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2017年08月18日

オヤマ!キクノスケさん 1巻 レビュー感想 絵柄は激変しているが中身は驚くほどブレない

▼瀬口たかひろ 「オヤマ!菊之助」の続編「オヤマ!キクノスケさん」1巻を読みました。と同時にオヤマ!菊之助過激編もさらっと読んだ




前作連載開始から20年、終了から15年経過しており、前作から18年後を舞台にしているので、ほぼリアルタイムでキャラも歳を取っている(前作ヒロインズが35歳、菊之助も35.36)





でもメジャー2ndなどと同じで、見た目がほぼ少年少女のままなので、おっさんおばさん扱いされることは違和感があるかもしれない





▼まず最初に言っておきたいのは、昨今の続編漫画ブームの流れこそあれ、このマンガの続編が出るとは思わなかった。






というか実は正直に言うと、ネットサーフィン中に偶然このマンガのことを知ったので、復活していたことをつい最近まで知らなかった……







チャンピオン烈読者にも関わらず









まあばくおん!!しか読んでないからね。あと、妹!アンドロイドを単行本で読んでる







▼瀬口たかひろに関しては実は前作オヤマ!以外のマンガは一切読んだ事がない。





本屋で見かけて、お、この人まだ描いてるのか、絵柄が昔と全然違うなーという印象は前から持っていたが、昔の絵は当時としてもかなり癖があって読みづらかったので(90年代初頭に流行った絵柄のまま2000年代まできてしまった感じ。髪の描き方が顕著)、時代にマッチしたテイストに変化させたのだなーと思っていた




逆に、ぬ〜べ〜の岡野剛みたいに絵柄を大昔に戻したり、別の絵にコントロールできるセンスを持つ漫画家のほうが、異常かもしれない






▼前置きが長くなったが本作レビュー。






まず、前作で主人公がヒロインの時巻あおいと結婚しているので、どうやってラブエロコメの主人公にするんだよと思ったら、これ、菊之助じゃなくて娘(一応未確定)のキクノスケが主人公なのね




舞台も学園モノではなく、宝塚のような劇団となっている







タイトルでなぜキクノスケとカタカナなんだと思ったら、まさかこんな展開だとは…(でも女なのにオヤマ!は苦しい気が。いくら宝塚的な劇団とはいえ)



しかも菊之助は記憶喪失になっているという続編モノでありがちな設定






▼絵柄は前述の通り激変していたが、驚いた…




あの独特の勢いとエロに対する貪欲さと、ボキャブラリーの豊富さが全く同じ。





豚骨ラーメンに見立てて乳首を吸ったり(啜ったり)、「この独特の臭味がクセになるーーーッ!!」(臭味に大草原)とアソコから愛液を啜ったり、前作のエキセントリックさとカオスさが一切劣化していない。これはすごい。15年も経過してるのに、よく同じテイストで描けたもんだと感心した







主人公のキクノスケが女なので挿入は心のチ○コという表現を使っているが、これも笑えた







▼では肝心のエロについてはどうか。



前作が週刊少年チャンピオン。今作がチャンピオン系列で最も過激なチャンピオン烈…



一般的な青年誌はせいぜいが水着グラビアだが、烈はヌードグラビアが平然と載る…







少年誌の続編が、読者の加齢に合わせて青年誌になる、という典型的なパターンだし、これは、ただでさえ少年誌離れした過激なマンガが、さぞや超過激になったのでは?






というと、そうでもない






前作が、少年誌で一番過激なチャンピンでも一番過激だったから、これ以上やっちゃうと、もうジャンルが完全にただのエロ漫画になっちゃうからだろうな





一応ギャグマンガ(前作はラブコメ)でもあるということで、エロ要素に関しては、前作とほぼ同程度といったところ





逆にいえば、「現在最も過激なエロ表現をする青年誌」と同程度のエロ表現をする少年誌だった、かつての少年チャンピオンが凄いといえる。現在はイカ娘やみつどもえのようなライト萌え漫画が主流だしね(みつどもえは移籍したが)











▼前作サブヒロインとして河原五十鈴が登場するが、婚約者として葦人が登場するので、好きだった読者にはNTR感があるかもしれない(しかも肝心の菊之助は五十鈴を忘れている)





葦人はオヤマ!菊之助過激編のオマケマンガを読むともう明らかに五十鈴が好きなんだけど、キクノスケさんだけ読んでるとそうは見えないかも








菊之助は記憶喪失なので五十鈴を思い出さないが、このあたりが今後読者を引っ張る要素になるんじゃないかなー。ただ擬似セックスするだけじゃ飽きちゃうからね。






▼全体的に手堅く纏まった良作で面白かった、満足の90点。



前作ファンにも、今作からの読者にもオススメ。



最初に前作あらすじがある上、記憶喪失という設定なのでギャップなく読めます







▼問題はやはり、絵が典型的な萌え絵になってしまったので、キャラの描き分けが絶望的に下手。




葦人は髪型も顔もほとんどキクノスケと同じだし、主要人物くらいはちゃんと描いて欲しかった(もっというとキクノスケもあおいとそっくりだが、まあこれは娘だろうからOK)








▼しかし瀬口たかひろ、歳を取ったね。しかも見事にハゲたね。






連載当時、プレイステーションのパンドラMAXシリーズVOL.4 Catch! 〜気持ちセンセーション〜というゲームのキャラデザを担当していた。



原画は別の人だったが、キャラデザも漫画の絵とはかなり違って、いまでも本当に瀬口が描いたのか?と思っている。実は私が彼を知ったのはこのゲームだったりする




そして当時、ファミ通に彼のインタビューが載っていたんだが、まだ若手だったということもあって、こんなマンガを描いているにしては案外ダンディ系のイケメンで驚いたんだけど(ラブひなの赤松健みたいなのを想像していた)、当時から髪の毛が薄い事は気になっていた




でも、やっぱりだったね






あれから17年以上も経ったけど、今にして、やっぱりだったねって思ったよ(そういえば自画像はあの頃と同じかな)








今後も髪の毛とチ○コをすり減らして頑張って欲しいです






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