段なら二週間に一回でいい、コーヒーの購入が毎週必要になる。それで、先月半ばの在宅勤務以降以来、毎週一回は、街中まで出るという「運動」を行えている。
去年は、在宅での仕事の強要がそこまで強くはなかったから、たまに必要なときには職場に出てスキャンとかしていたのだったかな。ただ、回数で言うと、コーヒー以外の買い物にも出ることのある今年のほうが多い。この前も、歯磨き粉とかフィルターとか買いに行ったし、とにかく一回の外出では一つの店にしか行かないようにして、外出の回数を増やしている。
それでも、外に出ない日のほうが多いのだけど、たまに出て思うのは、部屋の中では外の気温、寒さ、暖かさはわからないということで、着る物間違えて寒さに震えたり、汗まみれになったりすることがないのは在宅勤務の利点だなあなんてことを考える。ごみ捨てならすぐ終わるから間違えたままでも問題ないし、何時までという時間の制約のない買い物なら、間違えたら一度戻って着替えることができる。
というのも、この冬から春になる時期のチェコの天候は非常に不安定で、気温が上がる日と、下がる日が、何日かごとに繰り返し訪れる。日本の三寒四温というのは、じつは日本ではなく朝鮮半島北部の春のはじめの様子を表したものだとも言うけれども、チェコの場合には、三と四に入る数字が一定ではなく、一のこともあれば、十以上のこともあるという極端さである。
さらに極端なのは、上がり下がりの幅で、天気予報で見る限り今年は例年以上に大きいようだ。三月末には、暖かくなって、最高気温が25度に迫る、場所によっては越えて夏日になるという暖かさが何日か続き、これで完全に冬の寒さとはおさらばだと喜んだのだけど、イースターの直前になって寒の戻りがあった。最低気温はマイナスまで落ち、最高気温も十度を超えないという二十度ちかくの気温の低下で、平地でも雪がちらついていた。この寒さがイースター明けぐらいまで続くらしい。
それで思い出したのがこちらに着た一年目のイースターの前後のことで、今よりも厳しい冬を越えて暖かくなり始めて春が来たと大喜びしていたら、イースターの直前になって大雪に見舞われたのだった。あのときは外を出歩く生活をしていたから冬の再来に絶望的な気分になったものだが、今年は外に出ないから実害はない。とはいえ、この時期の気温の変化対策として買った薄手のコートの活躍する機会がないのはちょっと残念。
ところで、日本では暑さ寒さも彼岸までなんて言い方をするのだけど、チェコなら寒さもイースターまでと言えそうな気がしてきた。イースターの後に寒さが戻ってきたとしても、それは春の寒さでオロモウツ辺りならマイナスになることはないし、雪が降ることもほとんどない。ちゃんと統計を取っているわけでもなく、単なる思い付きに過ぎないのだけど、これが最後の寒さだと思えれば、気持ちも楽になる。これで、またひとつ寒さに強くなれるのか?
2021年4月3日24時。
2021年03月19日
久しぶりに街へ(三月十六日)
政府の決定で始まった企業や役所などで仕事をする人たちに対する定期検査の義務化は、うちのの職場でも導入され、先週の木曜だったか金曜だったかに受けに出かけて、連絡が来ないから陰性だったようだと言っていた。これからは毎週一回検査を受けることになるようだ。こちらは検査を受けに行くのが面倒だという理由で、在宅勤務に切り替えたわけだが、自宅で仕事をしていると外に出てはいけないような気がして来て、先週の火曜日に職場に必要なものを取りに行って以来、外にまったく出なかった。
さすがにこれはちょっとまずかろうということで、運動不足も感じ始めていたし、たまったプラスチックゴミを捨てに行くついでに、残り少なくなったコーヒーを買いにコドーまで足を伸ばすことにした。買い物に行くのでレスピレーターは必須である。ただ直接つけると不快感があるので、先ず布のマスクをつけてその上にレスピレーターを重ねた。このつけ方が禁止されている可能性もなくはないけど、外から見ただけではわからないから、警察に止められることもあるまい。
テレジア門の近くの横断歩道を渡って旧市街に入ったのだが、入り口となる通りのところにパトカーが止まっていて、街に入る人がマスクをしているかどうかチェックしているようだった。街を歩いている人の数は、先週と比べるとずっと減ったような印象で、マスクをしている人の割合も高かったように思う。この一週間の警察の仕事の成果といっていいのだろうか。人出が減ったのは職場での検査のわずらわしさに、在宅勤務に移行した人が多いからに違いない。
コドーの前に薬屋によって歯磨き粉を購入。意外なことにこちらが店に入るまで客は一人もいなかった。暇そうにしていた店員がどの歯磨き粉がいいかの説明までしてくれた。支払いの際に仕事の話になって、オンラインになって云々と言ったら、それでも仕事が続けられるだけましだよと返された。小売業界では廃業や、従業員の解雇が進んでいるから、他人事ではないのだろう。
コドーに向かう通りでも、開店して一年ほどにしかならないペット用品のお店が廃業したのか、店内が空っぽになっていたし、靴屋だったところが、改装中かと思ったら、中身がマスク屋に変わっていた。まだ営業は開始されたいないけど、外から箱入りのレスピレーターが山積みになっているのが見える。確認していないけれども、最近国内の生産量が、台湾から贈られた全自動のマスク生産機械のおかげもあって急激に増えているらしいから、一時品薄になっていたチェコ製のものが買える可能性はある。
去年の春は何とか生き延びたお店も、流石に一年も営業禁止が続くと体力が持たずに倒産廃業となるところが多いのだろう。去年の初めに夢が叶ってようやく開業にこぎつけて喜んでいた人が、すぐに営業禁止を命じられて絶望的な状態に陥ったなんて話も聞くし、政府の規制のせいで仕事を失い貧困に堕ちていく人は少なくない。そして最初の約束とは裏腹に政府からの支援は不十分なものに終わっている。
この感染対策に関しても、もう少し全体的な視点から語れる人がいるといいのだけど、大半は、疫学者が医療崩壊を防ぎ死者を減らすためには全てを閉鎖しなければならないというか、経済の専門家がこのままでは経済が死ぬと主張するかである。社会が支払うべきコストとして、学校で勉強できない生徒、学生たちの未来と、感染しなかった場合に伸びていたはずの人々の寿命、中小企業の寿命、国が抱える赤字の山、どれが最もふさわしいのか、誰か具体的に計算して説明してくれないものかね。
その意味で、フランス政府が学校の閉鎖だけは頑として拒否しているのは、見識のある政策だと感心する。子供たちの教育を至上のものとして、一見反論の仕様のない、命以上に大切なものはないという考えに、屈さないだけの強さがある。命が大切だというのはそのとおりだとしても、誰の命なのかというのをはっきりさせないと意味はないと思うのだけどね。現状では、感染症で亡くなる人の命の重さと、それ以外の死因で亡くなる人の命の重さに違いがありすぎる。政府の仕事は、ピンポイントで現在の特定の病気の死者を減らすことではなくて、総計での死者を減らすことだと思うのだけど。できれば現在だけではなく将来も見通した上でさ。なんてことを、街を歩きながら考えた。
2021年3月17日24時。
2021年03月11日
ひきこもり生活再び(三月八日)
三月の初めに、チェコ政府が企業に対して従業員の感染検査を義務付けてからも、うちの職場では、うちは対象外だとして、検査はしないと言っていたのだが、今日になって検査義務の対象になっていたから、やはり検査を行うという連絡が来た。期日までに検査を受けないと職場の建物に入れなくなるらしく、以後は週に一回の検査が義務付けられるようだ。
これが、政府が目論んでいた簡易検査キットで自分で検査するというタイプの検査なら、面倒くさいと思いつつ検査をしていただろう。しかしうちの職場では、場所はまだ決まっていないけど、検査会場に出向いて検査すると言っていて、正直そこまでして職場での仕事にこだわりたいとは思えないのである。
仕事は職場でするほうがオンとオフのメリハリが着いて効率がいいし、ネットの接続も安定しているのでオンラインでの会議なども問題は少なくなる。今日は建物全体のネットがダウンしてオンラインの会議のためにあわてて自宅に戻ったけれども、こんなのは例外である。だけど、わざわざ検査を受けに出かけるぐらいなら、多少の不便は我慢して、いわゆるホームオフィスにしてしまったほうがましである。
そもそも、外出を減らして自宅から仕事をするように求められているのは、他人との接触を極力減らすためである。その点、現在の職場での仕事は、広い部屋の中に一人だけで仕事をしており、せいぜいトイレや水を汲みに部屋を出るときに廊下でまれに同僚とすれ違うぐらいで、他人との接触はほとんど発生しない。建物の受付のおばちゃんと話すこともあるけど、あっちはガラスで仕切られたブースの中にいるから、もちろんお互いレスピレーターもつけているし、感染につながるような接触にはならない。
それが、どこになるかはわからないけど検査会場まで出かけるとなると、他人との接触を極力減らすために予約制にするとは言っているけれども、ゼロになることはありえないし、毎日職場まで行って一人で仕事をして帰るまでの間の接触よりはるかに多くなることは明らかである。去年の今頃、日本である漠然とした不安に駆られた人たちが検査を求めて検査機関に殺到したのと同じで、本末転倒じゃないかと思ってしまう。
そういえば、職場に出ている従業員に一日一枚のFFP2レベル以上のマスクを支給するというのも企業に義務付けられたはずなのだけど、うちの職場ではまだ実行されていない。建物の受付で配布を始めるとかアナウンスだけはあったけど、チェコの政府と同じで現時点では約束だけで、このままだと働いている人たちの信頼を失うぞ。選挙なんかないから支持を失っても気にも留めないのだろうけどさ。
職場においてある仕事用の資料や、職場のPCにしか保存していないやりかけのファイルなんかを取りに行かなければならないから、明日はまだ職場に出るとして、明後日から引きこもり生活を再開しよう。去年の運動不足は堪えたから、毎日ちょっとだけ散歩に出るようにしようか。散歩で外を歩くだけなら、FFP2のマスクじゃなくてもいいはずだから、知り合いが置いて帰った外科用マスクっぽく見えるのを使ってみようかな。
自分自身が感染することには特に抵抗はないのだが、症状が出て陽性と判定されて、自宅隔離を共用されたり、入院させられるような事態はできれば避けたい。今の生活で感染したりさせたりする可能性はほとんどないとは思うけれども、精度が高い検査でも一定数出るとされる誤判定で陽性なんてことになったら、面倒くさいことになるから、検査は避けて自宅での仕事にシフトしたほうがいいよな。全く政府も面倒なことを始めたものである。
2021年3月9日9時30分。
2021年03月04日
弥生来れり(三月朔日)
気が付けば今年も二月が終わり、弥生三月が始まっていた。チェコ的な感覚で言うと春っぽい気温の高めの日が何日か続いているが、日本人の感覚では冬の気温だし、今週末にはまた寒くなりそうだから春が来たとは言いたくない。春も近づく晩冬だというのは認めてもいいけれども、まだまだコートは手放せない。
今年の最初の二月も、さまざまな意味不明の規制にさいなまれたわけで、この一年もろくな年になりそうにない。老齢に近づく人間ですらそんなことを考えてしまうのだから、本来ならば希望にあふれているはずの若い人たちが絶望のあまりやけくそになってしまうのもわからなくはない。何もしなくても贅沢な暮らしを続けられる老人の命を守るために、若い人たちの権利、特に教育を受ける権利が阻害され、仕事もなく貧困に落ちていくような規制を導入するのは正しいとは思えない。最悪なのは日本のマスゴミが作り出した、若者のせいで感染の拡大が止まらないという誤ったイメージだろうけどさ。
それで、この、せっかく春も近づく三月になったというのに、追い詰められた気分を払うにはどうしたらいいのだろうと考えた。思い出したのは、平安時代の貴族たちが、年々歳々、歳々年々、年中行事を滞りなく挙行することで、新しい年でありながらこれまでと変わらない、つまりは平穏な年を送ることを祈念していたことを思い出した。もちろん平安時代にも道長の権力掌握につながった長徳元年(995)の疫病などさまざまな災害に襲われているけれども、それは怠慢な公卿が多くて儀式がまともに行なわれなかったからに違いない。
医療技術自体も、医療制度も発展した現在ならともかく、すべてが未熟だった平安時代であれば、疫病も天災と呼んでいいものだっただろう。だから、発生した場合の対策としても各地の神社に奉幣したり、寺でお経の転読をしたりすることになったはずだ。奉幣使として遣わす貴族が病気や穢れで行けなくなったなんてこともあったに違いない。長徳元年だと公卿がばたばた亡くなっていたから、誰を遣わすか、どこで何をさせるかを決めるのも大変だっただろう。
何かまた枕の置き方に失敗した気もするけれども、平安時代には三月にどんな年中行事が行われていたのだろうかという話にしたかったのである。年中行事について調べるとなると『西宮記』を使うことが多いのだが、小野宮流の人間としては、儀式を行なうなら公任の『北山抄』か実資の『小野宮年中行事』に準拠するべきであろう。
古記録を読んでいた大学時代から、『北山抄』の存在は知っていたのだけど、手に取りやすい形で刊行されたものがなく、読んだことはなかった。それが二、三年前に、国会図書館のデジタルライブラリーで、古い叢書に収録されて刊行されたものがネット上で後悔されているのに気づいて、全ページPDF化して入手したのだけど、まだ手をつけていない。公任の漢文って読みづらそうだという先入観があるのも手を出すのをためらっている理由のひとつである。
一方実資の『小野宮年中行事』は、「群書類従」、いや続か、続々がついたかもしれないけれども、「群書」のシリーズに入っているから、手に入れやすく、値段もそれほど高くなかったことから、岩波が大日本古記録の『小右記』を予約再販する前には購入して読み進めていた。あまり売れそうにない本を絶版にせず、手ごろな価格で販売してくれる出版社の続群書類従完成会には感謝の言葉しかないのだけど、残念ながらすでに倒産してしまった。岩波が生き残っているのはあこぎな商売しているからだよなあと恨み言がこぼれてしまう。
とまれ、日本を離れる際に処分せずにチェコまで持ってきた『小野宮年中行事』で平安貴族はどんな儀式を三月に行っていたのか確認してみようと思いついたのだけど、例によって長くなったので本題は稿を改める。
2021年3月2日24時。
2021年02月23日
言い訳(自二月十九日至廿一日)
この週末、新たな投稿をしなかったのは、半ば意図的ではあるが、同時に偶然の産物でもある。意図的というのは、年初に今年は「何がなんでも毎日投稿するのはやめよう」と考えたことによるもので、偶然というのは、それがたまたまこの時期、二月の中旬に発生したということである。これまでは、名目上の日付と実際に投稿する日の差が二日あることを利用して、何も書けない日が一日あっても何とかごまかしてきたのだが、ついに自転車操業が破綻した。
発端は、金曜日の夕方から頭痛めいたものを感じ始めたことにある。今振り返って考えればその原因は、午後二杯目のコーヒーを飲み損ねたことにあるのだが、夕方、夕食後の時点でパラレン(チェコで最も一般的な頭痛薬)を飲んでおけば問題なかったはずなのだが、頭痛程度で薬を飲むという発想になかなか至らないのである。頭痛ぐらい寝れば治るというのが九州の田舎ものの考え方である。バファリンなんか存在は知っていても飲んだことなかったもんなあ。
その後だんだん頭痛がひどくなっていく中、すでに書き上げていた水曜日付けの記事は投稿したものの、木曜日付けのものは書き上げないままに寝てしまった。その前に、体を温めればよくなるかもと考えて、シャワーをあびたのもよくなかったかもしれない。体調が悪いときには風呂には入らないというのも我が田舎時代以来のやり方である。チェコに来てからは、体が冷えすぎての体調不良がシャワーで改善されることがあるので、絶対に守っているわけではないけど。
横になってからも頭痛は消えず、やがて嘔吐に至った。これも、日本にいたときにはあまりなかったパターンで、吐き気がしても我慢して寝ていれば何とかなったものだが、最近は頭痛から吐き気を感じるようになった場合には、吐いてしまうことにしている。何だかんだでそのほうが、早く楽になるのである。この夜も、何度か嘔吐した後、頭痛の中で眠りにつけた。吐き気の中で眠るのとどちらがマシかは微妙だけど、こちらのほうがはやく眠れるような気がする。
翌土曜日の朝も、完全には頭痛は消えず、コーヒーを飲むのをやめてパラレンを飲んだ。クリスマス前後の休暇の期間だったら長引くのを覚悟で薬無しで済ませたのだろうが、月曜日までには体調を戻さなければならないのである。その甲斐あって頭痛は消え、ちょっと眠くて何もしたくなくなるという問題はあったけど、セットトップボックスで録画した演劇の動画ファイルのMP4への変換をさせている間は、PCが使えないという言い訳で、午前中は寝て過ごした。
午後からは、頭痛も消えて、無理をすれば文章はかけなくもない状態まで快復したのだが、完全に本調子に戻ったというわけではなく、無理はしないことを選んだ。去年までの毎日書くことを強迫観念的に自分に課していた時期だったら、頑張って何かかにか書いたのだろうけど、今年はそこにこだわらないことにしたわけだし。
日曜日には、土曜日の多少の不調もほぼ消え、無理はしなくても文章はかけそうだったのだが、頭の回転はまだ快復しておらず、それにどうせ休むなら週末二日とも休んでしまったほうがましだという考えも浮かんだので、お休みすることにした。そして、この言い訳の文章を月曜日になって書いているわけである。今もまだ、すらすら文章が出てくるなんてことはないのだけど、何とかここまで書けた。
もう、どうやって終わらせていいかわからなくなったから、これにてお仕舞い。明日は、先週の木曜日付けの、あの比較つもりだった文章を仕上げて投稿する予定。いや予定では今日書き上げるはずだったのだけど、力尽きそうである。
2021年2月22日23時。
2021年02月20日
またまたお買い物(二月十七日)
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電気髭剃りを買い替えようと最初に思ったのはいつのことだっただろうか。十年以上前に購入した電気髭剃りは、すでに網状の外刃に欠けができて、髭をそるたびに皮膚を傷つけて血が出るようになって久しかったのだが、T字型のカミソリで剃っていたころもよくあることだったから、これまで先送りしてしまったのである。
この前、DATARTのネット上で注文と支払いを済ませて、お店で受け取るだけというシステムを試したときに、店内であれこれ悩む必要がない快適さに気づいて、ついでに髭剃りも買ってしまえと決意したのだった。銀行のインターネットバンキングで、髭剃りなどの自分の体に使う電気製品に使える割引クーポンがもらえていたのも、その決断を後押しした。
買い物は下手なので、靴なんかを買う際でも、ネット上で目星をつけて買いに行っても、いざ店の中で現物を見ると、買うべきか悩み始めて結局買わずに済ませてしまうということが多い。悩んだ挙句に違うものを買ってしまうこともある。でも、今のDATARTのシステムなら、ネット上で悩むだけ悩んで買うものを決めてしまえば、もう店内で悩む余地はない。営業が完全に再開されてからもこのシステム続けてくれないかなあ。
前回、チェコに来て初めて電気髭剃りを買ったときも、パナソニックの往復式と呼ばれるのと、フィリップスの回転式とで悩んで、お店の人の話をいろいろ聞いた挙句に日本のブランドということでパナソニックを選んだのだが、今回も同じように悩んだ。電気髭剃りを買うのに悩まなかったのは、日本で最初に買ったブラウンのやつぐらいである。あのときは旅行に持って行くことが目的だったので携帯性の良さだけで選んだのだった。
もともと、そんなに念入りに髭を剃るタイプでもないので、そこそこ剃れればいいから、こだわることなく適当に「これにする」、で決めてしまえばいいのだろうけど、貧乏性なもので1000コルナを越えるような買い物には慎重になってしまう。おまけに、パナソニックとフィリップスの、このぐらいでいいかなと目を付けた商品の値段が全く同じだった。パナソニックは値下げ前の値段で、フィリップスの方は値下げされた後の値段でどちらも1500コルナ。そして、パナソニックはシャントフカの店に在庫があってすぐに手に入るけれども、フィリップスは在庫がなく翌日午後以降の受け取りになると表示されていた。
今まで回転式の髭剃りは使ったことがないのでフィリップスを使ってみたいという気もなくはなかった。日本のネット上での解説では、肌が弱い人向けには回転式がいいなんてことが書いてあるのに、チェコでは逆に回転式は肌に優しくないから肌が弱い人は使わないほうがいいなんて言われているのである。どちらが正しいのか試してみたくもなるじゃないか。
どちらにも選びたくなる理由がある中、そろそろ決めようかと、寝ぼけた頭でDATARTのページを見たら、パナソニックの値段が下がっていた。これはもうこれを買えということだなということで、条件反射的に注文して支払いまで済ませていた。それが9時ごろのことで、15分ぐらいには、準備ができたから取りに来いというSMSが届いた。
シャントフカは、二週間前と比べて、営業していない店の数は変わらない感じだったが、織田シャッターの内側に電気がついている店は増えているような気がした。受け取り窓口というだけではなく、非常事態宣言が終了することを見越して始めた、営業再開の準備を継続しているのだろうと考えておく。ハブリーチェクマルチ大臣が突然来週の月曜日から小売店の営業再開を許可するように政府に提案すると言い出したことでもあるし。
買ってきた新しい髭剃りは、以前のものよりはるかに軽く使い勝手もよかった。これなら、毎日は面倒くさいけど、二日に一回ぐらいなら継続して髭剃りできるかもしれない。最近は特にマスクをしていて無精ひげが隠れることをいいことに、髭剃りの頻度が下がっていたから、これを機に回数を増やすことにしよう。帰宅直後の手洗いうがいが丁寧になったし、髭を頻繁に剃るようになりそうだし、以前よりちょっとだけ清潔な生活になるかもしれない。これもまた、ありがたい中国のおかげである。ちくしょう。
電気髭剃りを買い替えようと最初に思ったのはいつのことだっただろうか。十年以上前に購入した電気髭剃りは、すでに網状の外刃に欠けができて、髭をそるたびに皮膚を傷つけて血が出るようになって久しかったのだが、T字型のカミソリで剃っていたころもよくあることだったから、これまで先送りしてしまったのである。
この前、DATARTのネット上で注文と支払いを済ませて、お店で受け取るだけというシステムを試したときに、店内であれこれ悩む必要がない快適さに気づいて、ついでに髭剃りも買ってしまえと決意したのだった。銀行のインターネットバンキングで、髭剃りなどの自分の体に使う電気製品に使える割引クーポンがもらえていたのも、その決断を後押しした。
買い物は下手なので、靴なんかを買う際でも、ネット上で目星をつけて買いに行っても、いざ店の中で現物を見ると、買うべきか悩み始めて結局買わずに済ませてしまうということが多い。悩んだ挙句に違うものを買ってしまうこともある。でも、今のDATARTのシステムなら、ネット上で悩むだけ悩んで買うものを決めてしまえば、もう店内で悩む余地はない。営業が完全に再開されてからもこのシステム続けてくれないかなあ。
前回、チェコに来て初めて電気髭剃りを買ったときも、パナソニックの往復式と呼ばれるのと、フィリップスの回転式とで悩んで、お店の人の話をいろいろ聞いた挙句に日本のブランドということでパナソニックを選んだのだが、今回も同じように悩んだ。電気髭剃りを買うのに悩まなかったのは、日本で最初に買ったブラウンのやつぐらいである。あのときは旅行に持って行くことが目的だったので携帯性の良さだけで選んだのだった。
もともと、そんなに念入りに髭を剃るタイプでもないので、そこそこ剃れればいいから、こだわることなく適当に「これにする」、で決めてしまえばいいのだろうけど、貧乏性なもので1000コルナを越えるような買い物には慎重になってしまう。おまけに、パナソニックとフィリップスの、このぐらいでいいかなと目を付けた商品の値段が全く同じだった。パナソニックは値下げ前の値段で、フィリップスの方は値下げされた後の値段でどちらも1500コルナ。そして、パナソニックはシャントフカの店に在庫があってすぐに手に入るけれども、フィリップスは在庫がなく翌日午後以降の受け取りになると表示されていた。
今まで回転式の髭剃りは使ったことがないのでフィリップスを使ってみたいという気もなくはなかった。日本のネット上での解説では、肌が弱い人向けには回転式がいいなんてことが書いてあるのに、チェコでは逆に回転式は肌に優しくないから肌が弱い人は使わないほうがいいなんて言われているのである。どちらが正しいのか試してみたくもなるじゃないか。
どちらにも選びたくなる理由がある中、そろそろ決めようかと、寝ぼけた頭でDATARTのページを見たら、パナソニックの値段が下がっていた。これはもうこれを買えということだなということで、条件反射的に注文して支払いまで済ませていた。それが9時ごろのことで、15分ぐらいには、準備ができたから取りに来いというSMSが届いた。
シャントフカは、二週間前と比べて、営業していない店の数は変わらない感じだったが、織田シャッターの内側に電気がついている店は増えているような気がした。受け取り窓口というだけではなく、非常事態宣言が終了することを見越して始めた、営業再開の準備を継続しているのだろうと考えておく。ハブリーチェクマルチ大臣が突然来週の月曜日から小売店の営業再開を許可するように政府に提案すると言い出したことでもあるし。
買ってきた新しい髭剃りは、以前のものよりはるかに軽く使い勝手もよかった。これなら、毎日は面倒くさいけど、二日に一回ぐらいなら継続して髭剃りできるかもしれない。最近は特にマスクをしていて無精ひげが隠れることをいいことに、髭剃りの頻度が下がっていたから、これを機に回数を増やすことにしよう。帰宅直後の手洗いうがいが丁寧になったし、髭を頻繁に剃るようになりそうだし、以前よりちょっとだけ清潔な生活になるかもしれない。これもまた、ありがたい中国のおかげである。ちくしょう。
2021年2月18日20時30分。
2021年02月15日
寒波襲来(二月十二日)
我が故郷の九州では、一年のうち一番暑いのは夏至から一ヶ月ほど過ぎた八月の前半、一番寒いのは冬至から一ヶ月ほど過ぎた二月の前半と相場が決まっていた。これは、一日のうちで一番気温が高くなるのが、太陽が南中する十二時ではなく、午後二時ごろになるのと同じで、地表への熱の蓄積がうんたらかんたらと小学校か中学校の理科の授業で習った記憶があった。その後生活の拠点となった東京周辺でもそれほど大きな違いはなかったから、世界中、熱帯を除く北半球であれば、同じような気温の変化をするものだと考えていた。
その常識だと思っていた考えが常識ではなかったことを知ったのはこちらに来てからのことだった。一年のうちで一番暑い時期、寒い時期は毎年全く同じというわけではなかったが、暑いのが五月から六月、寒いのは十二月から一月というのが、こちらに来た当初は一番多かった記憶がある。暑いのは長続きせず、数日単位で暑くなったり涼しくなったりすることもあったから、実際どの時期が一番暑かったかは判然としないことも多かったのだが、寒いほうは逆に長く続きすぎて泣きそうだった。社会の地理の気候の授業で勉強したことを覚えていれば、驚くこともなかったのかもしれないが、体にしみこんだ感覚というのは、知識だけで修正できるものではない。
一日のうちの一番暑い時間帯も、日本の最低気温が夜明け前の太陽が出る前の時間帯に記録されるのが多いのと同様に、日没も近くなった夕方に記録されることが多かった。九州でも西日が強くて暑いというのはあったけどさ。冬場の寒いほうは、夜が明けてから気温が下がり日中のほうが、夜間よりも気温が低い日も多くて、常識を破壊されてしまった。山の上のほうが低地よりも気温が高くなるインベルゼなんて現象には、最初のうちは理解が全く付いていかず、こちらのチェコ語の理解力が足りないせいで誤解していると思い込んでいた可能性もある。
長々とここまで書いてきたのは、今年の冬は、こちらの日本的、九州的な常識どおりに、二月になって気温が急激に低下したということを書くための枕だった。例によって迷走してつながりが見えにくくなっているのだけどさ。十二月、一月の下旬ぐらいまで、ここ数年の例に倣ってそれほど気温が下がらず、最近にしては雪や雨の降水量が多いかなぐらいの印象で、このまま春が来ると期待していた。気温が下がらなかったとは言っても、最低気温はマイナスにはなっていた。
それが、二月になって、気温が下がり、最低気温はマイナス10度に迫り、最高気温もマイナスから上がらないという日々が始まった。雪が降る日も増えて、正直外に出るのが億劫なのだが、頑張って毎日職場には出るようにしている。引越しに際して一度自宅に非難させたものを少しずつ運んでいるし、自宅で仕事ができなくないとはいえ、あのごみ捨て以外は外に出なかった引きこもり生活を繰り返したいとは思わない。
悔しいのは、その日本では経験したことのなかった寒さがあまり気にならなくなっていることで、気温がもう少し高かった時期のほうが、寒い寒いと大騒ぎをしていたような気もする。引越しで職場が近くなったおかげで、寒さの中を歩く距離が短くなったのも、寒さが気にならない原因かもしれない。最後まで気分は反対だったから、認めたくはないのだけど、早足で歩いても職場に着くまでに汗まみれにならないと言う意味でもありがたい。
これもあまり認めたくはないのだが、マスクも防寒に役立っている。例年であれば気温がマイナスに下がるとマフラーの使用を考えるのだが、これがうまく行かないことが多い。何せ日本では全く縁のなかった物だけに、上着の中に入れるのがいいのか外側に巻くのがいいのかよくわからず、締めすぎて途中で自ら緩めたり、逆に緩すぎて解けてしまったりとあまり防寒具として役に立たないのである。地面に落としてしまうこともままあるし。それがマスクのおかげで口の周辺が覆われているから、わざわざマフラーをする必要がない。
それでも、今年一番のこの寒さを我慢というほどのこともなく、乗り越えられそうなのは、こちらの体に染み付いたタイミング、つまりは二月の初めの冷え込みだったからじゃないかと思う。それに最高気温がマイナスとはいえ、午後の早い時間帯に来るのもありがたい。チェコに来てから廿年近く、その前東京近辺に十年ほど住んでいたけれども、故郷である九州で培った季節感や常識というものはなかなか消えないものである。いや、単なる思い込みの可能性もあるんだけどさ。
2021年2月13日24時30分。
2021年02月09日
買い物のついでに(二月六日)
久しぶりに入ったシャントフカは、秋の規制が一番厳しかった時期とは違って、立ち入り禁止ゾーンは設けられていなかったが、営業禁止令に引っかかって営業していない店が多かった。一時はネット上で購入した商品の受け取り窓口としては機能している店舗も結構あったのだが、今回はピエトロ・フィリッピも含めて、窓口営業さえもしていない完全閉鎖の店が増えているような印象をもっった。
ピエトロ・フィリッピに関しては、一月初めに、資金切れで従業員に対して給料が出せないから雇用契約破棄の手続きをするように指示を出したというニュースがあった。春の規制が厳しかった時期にはオーナーがしばしばニュースに登場して、窮状を述べていたけど売り上げのない状態での家賃負担が限界にきたということだろうか。家賃の高そうな各地のショッピングセンターに出店していたし、規模の割りに店の数が多すぎるという印象もあったしなあ。
これで、OPプロスチェヨフに続いて、ひいきにしてワードロープの中心にすえたお店が消えることになりそうだ。おっちゃんの店は今のところ営業をやめるなんて表示は出ていないけど、もともとアウトドアスポーツのブランドが中心の店だから、フォーマルよりのものはほとんどないんだよなあ。一番いいのは、ピエトロ・フィリッピが立ち直って、オンラインショップだけでも復活してくれることだけど、どうなるんだろう。
外出を控える人が増えて、服の需要自体が減っているから、衣料品店はどこも大変なのだろう。そう言えば、ピエトロ・フィリッピでは。ホームオフィス用と称したシリーズの商品を販売していたけど、あれ売れたのかなあ。自分ではあまり気に入らなかったから、特別割引であれこれ買ったときも別のシリーズの商品を購入したけどさ。ビデオなしで仕事するなら普通の部屋着でいいし、ビデオで会議するなら上半分だけはワイシャツを着るよなあ。着る時間が短いから洗濯の回数も減ったし、新しいものを買わなければならないという状態にはならなかった。
オロモウツの街中を見回しても、すでにいくつか閉店を決めたところがある。ガレリエ・モリッツに入っていた靴屋のCCCは秋の規制が強化される前に閉店が決まっていたが、在庫処理セール中に営業禁止になったので現在どんな状態にあるのかはわからない。ホルニー広場周辺だけでも何軒か、単に営業停止ではなく完全に閉店を決めて、店の中が空っぽになっている。春の規制は生き延びたけれども、秋から冬にかけての営業停止がとどめを刺したのである。政府の支援も不十分かつ遅すぎるという批判を浴びていた。
春と同様にこの強制的な休業期間を、店舗の改装に利用しているところもある。コーヒー豆を買いに通っているコドーも、豆の販売店としては営業を続けているけれども、喫茶店としては営業停止中で、改修工事のためにちょっと離れた仮店舗に移って豆の販売を始めた。その仮店舗のある場所に入っていたお菓子屋は閉店したのかな。
仮店舗での営業は、完全に通常通りとはいかず、特に移ったばかりのときは、販売している豆の種類が二種類に減っていた。その後、焙煎を再開して買えるものが増えて通常販売しているものはすべて買えるようになったけど、以前やっていた週替わり(月替わりかも)特別なコーヒーの販売は停止中で、仮店舗での営業中は再会する予定はないらしい。ブルーマウンテンとかこの枠での販売だったから、ちょっと、いや非常に残念である。
現時点では、店の中に商品が残っていて、営業停止中にしか見えない店の中にも、売り上げがない中でも家賃は払わなければならないために経費がかさんでいて、規制が緩和された後に経営が立ち行かなくなるところも多いだろう。どれだけの店が生き残るのか心配でならない。
その一方で、パン屋さんなどの最初から持ち帰り用の食べ物を販売しているところは、比較的売上強調のようで、サーザバというチェーン店がドルニー広場に新たに出店していた。もともとは喫茶店があったのかな。これで旧市街だけでも4軒目ということになるのかな。職場から一番近い店舗なので、午前中から出るときにはお世話になりそうである。
2021年2月7日24時。
今日のニュースで、ピエトロ・フィリッピとカラの破産手続きが始まったことが伝えられた。さらにもう一つのチェコの服屋ブラジェクも同様の状態だという。チェコの服のブランドが一つだけでも生き残ることを願っておこう。2月8日追記。
2021年02月08日
お買い物(二月五日)
DVDからの録画した映画やテレビドラマのデータの変換と、ハードディスクへの移動は順調に進んでいるのだが、数が多いので、さすがにPCのハードディスクも、さまざまなデータのバックアップに使っている外付けのハードディスクも、容量の限界が見えてきた。それで変換済みの映像データののみを保存するハードディスクを買うことにした。今後、セットトップボックスで録画する番組も出てくるだろうし、いずれ必要になるのだから今買っても大差はない。
問題はどこで買うかだが、DATARTという全国チェーンが、ネット販売だけでなく、ネット上で注文した品を、店舗で購入できる「Rychlart」というサービスを行っている。この注文から30分後には店舗で購入できるというサービスは、当然その店に在庫がある場合にしか使えないが、徒歩で行ける範囲に二つも店舗があるので、どちらかにある品を選べば問題ない。いや、逆にそういう選び方をしないとどれを買うか決められなかったのである。
ハードディスクの商品のラインナップを見ると、こちらが考えていた1Tの容量のものだけでも多種多様なものがあって、どれを選んでいいのかさっぱりわからない。値段も多少の違いがあるとは言っても、どれも1500コルナ前後で、上下100コルナぐらいの違いしかない。接続形式がUSB3.0で2.0と互換性があるというのが多いが、3.1とか、3.2というのもあってどう違うのかわからない。どれを選んでも大差はないと思うが、PCやセットトップボックスと接続できないという事態だけは避けたい。
どれを選んでいいかわからなくなった中で、ガレリエ・モリツかシャントフカの店舗でに在庫があるものという条件で探したら、一番安かったのがシャントフカの店に在庫のあるウエスタン・デジタル社の製品だった。以前シャープのテレビを買ったときにUSBで録画するために買ったハードディスクもウエスタン・デジタル社のもので、購入以来特に問題もなく使えているからこれで、いいやと購入を決めた。以前買ったのは500Gの製品でテレビの録画にはフォーマットの形式の違いで使用できなかったけど、USBメモリーやPCのハードディスク内のデータのバックアップ用、DVDのコピーなどに利用してきたのである。
注文したのが朝の9時過ぎで半分寝ぼけていたのも、早々に決断にまで至れた理由である。同じウエスタン・デジタル社のもので、同じ1Tだけど値段がちょっと高い、製品の見た目はほぼ同じでどこが違うのかよくわからないのもあったのだけど、深く考える前に注文していた。在庫のない商品でも注文して取り寄せられるようだったから、深く考えていたらいつまでたっても決められなかったに違いない。やはり、注文は深夜か早朝の寝ぼけた時間帯にするに限る。
テレビのCMでネット上では注文だけで支払いは店舗で受け取りの際にするのだと理解していたのだが、ネット上でも支払いが可能だった。いや、店舗での支払いを選ぶと多少の手数料を取られるようだった。普通のネットショップと違ったのは、会員登録をする必要がなかったことで、連絡用のメールアドレスと電話番号を入力するだけでよかった。
注文と支払いを済ませた直後に、連絡が来て、受け取り可能になるのは、9時45分ごろと書かれていたのだが、それよりもずっと早く、9時半前には準備ができたというSMSが携帯電話に届いた。注文番号と受け取りに必要なピンコードが書かれていたので、メールで届いていた注文書や支払い証明書みたいなものは印刷して持っていかなくてもよさそうだ。
当初の予定では、先に職場に出て午前中から仕事をして、昼休みがてら受け取りに行くつもりだったのだけど、予想よりもかなり早く受け取り可能になったので、職場に出る途中に寄ることにした。DATARTのHPでも午前中のほうが受け取りの客が少なくて待ち時間も短いようなことが書かれていたし、ついでに昼食代わりのパンを仕入れることもできる。
久しぶりのシャントフカは、流石に人の数も少なく、郵便局ですらほぼ人がいなかった。そのとなりのDATARTではレジのところに一組の客しかいなかったのだが、何をしているのかかなり時間がかかっていた。その客の手続きが一段落したのか、担当していた店員が商品を取りにレジを離れた時点で、別の店員が、前の客に店の外で待つように言って、こちらの順番が回ってきた。SMSで送られてきた注文番号を見せて、ピンコードを伝えて手続きは終了。何の問題もなく、あっさりと買い物が終了してしまった。
その後、お店の人にほかに必要なものはないかと聞かれたので、受け取りしかできないんじゃなかったのかと聞き返したら、その辺はハードディスクと一緒に注文したことにするから大丈夫という返事が返ってきた。この辺の融通の利かせ方がチェコである。次に何か買うときには、追加で買ってみようかななんてことを考えてしまった。電動髭剃りの刃が欠けてうまくそれなくなっているから、新しいのを買おうか考えているところなのである。
2021年2月6日24時。
買ったのはこれと同じかな。
WD ポータブルHDD 1TB USB3.0 ブラック WD Elements Portable 外付けハードディスク / 2年保証 WDBUZG0010BBK-WESN |
2021年01月31日
引越し(正月廿八日)
このあれこれ規制の厳しい中で職場の引越しが行われた。ぎりぎりまで引越し先の建物の改修が完了しているのかどうか判然とせず、延期の可能性もあったのだが、どうしても引っ越しさせなければならない理由があったのだろう。あたかも規制など気にする必要はないといわんばかりに強引に実行に移された。日程を知らされたのが、引越しの10日ほど前のことで、それから通常の仕事をこなしながら荷造りをするのは結構辛かった。
最近、体がだるいことが多いのだが、これはもう、引越しのせいに決まっている。これを機会とばかりにあれこれ廃棄処分にして多少は身軽な状態で新しい場所に移動したのだけど、捨てるためには、捨てるものを箱詰めして所定の場所に運ばなければならない。捨てるものまで部屋の中に置いておいたのでは、引越し先に持っていくものの箱詰めをする場所がないのだ。段ボール箱に書類や冊子、書籍なんかをぎゅうぎゅうに詰め込んだものの重さは20キロぐらいになるだろうか。持ち上げるのも、別の部屋に運ぶのも、ゆっくりと床に下ろすのも、きつくて、体が悲鳴を上げていた。
箱詰めの際には、捨てるか残すかの判別のために中身を確認しなければならず、作業をしていた一週間は指先が紙ずれで痛み、何度も何度も手を洗うせいでかさかさになってしまって、普段はべとつく感じが嫌いで使わないハンドクリームを使用する破目になってしまった。筋肉や関節の痛みに痛み止めのクリームも塗ったし、大変な一週間ちょっとだった。よかったことといえば、感染対策のマスクをほこり対策に転用できたことぐらいである。
引越しの荷物の移動自体はすでに済んでいるのだが、ダンボールに詰めたものを引っ張り出す作業が残っている。正直、しばらく触りたくはないのだけど、机の周りにダンボールの山というのも、仕事をするのに気が乗らなくなる原因になりかねないから、少しずつ開封していくことになるのだろう。面倒くさいから、いっそのこと全部捨ててしまえばよかったと思わなくもないのだが、引越し先の部屋が予想以上に広くて棚も大量に確保できてしまったから、空っぽのままにしておくわけにもいかない。
一番の問題は、家から近くなってしまったことだ。これまでは行き帰り、それぞれ30分ぐらい歩けていたのが、10分ちょっとに減ってしまう。せっかく在宅勤務などという気のめいる勤務形態から開放されて、職場まで歩くことで運動不足の解消を図っていたのに、困ったものである。わざわざ運動をする気にはならないから、回り道をして歩く距離を延ばすかなあ。
引っ越しといえば、データの引越しも始めたのだった。15年ぐらい前に買ったハードディスクつきのDVDレコーダーが、不調を訴えることが多くなり、ちゃんと再生できないDVDも増えてきた。このままではせっかく時間をかけて録画したものがもったいないということで、PCにコピーした上でデータ形式の変換をして、PCでもテレビでもセットトップボックスでも再生できるようにしようと考えたのである。
ところが、長年自宅でメインとして使っているノートPCは、DVDドライブは付いているものの、なぜかDVDの認識ができなくなってしまっている。サブのノートも、職場のPCもDVDドライブが付いていない。それでDVDをコピーするには、自宅でも職場でも昔使っていたノートを引っ張り出すことになるのだが、古いだけあって立ち上げるだけでも結構時間がかかるし、DVDを1枚外付けのハードディスクにコピーするだけで1時間ほどかかってしまう。ということで、職場の引越しとは違って、長期戦になりそうである。
DVDの媒体には、DVD-RとDVD+Rという二つの規格があって、これまでDVDレコーダーで使う分にはあまり違いは感じていなかった。それがコピーするさいに違いを発見してしまった。DVD-Rの場合には、中に「VIDEO_TS」というフォルダがあるだけで、データのサイズは4Gぐらいである。それに対してDVD+Rのほうは、もう一つ別のフォルダがあって、それはコピーしなくてもいいと言うか、コピーしようとしたら失敗した。それで「VIDEO_TS」というフォルダだけ丸ごとコピーするのだが、PCの表示によればデータのサイズは12Gぐらいということになっている。DVDにそんな大きなデータ入るんだったっけ。
不思議なのはどちらもコピーにかかる時間はあまり変わらないことで、MP4にコンバートした場合のサイズは、元のデータの大きさではなく、収録時間によって変わるようである。そんなデータがPCのハードディスクに増えてきたので、DVDからデータを引越しさせる先として新しい外付けのハードディスクを買おうかと考え始めたところである。だけどお店の営業は停止中。もうしばらくは、コピー用に使っている外付けのハードディスクでごまかすしかないか。
それにしても、ハードディスクに限らず、記憶媒体の容量がめちゃくちゃ大きくなっているのに驚きを隠せない。単位がGじゃなくてTになっているなんて……。16TBなんて商品も見つけたけど、値段も高そうだなあ。まあ1Tもあれば十分すぎるだろう。ネットで注文してお店で支払いと受け取りなんてことをやっている電器屋もあるみたいだから、探してみるとしよう。
2021年1月29日23時30分。