豊平川上流部に流れ出る支流の源流へ: ホラー好きのフライマン
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2017年08月17日

豊平川上流部に流れ出る支流の源流へ



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 荒れ果てた登山道の向こうに大型アメマス

 8月16日、豊平川上流に流れ出る支流の源流部に近い渓流を訪ねた。登山ルートにもなっている林道に沿って流れるこの渓流は、上流で二股に分かれる。二股の右と左の川の上には、それぞれ登坂ルートが設けられている。
 結局は同じ山に向かう訳だが、右の登坂ルートが主流で、左のルートは現在ほとんど使用されていないようだ。2年前にこの渓流を訪れた時には、登坂ルートを兼ねた左側の林道は、しっかりと役割を果たしていたのに。
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 今回同じルートを辿り、左側の登坂ルートに沿って流れる渓流の奥まで足を進めたが、二股地点からは藪だらけで見る影もないほど荒れ果てていた。
 現在の正規登坂ルートでなくなったのが原因なのだろうが、藪の下に残された轍だけが、かつて林道だったことを教えてくれた。

 午前8時40分、ほとんど藪漕ぎと変わらない状態で、二股の左登坂ルートを登り始めた。深い谷底からは、激流が崖に当たって起きる、ゴーという地鳴りのような音が聞こえてくる。目的地はここから40分先、スタート地点からは1時間少々の行程だ。
 2年前は、この爆音が届かなくなる地点まで足を進めたが、今回はいつまでたってもその音が消えない。もしかして、行き止まりの沢を通り越して、獣道に入ってしまったのでは、と崖の後ろを確認。先ほど通り過ぎた、手前の一の沢から僅かしか歩いていない。どうも、藪だらけの道が距離感を狂わせたようだ。
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 そこから程なくして、林道はようやく行き止まりに。この先は、崖が続いて歩行はできない。山頂に向かうハイカーは、一度ここから沢を下って、谷底の川づたいに頂上を目指す。目的は違うが、自分も渓流に降りるために沢を下る。その沢は、崖の下の藪の中にあった。

 沢から谷底の渓流までは50メートルほどだが、沢の傾斜は40度と急勾配。足を滑らせたら、真っ逆さまに川に叩きつけられる。恐る恐る足元を確認しながら、谷底に着いたときには緊張感が解けて、思わず岩にへたりこんでしまった。
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 さて、2年ぶりの渓流。前回は淵や流れ出し、落ち込みや平瀬などの段差のあるポイントから、20センチ強のアメマスが次々にヒットした。最大で尺を越えた魚も手にした。それも、僅か200メートルの区間でのこと。
 今回は、前回のような鉄砲水の心配も無く、登り詰めることのできる所まで行くことにした。

 まず、先ほどの枯れ沢の下に作られた平瀬に、#12のメイフライを打ち込む。すると、すぐに15センチほどのアメマスがフライを引き込む。その隣の小淵に打ち込むと、また同じようなサイズがヒットする。前回のような20センチ越えはこない。 
 フライを#10のカディスに変更すると、狙い通りに25センチほどのアメマスがヒット。しばらく行った上流の平瀬からは尺越えも飛び出した。ひとつのポイントで、必ず1匹は反応するほど魚影が濃い。

 大淵の岩の影に落としたフライには、見た目で40センチを越えた大物がヒットした。しかし針がかりが浅く、痛恨のバラシ。もしかして、渓流ではこれまで最大ではなかったか、というほどの大型アメマス。悔しさが募る。(その瞬間は、ビデオカメラでしっかりと撮影)

 釣り上がるほどに魅力的なポイントが現れる。特に水嵩のある平瀬では、フライが着水すると同時にヒットするほど活性化している。
 ただ、20センチ前後のサイズばかりで、先ほどのような40センチ越えの魚は出てこない。
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 2時間ほど釣り上がったときに、上流に小滝が現れた。高さは4〜5メートルほどで、足場が無く高巻きは難しそう。釜は3〜4メートルほどの深さなのか、底が見えない。
 ここには大物が潜んでいるはずと、滝の落ち込み際にフライを落とす。すると、底からフライを目がけて大きな魚が浮上。フライに食いつくが、すぐに吐き出す。正体を見極められたようで、その後二度と出てこなかった。

 今回の釣行はここで終了。狙っていた大物を手にすることはできなかったが、魚影の濃さは想像以上。しっかりと子孫を残したアメマスがいたことに安堵。年寄りには余りにも過酷な行程から、二度と来ることは無いかもしれないが、いつまでもこの姿を保ち続けてもらいたい、と願っている。


写真は@藪と化した林道。かすかに残る轍だけが頼りA崖下の渓流。手付かずのポイントが築かれているBカディスにきた尺アメマスと20センチ級のアメマスC上流部に出現した小滝。高巻きは難しそう

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この記事へのコメント
アマちゃんさん、ご無沙汰して申し訳ありません。
年にはかなわないもので、これまでのような無茶は出来なくなりました。
足を挫かれたとのこと、どうかお大事になさってください。
いつもの願いですが、一緒に釣行させていたきたいと思っています。
その日が早くくる事を待っています!
Posted by bukki at 2017年08月21日 16:27
釣行お疲れ様です。
かなりの奥地、ハードさが伺えます。
人を寄せ付けない奥地ほど良い釣果が獲れれると思うのですが、危険も増えますので
気を付けて楽しんで下さい!
私も1カ月ほど前に遡行中に足を挫いたのが、未だにひねると痛み
釣りに行くと、いたぁ〜〜って河原に木霊してます。
Posted by アマちゃん at 2017年08月20日 16:06
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