彼女に恋をしたくろは、魔法使いと契約し、人間になり、彼女を幸せにするため、近づく…
このような、主人公またはヒロインが動物で、恩返しや恋愛成就のため人間の姿になるというパターンは王道だが、内容は可愛い絵柄に反して、ギャルゲーどころかばりばりのダークファンタジーで、かなり胸を締め付けられた
特に、「しずくエンド」はきつい。こんなに痛々しいエンディングは久しぶりだ
まずプロローグが、とにかくいいよね。
私はここに相当拘るタイプだが、これを見た瞬間、最後までやろうって思った
なんとヒロインに、いきなり整形を暴露される。
お前は新庄剛志かよ
見た目で可愛いなと思ってたヒロインの闇を、唐突に知ることとなる。
くろが人間になる目的が、あくまでしずくを幸せにするため、ってのがギャルゲーとは違うところ
何せしずくには、あやくんという彼氏がいる
だが上手くいっていない
ヤンデレメンヘラ化したしずくから、「くーろ♪セックスしよっ♪」的に誘われるんだけど、くろはこんな事じゃ彼女は幸せになれないと、優しく諭す。
ところが…
この流れは面白いよね。
くろは彼女を幸せにするため、人間になったわけだけど、実はしずくが本当に愛していたのは、カラスのくろだった…
しずくはくろに愛を感じたと言ってるのであって、別にカラスに恋愛感情を抱く異常者ではないので、あくまでノーマルな話だ
何に愛情を感じるかなんて人それぞれだからね。死体だったり物だったりする
何に救われてるかも、分からないわけ。それがたとえ嫌われ者のカラスであっても
このゲームは、そういった種族間(?)の垣根を超えて、なかなか興味深い話になっていく
くろは最終的に人間になるのか?
それともカラスに戻るのか?
くろ、しずく、あやくんの三角関係はどうなるか?
是非、結末を見届けて欲しい一作だ
ひとつ問題点を指摘すると、お師匠様の目的や、そのバックにいるキャラクターは、必要あったかなぁ?と疑問だ。
このゲームはあくまでこの3人のストーリーがメインなのであって、話がおかしな方向に行ってしまった感がある
評価B+
70点
「鴉の断音符」をはじめ、カラスをテーマにしたフリゲは幾つかありますが、人間ではない視点による物語というのがオリジナリティであり、ユーザーに面白そうだからやってみようと思わせるポイントですね
ストーリーも、ヒロインと同じ駄目人間としては、考えさせられるゲームでした。
同じ世界観の続編も予定しているそうで、楽しみです。
ちなみに、便宜上、しずくのことを女の子と書いてますが…
アラサーなので女の子でもギャルでも無ェ!
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