資源搾取のためか、侵攻の足掛かりとするためか、
事実を塗り替えるためか、それとも……選ばれし者の力を呼び覚ますためか。
もしも、名も知らぬあの村人たちが、
脅威に立ち向かえる力を持っていたのならば……。
今こそ、降りかかる火の粉を自らの手で払う時。
ココには、悲劇も、英雄も……必要無いのだから。
■本作の紹介(作者コメント)
なにかと忙しい毎日でもサクッと遊べるお手軽シミュレーションを皆さまにお届けします。
操作可能な味方ユニットは10人以上! ……でも、成長要素は無いも同然です!
剣士?騎馬兵?魔法使い?そんな者もおりません。
本作の登場人物たちはちょっぴり個性的なだけで、戦闘技能を持ち合わせていない「村人」ばかりです。
それでもゲームの仕様上、敵に攻撃すれば「1」ダメージ与えられます。これで戦える!
物語の冒頭で、幕間で、回想で、
いいように利用される“不運な村”の、小さな“もしも”のお話となります。
理不尽に晒されようとしている村人たちの運命を、貴方さまの手で覆しましょう。
▼なかなか凄い。久しぶりに良く出来たフリーSRPGだ
まず作者説明にもあるように、プレイヤーキャラクターがほぼ全て、戦う力を持たないただの村人なんだよね。
武器もなく、丸腰だ。パン屋とか雑貨屋とか、そのレベルの一般人
そんな「ただの村人」たちが、村人を皆殺しにしようと武力を振るう武装集団相手に、必死に立ち向かう
この設定の時点で、かなり面白い。
似たとこで初代「ルーンファクトリー」があるが、あれは町の住人が明らかに兵隊より強い戦闘力を持ってたからね。
でも「悲劇なんていらない」は本当に丸腰の村人
唯一の抵抗として、1ダメージずつ敵を攻撃できる。
だが敵の攻撃を一発食らえば、ほぼ即死。
ある意味リアルだ。実際、ただの村人と武装兵士ではそのくらい戦闘力に差があるだろう
2人いる主人公が攻撃を食らったらゲームオーバーなので、緊張感は高かった。
▼武装集団がなぜ村を襲うのか?というクエスチョンと、何の罪も無い、平和に暮らす村人たちが悲惨な目に遭うなんて!!という憤慨を誘発する、非常に面白いオープニングだ
幼い女の子を斬れないとためらったり、敵側にも妙に人間味のあるキャラがいて、感情移入度は高い
雑貨屋夫婦が赤ん坊を極悪非道な兵士にさらわれるシーンなんて、プレイヤーを煽る効果がかなり高いんじゃないか
我が子を奪われ半殺しにされた雑貨屋を見てると、プレイヤーとしては、なんとしてもこの村を救い出そうという気になる
評価B+
70点
システム的にも戦えないがゆえに「囮」の概念があったり、条件を満たすまで2人の主人公しか操作できなかったりと、SRPGとして面白い要素が盛り込まれてる。
挑戦する価値ある良作。
設定に興味を掻き立てられた方は、やってみては?
【攻略済のフリゲ感想】
「メタモルハート~METAMORHERZ~」
3人のモンスター娘がヒロインのギャルゲー。ライブ2Dがぬめぬめ動く
この手のゲームはモンスター娘といいつつ美少女キャラに猫耳を生やしただけのヒロインが多い中、ちゃんと異形の型として描かれている。肌の色も緑や赤。
私のおすすめは高飛車で高圧的な、イブリスのルートだが……
……シナリオの着地点が意味不明というか……カオスなまま終わったけど……………これはグッドエンドだよね………?
…
「思ってたんと違う!」となるか普通ではないヒロインたちとの普通ではない結末に満足するかは、プレイヤー次第……か……?
「それではあなたに質問です。」
END3が拍子抜けで、なぜだか笑ってしまった。
【攻略中のフリーゲーム】
「虚偽ノ神様」
なかなかいいね。
ただ選択肢を選び読み進めるだけのノベルゲームではなく、今時珍しい、ゲーム性、推理要素のあるADV。
私の好きなタイプのゲームだ(読むだけノベルは好きではない)。
多角的に世界観やキャラクターを俯瞰したり、選択肢以外にゲーム性を持たせるのは、「死月妖花」を思い出す。
バイオレンスな記憶喪失ものだが、「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」みたいなストーリーになるんだろうか?
「愛を見た景色」
……まだ序盤だが面白い。「Twelve」よりはストーリーが整理された印象。
「Twelve」はとにかく「くどい」。
一言で済むようなセリフを長々続けたり、展開がとても遅い。
結果長編といいつつ無駄に冗長で、最後まで遊んだプレイヤーは、少ない気がする。
綺麗なイラストだけでも「つかみ」が良いのに反響が薄いのは、そのため。
やはりゲームは中身、ADVやノベルゲームは「ストーリーが命」だね。
タクシューや小島監督も口を揃えて言っていたし、ADVの核はやはりストーリー。
萌えアニメのような会話劇なんかより、プレイヤー(読み手)を飽きさせない工夫があるか、ぐいぐい引っ張るテンポがあるかのほうがずっと大事。
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