2024年05月26日
J-REITが10年前と基準価格が変わっていなく愕然とする
J-REITの価格下落が止まらない状況です。チャートを見てみると10年前と基準価格が変わっておらず、年率4-5%配当のある「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資先だったはずが不適格な投資対象なのではないかと思うようになりました。
2024年は新NISAもスタートしたり、日経平均が過去最高価格を突破するなど株式市場はよいニュースであふれています。
しかしながら自分のポートフォリオの中で妙に成績の悪い銘柄があるなと思ったらJ-REITでした。
例として、信託報酬も低い「MAXIS Jリート上場投信」の10年チャートを見てみると、、、
<出所:Wealthnavi.com>
なんと、10年前の2014年の年末の価格よりも低いです。実際にはREITの特徴である配当金が安定的に入ってくるので、10年ホールドしていれば、トータルリターンは5.59%になっているのでプラスにはなっています。しかし、REIT指数の月間の変動幅を見ると ▲5%〜+5%くらいのレンジになっていますので、まとめて現金化するタイミングによっては収支はプラスマイナス0になることがありそうです。
もともとJ-REITの商品設計は、4-5%の安定した配当利回りだからよいのではないかという考えもありそうですが、待ってください。
そもそも不動産価格はここ10年間上がり続けています。
例えば、東日本不動産流通機構の情報では首都圏中古マンション坪単価は2024年2月の断面で、46か月上昇を続けています。J-REITはマンション特化型は数銘柄しかありませんが、地価も上がっていますし、首都圏に資産を持つJ-REITが多いので基準価格が上がってしかるべきだと思います。事実、コロナ禍前までは地価の上昇に従ってJ-REITの基準価格も右肩上がりで進んでいたのです。
何のために、レバレッジをかけてファンド化して利回りを維持してきているのか説明が付きませんし、闇を感じました。
J-REITとは商品性も全く異なりますが、個人であれば住宅ローンを使って首都圏の新築マンションに住んだほうが相当リターンが高い気がします。
2024年になって今更ですが、J-REITは長期投資に向かない商品だと認識しました。
J-REITが上場したと当時はわずかながらも右肩上がりで基準価格が上昇し、配当金リターンがある「ミドルリスク・ミドルリターン」商品といえる時期もありましたがおそらく状況が変わってきたんだと思います。
ただし、J-REIT固有の買い方が存在します。
上記の欠点を逆手に取ると、J-REITは長期リターンは見込めないものの「一定の価格変動幅が見込める商品」という言うことです。
平たく言うと、上限値が存在するが、同時に下限値も存在します。
つまり、「下限値に近いところで買えばよい」のです。
先日出版された、サラリーマンで最後の長者番つけ1位にもなったことで有名になった清原氏の「わが投資術」でもJ-REITを活用した運用が記載されており、プロもこの方法を使っているのだと確信を持ちました。
改めてチャートを見てみましょう。
ざっくりとした読み取り方法ではありますが、15,000に近づいたら購入し、20,000にタッチするか抜けたら売るということです。単純計算で約30%のリターンと、保持している間約4-5%の配当金が入ってきます。
もうちょっとREITらしい指標を活用すると、NAV倍率を参照します。
NAV倍率=1.0 はREITの資産価値=投資価値です。理論上はNAV倍率1.0の商品を買っておけば売却時はプラスマイナス0で、配当金分だけもうかります。
よって、
NAV倍率が1.0を大きく下回ったら買い。1.5に近づいたり超えたら売り。
です。
先に紹介した清原氏の「わが投資術」の「第5章 REIT 落ちてくるナイフを2度つかむ」にも記載されていますが、国内の最大のREITである日本ビルファンド(8951)をIPO時とリーマンショック時に大量購入しています。ピーク時はREITがファンドのロングポジションの7割程度と記憶しているとまで書かれているくらいです。またこの際の売却の基準は利回りが4%を切ったときと書かれていました。
これは2003年の話なので現在とは状況が異なりますが、プロのファンドマネージャーでもREITの価格のゆがみには注目していることを垣間見ることができました。
ちなみに、現在の価格は下限の領域に入ってきたと感じています。
購入する場合は自己責任でお願いします。
・J-REITは長期の投資商品としてはやめたほうが良い
・J-REITは価格にレンジがあるので下限で買うのはお勧め
10年前と価格が変わっていなくて唖然とする
2024年は新NISAもスタートしたり、日経平均が過去最高価格を突破するなど株式市場はよいニュースであふれています。
しかしながら自分のポートフォリオの中で妙に成績の悪い銘柄があるなと思ったらJ-REITでした。
例として、信託報酬も低い「MAXIS Jリート上場投信」の10年チャートを見てみると、、、
<出所:Wealthnavi.com>
なんと、10年前の2014年の年末の価格よりも低いです。実際にはREITの特徴である配当金が安定的に入ってくるので、10年ホールドしていれば、トータルリターンは5.59%になっているのでプラスにはなっています。しかし、REIT指数の月間の変動幅を見ると ▲5%〜+5%くらいのレンジになっていますので、まとめて現金化するタイミングによっては収支はプラスマイナス0になることがありそうです。
もともとJ-REITの商品設計は、4-5%の安定した配当利回りだからよいのではないかという考えもありそうですが、待ってください。
そもそも不動産価格はここ10年間上がり続けています。
例えば、東日本不動産流通機構の情報では首都圏中古マンション坪単価は2024年2月の断面で、46か月上昇を続けています。J-REITはマンション特化型は数銘柄しかありませんが、地価も上がっていますし、首都圏に資産を持つJ-REITが多いので基準価格が上がってしかるべきだと思います。事実、コロナ禍前までは地価の上昇に従ってJ-REITの基準価格も右肩上がりで進んでいたのです。
何のために、レバレッジをかけてファンド化して利回りを維持してきているのか説明が付きませんし、闇を感じました。
J-REITとは商品性も全く異なりますが、個人であれば住宅ローンを使って首都圏の新築マンションに住んだほうが相当リターンが高い気がします。
J-REITの買い方は一択
2024年になって今更ですが、J-REITは長期投資に向かない商品だと認識しました。
J-REITが上場したと当時はわずかながらも右肩上がりで基準価格が上昇し、配当金リターンがある「ミドルリスク・ミドルリターン」商品といえる時期もありましたがおそらく状況が変わってきたんだと思います。
ただし、J-REIT固有の買い方が存在します。
上記の欠点を逆手に取ると、J-REITは長期リターンは見込めないものの「一定の価格変動幅が見込める商品」という言うことです。
平たく言うと、上限値が存在するが、同時に下限値も存在します。
つまり、「下限値に近いところで買えばよい」のです。
先日出版された、サラリーマンで最後の長者番つけ1位にもなったことで有名になった清原氏の「わが投資術」でもJ-REITを活用した運用が記載されており、プロもこの方法を使っているのだと確信を持ちました。
改めてチャートを見てみましょう。
ざっくりとした読み取り方法ではありますが、15,000に近づいたら購入し、20,000にタッチするか抜けたら売るということです。単純計算で約30%のリターンと、保持している間約4-5%の配当金が入ってきます。
もうちょっとREITらしい指標を活用すると、NAV倍率を参照します。
NAV倍率=1.0 はREITの資産価値=投資価値です。理論上はNAV倍率1.0の商品を買っておけば売却時はプラスマイナス0で、配当金分だけもうかります。
よって、
NAV倍率が1.0を大きく下回ったら買い。1.5に近づいたり超えたら売り。
です。
先に紹介した清原氏の「わが投資術」の「第5章 REIT 落ちてくるナイフを2度つかむ」にも記載されていますが、国内の最大のREITである日本ビルファンド(8951)をIPO時とリーマンショック時に大量購入しています。ピーク時はREITがファンドのロングポジションの7割程度と記憶しているとまで書かれているくらいです。またこの際の売却の基準は利回りが4%を切ったときと書かれていました。
これは2003年の話なので現在とは状況が異なりますが、プロのファンドマネージャーでもREITの価格のゆがみには注目していることを垣間見ることができました。
ちなみに、現在の価格は下限の領域に入ってきたと感じています。
購入する場合は自己責任でお願いします。
まとめ
・J-REITは長期の投資商品としてはやめたほうが良い
・J-REITは価格にレンジがあるので下限で買うのはお勧め
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