2016年06月03日
オロモウツレストランめぐり2(五月卅一日)
前回はよく行く、もしくは直近に出かけたレストランを紹介したが、今回は最近行っていない、場合によっては行ったことのないレストランを紹介しよう。
まずは、日本のガイドブックのオロモウツのところには必ずと言っていいほど紹介されているモラフスカー・レスタウラツェから。ホルニー広場の劇場の隣にある建物に入っていて、名前からするとモラビアの伝統的な料理が食べられるようである。おそらく日本以外の国の観光ガイドにも紹介されているのだろう。夏場など店の前に設置されたザフラートカの部分にもたくさんのお客さんが入っていることが多い。
ただ、このお店、オロモウツに長く住んでいながら一度も行ったことがないのである。地元の人間が観光客の行くようなレストランにいけるかというある意味で無意味なプライドのせいなのだけど、こちらに来たばかりのころは、値段がオロモウツとしてはかなり高いと聞いて二の足を踏んでしまったのだった。今更なので、よほどのことがない限り行くことはないと思う。チェコ人でも、オロモウツに来た記念に一度行ってみるという人もいるから、試してみる価値はなくはないと思うのだけど。
モラフスカーと劇場を挟んで反対側、一時自転車屋になっていたところににあるのが、カフェ・オペラである。ここは以前一度イタリア人の友人に誘われて行ったことがある。店内は結構奥行きがあって広く、中庭にはザフラートカもあったような気がする。そのイタリア人は、ここのピザは美味しいんだと言いながら、マリガリータとかいうピザを食べていた。こっちは昼食後だったので、コーヒーを飲んだだけでピザは試していないけれども、イタリア人が認めるぐらいだから、それなりには美味しいのだろう。ちなみに、こっちは英語ができないし、向こうは日本語ができないから、チェコ語で話したのである。日本人とイタリア人がチェコ語でしゃべるのは、チェコにいるんだから当然だよね。
カフェ・オペラからアリオンの噴水を越えた先の建物の地下にあったのが、キキリキというレストランで、現在は地上に出て、ホルニー広場からドラーパルのほうに向かう通りに移転している。キキリキというのは、チェコ人の耳に聞こえる鶏の鳴き声なだから、鶏肉料理しか出さないこの店の名前としては、ふさわしいのかもしれない。
オロモウツには「ウ・コホウタ」という名前の店もあって、コホウトはオンドリという意味なので、ここも鶏肉料理のお店かと思ったら違っていた。キキリキは最近全然行っていないのだが、以前は、地下の薄暗いところにあるにもかかわらず、日本から来た人たちにも好評だった。
キキリキの前の通りをそのまま進むと、ゲモから、トリニティに名前が変わったホテルのレストランがあるが、この手のちょっと高級っぽいホテルのレストランはどこも感じが似ているので、宿泊でもしていない限りあえて食事にだけ行く必要はないだろう。ここで道を渡って、大通りに出る前の昔の城壁の内側にある通り入っていくと、城壁の中にキャプテン・モルガンというレストランがある。ここは、以前は国際学生証ISICを提示すると、ピザを二枚頼んでも一枚の値段で済むという学生向けのサービスをしていた。チェコのポータルサイトセズナムの地図で確認をすると、このレストランは表示されないので、なくなってしまったのかもしれない。
さて、一度、ホルニー広場に戻ってドルニー広場を抜け、ČSOBという銀行の脇の通りに入って、左に曲がれる一つ目の角を曲がると、オロモウツでもあまり知られていない広場、ブラジェイ広場に出る。広場の一番奥、城下の公園に降りられる階段の脇に、ミハルスキー・ビーパットというレストランがある。
昔、今から二十年以上前にチェコを旅行してオロモウツに滞在していたときに、たまたま同じホテルになった日本人観光客と一緒に入ったことがある。料理は結構おいしかったと思うのだけど、この店で一番覚えているのは、たまにはアルコール抜きの夕食にしようと思って、ビールではなく、ノンアルコールのピトという名前のビールもどきを飲んだら、ビールが飲みたくてたまらなくなって、結局いつも以上に飲んでしまったことだ。最近は全然行っていないのだが、知り合いが日本からのお客さんを連れて行ったら、喜ばれたと言っていた。一度試してみようとは思うのだけど、ちょっと行きにくいところにあって、お店選びの際に失念してしまうのである。
観光と食事を一緒にするのなら、ジャーマンセセッションの傑作プリマベシ邸の中に入っている同名のレストランがお勧めだったのだけど、最近たまたま前を通ったら、入り口のドアに閉店したことが書かれていた。長期間かかった改修工事の後、最初は確か魚介料理の専門店として開店したんじゃなかったかな。でも、オロモウツで魚というのには、かなり無理があったように思う。その後、イタリア関連でリトベルの近くでパルマ風のチーズを作っている会社が経営権を取得して営業していたのだけどうまくいかなかったようだ。最初に行った魚料理の時代よりは、最近行ったときのほうがいい感じになっていたのだけど。
ちなみにこのチーズはグラン・モラビアという名前で生産販売されているが、製法はイタリアのパルマ周辺で作られているものと同じらしい。ただパルマチーズ(イタリア語っぽいカタカナ表現は使いたくない)は、EUの原産地に基づく商標に認定されているため、モラビアで作ったチーズは、パルマの名前を冠することは許されていないらしい。ただ、イタリアにも大量に輸出されているため、製品にはイタリア語の表示が多く、輸入品かと思ってしまう。このチーズ会社はチェコ各地に、自社製品だけでなく輸入したチーズを販売する直営店を開いて、チェコにひそかなチーズブームを引き起こしている。
6月1日14時30分。
ないだろうと思って検索したら、出てきた。しかし18kg単位で売るか。業者向けなのかな。ちなみにチェコで生産してイタリアでパックしたものという可能性もある。6月2日追記。
ブラッツァーレ グランモラヴィアチーズ ハーフタイプ 約18kg×1個 ( 3.03円/g ) 【冷蔵便でお届け】【不定貫(1かたまり)のため確定金額は後ほどご連絡致します】 |
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