2015年08月07日
豪雨から回復「真駒内川中流域」
ようやく「やまめ」の姿を確認
6月23日にyoutubeに投稿した動画「オショロコマの棲息する渓流の惨劇」をご覧になられた方から、「私も6月25日に行ってきました、砂防ダムで1匹、瀬で1匹、チェイスのみ1回だけ。あれだけ沢山居たオショロコマはどこへ・・」というコメントを寄せて頂いた。
この話を聞いて、少しホットした。というのも、昨年9月の豪雨がこの渓流にどうような被害を与えたのか、をつぶさに見てきて「この川のオショロコマは壊滅状態となった」と思い込んでいたから。それが、1匹でも確認できたということは、まだ回復する機会が残されているという、希望の光が見えたような気がした。
このオショロコマの棲息する川と同じように、豪雨の被害が甚大だった真駒内川上流部の様子を、6月23日付のブログに載せた。豪雨は、空沼岳に向かう登山道を崩壊させ、林道を機能させないほど削り取ったほか、上流からの流木や大岩が渓相を一変させた。当然そこに棲んでいたやまめや岩魚の姿は見えなくなった。
7月初めには、魚道のない堰堤の構築されている区間を釣行したが、下流の堰堤の淵で1匹がヒットしただけ。フライごと持っていかれて、魚種を確認できなかったが、大きさから見て豊平川から遡上した魚だろう。
今週木曜日、ほぼ1ヶ月ぶりにこの真駒内川中流域に釣行した。国道453号線と空沼岳登山道向かう市道の交差する、橋の下の堰堤を入渓地点として、小滝1号橋下の堰堤までの1キロの区間。この下流の魚道付堰堤までが、真駒内川一番のポイント。滑床の作る落ち込みや流れ込み、淵が存在する魅力的なポイントを形作る。
平日でも釣人の入る人気ポイントで、当然週末には引きを切らない多くの釣人が押し寄せる。小滝1号橋下の古い堰堤は、魚道が設けられていないために、魚の遡上はそこで終わる。
この日は他に釣人の姿は見えなかったが、川岸には多くの釣人の足跡が残されていた。川は、高い水温のためか、どぶの臭いが漂い若干濁りも入っている。前回の釣行時よりも、水質は悪化したようだ。しかし不思議なもので、こうした環境でも淵から流れ出しかかるところで、10センチほどのやまめがフライに飛びついた。この流域では今年初めての釣果。
大渕の底には、こうしたサイズの魚が棲息しているようで、数は少ないが泳ぐ姿も見える。また、めだかよりも小さい、稚魚の姿が其処彼処で見られる。下流にある、さけ科学館での放流魚がここまで遡上したのか、自然産卵なのかは分からないが、少なくてもやまめは回復してきているようだ。遡行を進める毎にヒットするやまめによって、それが確認できた。
この日の一番のサイズは、20センチ強のやまめ。誰もが狙う上流の淵でヒットしたもので、前日に釣人が入っていたら多分釣れなかっただろう。
真駒内川の場合は、豪雨により居付いていた魚が流されるなどの影響はあったが、下流からの遡上や放流活動で回復が進んだ稀なケースだろう。問題は、そうした条件のない真駒内川最上流がこれからどう回復するのか、ということ。これは、オショロコマの棲息する渓流ほか、豪雨で被害の受けた山岳渓流全体に当てはまる問題だろう。
写真@:大渕や小渕、流れ出しなどの魅力的なポイントが山積する真駒内川中流域、同A:川から異臭も感じられ濁りが入っていたが、こうした条件でも遡上が図られているようだ、B:国道の上流に位置する魚道付き堰堤の上流部
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ところで、リリースする前に魚を直に手づかみされるのは如何なものでしょうか?
手を水で濡らし冷やしてから魚に触れることは大したことでないかもしれませんが、
魚にしてみたら素手で触れられると大やけどですし、鱗が剥がれることは生死にかかわることもあります。
少しの心遣いで魚が死なずに大きくなって、また楽しませてくれるかもしれません。
こんな私が言うのはなんですが、ちょっとだけ魚にも愛をお願いします。m(_ _)m