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八幡浜Diving
ダイビングを初めて40余年になります。ダイビングに関することは何でも紹介します。人生において役に立つことも紹介したいと思います。
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2024年06月27日

縄文人の活動域

 縄文人は何処に生息する魚や動物を取ったのか。
それが分かれば、活動範囲や交易圏などを知る手掛かりになる。
「同位体比」を分析すれば明らかになるかも知れない。
同位体とは「陽子」の数は同じだが質量数(中性子の数)が違う原子を示す。
炭素は12 C 、13 C 、14 C の3種類、窒素なら14 N と15 N の二つがあり、骨に存在する夫々の割合は摂取した食物(蛋白質)を反映する。
広島大総合博物館の研究員石丸恵利子さん(動物考古f学)は、出土骨の炭素・窒素同位体比から魚の生息海域を探る研究に取り組む。
石丸さんは先ず、現生の魚の炭素・窒素同位体比を調べた。
すると、瀬戸内海や豊後水道、太平洋、日本海と言った海域ごとに、同じ魚でも同位体比に差があると分かった。
この結果を出土した魚骨の分析に応用した。
異なる海域で漁をしていた事を明らかにした。
哺乳類の生息域は、地質の値の影響を受けるストロンチウム同位体比から推測できる。
同じ地質に生息する植物や動物はほぼ同じ値を示す。
国史跡指定を機に研究を加速させる事ができれば、平城貝塚はより多くの事を私たちに教えてくれるに違いない。
                              愛媛新聞 133年の「時舟」から
同位体比は食物を反映するらしい。
「勿体ない様だけど、捨てる事が一番巧妙な方法」、本田宗一郎の言葉らしい。

森と対話 驚きと刺激

 現地の狩猟採集民の人々の高いナビゲーション能力に驚かされたものだ。
先ず、彼らは歩き易い道を選ぶ。
象が通った跡や猪が群れをなして通った跡である。
その内、ゴリラの新しい糞や食べ跡を見付けると、今度はゴリラの通った跡を慎重に辿り始める。
然し、何かの音や臭いを感知すると、立ち止まって辺りを入念に探索する。
そして、蜂の巣やアフリカオニネズミの穴などを見付けたら、忽ち追跡を中断して、蜜や肉を得様とする。
彼らにとって、森歩きは森と対話する事であり、何かの兆候を見付けたらそれに全身全霊を傾けるのだ。
ゴリラの追跡はそのおまけと言う事になる。
何気なく歩いている様でも、彼らの注意は森全体に張り巡らされていて、象の寝息を感じて道を逸らせたり、僅かな草の乱れで哺乳類の一種、ハイラックスがいる事を見抜いたりする。
マチュテ(山刀)で藪を切り開いて行くが、毒蛇などの僅かな動きも見逃さない。
蔦を引き付りだして、体に巻き付け「これは椅子を作るのに持って来いの材料だ」と言う。
葉っぱを何枚も摘まんで束ね、頭痛に効く薬だと解説してくれた。
森は彼らの生活全てを支えてきたのだと私は思い知った。
 総合地球環境学研究所長  山極 寿一
                                      愛媛新聞 現論から
その中に身を浸すと、思わず心が沸き立つ。
自然の動きの中に自分がいる事を思い出させてくれるらしい。