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2021年02月04日

歳をとるということ

高校入試が終わり、そのデーター処理にエネルギーを注いだ。
絶対に間違えてはいけない仕事であり、些細なミスも許されない仕事である。

教員生活も三十年以上。その間、たくさんの過ちを犯してきた。
ささやかなミスは数知れず…。それでも、踏ん張って生きてきたと思う。

以前、父親の法事のとき、もう70を超えた叔父が仕事を首になったと聞いた。
ミスが重なったのだという。
「もう辞めてくれ」、と言われたのだそうだ。
仕事で大きなミスをして、多くの人に迷惑をかけたからだという。

歳をとると、年齢特有の勘違いやぼけにより、仕事でミスをすることは多い。
私自身も、老いを感じることがある。

さらに痴呆が進み、晩年周りに苦しい思いをさせてしまう人もいる。

今まで緻密な仕事をしている人が、定年退職などでパッと暇になると、いきなりぼけたり病気になったりするという。張り詰めていた気持ちが切れてしまうことが原因なのだろう。
あるいは、生きがいを見失うのかも知れない。

人生修行そのものの、多くの人の助けの中で生きていると言ってもよい。
たくさんの人に迷惑をかけて、人生が成り立っているのだ。

人という感じは、支え合う姿だと聞いたことがあるが、支え合わなければ、人としてなり立たず、生きていくことすらできない。

幼少年期は、ある意味、人からの支えのみで生きていく。
青年期も、お世話になりっぱなしだろう。
その支えを忘れ、一人前になり、ふと人生を振り返ったとき、自分は与えられてばかりの人生だったことに気づくのだ。
親に恩返しをしようと、思いつつ、先延ばしをしている間に、親は亡くなっていくものだ。

肉体機能は衰えても、精神面では衰えてはいけないと思いつつも、思うようにならない体に嫌気がさす。

その意味では「若さ」に憧れる。
私もそういう歳になったのだろう。

あの頃の「奢り」のツケを、この先取らされていくようにも思う。

これが歳をとるということか。
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