非モテの主人公、颯太がバレンタインをブチ壊す為に画策する学園ラブコメディ。
去年のバレンタインに、チョコを1つも貰えない悪夢から目を覚ます颯太。
ヒロイン一瀬冬菜は毎朝主人公を起こしに来るベタな幼馴染ヒロイン。明らかに主人公のことが好きだが、主人公は気付かない
2人は仲のいい幼馴染だが、去年のバレンタイン以降少し関係がギクシャクしている
ああ、どうせこれ、主人公は気付かないフリして去年手ひどくフったんだろうなあ…。
関係を壊さないようにしながら、結局拗れた奴だ…
ライバルとして冬菜を「一瀬さん」と慕うイケメン登場
イケメンは容姿端麗で金持ち、全てを持つ男だが、唯一颯太だけを敵視している。
バレンタインにチョコは山ほど貰えるが、去年意中の人からもらえなかったと主人公を憎悪している
うわあ、分かりやすい噛ませ犬だなあ。
颯太は冬菜の母、春菜と、姉の夏菜、近所のおばさんからもチョコを貰う約束を取り付け、これで3つ貰えると非モテらしく喜ぶ
他にもまだあるでしょと歯噛みする冬菜
まあここまで来ると余りにもベタベタ過ぎる程ベタな学園ラブコメなんだけど、モテるくせに自覚がない颯太が、バレンタインをブチ壊す為に放送室をテロったり、余りにもベタで言う事がないくらいベタな物語だね。
イケメンとどちらがチョコをもらえるか勝負するんだけど、それは本題と無関係だったな。あくまでメインはテロ
絵もシナリオも一昔前の学園モノっぽいノリで、いわゆるドタバタコメディと言われたジャンル
そう、ここまでは
バレンタインテロリストの颯太が、冬菜と2/14当日に出会うところで空気は一変。
冬菜は告げる、颯太の恋人であり自分の姉でもあった、去年のバレンタインデーにチョコを渡せないまま事故死した秋菜のことを
( ゚д゚)
(この一瞬、これまでの伏線全てを理解)
(゚д゚)彡
はぁ〜…
ちょっと感心した。
ここで主人公が去年の事を忘れる為、かつての自分を取り戻す為にテロをやっていたことが判明するんだけど、実に巧妙な伏線の連続だ。
ラブコメの王道を逆手に取った手法が実に上手い。
ちょっと甘くて苦すぎるラブコメディー!というアオリはこれだったんだね
冬菜が毎朝起こしに来るのは、恋人の死のショックで未だ精神が不安定、引き篭もっていた主人公を登校させるため
ライバルが言ってたのはあくまで「一瀬さん」。冬菜とは一言も言ってない…
一瀬家の名前に、秋だけが存在しない…
などとても細かい
恋人の死を乗り越えた主人公とヒロインがひとつ大人になってエンディング。
冬菜が義理といいながらもチョコをくれるシーンで少し涙目
どうもこのゲーム、物語を恋愛ではなく、「人生」と表現してることが、なんだか重くて、特に後半は前半とはまるで違う世界観だよ
普通、ゲームや漫画だと恋人や家族が死んだら廃人になるのが定番だけど、このゲームだと今後の人生、生活があるからいつまでも塞ぎ込んでられない、だからね。(勿論ショックは受けるんだけど)
絵は可愛いけど妙にリアルでびっくりだよ
クリア後は冬菜視点の前日談が読める(旧バージョンは条件が何か難しかったらしいが、最新版は簡単)がサウンドノベル風の文章もとても上手い。
でもどうせならちゃんと颯太が復帰するシーンまで描いて欲しかったかな。
折角絵が可愛いゲームなのにバリエーションが少なくて、室内でもコートにマフラーだったり、私服じゃなくて制服のままだったり、手抜きで萎えた
秋菜は冬菜を自慢の妹といいながらも、妹の意中の相手と平然と付き合っているし、気持ちには気付いてなかったんだろうか。そこも描写してほしかった。
不満はそのくらい
評価A
80点
非常に面白かった。
しかし颯太は引き篭もってて出席日数足りないのに、よく進級できたね
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