OP・EDがオリジナルにも入ってる事に驚きだね
シナリオ、設定など、ベースは同じなので、説明は割愛するけど、1本道のリメイク版と違ってサブヒロインのルートとEDがあるので、ストーリーは寧ろこっちのほうが後から出たバージョンにさえ思えた
よくある、〇〇が攻略できる完全版!というゲームをプレイする感覚に近い
そもそも「あなたの命の価値リメイク」であって、「あなたの命の価値完全版」ではないからね
小学生がポケモンや妖怪ウォッチの話をしているが、リメイクにはなかった
リアルタイムとミスマッチだから削除したんだろうか。近未来を舞台にした作品ではよく主人公がDSをやってるし、別にいいのだが
他にも西野カナとか、アーティストの名前がカットされてたり、細かい違いがある。時世ネタはリメイクではほぼカット(残ってるのはLINEくらいか)
キズナの学園が絆の学園だったり、名称の違いもある
バッドエンドの有無のような決定的な物は別として、疑問なのは、勇気と夏美がセックスへの段階として、初めてお互いの裸を見せ合うシーンが、なぜかリメイクからはカットされていたこと
実はリメイク版をプレイした時、わざわざお互いの裸を見せ合うというものだから、虐待の傷跡の話は避けて通れない話なので出ると思ったんだよね
でも何も触れないままブラックアウトし、終わってしまった…
(この代わりになるようなシーンもなかったような…)
序盤で少し触れたのはなんだったんだろうと思ったまま…
それがオリジナル版には存在するので、このシーンは気に入ってる
逆にリメイクにはオリジナルにはないシーンもあるので、一長一短といったところ
各シナリオを、ネタバレ感想
尚、一部キャラのルートがリメイク版とほぼ同じ内容なため、今回は、点数はつけていません
あえてね
・沙希ルート
勇気、沙希、広司の三角関係恋愛シナリオだが、まさか沙希自ら勇気を見下してた事を告白するとは…
沙希よりも寧ろ、リメイクでは出番が少なかった広司が主役じゃないかな
「俺にはお前以外友達がいないんだよ」っていうギャグみたいな台詞の理由もちゃんと描かれてる
・佳奈ルート
途中までほぼリメイクと同じ内容なため、余り書くことがないのだが、あと1日でも佳奈と交流していたら、勇気は夏美と結婚することはなかったんやな…
・リリィルート
店長の名推理が冴えわたる
母のエピソードはリメイクよりあっさり。結婚を進めてた相手がいるなら、その男は振り回されて気の毒だね
犯罪者を許し異様な心の広さを見せたリリィだったが、勇気と付き合った途端、豹変…
勇気を好きな女に刺されそうと言ったり(佳奈の事なら仲間に酷い暴言(笑))、挙句の果てには…
ぐう畜リリィさん、沙希を煽ってしまう
沙希が内心、自分たちを見下していたことを根に持ってたんだろうか…
オリジナル版はギャルゲーっぽいんだが、リリィも典型的なギャルゲーにありがちな、下品なだけのビッチヒロインになってしまっているのが、残念だ
勇気もリリィの巨乳をイジったり、ラノベの主人公みたいに軽い男になってるし…
夏美EDでキャラクターの後日談が出てくるが、リリィの将来が警察官じゃなかったのは、まあこういう人間だからなのかな
キャラクターが違い過ぎるし、作風が崩れるので誰も得しないのだが、この時ばかりは、作者の脳細胞が死滅していたのだろうか
勇気の体重が42kgとこのルートで判明するが、ここまでガリガリだと、施設でも虐待されてると思われそうだ
・由紀ルート
途中までリメイクとほぼ同内容
男子中学生がゼノギアスやヴァルキリープロファイルを知らない事にあ?(威圧)となったのだが、まあ実際のところ知らないだろう
由紀視点で見ると勇気は厳しい兄だった
でもこのルートがなくても、由紀は自然と兄離れしたばかりか、夏美の事とかで兄に説教するくらいの女に成長するんだよね…
・広司ルート
作者あとがきに広司の解説が無いのだが、補足的ストーリー
リメイクとほぼ同じだが、広司視点
友情を取るのは結構だが、人間的な視野が狭くなってないか?
勘違いするなよ、勇気はお前を一番の親友といったが、それはあくまで「友達の中で」って事に過ぎない
お前にとって勇気が一番でも、勇気にとってお前の優先順位は、あくまで夏美、優美、由紀より下だぞ
m9っ`・ω・´)
・先生ルート
いい人やな…
先生は絆の学園と結婚したんだね…
・夏美ルート
メインヒロインルート。ほぼ同じだが、前記したような違いが結構ある
リメイクのレビューで「夏美以外と付き合う勇気は想像出来ない」と書いたのだが、夏美ルート以外は全て夏美と親しくなる前に分岐するので、これならアリだと思った
バッドエンドは岩佐夫妻が虐待とDVに走ってしまうという悲しい結末だが、寧ろこっちのがこのふたりの組み合わせだとありそうな未来だ
特に夏美は結局家事もロクに出来ないままだし、相手が勇気じゃなかったら結婚は無理なくらいの人間だろうから(笑)
優美はこの環境でも歪まなかったのが凄いね。
普通なら「誰が生めと頼んだ!!」となるでしょ
「お母さんを返して」の久美もそうだけど、親に依存してるようだ。まあ、通常ルートでもまだ反抗期前だし、5歳なら当たり前ではある
やらかしてしまった岩佐夫妻と被害児童である優美に対する、先生以外の反応も見たかったな
評価B+
70点
シリーズ総評として…
面白いゲームだったが、面白いという表現が当たらない、文化的な内容だった
その所為か、ヒットとはいえないDLだったようだ
主流のフリゲ(というかゲーム、娯楽全般)はエンタメに限りなくよせているが、本作はNHK教育や〇〇放送何十周年記念作品と銘打たれたドラマのシナリオのようで、笑いや萌えの要素はほぼ無いので、見た目からして一般受けしなかったのだろうな。絵も上手とはとてもいえない
妹はあっさり彼氏を作るし、彼氏とも明らかにヤってる
ヒロインは衝動的に他の男にレイプされることを望むし、娘には臭いとまで言われるような、普通のフリゲではまずないことが多々起こる
普通のフリゲだと妹は確実に兄(主人公)で自慰してるからね
だがプレイしてみると専門的な内容であっても説明文は極力排除しているし(こういうゲームはキャラクターがただの解説員になりがち)、取っ付きにくいゲームではないだけに残念だ
でもプレイした人間の評価は高くなると思う
少し文化的フリゲをやりたい人には、お勧めですよ
しかし本作はタイトルが長い。「あなたの命の価値」だけでも長いのに、「あなたの命の価値リメイク」とか
略称は「アナ雪」と同じ語感で、穴位置でいいですかね?
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