漫画家のカンナとCHARON(ねこふじかおる)のコラボゲーム
シナリオ担当がカンナで、CHARON(ねこふじかおる)はイラストを担当しているが、「だいすき」同様、ミスマッチは全くなかったね
お互いのセンスがきれいにドッキングした、ナイスコラボ
テーマは「ほろびのゆりかご」と同じく、母と子(本作は母と娘)
暴言を異様なほど嫌う主人公りんごが、母親に晩御飯を作るため家に帰ると知らない男の子が眠っていた、びっくり…
…という「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」をパロディしたような、タイトル通りのストーリー
主人公が18才と、こういうゲームにしては結構高年齢で、男の子の柊が露骨にショタなので、おねショタ系乙女ゲーっぽい
りんごの元クラスメイト蓮も登場し、ヤンデレ乙女ゲーかな?なんてプレイしてた
だがお約束の展開で空気は一変、りんごは男の子を見てある事実に気づく…
ネタバレ感想
そう、ここは男の子の家であり、りんごは男の子のママのストーカー
ここを自分の家、ママを自分のママだと思い込み、無理矢理上がり込んでいた
家に入った時、何故かいきなりトイレから家中を周ったので疑問だったが、これも伏線だったわけだ。
自分の家じゃないから間取りなんて、分からないからね。
こういう映像での伏線って、面白いよね
バッドエンドでは柊を絞め殺して、「ママ」の帰りを待つという、ぞっとする結末…
りんごは反抗期にシングルマザーであるママを傷つけてしまったせいで、ママは自殺
そして斯様な人間になってしまったわけだ…
なんとも可哀想なキャラクターだね。てっきり、登場するふたりの男性キャラがそんなりんごを救うかと思いきや…
ストーリーは想定外の方向に進んでいく…
なんとりんごが突如、何故か謎の奇病を発症し、死亡
物語はなんの解説もないまま幕を降ろす…
そして唐突に再生される、他のゲームのPV
……
P…
Vっ!?
そう「家に帰ると知らない男の子が眠っていた件」は、カンナのゲームである「血染めの花」の前日譚でしたというオチ…
オチも何も柊と蓮は「血染めの花」のキャラなので、プレイしていれば分かるのだが、知らなかった私は想定外過ぎてびっくりした
コラボゲームを前日譚にあてるというのがかなり珍しいし、知らずにやったプレイヤーは、間違いなく唐突に流れるPVには目が点になったことだろう(画風も全然違うし)
でも、前日譚ということはストーリーの謎は別のゲームで解けるのだろうし、りんごの豹変シーンなどの見所もあって、これ1本でもおかしくはないですね
スタッフロールにタイトル画面をホラータッチにしたスチルが出て来るが、クリア後のタイトル画面を変化させたほうがインパクトがあったろうから、そこだけは残念
評価C
60点
りんごがヤンデレ化する黄金パターンでしょ?くらいに思ってると、未プレイの私には、想定外の方向に話が転がっていきました(しかもPVは2作分入ってる)
でも別作品を知らずとも、なかなか面白かったです
……
結局、柊が傷だらけで倒れていたのは、ママに虐待されていたから…って読みでいいのかしらん…
りんごが聖母のように慕うママもまた、りんごと同じ人種だった…
いやぁブラックですなぁ…
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