2013年06月30日
今週の日経ヴェリタス「中国の影の銀行(シャドーバンキング)リスク」
今週はフォーカス面から”中国が怯える「影の銀行」リスク”を取り上げます。
銀行を経由しない金融取引が拡大し「信用バブル」の様相を起こしているという指摘があり、中国の株価指数も一気に下がった中国市場。その懸念材料の解説です。
■わかりやすく言うとサブプライム状態
信用バブルの指摘をかの有名なジョージ・ソロスがしたということがここまで下げた要因だとまでいわれますが、実体はそれくらいひどいようです。
不動産投資を例に取るとわかりやすいのですが、銀行が融資しないのに、個人等から高金利でお金を集めて建設を進めたり、買い付けた結果あとは知らないというパターンです。
というのも、現在の中国の1年ものの定期預金金利は3.3%。これは金利規制の上限値です。御存知の通り中国は経済成長率が低下してきているとはいえ7%以上の成長率が続いています。すなわち、相応のインフレが起こっているという事になるのですが、定期預金にあずけてもインフレには対抗できない状態た続いています。
とすると、「高利回り債券」という形で10%Overのものが出まわることになったようです。
日経ヴェリタスには具体例として、資金繰りで工事凍結となった開発案件が取り上げられています。内モンゴル自治区で行われた巨大開発エリア(マンション、ショッピングモール)が昨年から工事現場に人影が見られないそうです。現地に入れは一目瞭然。しかしながら、この開発の中断の発表を伏せたまま、今年の2月に「理財商品」(要するに、高利回り債券」が発売されたというのです。利回り10%で、満期は2年。現在、工事中断しており完成の見込みも、販売先も未確定の状態で2年後にどうなるかはミエミエです。
個人的には、中国の景気と連動性が高いといわれるオーストラリア関係の商品を持っているので、なんとか軟着陸して欲しいと願っています。
*kindleが7/2まで期間限定で3,000円Off中!
■あの国営企業の株価も年初来安値!
今回の株価下落がどのくらいのインパクトがあったか、中国石油天然気 [ペトロチャイナ] (857)の株価を見て非常に深刻だと感じました。
証券会社による、目標株価は12HKDで、年初は10HKDあったのですが、6/18現在の株価は8.25HKD。それでも、数日前の7HKD台からちょっと戻した方です。
配当利回りも久々に4%台に突入して、4.27%。優良国営企業が指数(香港ハンセン指数)以上の下落をしていることから国家レベルでの問題(資金引き上げ)が起こっていることを物語っています。
ただ、この場合自称を逆手に取ると。。。中国が今後10年、20年後にも大国であることは間違いない認識だとすればこうした「膿出し」が行われるタイミングは投資チャンスとも考えられます。
今は下がっている途中なので静観がベストだと思いますが、ウオッチするのに越したことはないです。
■キーワード
・シャドーバンキング
銀行からの貸出だと規制が厳しいので、銀行を介さずに資金のやり取りをする金融取引全般のこと。貸出債権や債権を小口化した「理財商品」、企業同士が直接資金を貸し借りする委託金融などが代表例。
地方政務も1枚噛んでいるが、銀行経由ではないので、金融等当局も実体がつかめていないのが問題。
・地方融資平台
地方政府が出資して設立した投資会社。インフラ投資とその資金調達の代行を行う。地方政府は地方債を原則発行できないためその抜け穴として生まれた。
問題は、地方政府がこの債務の保障をしていないこと。
・理財商品
予想利回りを提示して銀行などが販売する預金類似商品の総称。貸付債権や債券の他、為替などに投資する商品など様々なものがある。リスクの高い商品も少なくないとされる。
満期まで1ヶ月から2年ザンゴの商品が多く、一般に解約は難しい。
銀行を経由しない金融取引が拡大し「信用バブル」の様相を起こしているという指摘があり、中国の株価指数も一気に下がった中国市場。その懸念材料の解説です。
■わかりやすく言うとサブプライム状態
信用バブルの指摘をかの有名なジョージ・ソロスがしたということがここまで下げた要因だとまでいわれますが、実体はそれくらいひどいようです。
不動産投資を例に取るとわかりやすいのですが、銀行が融資しないのに、個人等から高金利でお金を集めて建設を進めたり、買い付けた結果あとは知らないというパターンです。
というのも、現在の中国の1年ものの定期預金金利は3.3%。これは金利規制の上限値です。御存知の通り中国は経済成長率が低下してきているとはいえ7%以上の成長率が続いています。すなわち、相応のインフレが起こっているという事になるのですが、定期預金にあずけてもインフレには対抗できない状態た続いています。
とすると、「高利回り債券」という形で10%Overのものが出まわることになったようです。
日経ヴェリタスには具体例として、資金繰りで工事凍結となった開発案件が取り上げられています。内モンゴル自治区で行われた巨大開発エリア(マンション、ショッピングモール)が昨年から工事現場に人影が見られないそうです。現地に入れは一目瞭然。しかしながら、この開発の中断の発表を伏せたまま、今年の2月に「理財商品」(要するに、高利回り債券」が発売されたというのです。利回り10%で、満期は2年。現在、工事中断しており完成の見込みも、販売先も未確定の状態で2年後にどうなるかはミエミエです。
個人的には、中国の景気と連動性が高いといわれるオーストラリア関係の商品を持っているので、なんとか軟着陸して欲しいと願っています。
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■あの国営企業の株価も年初来安値!
今回の株価下落がどのくらいのインパクトがあったか、中国石油天然気 [ペトロチャイナ] (857)の株価を見て非常に深刻だと感じました。
証券会社による、目標株価は12HKDで、年初は10HKDあったのですが、6/18現在の株価は8.25HKD。それでも、数日前の7HKD台からちょっと戻した方です。
配当利回りも久々に4%台に突入して、4.27%。優良国営企業が指数(香港ハンセン指数)以上の下落をしていることから国家レベルでの問題(資金引き上げ)が起こっていることを物語っています。
ただ、この場合自称を逆手に取ると。。。中国が今後10年、20年後にも大国であることは間違いない認識だとすればこうした「膿出し」が行われるタイミングは投資チャンスとも考えられます。
今は下がっている途中なので静観がベストだと思いますが、ウオッチするのに越したことはないです。
■キーワード
・シャドーバンキング
銀行からの貸出だと規制が厳しいので、銀行を介さずに資金のやり取りをする金融取引全般のこと。貸出債権や債権を小口化した「理財商品」、企業同士が直接資金を貸し借りする委託金融などが代表例。
地方政務も1枚噛んでいるが、銀行経由ではないので、金融等当局も実体がつかめていないのが問題。
・地方融資平台
地方政府が出資して設立した投資会社。インフラ投資とその資金調達の代行を行う。地方政府は地方債を原則発行できないためその抜け穴として生まれた。
問題は、地方政府がこの債務の保障をしていないこと。
・理財商品
予想利回りを提示して銀行などが販売する預金類似商品の総称。貸付債権や債券の他、為替などに投資する商品など様々なものがある。リスクの高い商品も少なくないとされる。
満期まで1ヶ月から2年ザンゴの商品が多く、一般に解約は難しい。