癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

この数日間、世間はお祭り騒ぎだった。
多くの人々がウキウキソワソワしている。

そういう人達にたいしてどうのこうのという話ではない。
私自身だってまったくもって楽しんでいない訳でもない。

少々の美味しいものを食べ、飲みたい飲み物も飲む。
テレビだって観れば楽しいし、時にはウキウキもする。

しかしながら、母の命日が近づくにつれ
心が、体が反応する。
辛い記憶だけが蘇るこの時期。

子供の頃から好きだったこの時期。
ウキウキもしたし、ワクワクもした。
新聞の折り込み広告を眺め、
欲しいものを赤マジックで大きく囲み
サンタクロースという名の両親にアピールした時期もあった。

その時期が、奇しくも母の命日となった。

イブイブの23日午前中に再入院し、
イブの24日の夕方まで苦しみ続けた。
イブの夜には昏睡・・・二度と目は覚めない状態となった。
そしてそのままクリスマスを迎えた。

風もなく、とても穏やかな朝で、ポカポカ陽気のクリスマスだった。
そんなお出かけ日和の過ごしやすい朝に、母は旅立った。

今朝、目が覚めると雨が降っていた。
昨夜からの雨が続いていた。
今朝は母のお墓に寄れないのだろうか・・・
でも・・・雨でも・・・寄りたい・・・

そんなことを考えながら、朝食を摂り終え
玄関を出ると外は快晴となっていた。
憂鬱な気分が一気に晴れた瞬間だった。

お墓はたっぷりの雨水に浸っていた。
綺麗に拭きとり、水を替えて、お線香を焚いた。
ペットボトルのお茶のキャップを緩め
墓前に置いて、いつものように念仏を唱えた。
・・・丁度母が旅立った時間だった・・・

今どうしているんですか・・・？
心の中でそんな問いかけをしてみた。


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