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2019年09月18日

社会復帰への第一歩・・・2


10月25日、知人の仲介で職場の代表者との
面談が行われ、正式に採用されることになりました。


12月中旬から働くことになったため、
私は11月に入って間もなく、
家事の合間に年賀状を書いたり、
少しずつ大掃除を行ったりと、
年越しの準備を始めました。


それ以外の時間帯は、読書やダンスをしたり、
ピアノの練習をしたり、新しい仕事に関連した
本を買ってきて読み始めたりと、
さまざまなことを行なっていました。


脳に色々な刺激を与えて、仕事が始まる前に、
少しでもよりよい状態にしたいという思いからでした。


活動量としては、元気だった頃の半分くらいでしたが、
今の私には、それでもキャパシティを超えていたようで、
11月半ば頃から徐々に、精神的な余裕が失われていると
感じるようになりました。


1日にそれぞれのことを少しずつ、
一通りこなせるのが理想で、
元気だった頃はそれができていましたが、
今はつい、1つのことを長くやり続けてしまうため、
一部しかこなせず、上手く時間管理ができませんでした。


また、1つのことをやり続けている間も、
合間にちょくちょく気が散ってしまい、
集中力が持続しにくいという問題もありました。


一見、良くなっているようでも、
細かく見ていくとまだ色々と問題は残っていました。






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2019年08月28日

社会復帰への第一歩・・・1

平成30年(2018年)10月中旬のことでした。
とつぜん知人から、しばらくぶりに連絡があり、
仕事を手伝ってもらえないかと
依頼を受けました。


知人によれば、出勤は月に2回で、
他にも数日、自宅で仕事をする
必要があるけれど、
さほど負担にはならないはずなので、
ぜひ引き受けてもらえないか
と言われました。


ちょうど、日常生活をだいぶ支障なく
送れるようになってきて、
自信を取り戻しつつあった頃でした。


ただし、まだ記憶や言語の面で症状が
残っていたため、二つ返事では引き受けられず、
しばらく考えさせてくださいと答えました。


夫に相談すると、意外にも
「せっかくの機会だからやってみなよ。
仕事をすると人脈も広がるし、
仕事を通して得られる経験は、
これからの人生の財産になると思うよ」と
言われました。


夫が言うとおりだとは思いましたが、
人に迷惑を掛けたらどうしよう。
今の自分にきちんと仕事が
務まるだろうかという不安から、
なかなか踏み切ることができませんでした。


主治医に相談したいと思いましたが、
診察日はまだ先でした。


2週間、悩みに悩んだ末、
夫からの再度の勧めもあり、思い切って
依頼を引き受けることにしました。


知人に連絡すると、仕事内容について
説明したいので会ってほしいと言われ、
さっそく会うことになりました。






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2019年08月18日

回復の兆し・・・7

前回、2回にわたってお伝えしたように、
いくつもの症状が良くなったのは、
日課にしていたダンスのおかげかも
しれないと思いました。


AKBの「Beginner」のダンスを
練習し始めてから3週間あまり。
歌詞や振り付けをだいぶ覚えていました。
体力もついてきて、20分間踊っても
息が上がらなくなりました。


一通り覚えたのを機に、
完成度を高めたいという思いが芽生え、
細かい手足の動きに気を配るようになりました。


また、物足りなさを感じるようになったので、
「ヘビーローテンション」の振り付けも、
平行して練習を始めました。



この頃から、ぼうっとしているときに、
「Beginner」や「ヘビーローテンション」の
メロディや歌詞が頭に浮かぶようになりました。



それまでは、元気だった頃に
よく歌っていた歌や、CDでよく聞いていた歌を
思い出そうとしても、断片的にしか
メロディを思い出すことができませんでしたので、
良い変化が表れていると思いました。


しばらくすると、CMで耳にした音楽や、
歌番組などで聞いた歌なども、
徐々に記憶に残るようになってきました。


ダンスを通して良い変化が表れる中、
夫も私の回復の後押しをしてくれました。


いつも朝と夜、ご飯を食べているときに、
ニュース番組をつけていたのですが、
私の思考力を回復させるため、積極的に
ニュースに関連した話題を提供してくれたり、
いろいろな問題を出してくれたりしたのです。


前は、夫から問題を出されたときに、
当てずっぽうで答えたり、適当に
思いついたことを言ったりしていましたが、
この頃からきちんと考えるようになり、
正しく答えられるようにもなってきました。



また、人や物の名前や慣用句などの言葉を
思い出せないときも、夫は思い出せるまで
じっくりと待っていてくれました。
少し考えると、正しい答えを思い出せることが多く、
瞬時に言葉を引き出せないのだということが
よく分かりました。


このように、症状の回復がどんどん進み、
徐々に元の状態を取り戻しつつあった
平成31年10月。まるで
この時を待っていたかのように、
私に大きな転機が訪れました。




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2019年08月07日

回復の兆し・・・6

今回は、前回の記事の続きです。

理解力の他にも、記憶力の面でも、
うっかり予定を同じ日に重ねて入れてしまう、
ダブルブッキングを1ヶ月に2回も
してしまったり、人の言葉を覚えにくいなど、
まだまだだと感じていました。


そうした中、うれしいことがありました。
10月6日に夫から、こんな言葉を
掛けてもらったのです。
「最近は、言動に違和感を感じることが
ほとんどなくなってきて、
歩く速度もとても速くなってきたよね。

前はよく、歩いているときに
人にぶつかったり、人混みで人を上手に
交わせずに立ち止まっていたけど、
よけながら歩けるようになったし。
ほんの1ヶ月前と比べても、
明らかに良くなったと思うよ」


夫がはっきりと褒めてくれたのは、
初めてのことでした。
歩いているときのことは、
自分では意識していなかったので、
夫が私の様子をよく見てくれていた
ことに驚きました。


言われてみれば確かに、前は雑踏で
前からたくさんの人が歩いてくると、
怖くてよく立ち止まったり、
うまくよけられなくて肩がぶつかってしまい、
謝ってばかりいたなぁと思いました。


そうした中、10月に入ると、
記憶力にも少し良い変化が見られました。


夫が少し前に話した言葉を受けて、
「さっき、○○○○って言っていたけど、
私は△△△△だと思うよ」
などと、言えるようになってきたのです。


聞いた言葉が脳から消えてしまうことが、
前よりも明らかに少なくなり、
他の人が言った言葉をそのまま復唱したり、
自分の言葉で言い換えて他の人に伝達したりと、
言葉を記憶に留めておけるようになってきました。



まだ対応できるのは短めの言葉が大半で、
長い言葉を覚えることはできませんでした。
また、1度は覚えられても、
少し時間が経ってしまうと忘れてしまうなど、
回復はまだ先だという認識がありました。



それでも、症状がひどかった頃のことを思えば、
回復しつつあることはうれしいことであり、
この先、もっと良くなっていくのではないかと、
未来に希望を抱くようになりました。





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2019年07月26日

回復の兆し・・・5

平成30年(2018年)9月中旬頃、
言葉の聞き取り能力がさらに上がり、
人に言葉を聞き返したり、テレビの音声が
聞き取れないということが、
ほとんどなくなってきました。


同時に、数字も正確に聞き取れるようになり、
お店での会計時に、耳で聞き取った合計額と
レジに表示されている合計額が、
きちんと一致するようになりました。


また暗算能力も回復し、元気だった頃のように、
店員さんがおつりを渡してくれる前に、
正確に計算ができるようになりました。



どの試みが良かったのだろうかと考えてみて、
すぐにこう思いました。
「特定の何かではなく、地道に続けてきた
脳トレやテレビを使ったトレーニング、
少し前から始めたダンス、
マッサージや鍼灸治療、食事療法など、
さまざまな日々の試みの積み重ねが、
ここまで導いてくれたのだろう」と。

努力が報われたのだと思いました。


しかし、まだ問題が残っていました。
聞き取りはほぼできるようになったものの、
聞き取った言葉を理解する能力が、
まだ戻っていなかったのです。


平成30年9月29日のことでした。
仲の良い友人と、3時間くらい
ランチを挟んでおしゃべりをしました。


この日、友人との久しぶりの時間を
最後まで楽しく過ごしましたが、
途中で3回ほど相手の話の内容をよく理解できず、
受け答えを間違えて指摘されたり、
会話がかみ合わずに
自分で「おかしい」と感じたりしました。


他にも、日常生活のいろいろな会話の場面で、
理解力の低下を感じたのですが、
聞き取った言葉だけではありませんでした。


読書をしているときにも、
読む速度はだいぶ上がったのですが、
同じ箇所を何度も読み返さないと
内容をよく理解できず、
読むのにまだ時間が掛かりました。


聞き取りにおける理解力と、
読解における理解力。
これら2つのうち、
まずは読解における理解力を
上げるようにすれば、
自然と聞き取りの際の理解力も
上がっていくだろうと考えました。


そこで、それまでよりも多く、
本や新聞、雑誌などの文章に
頑張って目を通すようにしました。




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2019年07月15日

運動療法・・・4

前回、AKB48の振り付けのDVDを見ながら、
「Beginner」のダンスの練習を始めたという
話をお伝えしました。


初日、センター役の女の子の動きに合わせて、
同じように踊ろうとしたのですが、
素早い動きについて行けず、
すぐに座り込んでしまいました。


自分に果たして踊れるのかどうか、
自信はありませんでしたが、
何度も再生をして動きを見ながら、
全体の踊りの流れや細かい手足の動きを
少しずつ覚えていくことにしました。


複雑な手の動きの部分に関しては、
巻き戻しやスロー再生機能を使って解明し、
部分練習を繰り返しました。


その振り付け映像では、
バックに音楽が流れ、画面の下の方には、
歌詞の字幕が表示されていたのですが、
振り付けに意識が集中しているため、
字幕を見る余裕はほとんどありませんでした。


それでも、しばらく続けるうちに、
耳に入ってくる音楽に合わせ、
自然と体を動かしながら
歌詞を口ずさむようになりました。



そのうちに、この歌詞の時にはこの動きをする、
このフレーズの時にはくるっと回るなど、
「Beginner」の振り付けの法則が
だんだんと掴めてきました。


頭だけでなく、
体で動きを覚え始めると、
ダンスがおもしろくなり始め、
やがては練習の時間を楽しみに
するようになりました。


自分でも思いがけない心境の変化でした。


練習は毎晩、寝る前に行っていました。
20分くらい踊ると軽く息切れがして、
額から汗が出てきて、
ほどよい疲れを感じます。


いつもその辺りで、
練習を終わりにしていました。






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2019年07月08日

運動療法・・・3

旅行から帰宅後、夫はふたたび
テレビ番組や過去に撮った写真を題材に、
私にいろいろな質問を投げかけてくれました。


すると、時間は掛かるものの、前月よりも
いろいろなことを思い出して、答えられるように
なってきており、夫も私も手応えを感じました。


一方で、会話中に、自分でほんのさっき言った
内容を忘れ、再び口にしてしまい、夫から
「それはさっき言っていたよ」と、
指摘されることも時々ありました。


他にも言語に関して、人の言葉を聞き取りにい、
内容を理解しにくい、思うように思いを言葉で
表現できない、長い文章を上手く組み立てられない
など、前々から悩んでいた症状も、
まだ根深く残っていました。


そうした中、9月の終わり頃に、主治医に勧められた
AKB48のダンスに挑戦してみることにしました。


旅行から帰宅後、疲れから体調を崩していた
というのもありますが、ダンスのことが
気になりつつも、気が進まなくて1日延ばしに
していました。



しかし、他に症状を良くする方法が見つからない
今、現状を打開する可能性を、
ダンスに賭けてみるしかないという
気持ちになったのです。



数年前に夫が買ってくれたアルバム、
「ここにいたこと」の初回限定版に、
振り付け映像を収録した特典DVDが
ついていたので、それを見て
練習することにしました。


曲目は、「ポニーテールとシュシュ」、
「ヘビーローテーション」「Beginner」
「チャンスの順番」の4曲でした。

その中から、AKB48を好きになるきっかけとなった
曲で、かっこいい振り付けも気に入っていた
「Beginner」を選び、練習することにしました。



CDを買ってもらった当時も、
振り付け映像を何度か見ましたが、
まさかその数年後に、
認知機能を回復させるためのリハビリとして、
これを活用する日が来るなんて、
まったく想像もしていませんでした。


そのDVDには、親切なことに、
センターの振り付けのみを撮影した「1人ver.」、
メンバー全体の右側のみを撮影した「ライトカメラver.」、
反対に左側のみを撮影した「レフトver.」、
上から撮影した「マルチアングルver.」の4種類の映像が、
曲ごとに入っていました。



その中から「1人ver.」を選んだ私は、
さっそく再生を開始し、センター役の女の子の
踊りに合わせて踊ろうとしたのですが、
まもなくその場に座り込んでしまいました。






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2019年06月28日

記憶に関する症状について・・・9

前回の続きです。

記憶に関する症状の特徴について、
分かったことを夫に話したところ、
次のように言われました。


「ここ何ヶ月か、オレの記憶とのりちゃんの記憶が
違っていることが続いていて、毎回、
のりちゃんが『自分の記憶が正しい』と
言い張るんだよ。

オレも、もう40代だから、勘違いをしたり
間違えたりすることはあるかもしれない。
だけど、明らかにそれは違うというときも
一歩も引かないから、オレが引いたり、
話を止めたりしていたんだよ」


夫の言葉を聞いて、ここ1年くらいを
冷静にふり返ってみました。

記憶に食い違いが生じる前は、
少し前の出来事を思い出そうとしても、
記憶が消えてしまっていて、
何も思い出せないことが数多くありました。


それが、問題は含んでいるにしても、
ある程度は正しい記憶を思い出せるように
なったということは、海馬の状態が
回復しつつあるという証ではないか。

私はそう考えました。


夫に話すと、
「たしかに、状態はずっと同じではなく、
その時その時で変化してきている。
だとすれば、今だけこういう状態で、
この先は良くなるという可能性があるね。

1つ、言いたいことは、『今の自分は
記憶を作ってしまうことがある』という
ことをきちんと自覚して、
他の人と話が食い違ったときは、
『自分が間違えているのかもしれない』と思って、
いったん引き下がることが大事だと思うよ。

オレはともかく、友だちや別の人にも
同じことをしてしまったら、
トラブルの元になってしまうから」


実際、その後、友人と話をしているときに、
記憶が食い違ったことが何度かありました。
その時は、夫が言った言葉を思い出し、
相手の話を受け入れるようにしたため、
トラブルを回避することができました。


また、夫の勧めで、平成30年(2018年)10月3日に
主治医の診察を受けたときに、
これらの話を伝えました。


主治医からは、次のように言われました。
「脳は、記憶が欠落していると、
その部分を埋めようとして、
記憶を勝手に作る働きをするんですよ。


記憶が抜け落ちたのは、集中力が
落ちていた時だったのかもしれませんね。
それと、栄養不足や体調不良、
疲れなども影響します。


前回の検査結果を見ますと、コレステロールの
数値が低くなっているんですよね。
コレステロールは、神経細胞の膜を作りますので、
タンパク質やコレステロールの不足が
原因かもしれません」


主治医の話を聞いて、以前読んだ本に、
「コレステロールは、神経伝達を助ける
潤滑油の働きをしている」
と書かれていたことを思い出しました。


主治医からは、
「オメガ3のサプリメントを
飲んでみたら良いと思います」と
勧められました。


以前は、オメガ3を含んでいる
亜麻仁油を意識して摂取していましたが、
しばらく購入していませんでしたので、
再び買ってきて飲んでみることにしました。





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2019年06月26日

記憶に関する症状について・・・8

これまで2回にわたり、消えていた記憶が
時間が経ってから蘇ったという、
不思議な体験についてお伝えしました。


今回はその続きです。


正確な記憶を思い出したとき、
前に思い出せなかった部分の記憶が、
覚えていなかったのではなく、
じつは記憶にはきちんと残っていたのだと
確信しました。


同時に、下記の3つのことが分かりました。

1.記憶を思い出す最初の段階では、
一部が欠落した状態で引き出されてしまい、
正しい記憶が完全に戻るまでには、
時間差が生じてしまうこと。


2.記憶が欠落している間は、
実際には経験していない物語を
自分で作り出してしまい、
それが「事実である」と
誤認識してしまうこと。


3.無自覚かつ無意識の状態で、
記憶を作ってしまうため、
相手に嘘をつくつもりもなければ、
自分が誤った記憶を基に話をしている
という自覚もまったくないこと。


そのため夫に対し、
「私の頭の中には確かに
この記憶(=誤った記憶)が
存在しているのに、なぜそうやって
頭ごなしに否定するのか」と、
必要以上にムキになって
主張してしまったのです。


客観的に、自分の「今」の状態を把握し、
問題点を理解した私は、
すぐに夫にこれらのことを伝えました。



次回に続きます。




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2019年06月21日

記憶に関する症状について・・・7

今回は、前回の続きです。

前回、スタッフの女性が何と言ったかを
巡って、夫と口論になったことを書きました。

お互いに、自分の主張が正しいことを
相手に分かってもらおうと、
前後の出来事も含めて覚えていることを
話しました。


言っている途中、夫から内容を否定されたため、
ムキになって何度も同じ場面の話をしました。


しばらくやり取りをした後で、
夫は私にこう言いました。
「正しい記憶と、自分で作った記憶が
ごちゃ混ぜになって、新しい記憶を自分で
作り出してしまっているんだよ。
その証拠に、言うたびに話の内容が、
どんどん変わっているんだ」


私は、夫が言っている言葉を受け入れられず、
その晩は腹を立てたまま眠りにつきました。



その翌朝のことでした。
起きてすぐ、大きな建物の中にいたときの
記憶がとつぜん蘇り、頭の中に映像が流れました。
その映像を見て、夫が言っていたことが正しく、
私が記憶違いをしていたことが判明しました。


気まずさを感じながら、夫にこのことを伝えて
謝りました。


そうして、この件については収まったのですが、
その翌日、同様のことがまた起こりました。


夕方、観光地からホテルに帰宅するため、
夫とバスに乗っていたときのことでした。


窓から街並みを眺めていたら、
ある大きな駅舎が見えてきました。
「大きくてきれいな建物ね」
私が感動しながらそう言うと、
「昨日、歩いている時に見たよ」
と、夫が言いました。

しかし、見た記憶がありません。


「見ていないよ。昨日、少し前の場所でバスから
降りたでしょう? その後にこの通りを歩いたのは
覚えているけど、あの建物は見なかったよ」
「いや、見たよ。昨日、あの建物を見ながら、
『大きいねぇ』って言ってたじゃん」


こうして、車内で夫と「見た」「見ていない」と
お互いに言い合いになってしまい、
それまでの和やかな雰囲気から一転、
険悪な雰囲気になってしまいました。


夫は、
「もうやめよう。俺は、離れた場所に座るから」
と言うと別の席に移動してしまい、降りるまで
ひと言も話しませんでした。

なぜ見ていないのに、「見た」と言うのだろうと、
私は納得できない思いで一杯でした。



ところが、ふたたび不思議なことが起こりました。
その数時間後、その前日に建物の前を
通り過ぎたときの光景が、やはり映像で
脳裏に浮かんだのです。

夫が言うとおり、私はその映像の中で
「大きいねぇ」と感嘆の声を上げていました。



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2019年06月17日

記憶に関する症状について・・・6

前回は、旅行の前後に見られた
症状の良い変化についてお伝えしました。


良くなっていると喜んだのも束の間、
滞在中、時間が経つにつれ、
回復していない部分が表面化してきました。


まず表れたのは、言語に関する症状でした。
観光地を巡っていたときに、
イヤホンガイドを借りたのですが、
1回の説明では内容を理解できなかったり、
集中力が途切れて頭に入らなくなり、
同じ説明を2〜3回、
聞き直したことが何度もありました。


まだ、音声だけを聞いて文章を理解するのは、
今の私にはハードルが高いと感じました。


また旅行中、夫とたくさん会話をしたのですが、
話し始めてからしばらくは調子が良いものの、
時間が経ってくると、言葉がつっかえやすくなり、
どもったり言い間違えたりすることが
多くなりました。


夫も、気がついていたでしょうが、
そのことについては何も触れませんでした。
私もなるべく気にしないようにして、
頑張って話し続けていました。


脳の言語野を回復させるには、
とにかく人と話すことが、一番良い
刺激になると信じていたからです。


これらの症状は、もともとあったものでしたが、
もう1つ、困った症状が新たに出てきました。
それは、記憶に関するものでした。


現地で、ある大きな建物に入ったのですが、
あまりに広すぎて、見たいと思っていた
目的の物が見つからず、
スタッフの女性に場所を尋ねました。


その女性から教わったとおりに、
エスカレーターを使って
上の階に上がったのですが、
やはり場所が分かりません。

近くにいた別のスタッフに再び尋ね、
ようやくたどり着くことができました。


その日の晩、夫との会話中に、
「なぜ1回目にたどり着けなかったのか」
という話になりました。


そして、最初のスタッフが言った言葉を
2人で口にしてみたところ、夫が覚えていた言葉と、
私が思い出した言葉は違っていました。


「いや、そんなことは言っていなかったよ」
と、私が言った言葉を否定した夫に、
「合ってるよ。だって私の記憶では、
あの人は『○○○○』って言ったもの」


次第に感情的になりながら言い張ってしまい、
最終的には口論になってしまいました。


長くなりましたので、つぎの記事に続きます。



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2019年06月08日

回復の兆し・・・4

診察を受けた翌日の平成30年(2018年)9月6日から
13日にかけて、夫が夏休みを取ったので、
2人で旅行に出かけました。


これまでも夫は、私の脳に刺激を与えようと、
仕事の合間に定期的に旅行を企画しては、
連れて行ってくれていました。


企画を立てるのも夫なら、
飛行機や宿の予約をしたり、
ネットで現地の観光名所を調べ、
旅行中の計画を立てるのもすべて夫。


私はといえば、たまに現地に着いてから、
行きたい場所を希望することもありましたが、
ほとんどは夫のお膳立て通りに
行動するだけの状態でした。


夫が私にそうさせていたのではなく、
私自身が旅行を主体的に捉えることができず、
事前にガイドブックを読んで
行きたい場所を見つけたり、
その場所について下調べをする、
などの準備ができなかったのです。


ところが、このときは違っていました。
自分でガイドブックを買い、本を見ながら
行きたいところを紙に書いたり、
現地について下調べをしたりと、
夫のように入念ではないものの、
事前に準備をすることができました。


初めてのことで、これは良い変化だと
自分で思いました。


現地に着いてからも、良い変化が見られました。
これまでは、移動中に電車やバスに乗ったり、
目的地に歩いて向かう時に、
夫の後をついて歩いてばかりいました。


これについては夫からもよく、
「もし、俺とはぐれたらどうするの?
1人でちゃんとホテルに帰れるの?
だいたい、ホテルの名前とか住所とか、
分からないでしょう?」
と、時々厳しい口調で尋ねられることが
ありました。


そんなときは、いつも困った顔をして
うつむいていたのですが、このときは
「ホテルのカードキーに住所が書いて
あるから、もしはぐれたら、
人に聞いたりしながら1人で帰るよ」
と即答したのです。


私の言葉を聞いて、夫は驚いた顔を
していましたが、私自身も言った後で
驚きました。


また、観光地巡りをする際も、
積極的に行きたい場所を夫に伝えたり、
駅構内や街中の案内板などを見ながら、
目的地への行き方を考えたり、
歩きながら建物を探したりと、
脳を働かせながら移動することができました。


こんな風に主体的に動けたのは、
いつ以来だろうと思いました。
そして、数ヶ月前と比べ、明らかに
脳の状態が良くなっていると実感しました。





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2019年05月31日

運動療法・・・2

平成30年(2018年)9月5日。
この日はクリニックでの診察の日でした。

8月からの1ヶ月間の症状の移り変わりについて、
主治医に伝えた後、このような会話を交わしました。

「まだ、シナプスが上手く繋がっていないようですね」

「はい。自分でも記憶力、注意力、集中力が
まだ低下していると思います。
生活の中で、慣れているはずのことが
急に分からなくなるということが、
どうして起こるのだろうかと思います。

それから、視覚的な働きはだいぶ回復してきましたが、
耳で聴くのはまだ苦手で、意識をしていないと
言葉が左から右に抜けて行ってしまいます」


私の言葉を聞くと、主治医はじっくりと考え込んだ後で、
「ふだん運動はしていますか?」
と尋ねました。

「はい。週に1回ヨガに通っています。
それ以外に、毎日ではないですけど、
録画しておいたNHKの体操番組を見ながら、
30分くらい運動をしています」


すると、主治医はこのようなことを
言いました。
「運動も良いとは思うのですが、走ったり
踊ったりしてみてはいかがでしょうか?」


走ったり早歩きをするといった有酸素運動が、
海馬の働きを良くすることは、本やNHKなどの
番組を通して知っていましたので、
ふだんから意識して歩くようにしていました。


特に、平成30年の春にウォーキングシューズを
買ってからは、長時間歩いても疲れにくくなったため、
前よりもずっと、歩く時間や距離が増えていました。


またダンスに関しては、この1年くらい前に、
やはり脳のリハビリに良いというので、
AKBのライブを録画した映像を見ながら、
振付をまねて踊ってみるということを
試しにしてみたことがありました。


主治医にそう話すと、
「お、いいですね。そうしたスピード感のある
運動はいいと思いますよ。順番や振り付けを
瞬間的に思い出すというのも良いですし」
と、即座に反応しました。


「ただ、私には、そうした物は向いていない
ようでして・・・」


そうなのです。
私は、踊ることにはほとんど興味がなく、
また、俊敏に手足を動かしたり
振付を覚えるのが苦手なので、
数日間でやめてしまったのです。


ところが主治医は、珍しくダンスにこだわりました。
「動かすのは、手だけでもいいと思いますよ。
AKBでしたら、歌を歌いながらやってみると、
さらに良いですね」


ここまで主治医に言われたら、
「やりたくありません」とは言えません。


気は進まないけれど、もう1度、
やってみるしかないか・・・。


私は、重たい気分で「はい」と答えました。




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2019年05月23日

運動療法・・・1


平成30年(2018年)9月2日の朝のことでした。
愛用のノートパソコンを開き、キーボードで
文章を打ち込もうとしたところ、
どこに両手を置いたら良いのか、
文字を打つために、どのキーを押したら良いのかが、
急に分からなくなりました。


まるで、初めてパソコンに触る人のように、
両手がキーボードの上に浮いたまま、
固まってしまいました。


こんなことは初めてで、
何が起こったのかが分からず、
内心、パニックに陥りそうになりました。


とりあえず、気持ちを落ち着かせると、
キーの表面に印字されたアルファベットを頼りに、
五十音順に1文字ずつ打ってみました。


何度かそれを繰り返すうちに、
少しずつ頭を覆っていた霞が晴れてきて、
やがてブラインドタッチの動きを
完全に思い出すことができました。


ところがその数日後、
別の機械を使おうとしたときにも、
ふたたび操作の仕方が分からなくなりました。


このところ、記憶の面で明るい兆しが
見えてきて、喜んでいたところでしたので、
とつぜん崖から突き落とされたような
絶望感に襲われました。


何が原因なのだろうか。
これまで回復を信じて、
脳トレや日常生活でのトレーニングを
まじめにこなしてきたけれど、
今の生活では、回復は望めないのだろうか。
他に何をすれば良くなるのだろう。


自分がしてきたことやしていることに対し、
初めて疑問や不安を感じました。






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2019年05月15日

言語に関する症状について・・・28

平成30年(2018年)8月、言語に関する症状では、
話す時にもまだ問題がありました。


言い間違えに関しては、この頃になると、
だいぶ頻度が減ってきました。

それでも時々、夫に対して、
らっきょうを食べながら、
「この餃子、おいしいねぇ」と
言ってしまったり、
親類のお通夜に参列した後、
「香典に5千円を入れた」と
伝えたかったのに、なぜか
「500円を入れた」と言ってしまったりと、
自分でもなぜだろうと思うような、
おかしな言い間違えをしていました。


また、頭の中には言いたい言葉があるのに、
口に出したらぜんぜん違う言葉や、
意味を成さないおかしな言葉が
出てきてしまうこともありました。


また、これはおそらく記憶の問題とも
関係していると思うのですが、
慣用句やことわざなど、日常でよく使う
言い回しがすんなり出てこないことも
時々ありました。


8月28日に、夫とテレビを見ていたときの
ことです。

番組の中で、ある女性タレントの知られざる過去が
明らかになったのですが、それを見ながら、
「ベレーに隠されていた過去が明らかになったね」
と言いました。


夫が、「ん?」という顔をしたので、
言葉を言い間違えたことに気がつきました。


「ええと、何だっけ?」と、
頑張って考えて、
「ベールに包まれていた」という
正しい言葉を思い出すことができました。


こうした言葉の言い間違えを減らすためには、
正しい言葉を脳にインプットし直さなければと
思い、意識して本や新聞を読むようにしていました。


また、スムーズに人と話せるようになるため、
毎日、夫を相手に、ニュースや新聞で触れた
出来事や、その日の出来事などを
伝えるトレーニングも続けていました。


前とは違って、一文が長くなってきて、
内容もいろいろなことを詰め込めるように
なってきたのですが、夫からは
「話している内容がよくわからない」
「話が長くて分かりにくいから、
半分くらいにまとめて言ってみたら?」
など、よくダメ出しをされていました。


私の言語機能を回復させるための
愛のムチだと理解はしていたものの、
「身内だから、厳しめになっている
のではないか」とも思っていました。


ところがある日、知人と会話をしていたときに、
「私の理解力が悪いのか、話している内容が
よく分からないんですけど・・・」
と、遠慮がちに、でもはっきりと
言われてしまいました。






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2019年04月30日

記憶に関する症状について・・・5

記憶力に関して、困った症状が続く中、
8月27日に心に深く残る出来事が起こりました。

この日、 私は1人で木村拓哉主演の映画
「検察側の罪人」という作品を見るために、
映画館に出かけました。


何ヶ月も前から封切りを楽しみにしていましたが、
内容に関しては「木村拓哉が悪役の検事の役を演じる」
ということしか知りませんでした。



見始めて間もなく、映画全体を支配する暗いトーンと、
登場人物たちのセリフの多さに戸惑いを感じました。
気分が暗くなった上に、声が聴き取りにくく、
内容を掴みにくい部分がいくつかありました。


それだけではありませんでした。
途中、人がビルから飛び降りたり、
取り調べのシーンで検察官が
容疑者を恫喝したりと、
衝撃的なシーンが続いたのです。


もっとも衝撃を受けたのは、
木村拓哉演じる主役の検察官が、
自分が信じる正義を貫くために人をだまして銃殺し、
その遺体を山中に埋めた場面でした。


その晩、床に就いた私は、
眠ろうとして目をつむると、
人がビルから飛び降りた場面や、
殺害前後のおぞましい場面、
その他の数々のショッキングな場面が
浮かんでしまうので、
恐怖心から目を開けてしまい、
なかなか寝付けませんでした。


ようやく眠った後も、何度も目が覚めてしまい、
翌朝もいつもよりも早く起きました。


じつはこの約2ヶ月前、「万引き家族」という
映画を見たときも、同様のことがありました。

映画の終盤、主人公とその夫が共謀し、
亡くなった女性の遺体を自宅の床に埋める場面が
出てきたのですが、その晩は夢にも
その場面が出てくるくらい、
恐怖心に囚われてしまったのです。


このときは、記憶に強く残ってしまったのは、
おもにその場面だけでした。
また、時間が経つにつれて自然と
記憶が薄れ、思い出さなくなりました。

 
ところが今回は違っていました。
凄惨ではない普通の場面も含めて、
序盤から終盤に掛けて、印象的だったシーンを
順番を追って思い出すことができたのです。


ただし、記憶に残ったのは映像だけで、
セリフは思い出すことができませんでした。



この出来事について、私は翌日の診察の際に
主治医に伝えた後、こう言いました。

「思い出すのがつらい場面でしたが、
こうして映像の記憶が残るようになったことは、
喜ばしいことなのではないかと思いました」


すると主治医はこう答えました。
「恐怖心を覚えたときは、記憶に残りやすくなります。
認知症患者の場合は、恐怖心を覚えても
すぐに忘れてしまいますが、
忘れずに残っているということは、
前向きに捉えて頂いている通り、記憶力が
回復しつつあるということかもしれませんね」


つづいて私が、セリフはほとんど忘れてしまったと
話すと、主治医はこう言いました。

「聞く脳力に関しては、こちらが話したことに対して、
まだ受け答えができない部分がありますので、
まだまだだと感じるのですが、
視覚記憶に関する部分が先に
回復しつつあるのかもしれませんね」



これまで、記憶力は遅々として
回復が進みませんでしたが、
脳の中で今、何かが
変わろうとしていると思いました。






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2019年04月25日

記憶に関する症状について・・・4

前回は夫が私に対し、
旅行で行った場所などをテーマに、
クイズ形式で物の名前や
出来事を答えさせるという、
「想起法」のような試みを
行ったという話をお伝えしました。


同時に私自身も、1人でいるときには、
過去ではなく「最近」のことについて、
意識して思い出す機会を増やしました。


たとえば、少し前に読んだ新聞記事や
テレビ番組の内容、または人と話した時の
会話などを思い出す努力を、
この頃はよくしていました。


すると、その時の光景がパッと思い浮かんだ後、
テーマなどの大まかな部分は
思い出せるのですが、
肝心な部分や細かな部分などは、
忘れてしまっていることがよくありました。


落語にたとえるならば、話の大まかな筋は
覚えているけれど、肝心かなめのオチは
忘れてしまっているような状態で、
もやもやした気分になることが
少なくありませんでした。


また、このトレーニングをしたことで、
1つ、気がついたことがありました。


それは、通常であれば今日、昨日、一昨日と、
連続して認識することができる時間の流れが、
今の私の脳にははっきりと存在していない
ということでした。


代わりに、時系列に関係なく過去の出来事の
1つ1つが、「記憶」の中で
バラバラに点在しているように感じました。


具体例を挙げますと、
次のような出来事がありました。


8月のある日のことでした。
家事をしている最中に、
「そういえば、前に誰かが○○○って
言っていたなぁ」
と思い出しました。


「アレって、誰が言ったんだっけ?」
としばらく考えて、義父が言ったことを
思い出しました。



「あれ? いつお義父さんと会話したんだっけ?」
と考えていたら、しばらくした後、
前日の夜だったと思い出しました。


つい10時間くらい前の出来事だというのに、
だいぶ前のことのように感じるのです。
時間の感覚がおかしくなっていると、
自分で思いました。



おそらく、日付の感覚がふいに分からなくなるのと、
原因は同じだろうと思いましたが、
感覚を正常に戻すためにどうしたら良いのか、
方法は分かりませんでした。





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2019年04月21日

想起法

前回は、平成30年(2018年)7月中に感じていた、
記憶力の低下による症状についてお伝えしました。

今回は、前回の続きです。


ちょうどこの頃、夫がおそらく意識的に、
私に過去の話をすることが多くなっていました。

その際に、ただ思い出話をするのではなく、
私の脳の海馬を刺激するため、
つぎのような試みをしてくれました。


1.たとえば、テレビ番組を見ている最中、
前に2人で行った地方の観光地が出てきたときに、
「ほら、ここは前に一緒に行ったところだけど、
覚えている? 地名の名前は何でしょう?」
とか、
「あの時、この場所で何を食べたでしょう?」
という風に、クイズ形式で名前を思い出させる問題を出す。


2.旅行の時に撮った写真などを私に見せながら、
「このとき、この場所で俺の知り合いに会ったんだけど、
その人は誰だったでしょう? その時に、
何を話したかも思い出してごらん」
という風に、過去の出来事を思い出させようとする。



すぐには思い出せませんでしたが、じっくり考えたり、
夫がヒントを出してくれると、
ぼやっとした感じで輪郭が浮き出てきて、
やがてその時の情景が浮かんだり、
パッと答えが脳裏に浮かんだりして、
割合、問いに答えることができました。


思い出しながら、脳が明らかに刺激されているという、
確かな手応えを感じていました。
夫も同じだったと思います。


また、私自身も夫との会話中、
2人が出会った大学時代の思い出や、
結婚前の出来事など、
古い記憶がぱっと頭に浮かぶことが時々ありました。


そんなときは、それを思い出しながら、
言葉にして夫に伝えるようにしていました。


不思議と、昔の記憶は最近の記憶よりも
ずっと思い出しやすく、
いつもは「あれ、何だっけ?」と、
途中で言葉に詰まることが多かったのですが、
思い出話をしているときは、
言葉がすらすら出てくることが多く、
ふだんとの違いをはっきりと感じました。



実は、病気になる前に新聞か何かで、
「想起法」といって、認知症患者に
昔のことを思い出してもらうと、
記憶力の回復や情緒の安定に
良い効果がある、という内容の記事を
読んだことがありました。


そのため、
「夫が今、私にしてくれているのは、
まさに『想起法』と同じ手法であり、
きっとこうしたやり取りを続けていたら、
今よりも記憶力が回復するに違いない」と、
内心、期待していました。


同時に、遠い過去のことだけではなく、
近い過去のことも思い出すようにしたら、
より良い効果があるのではないか。
そう思いました。


長くなりましたので、今回はこれで終わりにします。





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2019年04月15日

記憶に関する症状について・・・3

前に、平成30年(2018年)4月以降、
いくつもの症状に良い変化が表れる中、
記憶に関しては、回復の兆しがほとんど
表れず、困った状態が続いているという
ことをお伝えしました。

「記憶に関する症状について・・・1」
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/251/0?1555289244

「記憶に関する症状について・・・2」
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/252/0


7月から8月にかけても、
まだその状態が続いていました。


7月21日、所属している手話サークルで、先生から
「明日は、秋に出場するイベントの下見を行います。
来られる人は、10時半に会場に来て下さい」
と言われました。

その日、夜寝る前までは覚えていて、夫に
「明日はいつもより早く起きて、イベントの下見に行くね」
と伝えてから寝ました。

ところが、翌朝になるとすっかり忘れており、
のんびり朝起きて、ご飯の準備をしていたら、夫が
「10時半から、手話の下見があるんでしょう?」
と教えてくれました。

慌てて家を飛び出し、何とか間に合いましたが、
夫が教えてくれなければ、行き忘れるところでした。


また、日常生活の中で、後でやろうと思ったことを
やり忘れるということも、よくありました。


前にもお伝えしたことがありましたが、
一番困っていたのは、
スーパーでたくさん買い物をした日に、
一部を居間に運んだ後、
残りの荷物を玄関に取りに行き忘れ、
何時間も放置してしまうことでした。


幸い、生ものを先に運ぶようにしていたため、
食品が傷むということはありませんでしたが、
困った症状だと思っていました。


また、慣れているはずのことをしようとしたり、
家電製品などを使っている最中にとつぜん、
作業手順や操作方法をど忘れしてしまうことも、
たまにありました。


しばらく考えていると、思い出すことができたので、
大きな問題にはなりませんでしたが、
「なぜ急に忘れてしまうのだろう。
脳の中で何が起こったのだろうか」と、
不思議でなりませんでした。


記憶に関する症状は、他にもありました。
長くなりましたので、次回に続きます。




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2019年04月06日

笑いに関する症状について・・・2

鍼灸の治療を受けるようになって、
もう1つ、大きな変化がありました。

それは、治療を受ける以前よりも、
笑いやすくなったということでした。


前にもお伝えしましたように、私は
平成30年(2018年)8月頃から半年間ほど、
感情のコントロールが効かず、
非常に怒りっぽい状態に陥りました。


夫の忍耐や尽力と、私自身の努力により、
その後は、感情面での落ち着きをだいぶ取り戻し、
穏やかな日が多くなりました。


しかし、笑うことに関しては、
回復まではまだまだ遠い状態で、
相変わらず笑い声がほとんど
出ませんでした。


また、心では「面白い」と感じていても、
表情は硬いままで、ぜんぜん笑えない
という日もよくありました。


ところが、鍼灸治療を受け始めた直後から、
笑った時に、ごくたまに小さな笑い声が
出るようになりました。



また、笑い声は出なくても、顔は笑顔で、
お腹の筋肉もひくひくしているような
状態になることが前よりも増えました。


おかげで、私が笑っているということを、
周囲に認識してもらいやすくなり、
会話の時の雰囲気が、
より明るく楽しい状態に変わりました。


同時に、テンションも上がりやすくなり、
機嫌の良い日が以前よりも多くなりました。


主治医には、日々、感じる不調だけでなく、
こうした良い変化もすべて、
診察時に紙にまとめて渡していました。


平成31年(2019年)8月1日の診察の日には、
主治医からつぎのように言われました。


「ご自身では、元気だった頃と比較して、
まだまだだと思う部分もいろいろと
あるかと思いますが、
だいぶ良くなっていると思いますよ。
最近では、笑い声が出るまでになりましたしね」


主治医が察してくれたように、
自分自身では「まだまだ」だと感じる部分も
多くありましたが、一方で、症状がひどく
毎日の生活が困難だらけだった時期に比べれば、
確かに「奇跡」とも思えるほど、
回復してきていると感じていました。




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プロフィール
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のり
神奈川県在住の主婦です。9年前、子宮筋腫が原因で、重い鉄欠乏性貧血を発症しました。発症までの過程や症状、今まで受けてきた治療法などを、綴っていきたいと考えています。 どなたかのお役に立てたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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