僕の秘密基地は、ある人に占領されていた。
自分の事を幽霊だと言う、嘘つきなおねえさんに。
夕焼け空の下、少年と減っていく事を恐れる少女の物語――
女性向けゲームで、完全に女性ライターによるオレンジ文庫系の文章だが、ストーリーが面白いので男でも面白かった。
というか少年視点の物語、ジュヴナイルなので、特に女性向けにする必要性はなかった気がする
ストーリーは男子小学生と女子高生の友情、成長、そして恋愛がテーマ
ヒロイン・ヒナノが病気で、「減っていく」というのが命だというのが余りにもベタベタだが、少年視点で年上の女性を見る、そして徐々に惹かれていく……というテーマに忠実に書けている
最初はなんとも思ってない、「ただの変なお姉さん」だが、徐々に「年上の女性」として憧れを持つようになる流れが定番ながらに綺麗だ
いいシーンだね…背景の夕焼けの町も哀愁を漂わせてる…
ヒナノが自分を幽霊と自称していたのも、病気のせいで友達も出来ず、学校からまるでいないかのように扱われてるからってのもベタだけど、ゲーム性としてそれを選択肢で否定すればグッドエンド、ってのは面白かった
自分を幽霊と自虐するヒナノ。居場所はどこにもない。話相手もいない。大きな病気を経て、久々に学校に通うようになっても、誰一人として声をかけてくれない。ムシすらされない。最早完全にいないものとして扱われている
でもそれを嘘だといってくれる唯一の存在が、主人公だった…
いつも傍にいてくれる唯一の存在が主人公だった…
イイハナシダナー!!!
グッドエンドは、中学生になって、身長も伸び、ちょっとだけ大人になった主人公と、ダブりJKのヒナノが再会する、おねショタものとしてはこれまたベタなエンディング
そしてバッドエンドは、ヒナノが幽霊という言葉を嘘といわないとなってしまうが、これも意外にも悪くないエンディングだった。
恐らくヒナノはもう死んでいて、主人公はそのことを知らないのだが、いなくなったヒナノが本当に幽霊になったことをなんとなく感じ取っている。
もう秘密基地には戻らない。お母さんのお手伝いで貯めた金で買ったプレゼントは、そこに置いて行く。という、最後は男として一皮剥けた終わり方
成長モノとしては、結構いい結末。これが本来のエンディングでもいいくらいだ
作品上の欠点は、シーン切替が急すぎること。最低でも数秒の暗転を入れるとか、アイキャッチを入れるとかしないと、え?もう次の日なの?というところが多い。いっそ各章タイトルも作って、3章区切りでもいいかと
そして何より、ヒナノの胸が変な大きさと形なのはおかしかった。胸がへそのあたりまであるって…これは巨乳じゃなくて奇形という
評価B
75点
良作でした。屋外シーンが全編夕焼け模様で、オレンジ、赤がテーマカラーなのもよかった
…
ところで、主人公が「ヒナノさんの舐めてるアメが欲しい」と言うシーン…
(2人とも顔の見切れ方がちょっと怖い)
いま舐めてるアメが欲しいって意味だと解釈したんだけど、違ったね。
主人公にはかなり感情移入してたんだけど、ここだけは違って残念だったね
私の頭が
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