2018年03月04日
【都立中高一貫校】私立難関・中堅上位校併願の実態 ー 私立併願組なんて恐るに足りず!? そだね〜 ー
★ カー娘、おめでとう!
あっという間に、3月となっていました。
今月の後半には、もう桜が咲く時期になるんですね。
時間がたつのは早いものです。
平昌オリンピックも終わりましたが、それにしても、カーリング女子は大きな注目を集めました。
オリンピック前は、全くと言っていいほど、話題にならなかった彼女たち。
しかし、終わってみると、話題の金メダルは彼女たちが獲ったという感じです。
「そだね〜」という北海道弁で注目を浴びたのもありますが、何もりも、オリンピックの緊張感を全く感じさせない自然体ながら、強敵相手にきわどいゲームを勝ち続けていく姿がよかったんでしょう。
さてと、今日は、今年の受検結果から、私立難関・中堅上位校との併願の実態を見てみようと思います。
都立を第二志望以下として、私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組・・・。
都立対策を軸とする都立第一志望組から見ると、これほど不気味で厄介なライバルはいないと思います。
早い時期から私立向けの受験対策をし、模試などで抜群の成績を残し続けてきた強者達ですから。
そう考えると、「この強者達はどの学校にどの程度出没してくるのか」は知っておきたいところです。
ただ、私立併願の実態を知っても、過敏な反応をしないようにしましょう。
あくまでも、頭の片隅に入れておく程度で良いです。
最後は、受験/受検対策をどう進めてきたかに関係なく、真に能力のある子供が合格するのですから。
カーリング女子と同じ!
力さえあれば、最初は期待されなくても、メダルを獲れる!!
★ 入学辞退率と有名進学塾合格実績
まずは、各校の「入学辞退率」と「SAPIX合格者数」を見てみましょう。
これら数字を見ると、「私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組」の姿が少し見えてきます。
「入学辞退率」が高いと、「入学を辞退して、都立よりも偏差値の高い私立難関・中堅上位校に入学する子供が多いんだな」と、想像できます。
また、「SAPIX合格者数」が多いことでも、やはり「私立難関・中堅上位校も受験したであろう子供の割合が多いんだろうな」と考えることができます。
SAPIXに通う子供の場合、多くが私立難関・中堅上位校も受験していると予想できるので。
前置きが長くなってますが、次の点もお伝えしておきます。
「入学辞退率」は、東京教育委員会のホームページで数値を確認し、(定員数ー入学手続者数)÷ 定員数 で求めた数値を%で表示しています。
「SAPIX合格者数」は、SAPIXのホームページの合格速報から確認しました。
まあ、何はともあれ、数字を見てみましょう。
(九段は、一部数値が確認できないこともあり、対象から外しています。)
< 2018年 都立中高一貫校の入学辞退率 >
※ 数値は%、()内は昨年の数値、矢印は増減
学校名 | 男子 | 女子 | 男女平均 |
---|---|---|---|
小石川 | 20.3 (11.3) ↑ | 12.5 (25.0) ↓ | 16.4 (18.1) ↓ |
桜修館 | 5.0 (5.0) → | 13.8 (10.0) ↑ | 9.4 (7.5) ↑ |
武蔵 | 5.0 (8.3) ↓ | 10.0 (6.7) ↑ | 7.5 (7.5) → |
白鴎 | 9.1 (1.3) ↑ | 4.4 (4.1) ↑ | 6.7 (2.6) ↑ |
両国 | 8.3 (13.3) ↓ | 3.3 (5.0) ↓ | 5.8 (9.2) ↓ |
富士 | 6.7 (0.0) ↑ | 5.0 (0.0) ↑ | 5.8 (0.0) ↑ |
三鷹 | 5.5 (1.3) ↑ | 3.8 (1.3) ↑ | 4.4 (1.3) ↑ |
大泉 | 1.7 (3.3) ↓ | 3.3 (5.0) ↓ | 2.5 (4.2) ↓ |
南多摩 | 1.3 (0.0) ↑ | 3.8 (3.8) → | 2.5 (1.9) ↑ |
立川国際 | 1.5 (1.5) → | 1.5 (4.6) ↓ | 1.5 (3.1) ↓ |
10校平均 | 6.5 (4.4) ↑ | 6.3 (6.9) ↓ | 6.4 (5.6) ↑ |
< 2018年 都立中高一貫校毎のSAPIX合格者数の推移 >
※ 数値は人数
学校名 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小石川 | 27 | 31 | 31 | 29 | 14 | 30 | 30 | 37 |
桜修館 | 2 | 8 | 15 | 20 | 16 | 12 | 12 | 9 |
三鷹 | 4 | 4 | 5 | 3 | 0 | 2 | 0 | 5 |
両国 | 3 | 3 | 2 | 4 | 4 | 7 | 8 | 3 |
大泉 | 2 | 1 | 3 | 4 | 4 | 2 | 4 | 3 |
武蔵 | 2 | 9 | 3 | 6 | 4 | 5 | 4 | 2 |
南多摩 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 |
富士 | 4 | 2 | 2 | 0 | 4 | 1 | 0 | 1 |
立川国際 | 1 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 |
白鴎 | 0 | 2 | 4 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 |
10校合計 | 46 | 62 | 67 | 68 | 49 | 60 | 59 | 64 |
★ 数字は嘘をつかない
さて、まずは、都立中高一貫校10校の「入学辞退率」と「SAPIX合格者数」を見て頂きました。
何か気づいた点があったでしょうか?
「私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組」の動きについて、私が感じたことは、次の通りです。
1.都立併願志向(入学候補の一校とすること)は、10校全体で見ると、2012年以降はほぼ横ばいであること。
2.私立難関・中堅上位校を受験する学力層は小石川が大好きであること。
3.都立第一志望組よりも、前年の大学合格実績に敏感に反応しやすいこと。
この1〜3について、もう少し詳しく話してみたいと思います。
<1.都立併願志向(入学候補の一校とすること)は、10校全体で見ると、2012年以降はほぼ横ばいであること>
2012年と言えば、白鴎ショック(白鴎1期生の内5人が東大に合格)にて、都立中高一貫校全体の評価が底上げされた直後の受検となります。
この年以降、サンデーショック(2/1が日曜日となるケース)となった2015年を除き、SAPIXの合格者数は60〜70人のレンジ内の動きとなっています。
確率論から考えて、私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組の受検者数もさほど変わっていないはずで、私立難関・中堅上位校受験層の都立人気は横ばいが続いていると言えます。
<2.私立難関・中堅上位校を受験する学力層は小石川が大好きであること>
「入学辞退率」と「SAPIX合格者数」のどちらを見ても明らかですが、私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組がまずターゲットとするのは、小石川です。
そして、小石川との間に差はありますが、次のターゲットには、桜修館がきます。
小石川・桜修館以外の学校に、私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組が大挙押し寄せることはありません。
都立中高一貫校の開校後から、小石川・武蔵・両国を都立中御三家と言い、入学辞退率も小石川の次に武蔵・両国が高かったものです。
例えば、2012年(今年の卒業生が受検した年)の入学辞退率を見ると、小石川が19.3%、武蔵が13.3%、両国が9.2%でした。
以前は、小石川だけでなく、武蔵・両国にも、相当数の私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組が押し寄せていたと想像できます。
しかし、都立中高一貫校も開校から十年少しが経過し、この辺りの様相もかなり変わったように見えます。
一部の方には不快に聞こえるかもしれませんが、武蔵・両国と他の学校の間に、明らかに、大きな差がなくなりつつあります。
もう、都立中御三家という言葉は、死語の範疇に入るのかもしれません。
<3.都立第一志望組よりも、前年の大学合格実績に敏感に反応しやすいこと>
過去のいくつかの記事にも書いてきましたが、前年の大学合格実績は、「男子」の受験/受検の検討に大きな影響を与えます。
昨年も顕著な大学合格実績を出した小石川の入学辞退率を見ると、「男子」の辞退率が大きく上がっています。
また、SAPIXの合格者数を見ても、小石川の合格者数は過去最高となっています。
今年の小石川の「男子」は、私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組の更なる参入増加で、かなりハイレベルな激戦だったろうと容易に想像ができます。
★ 最後にもう一度
最初の段落でも言いましたが、もう一度、書いておきたいと思います。
都立中高一貫校には、受験/受検対策をどう進めてきたかに関係なく、真に能力のある子供が合格するのです。
この当り前の真理を忘れず、「今、必要な勉強をきっちりとする」ことを大切にしましょう。
そうすれば、自ずと道は拓けるものです。
私立難関・中堅上位校を受験する私立併願組の受検動向などに、敏感になりすぎる必要はありませんから。
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