2012年11月29日
冬桜と温泉旅(1)
「冬桜」は、神流川の上流にある下久保ダム周辺に植えられており、
群馬県鬼石の桜山公園に1905年に植栽されたものは「三波川の冬桜」として、
国の天然記念物となっているとのことです。
群馬県と埼玉県の県境に位置し、群馬県側の桜山公園と埼玉県側の城峯公園が
特に名所として知られ、シーズン中にはライトアップも行なわれています。
「冬桜」とはいいますが、開花時期は10月下旬位から12月上旬頃となっており
どちらかというと「晩秋に咲く桜」です。
しかし、「秋桜」とするとコスモスと混同してしまうので「冬桜」と呼ぶのでしょう。
「マメザクラ」と他のサクラ(オオシマザクラ等)との交配でできた種類とされており、
花は白から薄ピンク色の一重で、「コバザクラ(小葉桜)」とも呼ばれています。
春と秋の年2回花を咲かせますが、同様に花をつける「十月桜」「子福桜」などを含め
あわせて「冬桜」と呼ばれているようです。
桜山公園の「冬桜」は、日露戦争の戦勝記念で明治41年に植栽した桜1000本の中に
たまたま冬桜の苗が400本弱ほど混ざっており、11月上旬から12月中旬まで開花し
当時は「冬桜」は知られていなかったので、冬の季節に桜が咲いたと評判になり、
一ヵ所にまとまって咲くことから、昭和12年に国の名勝・天然記念物の指定を受けました。
山火事で一部が焼けましたが、2代目を植え、今では冬桜が約7000本になっています。
春には「ソメイヨシノ」など約3千本と合わせ計 1万本の桜が咲き誇る景観を楽しめます。
桜山公園に行くには、本庄駅・新町駅・丹荘駅・群馬藤岡駅からバスに乗り、
鬼石郵便局バス停で降り、徒歩で約1時間40分か、タクシーで約15分となっていますが、
冬桜のシーズンには臨時シャトルバスが運行されている、とのことです。
車の場合は、本庄児玉I.C.から国道462号を群馬県方面へ向かい、約40分で到着します。
公園への入場は無料ですが、駐車場は有料(500円)になっています。
国道462号を進み「桜山公園」を目指し、八塩温泉を通り過ぎ「鬼石」の街に入り
県道177号線を曲がり、「冬桜:桜山公園入り口」の看板か幟を見つけたら、
それに従って進んでください。桜山公園近辺は、駐車場入場待ちの都合で一方通行に
なっていることがありますので、案内に従って走行するのが無難です。
八塩温泉周辺や鬼石付近も、「冬桜」があちらこちらにあり、桜色に染まっているため、
桜山に対する期待感が大きく膨らんできます。しかし、桜山公園は山道をぐんぐん登るので
麓が満開という時は、山頂付近は既に時期を過ぎている状態になっています。
桜山公園の場合は、たぶん例年、11月前半頃がピークではないでしょうか。
ただ、紅葉は11月後半になってからの方が色を増し、彩りが鮮やかになると思われます。
駐車場は有料ですが、普通車が491台駐車可能というほど大きく、そのせいもあり
駐車場の周りを多くのお店が囲んでおり、食事ができ、お土産品は採れたて野菜や苗木など
多種多様のものを買うことが出来ますし、山頂なので見晴らしも良く、なぜか噴水もあり
日常とは異なる空間にいることを実感できる処といえるのではないでしょうか。
<桜山温泉センター>
桜山公園は、かなり敷地が広く、平地ではないためアップダウンもけっこうあり
山を吹き抜ける風も紅葉の頃には、だいぶ冷たさも感じられるようになるので
疲れをほぐし、カラダをいたわるためには、温泉につかることにしましょう。
「桜山温泉センター」という日帰り入浴施設があります。
「桜山」と付いていますが、残念ながら桜山公園の隣にあるわけではありません。
桜山公園を麓まで下り、国道462号を八塩温泉まで戻ります。
野栗神社のそばにある三差路を「桜山温泉センター」の看板を見て曲がり、
八塩温泉の「八塩館」「鬼石観光ホテル」という2つの旅館をを通り過ぎると
「桜山温泉センター」に到着します。
ここの泉質は、「ナトリウム・カルシウム一塩化物・炭酸水素塩泉」です。
ただ、含有量がそれほど多くないせいか、温泉感はあまり感じられませんが
露天風呂から眼下に八塩温泉がある鬼石の風景を見渡せる造りになっています。
さすがに湯船に入ったままでは見ることができませんが、目隠し部分が低めで、
屋根となる覆いも無いので、開放感が十分にあり、けっこう気持ちがいいです。
ここには食事処のほか、宴会場のような場所も用意されており
演歌歌手などがちょっとしたショーを行なうみたいです。
ほかに貸切個室もあるので、人目を気にせずに寛ぎたい時には利用できます。
「冬桜」を探しに山道を歩きまわった後は、ここでホッとしてください。
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