白と黒、選べる2人のコンフューズ
片方は苦しい中でも笑顔で生きようとする少女を描くノベル。
もう片方はスナイパーの少女が戦う、アクションシーンも巧みな見るゲ。
これほど刺激的、かつ、台詞やストーリー展開がエキセントリックなフリゲは久しぶりにプレイした。
ドット絵劇場のクオリティも臨場感があり、まるで映画を見ているかのように引き込まれた。
ストーリーは、悲劇的な演劇のようだ。プレイヤーを飽きさせない、目まぐるしく劇的な展開が訪れる
ドットのキャラクターが所狭しと動き回る、グラフィック
地の文や台詞がなくとも伝わる心理描写がされていて、表現力がとても高い演出
そしてインパクトのある台詞回しと、名台詞の数々…
どこを見ても、まるでプロのお手本のようなデキで素晴らしい。
完成度としては、間違いなく大賞レベルでしょう
私のおすすめ攻略順は白→黒
ネタバレ
白ルート
キャラクターに名前がなく、×××××や×××××と表現されている
この時点で引っかかりを覚える
少女たちがトランプに興じる、馬鹿っぽい会話シーンから始まる。だがどこか影がある。
風呂に入るという台詞に含みがあるのだ。
その時は遊びが中断されてしまうのが嫌だとしか解釈できないが、ここが不法に少女を働かせている、売春宿だと分かる
空の軌跡シリーズのレンのストーリーを膨らませたような内容だが、より悲惨
わずかな希望の中に襲いかかる悲劇、そしてまた悲劇
物語はかつての友情の果てに、最悪の結末を迎えてしまう
だがそんな中にも、死と友情の美しさが描かれてて、とても儚いストーリーだった
接触恐怖症の×××××と手をつなぐシーン
ニコのモノローグから、セレクト画面に戻ると花が咲き誇っている演出は感動してしまった
少女が性奴隷にされていたり、悪漢にレイプされる展開も、CSゲームでは規制されそうな危うさがあった
黒ルート
×××××が殺し屋!?といきなり衝撃
このゲームはパラレルワールドなんだろうか
…と思ったが、白ルート同様ネーミングこそないが、白とは別の時系列で、主人公は×××××の血縁者だと思う
打って変わって、怒涛の展開が次々とプレイヤーを襲う、ハードボイルドSFだった。
キャラ立てが素晴らしく、敵のキャラクター性は、よくこんな愉快なキャラを作れたなと感心してしまった
彼女の台詞回しは最期まで秀逸である
そして主人公を付け狙う復讐者の最期
復讐の連鎖
タイツの死による、虚無。彼の死はなんの伏線もなく突然だが、そういう作風だとすとんと胸に落ちる
すべてが収束するラストは、目が離せない
白とはかなりテイストが違うが、甲乙つけがたい完成度だった
顔グラを目に切り替える演出は、秀逸の一言
これでクリアと思えば、第三のシナリオ?
だがこのキャラクターがメタ的な台詞を残して、ゲームはシャットダウンする…
そしてプレイヤーは現実に戻ってくる
どうやら本作はここで終わりのようだが、続編を狙ってるのだろうか
キャラクターは他のゲームにも登場するらしいが、そちらは未プレイ
評価A+
80点
異彩を放った、表現力の塊でした。おすすめ。
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