俺は現代社会に揉まれる、冴えないサラリーマン。
社会的地位は普通に低いから、名乗るほどの者でもない。
数年間休まず通勤してきたが、ついに無断欠勤という暴挙に出た。
会社から遠く離れた田舎駅で声をかけてきたのは、見るからに派手な女子高生。
「おじさん、名前なんて言うの?」
「名前を聞くなら、まずは自分が名乗るべきだろ」
「あたし‥‥名前捨てちゃった」
最近流行りの、社畜とJKギャルもの。
死んだような眼をした社畜が、会社をサボる。
そんな時「おじさん」と声をかけてきたのは、派手な女子高生…
そして始まる、ふたりの奇妙な関係…
こういうフリゲは「トナリとヨコ。」「12月に雪は降らない」などがあり、一般ゲームや漫画、ラノベでも結構流行ってるジャンルだが……
一味違ったね
…「ネームレスな彼女」は、単なる「おじさんと女子高生の話」ではない
絶対違う。
まずストーリーのキーとしては、ヒロインであるネームレスは何者か?ってことだよな。
主人公にいきなり声をかけてきたり、意味深なことを言ったり、秘密を抱えたヒロインだ
彼女の正体を知ることは、プレイヤーの大きな動機になる
ヒロインの正体は、読めなかったな。
伏線が多く張られているので違和感はあったが、その答えにはたどり着けなかった
だってあまりにも現実離れしてるからなあ……
そもそもネームレス子が主人公を「おじさん」と呼ぶことに違和感あったんだよ。
女子高生からしたら20代はおじさんじゃないでしょと。
じゃあ何からしたらおじさんなの?ってね
ストーリーも面白かったね。主人公とギャルJK、まったく相容れないタイプの人間に見えるが、どこか似ていて、抱えている悩みは同じなんだよ。それゆえ、ふたりはシンパシーを感じる
社会への虚無感、自己の存在意義への疑問から始まり、すべてを捨て新しく生まれ変わる疾走感あるエンディングは、見ものだね。
EDはトゥルー、ノーマル、バッドの3つ
「ずっと一緒にいてください」と告白した彼女の気持ちに応えるとトゥルーエンドだが、その時のネームレス子の反応が妙にリアルだ
ご都合主義ラブコメへの当てつけでもあるかもしれない
でもふたりは、なんだかんだでずっと一緒にいそうではあるな
評価C+
65点
量産型の「社畜とJKギャル」系では、一線を画すかもしれないですねえ……
「ネームレスな彼女」はせっかく面白いのに、最近配信されたフリーゲームの中で、DL数が非常に少ないのですよ。新作なのに100位以内にすら入っていません。
「フリーゲーム 優しい世界」はそれこそ海に沈みそうな隠れた良作の紹介を意義の1つとしていますが、久しぶりにこのブログらしいフリゲレビューが出来ましたねぇ……
人気フリゲをレビューすればアクセスも倍増するし、知名度の分だけ盛り上がるのでしょうけどねえ…
あ、そういえばコメントがいつの間にか500超えていました。
例によって、約半数は私の返信ですけどね。
昔のHPは「キリ番」という風習がありました。これはカウンタなどで、キリの良い番号や、それを踏んだ人のことをそう呼びます。
記念すべき500コメントを踏んだのは……
よりにもよって私だったね
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