2014年03月01日
【都立中高一貫校】 適性検査で求められること

★ 適性検査に求められることを知ろう
「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」
御存じの方は多いと思いますが、孫子の有名な言葉です。
受検に当てはめて考えると、「適性検査というものをよく把握し、そして子供の適性・能力を理解すれば、合格がぐっと近づく」ということかと思います。
では、適性検査を知るために、前回に引き続き、桜修館の問題を見てみたいと思います。
前回は作文である適性検査Uを紹介したので、今回は算数・理科・社会・国語の複合問題と言える適性検査Tを見てみましょう。
まずは、次のリンクから、問題全体をさらっと見てみて下さい。
問題を一つ一つ解いてもらうのがベストですが、そこまでしなくて良いです。
(↓クリックして下さい。問題が表示されます。)
http://www.oshukanchuto-e.metro.tokyo.jp/cms/html/entry/9/file660.pdf
どのように感じたでしょう?
「このボリュームを45分でできるのか?」と感じた方が多いのではないかと思います。
又、問題の中まで突っ込んで見られた方は、「単純な計算問題はほとんど存在せず、知識を問う問題は寡少だ」「脳みそから汗が滴り落ちるような考える問題だらけだ」と思われたと思います。
★ 決め手はやはり算数のセンスだ
問題全体の印象を掴んだら、次は問題そのものの傾向を見てみましょう。
今年の適性検査Tを見ると、大きく2種類の問題が出ています。
「@地球儀を使った地理・生物の考察」「Aバスケットの試合組合せ等の考察」です。
@は、一見知識を求める問題のように感じるのですが、知識を求めるのは大陸名などを答える程度の話で、ほとんど意識するレベルのものではありません。
結局は、表の数値を読み取り、問題に解答していく力が求められています。
Aは、組合せ・確率を考えて、解答していく力が求められています。
@A共に、数字に強く、論理的な思考ができないと、全く答えを導けないだろうと思います。
しかも、たった45分で、これら難しい問題を解かなければダメなんです。
合格圏内は入るには適性検査Tで7割以上の正解がほしいところ(7割以下では作文でかなり稼げないと厳しくなる)と言われていますから、問題を一度読むだけで、その出題内容を正しく理解し、スムーズに解答を導き出すハイレベルな算数のセンスが必要です。
★ 合否を決める算数の比重
どの程度算数が合否に影響するかは、都立中高一貫校の中でも、やや差があります。
例えば、小石川では、適性検査がT・U・Vと分かれ、算数の能力が問われる問題はVが中心です。
Tは完全に国語・長文記述の能力、Uは社会を中心とする知識を確認する形になっており、Vにおいても具体的な数値で答えるというよりも考察結果を文章で書かせる系統の問題が中心です。
桜修館は、適性検査T・Uですが、Tは上述の通り算数の能力を問う問題が中心で、答え方も小石川のように文章で考察を書かせる部分が少なく、答えを具体的な数値でズバリ書かせる系統の問題が多いです。
Uは、前回説明させて頂いた、ユニークな作文問題となります。
そして、この問題傾向を踏まえた上で、合否を決める配点を考えると、桜修館は小石川と比べて、圧倒的に算数の配点が高いと言えます。
小石川と桜修館の配点を比較してみましょう。
両校の合否は、次の総合点で判定されます。
〇 小石川 : 報 200 : T 200 : U 200 : V 200 (合計800)
〇 桜修館 : 報 300 : T 500 : U 200 (合計1,000)
※ 「報」→報告書、「T」「U」「V」→適性検査T・U・V
この報告書・適性検査別配点表をベースに、適性検査の問題傾向から科目毎の配点で表現すると次のような感じになるかと思います。
● 小石川 : 報 200 : 国 200 : 算 200 : そ 200 (合計800)
● 桜修館 : 報 300 : 国 200 : 算 450 : そ 50 (合計1,000)
※ 「報」→報告書、「国」→国語・作文、算→算数、そ→社会等知識系
※ 桜修館の適性検査Tはほぼ算数中心の為、算数を9割とした
このように見ると、合否判定に占める算数の割合は、小石川は25%であるのに対し、桜修館は45%と、大きな違いがあると言えます。
言い換えると、小石川は学力・知識のバランス重視ですが、桜修館は算数能力重視となり、意外かもしれませんが、両校共に学校のイメージとは逆であることがわかります。
しかも、もっと問題をブレイクダウンして見た場合、同じ理数系の問題と言っても、小石川が実験結果を予想して書かせるような記述系が多いのに対し、桜修館は具体的数値をズバリ書かせる系の問題が多く、桜修館の方がより算数らしい問題になっています。
極論すれば、桜修館は、算数が非常にできる子供であれば、そこそこの受検対策をするだけで合格できる可能性が十分にあるだろうと思います。
★ 算数のセンスを磨く
桜修館と小石川における適性検査問題の傾向や合否を決める算数の比重を見てみました。
他の都立中高一貫校の適性検査問題等はきっちりと見れていませんが、武蔵・九段は小石川に近い傾向があるように思えます。
武蔵・九段以外は、桜修館にやや近い傾向があるものと思われます。
桜修館や桜修館に近い傾向の適性検査を行う都立中高一貫校の場合、特に算数を甘く見ていてはダメです。
なぜ、都立中高一貫校は算数を重視するかですが、これは難関国立大学への合格・進学を目指すには、高度な算数能力が必要不可欠であるためです。
今後も引き続き、算数のセンスを試す受検問題が出題され続けるものと考えます。
算数のセンス向上は、やや難しい問題を数多くこなすことが一番の近道です。
過去問を何度も何度も繰り返し行ったり、難易度のやや高い通信教育に取り組んだりと、継続的に算数のセンスを磨くことが非常に重要だと言いきれます。
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Z会は適性検査と同じ「考えさせる」系統の問題が多いため、このように大勢が各都立中高一貫校で合格しているのだろうと思います。
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以上
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Posted by Fake Oakley Sunglasses at 2014年06月21日 23:51
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